ETERNUS トピックス
2014年3月4日
中堅・中小企業でもサーバ仮想環境の導入が広がっています。柔軟性が高く多彩な仮想マシンを構築できる半面、物理環境のバックアップよりも複雑で分かりにくい…という声も多く聞かれます。
とは言え、万一の際に、必要なデータが残っていなかったらビジネスに与える影響は深刻なものになるはずです。
そこで、安心して仮想環境をバックアップするためには何に注意すべきかを、「仮想化移行後のバックアップの課題」の実態調査をもとにチェック。
あわせて「時間がかかる」「人手がかかる」「予算が不足」といった代表的な課題解決のための具体策にも迫ります。
今回紹介するのはIDCによる「国内SMBの仮想環境におけるストレージ利用実態:仮想化移行後のバックアップ課題を探る」(2013年7月実施)です。
まず注目したいのが、実際に仮想化を本番環境で導入済み企業に聞いた「仮想化移行後に顕在化したバックアップ課題の上位項目」(複数回答)です。
今回の調査では1000人未満の企業を更に「小規模企業(10~99人)」「中規模企業(100~499人)」「中堅企業(500~999人)」と細分化していますが、どの規模感でも「バックアップ所要時間の増加」が最も多い回答となっています。特に小規模企業では5割弱と、仮想化を導入した2社に1社がこの課題に直面しています。
仮想化環境では、同一のハイパーバイザ上で動作している仮想マシンのバックアッププロセスが一斉に走るために、物理サーバに大きな負荷が掛かり、その結果すべてのバックアップ作業が遅れてしまうという現象が発生しやすいことがその理由として挙げられます。
2番目に多く挙げられている課題が「物理環境に比べて運用が複雑」という点です。仮想化環境のバックアップは、利用するアプリケーションやOSによっては手順が複雑となり、制限事項も増えてしまいます。また、データとOSを含めたイメージバックアップを行おうとした場合、仮想環境において単純なイメージバックアップを行うと、例えファイルが1つ消えただけでも、復旧のために仮想マシン全体をリストアする必要が生じてしまいます。その結果、リストア時には仮想マシンを止める必要があり、業務の障害となるケースも考えられます。
3番目に多い課題が「物理環境と仮想環境の運用が統合できない」ということ。実際の環境では物理 / 仮想環境の混在も多く、結果として管理者のバックアップに対する運用負荷が高くなるケースも考えられるでしょう。
以下、「バックアップ成功率の低下」「バーチャルマシン単位のバックアップが困難」といった課題は、バックアップの確実性に関することだけに、顕在化している割合は低くとも見落とせないポイントです。
当調査における「仮想化移行後のバックアップ状況」を見ると、「すべてのシステムと各アプリケーションのデータをバックアップしている」という企業は全体の57%。逆に言えば4割強の企業は「すべてをバックアップしない」という運用を選択しています。
その理由としては、前項で「顕在化した課題」の筆頭であった「時間がかかりすぎる」という点がまず挙げられています。どの企業規模でも2位の理由に大差をつけての1位となっています。
しかし、それだけが「すべてをバックアップしない」理由ではありません。以下「人手がかかりすぎる」「予算がかかりすぎる」といったリソースの問題に加え、「最適なソリューションがない」「仮想環境のシステム構成が複雑で手がつけられない」「仮想環境のバックアップのやり方が分からない」といったスキル面、対応ソリューション面での課題が挙げられています。
仮想化環境でバックアップデータ量が増大していく中、「時間的」「人手」「コスト」「スキル」といった様々な要素が絡まりあい、「仮想化環境のバックアップは難しい」という実状を生んでしまっていることが想定されます。
SMBにおけるサーバ仮想環境のバックアップの課題解決に注目されるのが、高速処理を可能にした外付けのディスクストレージです。「高信頼、高性能」はもちろん、「バックアップ時間の短縮」や「ネットワークへの低負荷」を実現するための機能を備え、運用管理しやすいソフトウェアを含めたソリューションを活用することで、従来の「時間がかかりすぎ」「難しい」といった仮想化環境のバックアップのイメージは、大きく覆されることになります。
無論、バックアップだけでなく、仮想化環境で陥りやすい性能面についてもポテンシャルの高いストレージ基盤は不可欠です。
例1では、ディスクストレージを中心にすえた効率的で安定したバックアップシステムを、例2では、バックアップ時間、容量を削減する技術や重複排除技術によるバックアップ・災害対策の活用例を見ていきましょう。
バックアップ時間がかかりすぎる理由として、1台の仮想マシンのバックアップ負荷がほかの仮想マシンに影響を与えることが挙げられます。
FUJITSU Storage ETERNUS DX seriesでは、サーバのCPUを使わずに、ストレージ筐体内で仮想環境全体をバックアップ。そのため、仮想サーバへの影響を与えずにバックアップが可能です。更に、リストアは仮想環境に加えて、リストアしたい仮想マシンだけを個別リストアも可能です。
「ETERNUS SF TSM」によりファイル単位にバックアップデータの保管先、保管世代などをデータベースで管理することで、初回のフルバックアップ以降は永久増分バックアップの運用となるため、バックアップ時間とバックアップ容量を削減することができます。
バックアップデータの保管先として低コストで高速なディスクバックアップを実現するデデュープアプライアンス「ETERNUS CS800 S4」を利用することで、データの重複排除と圧縮ができます。「ETERNUS CS800 S4」はブロック単位で自動的に重複排除を実行し、重複部分を除いた新規データのみ圧縮保存するため、保存データ量を90%以上削減可能です。
(注) 一般的な企業データを毎週フルバックアップ、毎日差分バックアップした場合の削減率。 2013年富士通調べ
更に、「ETERNUS CS800 S4」は、異なる拠点間でのデータ複製も可能です。重複排除/圧縮後の差分ブロックデータのみを転送するため、ベストエフォートで安価な低帯域WANを活用した、災害対策環境も構築することが可能です。
外付型オープンシステムディスクストレージシステム ローエンドのサプライヤー別国内売上シェアで富士通が20.1%と2位以下を大きく引き離して1位!実績・信頼度からそのポテンシャルはうかがえる。
また、11月に販売開始されたローエンドの新モデルDX200 S3が早くもSPC(注)ベンチマークの性能測定でクラス世界最高値を記録しています(2014年1月富士通調べ)。サーバ仮想統合環境において 高性能なディスクストレージは要注目です。
(注) Storage Performance Council(SPC):ストレージ業界の主要企業が参加するストレージの性能値を評価する非営利団体。
卓越したスケーラビリティと高性能・高信頼テクノロジーをベースに大規模なストレージ統合を実現する
ETERNUS DX ディスクストレージシステム
※株式会社リクルートホールディングス キーマンズネットに 2014年2月18日に掲載された記事より転載
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