Storage Performance Council (SPC) --- よくある質問
掲載日: 2004年3月10日
Storage Performance Council (SPC) のことで、ストレージサブシステム用のベンチマークテストの定義・標準化・推進を目的として設立された非営利団体の名称です。
更に、業界団体およびその顧客に実務的で検証可能な性能データを配布することを目的にしています。詳細については、http://www.storageperformance.org/ から "Our Mission"をお選びください。
現在SPCには33 社のメンバーが加盟しており、ほとんどがストレージシステム製品ベンダーです。詳細については、http://www.storageperformance.org/ から "Membership"をお選びください。
SPCは顧客によるストレージ製品評価を難しくしていた既存のストレージ性能テスト手法の混乱から設立されました。"Read Cache Hit時のIOPS"、あるいは "大容量シーケンシャル性能"と呼ばれる測定値が一般的に公表されていますが、これらは各ベンダーが独自のテストを使用して測定したもので、測定データは一対一の比較評価が出来ませんでした。IOMeter、IOGEN等のプログラムも使用されていますが、これらもまたアプリケーション業務の負荷を想定したものではありません。これらは境界条件でのテストあるいは制限付の単一目的のテストとして使用され、かつ各ベンダーは独自のストレージ構成を構築してテストしていました。SPCは、顧客に対してストレージ製品についての複合処理に関する共通性能測定基準を提供するためにストレージベンダーの主要グループにより設立されました。
SPC では既に定義を終えたSPC Benchmark-1とは異なるクラスの業務負荷を想定した、SPC-2と呼ぶ大量シーケンシャル処理のベンチマークテストを作成するべくワークグループを発足しました。このワークグループは第一段階としてこのクラスの代表的な業務を収集し解析する活動を行っており、この様な業務負荷でのストレージ性能を効率的に測定するための、新しいスケーラブルな環境を作成することを目的としています。詳細は、http://www.storageperformance.org/ からホームページおよび "Recent Press" の項を参照して下さい。
SPC-1 benchmarkはスケーラブルなテスト群であり、例えば、emailサーバの様なオンライン・アプリケーションで使用されるストレージシステムで見られる業務負荷を想定しています。ストレージ記憶領域は三つ定義され、各々に対して 特定の業務負荷が与えられます。この業務負荷は、リードのみ、リードとライトが混在、ライトのみの三種類あり、それぞれ各種ブロック長が混在する形で実行されます。
| Persistence テスト(二部構成) | 被試験ストレージシステムに格納・検索されるデータが不揮発であり矛盾がないことを確認するテストです。 |
| Sustain テスト(長時間走行) | 三時間以上かけてストレージシステムの性能を測定するテストです。 |
| Ramp テスト | 100 % から 10 %までの各負荷条件での性能を測定するテストです。 |
| Repeat テスト(二部構成) | 最大負荷(100 %)と低負荷(10 %)での性能を確認するテストです。 |
このベンチマークテストでは一連の関連する性能値が得られ、全体としてストレージシステムの性能レベルを示します。
| Average I/O Transactions per Second (SPC-1 IOPSTM) | そのシステムが提供可能なトランザクション処理効率を示します。 |
| SPC-1 Price-Performance | SPC-1 IOPSTM 当たりの価格で、そのシステム価格と性能の関係を示します。 |
| Total Storage Space | テストに使用されたシステム全体の記憶容量で、そのシステムの規模を示します。 |
| Protection Level | そのシステムで用いられたデータ保護レベルです。 |
| Average Response Time | 低負荷時におけるストレージに対するアクセス要求への平均応答時間(SPC-1 LRTTM)を示します。 |
SPCでは監査したテスト構成に関するExecutive Summary と Full Disclosure Report をすべて下記のウェブサイトで公開しています。http://www.storageperformance.org/から "Benchmark Results"を選択。
顧客の要望に沿った記憶容量・アプリケーションに最適なデータ保護レベルを加味した上で、SPC-1 IOPSTM値の高い、SPC-1 Price-Performance 値の低い装置が高い評価を得られることになります。
他の要素を考慮することなく単にSPC-1 IOPSTM 値の高低だけを見て評価することは判断を誤る可能性があります。全ての要素を一つのセットとして評価することを推奨します。
業務負荷はBusiness Scaling Units (BSUs)によって増加します。1 BSUはおおよそ50ユーザー分の業務負荷に相当します。各テストセットの結果にはそのテストで使用したBSU値によってテスト時の業務負荷が示されます。これによってそのストレージシステムで実現可能なユーザー数の概算値を知ることが出来ますが、それは、あくまで複数のテスト結果を比較するための数値であり、具体的なシステム設計等には使用できません。
SPC Benchmark-1、SPC-1 IOPS、SPC-1 LRTはStorage Performance Councilの商標です。