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特集「ITガバナンス確立のための戦略的ストレージ活用 - 富士通が考える、経営戦略としてのITソリューションの展望」
第1回:コンプライアンス経営を支援する iCM(information Contents Management)
第2回:24時間365日、ビジネスを継続する iBC(information Business Continuance)
第3回:適材適所にリソースを采配する iRM(information Resource Management)

掲載日: 2005年4月12日

情報は、企業や組織の活動を支える資源として重要度を増すとともに、利用範囲の拡大と情報量の増大が続いています。情報を活用するシステムに対して、社会や利用者からさまざまな要望が寄せられています。

これに伴って、情報を格納するストレージシステムの記憶容量、特に外付け型ディスクシステムのそれは、オープンシステム向けを中心に年率60%以上成長していると、調査会社より報告されています。記憶される情報も従来からのデータベースに加えて、電子メール、Web関連データや固定型のコンテンツが高い伸びを示しており、これまでとは違った取り扱いやマネジメントが必要となってきています。さらに情報の活用に対して、継続的で一定の水準を維持したサービスやコンプライアンス、セキュリティへの対応が要求されています。

しかしながら、ストレージシステムの管理者数は、横ばいまたは微増の傾向が続いており、一人当たりが管理すべき記憶容量は毎年大幅に増加している状況です。このため、大量の情報を保護するためのバックアップ/リカバリーの統合化、ストレージ管理の効率化やTCO削減を狙ったストレージソフトウェアやサービスが注目されてきています。

システム課題に関するアンケート結果

富士通が2005年1月に行ったアンケートでも同様な傾向が示されております。セミナーに参加された約300名のお客様に、使用されているシステム環境/運用で現在お困りの点を伺いました。その複数回答の結果を以下のグラフに示します。

システム課題に関するアンケート結果。情報漏洩、セキュリティに対する対策、26%。取り扱うデータ量が増大し、データのバックアップが通常業務に影響を及ぼしている、21%。障害が発生した時の業務の継続/容易な復旧、20%。システム管理者の作業的負担が増し、システム運用工数/コストが増加している、18%。万一の災害に備えてディザスタリカバリ(災害対策)の構築を検討しているが、適当なソリューションがない、9%。

アンケート結果から、「セキュリティ」、「バックアップ/リカバリー」、「運用管理とそのコスト」、「災害対策」という四つのニーズがあることが判りました。前述の動向とお客様が利用・運用されているシステムの間に横たわるギャップが、この結果に反映されているものと推測されます。

このギャップの背景を考察すると、企業や組織の情報システムには、Q(情報の量と質)、T(時間)、R(リソース)に関する三つの課題が存在しているものと考えられます。

企業の情報システムが抱える3つの課題
1. Q (Quantity, Quality)

第1の課題として、情報の「量」と「質」に関する課題が挙げられます。アンケート結果の「バックアップ/リカバリー」や「運用管理とそのコスト」は量の拡大、「セキュリティ」は質の拡大に起因するニーズとして捉えることができます。情報の量と質の拡大は、以下のような状況の変化が原因として考えられます。

情報の「量」の拡大

  • デジタル化情報の増加
  • プロセッサ能力の向上、データ交換量の急増
    (処理ノードの急増、通信容量と通信量の増加)

情報の「質」の拡大

  • 対象となる情報の種類の増加
    • 規制の緩和、強化(法令や組織内規約の見直し、フォレンジクス [] への対応)
    • お客様のビジネスのサービスレベル・スピード強化
    • エンドユーザ向けのサービスレベル引き上げ
  • 保護レベルの区分化
    • 情報の価値と情報ライフサイクルマネジメント(情報格納と活用のバランス)
    • セキュリティ(電子保存と流通からの要件)

[注] フォレンジクス:サーバやパソコンの動作記録(ログ)、使用者の履歴、アプリケーションの活動内容や通信内容を保存・検証し、コンピュータシステムの利用状況を証拠として活用する技術。

2. T (Time)

第2の課題は「時間」です。まさにTime is moneyであり、データとストレージの観点からの機会損失の最小化が要求されます。前述の「バックアップ/リカバリー」と「災害対策」は、時間が重要なファクターです。これらに加えて、情報の保存期間やアクセス時間も課題を生み出す原因となります。

大量情報の移動時間(バックアップ/リカバリー、移行)

  • デジタル化情報の増加
    • ロスタイムの最小化
    • リカバリー時間の最短化
    • データ保護ウインドウの短縮、消滅
    • 連続的なサービスと運用の実現

保存期間

  • 紙などの他媒体が持っている長期保存性の置き換え
  • 装置、記憶媒体の動作保証期間を超える保存期間への対応

アクセス時間

  • 情報の価値に応じたアクセス時間、再利用性への配慮
  • 情報の価値と再利用性の均衡(情報ライフサイクルマネジメントの鍵)
3. R (Resource)

第3の課題は「リソース」です。情報システム全体の資源を最適配分することが必要となります。特に情報の格納と活用の観点からは、ストレージのハードウェア、キャパシティ、コンテンツをコントロールすることが重要です。情報の量、質の拡大に伴って、これらのリソースも増加します。アンケート結果が示す「運用管理とそのコスト」は、リソースのマネジメントに他なりません。

機器の多様化、組み合わせの複雑化

  • 容量、性能、コスト、新旧、ベンダー

機器の集合体から提供されるキャパシティとコンテンツのマッチング

  • サービスレベル向上の要求とシステム運用の連続性から生じる混在化、複合化

ITリソースの最適化

  • IT投資の最適化による組織のアクティビティ向上
  • その時点で必要とされる最適なシステム構成のタイムリーな提供
3つの課題を克服するストレージ・ソリューション

ここまで、ストレージシステムの市場の動向やお客様のニーズから、その背景に存在する3つの課題を整理してきました。富士通は、これらの課題を横断的に克服するための次の3つのストレージ・ソリューションを提供します。

富士通のストレージ・ソリューション iCM - information Contents Management iBC - information Business Continuance iRM - information Resource Management

これらのソリューションは,富士通が持つRAID、ライブラリのプラットフォーム技術、ソフトウェア、ストレージ仮想化をベースに、ストレージシステムの課題を解決するものです。

これから全3回にわたって、各ソリューションの考え方と具体的な効果をご紹介してまいります。
ぜひご覧ください。

第1回 「コンプライアンス経営を推進する iCM」
e文書法施行による規制緩和によって保存可能となった電子化文書への対応、情報漏洩に備える取り組み、有資格者へ正しい情報を提供するセキュリティの確保についてご紹介します。

第2回 「24時間365日、ビジネスを継続する iBC」
情報へのアクセス中断を防ぐために、バックアップ・リカバリー時間の最小化、 長期保存への対応、再利用を考慮した格納について紹介します。

第3回 「適材適所にリソースを采配する iRM」
情報を利用する手段、情報を格納する器、そして情報そのものの配置と結びつきを、システムが情報の使われ方に応じて適切にコントロールしていくことをご紹介します。