今までに発表した製品
ETERNUS TR620/TR650 仮想化環境専用ストレージ ： 特長・機能

大規模な仮想化環境における安定した高い処理性能と容易な導入・管理を実現する

概要

ETERNUS TR seriesは、仮想化環境におけるストレージの課題を解決するために開発された、SSDとHDDのハイブリッド・ファイルシステムです。仮想化環境においてシステム規模が大きくなるにつれてシステム管理者を悩ませるストレージの導入管理の煩雑さを解消し、高性能で安定したパフォーマンスを提供します。

高負荷にも安定した高い処理性能

ETERNUS TR seriesでは、保持するI/Oリソースを仮想マシン毎に自動割当します。過去のワークロードから割当量を算出し、10分毎に割当量の見直しを行います。割当られたI/Oリソースは、各仮想マシン専用のリソースとなるため、特定の仮想マシンに突発的なI/Oが発生した場合も、他の仮想マシンは影響を受けることなく安定した高い処理性能を維持します。突発的なI/Oが発生した仮想マシンの不足分には、使用されていないI/Oリソースより、自動的に割り当てられます。これらの自動QoS（Quality of Service）により、仮想環境全体の安定したパフォーマンスを実現し、高い処理性能を発揮します。

煩雑な仮想マシンの管理をシンプル化

ETERNUS TR seriesでは、vCenter Serverとの連携により、専用のソフトウェアを準備することなく仮想マシン単位で性能と容量を可視化できます。これにより、システム規模が大きくなるにつれて煩雑化する仮想化環境の管理をシンプル化でき、運用工数を削減できます。また、仮想マシン単位のレイテンシー情報を一覧表示できるため、性能問題を抱えている仮想マシンを簡単に特定できます。さらに、その仮想マシンにおけるホスト、ネットワーク、ストレージ、ディスクの処理時間を過去に遡ってグラフィカルに表示できるため、ボトルネックの有無を可視化できます。これにより、従来は特定が難しかった性能遅延の要因を、容易かつ即時に特定でき、対処を行うことができます。

簡単かつ短時間での導入

ETERNUS TR seriesは、煩雑な構成設計や性能チューニングなどを必要としません。セットアップも最低3項目の設定を行うだけで済み、10分程度で利用可能です。さらに、容量やパフォーマンスが足りなくなった場合は、ETERNUS TR seriesを増設追加するだけで性能と容量を共に拡張できます。また、運用管理ソフト「TR Global Center」（オプション）を使用することで、最大32台のETERNUS TR seriesを1つのシステムとして容易に統合管理できます。

省スペース、省電力

ETERNUS TR seriesは、SSDとHDDを組み合わせたハイブリッド・システムです。ETERNUS TR seriesへのデータの書込みは常に高速なSSD上で行われ、書き込まれるデータは重複排除と圧縮をされているため、SSDの容量効率を向上します。さらに、アクセス頻度の少ないデータをHDDに自動で配置することで、ETERNUS TR seriesへのI/O処理の99%以上が高速なSSDで処理できるよう設計されています。これにより、高い処理性能を発揮するために必要であった大量のHDDが不要となり、省スペース、省電力を実現します。

データの保護と災害対策

ETERNUS TR seriesでは、仮想マシン単位でスナップショットを取得できます（SnapVM）。更新データのみを保持するため、サーバのアクセス性能に影響を与えない高速なデータ保護を実現します。さらに、仮想マシン単位での遠隔へのデータ転送をオプションで提供します（ReplicateVM）。データは重複排除と圧縮をして転送するためデータサイズを最大95%削減でき、WAN回線の帯域幅を抑え回線コストの削減に寄与します。