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投資コストと消費電力を削減――ストレージの仮想化技術

シン・プロビジョニングを紹介した「ストレージの容量仮想化によるDB運用改善」のデモブース

「ETERNUS4000」を利用したデータベース運用改善のインフラ最適化ソリューションとして、ディスク容量を仮想化して実際よりも容量を大きく見せることでディスクの使用率向上につながる「シン・プロビジョニング(Thin Provisioning)」を紹介しました。



デモ機。中央から下が「ETERNUS4000」

システム管理者は、「将来の業務量を予測しづらく、データベースの容量設計が困難」「ディスクの空き領域が多く、ディスクの使用効率が低い」といったストレージ運用の問題を抱えています。ディスクのビット単価の下落や、未使用領域の消費電力を考えれば、空き容量を最小限にとどめ、必要に応じてディスクを増設するほうが、投資コストの削減になります。しかしながら、予想よりも業務量が増えなかったり、ユーザーに割り当てた容量が多く余っていても他の業務に再利用できないなどの理由から、一般に、SANストレージは全体容量の50%程度しか使用されず、未使用領域として残ってしまっているのが実情です。

こうしたストレージの無駄なコストを省くための技術が、「ETERNUS4000」および「ETERNUS8000」に新たに搭載された、ストレージの容量を仮想化し物理ディスク以上のボリューム容量をサーバに割り当てる「シン・プロビジョニング」です。

展示会場では、「ILM(Information Lifecycle Management)」に基づいたデータベース運用のデモを行い、データのアーカイブ先となるディスクにシン・プロビジョニングを適用し、サーバ側・ストレージ側それぞれから見たディスク容量と使用量の相違を、管理画面から確認していただきました。

下のウィンドウ(Oracle画面)が、サーバから見える容量と使用量。「DGSATA」にシン・プロビジョニングを適用したときの物理ディスクの容量と使用量は、下のウィンドウ(ETERNUS SF Storage Cruiser画面)に示されている

技術ポイント

ストレージの容量を仮想化

シン・プロビジョニングは、ストレージ容量の仮想化技術です。ここで、5年後にはトータルで50TB必要という予測が立っているが、向こう1年は10TBで十分だと判断できるストレージに、シン・プロビジョニングを適用した場合を考えてみます。

最初からディスクを50TB用意すると、その分ストレージの初期投資や電力消費が大きくなります。そこでサーバ側には50TBを仮想ボリュームとして割り当て、実際の物理ディスクとしては10TBのみ用意し、これを全サーバ共有のディスクプールとして管理します。各サーバが実際に書き込んだ部分だけが物理ディスクへ自動的に割り当てられるため、無駄なディスク、未使用ディスクの領域を最小化することができます。

容量不足を起こさないよう、しきい値で監視

運用していくにつれてディスクプールが容量不足になることを防ぐために、「ETERNUS SF Storage Cruiser」にはしきい値を監視する機能があります。任意の値を設定でき(既定値は75%)、物理ディスクの使用率がしきい値を超えるとアラーム通報されます。

運用中の物理ディスク増設が可能

各サーバからは仮想ボリュームしか見えていないため、物理ディスクを増設する際のサーバ設定の追加/変更は不要で、ストレージ側の設定変更だけですみます。

導入メリット

大まかな予測で仮想ボリュームの容量を設定できるため、事前の容量設計に要する時間を短縮できます。また、実際に物理ディスクを増設する必要が生じたときも業務を停止する必要がないなど、管理者の負荷軽減を実現できます。

さらには、ストレージの初期投資や電気代等の運用コストも削減できます。5年分のディスク容量を最初から購入せず、必要に応じて増設することで、ビット単価下落によるコストメリットが得られ、実際には予測よりデータ増が進まない場合は、その差分だけ増設する容量が少なくてすみます。加えて、未使用領域に対する消費電力の抑制も可能となります。

富士通では、シン・プロビジョニングをライセンス制で提供しています。仮想ディスク容量に応じた価格設定ではないため、ライセンスを購入すれば上限まで使用でき、将来の投資コストを抑えるうえでメリットになります。

想定される利用シーン

ビジネス環境の変化が激しい今、シン・プロビジョニングは、データベース、ファイルサーバを問わず、また、ストレージの規模を問わず、様々なシステムで有効なストレージ技術です。特にBtoCのように、将来の需要が読みにくく容量設計が困難なシステムや、容量設計をしても初期利用時の未利用領域が多くなるシステムへの適用では、大きな効果が期待できます。

RBB TODAY


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