スナップショット設定
概要
NAS運用ボリュームのスナップショット先SDV を作成し、採取スケジュールを設定します。
本機能は、ユニファイドストレージ環境の場合に表示されます。
スナップショットの採取方法
スナップショットの採取方法には、用途に応じて以下の2種類があります。
ファイルサーバのスナップショット
Web GUI、CLI、またはETERNUS SF Storage Cruiser からスナップショットを設定します。Web GUI から設定する場合、本機能を使用します。また、[ スナップショット ] 画面の採取モードには「自動」が表示されます。
仮想マシンのスナップショット
VMware vSphere Web Client からスナップショットを設定します。詳細は、『ETERNUS vCenter Plug-in ユーザーズガイド』を参照してください。また、[ スナップショット ] 画面の採取モードには「手動」が表示されます。
スナップショット設定の初回実行 (*1)
指定した世代数分のSDVが自動的に作成されます。
SDVの論理容量はNAS運用ボリュームと同じです。 (*2)
SDVにベースとなる名前を付けられます。
SDVの格納先RAIDグループを選択できます。 (*3)
採取モードが「自動」の場合、スケジュール(曜日および時間)を設定できます。
採取モードが「自動」の場合、スナップショット設定が正常に終了すると、スナップショットは自動的に開始されます。
| *1 | : | 「初回」とは、スナップショットが設定されていない状態からの初回設定時および「スナップショット削除」を実行後の初回設定時のことです。 |
| *2 | : | 指定した世代数分のSDVはすべて同じ容量になります。 |
| *3 | : | 世代数分のSDVは、すべて選択した1つのRAIDグループに格納されます。 |
スナップショット設定変更
世代数を変更できます。
世代数を多くした場合、未使用のSDVが自動的に追加されます。
採取モードが「自動」の場合、世代数をスナップショットのセッション数より少なくできます。
実行すると、未使用のSDV、古い世代のSDVの順にSDVが削除されます。
採取モードが「自動」の場合、スケジュール(曜日および時間)を変更できます。
スナップショットが「動作中」の場合、スナップショット開始状態が継続されます。
スナップショット先SDVを格納するRAIDグループの条件
ステータスが「Broken」、「No Drive Path」、および「SED Locked」のいずれでもない
RAIDグループに登録できるボリューム数および総ボリューム容量 が上限に達していない
(NAS運用ボリュームごとに指定した世代数分のSDVが同じRAIDグループに作成されます。)
すでにボリュームが作成されているまたは未使用のRAIDグループ
(複数のNAS運用ボリュームのスナップショット先SDVを同じRAIDグループに作成することもできます。)
TPP に属していないRAIDグループ
FTRP に属していないRAIDグループ
RECディスクバッファー として登録されていないRAIDグループ
Extreme Cache Pool として登録されていないRAIDグループ
スナップショットの世代数
モデルごとに作成できる最大NAS運用ボリューム数および最大世代数は以下のとおりです。
| モデル | 最大NAS運用ボリューム数 | 最大世代数 (NAS運用ボリュームあたり) |
最大世代数 (*1) (装置あたり) |
|---|---|---|---|
ETERNUS DX100 S5 |
2 | 64 | 64 |
ETERNUS DX200 S5 |
4 | 128 | 128 |
ETERNUS DX500 S5 |
4 | 128 | 128 |
ETERNUS DX600 S5 |
8 | 128 | 256 |
| *1 | : | 装置全体の世代数(採取モードが「自動」の世代数と「手動」の世代数の合計)です。例えば、ETERNUS DX500 S5で2つのNAS運用ボリュームに64世代のスナップショットを設定すると、3つめのNAS運用ボリュームにはスナップショットを設定できません。 |
ステータスが「Not Ready」、「Broken」、または「Data Lost」のNAS運用ボリュームは、本機能を起動できません。
スナップショットの採取が予定されているときにメタキャッシュが再配置中だった場合、スナップショットの採取開始時間が遅延する場合があります。
コピーテーブル、SDP、およびSnapOPC+セッションは、アドバンスト・コピー機能と共用します。スナップショット運用時にSDP容量が枯渇すると、スナップショットの採取が失敗する場合があります。事前にSDP容量を監視するために、イベント通知「SDP使用率閾値オーバー(レベル 1、2、3)」の設定を有効にすることを推奨します。詳細は、「イベント通知設定」を参照してください。
NAS運用ボリュームに更新があり、容量不足分を SDPV で補充できないとき、スナップショットで使用しているSnapOPC+セッションが Error Suspend 状態になります。
スナップショットの世代数に応じたコピーテーブルサイズが必要です。スナップショット設定可能なNAS運用ボリュームの容量(目安)については、『構築/運用ガイド(NAS編)』を参照してください。
本機能は、SnapOPC+の世代管理を使用するため、事前にコピーテーブルサイズの設定が必要です。
コピーテーブルサイズは、[ コピーテーブルサイズの算出方法 ]の「EC / REC、リストアOPC を行わないOPC / QuickOPC / SnapOPC / SnapOPC+ テーブルサイズ (S1)」の式を使用して計算します。世代数は、SnapOPC+のセッション数に相当します。詳細は、「コピーテーブルサイズ設定」を参照してください。
スナップショット設定を行う前に SDPV を作成する必要があります。
スナップショットを採取するNAS運用ボリュームが暗号化されている場合、暗号化したSDPVを作成してください。NAS運用ボリュームが暗号化されていない場合、暗号化していないSDPVを作成してください。NAS運用ボリュームと異なる暗号化方式(CMによる暗号化/SEDによる暗号化)のSDPVも使用できます。
暗号化TPPに作成されたNAS運用ボリュームを選択して本機能を実行すると、CMによる暗号化されたSDVがスナップショット先として作成されます。
スナップショット先SDVのボリューム名または格納先RAIDグループを変更したい場合は、「スナップショット削除」を実行してから、再度「スナップショット設定」を実行してください。「スナップショット削除」を実行すると、スナップショット(全世代のSnapOPC+セッション)、スナップショット採取スケジュール、および全世代のスナップショット先SDVのすべてが削除されます。詳細は、「スナップショット削除」を参照してください。
スナップショット先SDVは、ボリューム一覧の用途に「File」、用途詳細に「NAS Snapshot」が表示されます。詳細は、「ボリューム(基本情報)」を参照してください。
スナップショットの設定内容を確認できます。詳細は、「スナップショット」を参照してください。
スナップショットの状態(SnapOPC+のセッション状態)を確認できます。詳細は、「アドバンスト・コピー(全コピーセッション)」を参照してください。
スナップショットを停止できます。詳細は、「スナップショット停止」を参照してください。
停止後、スナップショットを再開できます。詳細は、「スナップショット開始」を参照してください。
スナップショットの設定を削除できます。詳細は、「スナップショット削除」を参照してください。
ユーザー権限
デフォルトロールにおける実行可否
| デフォルトロール | 実行可否 |
|---|---|
| Monitor | |
| Admin | |
| StorageAdmin | |
| AccountAdmin | |
| SecurityAdmin | |
| Maintainer |
権限とロールについては、「役割および権限」を参照してください。
設定内容
NAS運用ボリュームのスナップショット先SDVおよび採取スケジュールを設定します。
スナップショット設定
| 項目 | 説明 | 設定値 | |||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
名前 |
スナップショット先SDVの名前を入力します。 「スナップショットを設定するボリューム名を使用する」のチェックボックスをオフにした場合、名前を入力できます。 「スナップショットを設定するボリューム名を使用する」のチェックボックスをオンにした場合、スナップショット先SDVの名前に選択したNAS運用ボリューム名が使用されます。「名前」は入力できません。 指定した世代数分のSDVには以下の名前が自動的に設定されます。 「名前」+「$snap_N」(N:世代番号 1~128) 「$snap_N」を付加したボリューム名が32文字を超える場合、ボリューム名から超過文字数分が削除されます。詳細は、「ボリューム作成時の命名方法」を参照してください。名前は、スナップショット初回設定時だけ入力します。 |
「スナップショットを設定するボリューム名を使用する」のチェックボックス オン オフ 名前 1 ~ 16文字の半角英数字記号 (ただし','、'?'、'"'を除く) 半角スペース 空白 |
|||||||||||||||||||||||
世代数 |
スナップショットの世代数を指定します。 指定した世代数のSDVが自動的に作成されます。 |
ETERNUS DX100 S5: 1 ~ 64 ETERNUS DX200 S5: 1 ~ 128 ETERNUS DX500 S5: 1 ~ 128 ETERNUS DX600 S5: 1 ~ 128 全モデル:7(初期値) |
|||||||||||||||||||||||
採取モード |
スナップショットの採取モードを選択します。 採取モードは、スナップショット初回設定時だけ選択します。
注意
|
自動 手動 |
|||||||||||||||||||||||
スケジュール |
曜日 |
スナップショットを採取する曜日のチェックボックスをオンにします。 本項目は、採取モードに「自動」を選択した場合だけ設定できます。 |
月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 日曜日 すべてオン |
||||||||||||||||||||||
時間 |
スナップショットを採取する時間を「時間間隔」または「高度な設定」で指定します。 本項目は、採取モードに「自動」を選択した場合だけ設定できます。
備考
|
時間間隔 高度な設定 「時間間隔」の場合 毎時 2 3 4 6 8 12 24(初期値) 「高度な設定」の場合 0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00 |
|||||||||||||||||||||||
[ スケジュール時間設定 ] 画面
スナップショットを採取する時間を指定します。
スケジュール時間設定
| 項目 | 説明 | 設定値 |
|---|---|---|
時間 |
スナップショット採取する時間のチェックボックスをオンにします。 |
0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00 すべてオフ |
RAIDグループ選択
スナップショット先SDVを作成するRAIDグループを選択します。選択したRAIDグループに全世代のSDVが作成されます。
RAIDグループは、初回設定時のみに選択します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
|
RAIDグループ選択ラジオボタン |
スナップショット先SDVを作成するRAIDグループをオンにします。 |
|
No. |
RAIDグループ番号が表示されます。 |
|
名前 |
RAIDグループ名が表示されます。 |
|
ステータス |
RAIDグループのステータスが表示されます。 詳細は、「RAIDグループのステータス」を参照してください。 |
|
ドライブタイプ |
RAIDグループのドライブタイプが表示されます。 |
|
RAIDレベル |
RAIDグループのRAIDレベルが表示されます。 High Performance (RAID 1+0) High Capacity (RAID5) High Reliability (RAID6) High Reliability (RAID6-FR) Reliability (RAID5+0) Mirroring (RAID1) Striping (RAID0) |
|
総容量 |
RAIDグループの総容量 [TB/GB] が表示されます。 |
|
総空き容量 |
RAIDグループの総空き容量 [TB/GB/MB] が表示されます。 |
|
最大空き容量 |
RAIDグループの最大総空き容量 [TB/GB/MB] が表示されます。 |
操作手順
スナップショット設定を初回実行する場合
スナップショットを設定するNAS運用ボリュームを選択し、[ アクション ] から「スナップショット設定」をクリックします。
スナップショット情報を指定し、[ 設定 ] ボタンをクリックします。
→ 確認画面が表示されます。
注意- 以下の場合、エラー画面が表示されます。
「名前」が入力条件を満たしていない
「世代数」の合計がモデルごとの最大世代数を超えている
NAS運用ボリュームが暗号化されている場合、暗号化SDPVを作成していない(SDPの暗号化領域の総容量が「0」)(*1)
NAS運用ボリュームが暗号化されていない場合、非暗号化SDPVを作成していない(SDPの非暗号化領域の総容量が「0」)(*1)
*1 : SDPの暗号化領域および非暗号化領域の総容量については「Snap Data Pool」を参照してください。
- 以下の場合、エラー画面が表示されます。
[ OK ] ボタンをクリックします。
→ スナップショット設定が開始されます。
[ 完了 ] ボタンをクリックして、[ スナップショット ] 画面に戻ります。
スナップショット設定を変更する場合
スナップショットを設定するNAS運用ボリュームを選択し、[ アクション ] から「スナップショット設定」をクリックします。
スナップショット情報を指定し、[ 設定 ] ボタンをクリックします。
→ 確認画面が表示されます。
注意設定変更で世代数を少なくした場合、警告メッセージが表示されます。
- 以下の場合、エラー画面が表示されます。
「世代数」の合計がモデルごとの最大世代数を超えている
追加世代分のSDVが作成できない(ボリューム数の上限に達している)
追加世代分のSDVが作成できない(容量不足)
世代数をスナップショットのセッション数より少なくした(採取モードが「手動」の場合)
[ OK ] ボタンをクリックします。
→ スナップショット設定が開始されます。
[ 完了 ] ボタンをクリックして、[ スナップショット ] 画面に戻ります。

