シン・プロビジョニングボリューム容量拡張
概要
シン・プロビジョニングボリューム (TPV)の容量を拡張します。
拡張できるTPVの条件
- 以下のTPVであること
SAN用TPV
ODXバッファーボリューム (TPV)
NAS運用ボリューム
Deduplication/Compressionボリューム
- 以下の最大容量を超えていないこと
ODXバッファーボリュームは、1 TB を超えていないこと
SAN用TPVおよびDeduplication/Compressionボリュームは、128 TB を超えていないこと
NAS運用ボリュームは、「NAS FSブロックサイズ」ごとの最大ボリューム容量を超えていないこと (*1)
データコンテナボリュームは、以下の最大容量を超えていないこと (*2)
ETERNUS DX200 S5の場合、384 TB (6 PB)
ETERNUS DX500 S5の場合、1 PB (16 PB)
ETERNUS DX600 S5の場合、1.5 PB (24 PB)
ETERNUS DX900 S5の場合、8 PB (48 PB)
ETERNUS DX8900 S4の場合、8 PB (48 PB)
ETERNUS AF250 S3の場合、384 TB (6 PB)
ETERNUS AF650 S3の場合、1.5 PB (24 PB)
Veeamスナップショットボリュームではないこと
コピー範囲に「Totally」を指定したアドバンスト・コピーセッションが設定されていないこと (*3)
平準化を実行中でないこと
RAIDマイグレーション を実行中でないこと
Storage Migrationの移行経路が設定されていないこと
Storage Cluster機能で使用されていないこと
NAS運用ボリュームにコピーセッションが設定されていないこと
NAS運用ボリュームにスナップショットが設定されていないこと
データコンテナボリュームの場合、該当データコンテナボリュームのステータスが「Readying」、「Not Available」、「Not Ready」、「Broken」、および「Data Lost」ではないこと
Deduplication/Compressionボリュームの場合、該当Deduplication/Compressionボリュームが所属するTPPに作成されたデータコンテナボリュームのステータスが「Readying」、「Not Available」、「Not Ready」、「Broken」、および「Data Lost」ではないこと
*1 : 「NAS FSブロックサイズ」ごとの最大NAS運用ボリューム容量および最大ファイルサイズを以下に示します。 NAS FSバージョン (*4) NAS FSブロックサイズ 8 KB 32 KB 256 KB 最大NAS運用ボリューム容量 5 32 TB 128 TB 128 TB 最大ファイルサイズ (*5) 5 1 TB 4 TB 32 TB *2 : ()内は、チャンクサイズが「336 MB」の場合の最大容量です。 *3 : コピー範囲に「Totally」を指定するケースには以下があります。 「ETERNUS SF AdvancedCopy Manager Copy Control Module (CCM)」のLUN to LUNコピー
「ETERNUS SF AdvancedCopy Manager Adapter for VMware Site Recovery Manager」を使用したコピー
「ETERNUS VSS Hardware Provider」を使用したコピー
Web GUI/CLIから設定したSnapOPC+
*4 : NASファイルシステム(NAS運用ボリューム)のバージョンです。詳細は、「NAS FSバージョン」を参照してください。 *5 : 共有フォルダー内に作成するユーザーデータのサイズのことです。
TPVが登録されていない場合、本機能は実行できません。
装置内に異なるチャンクサイズのTPPが混在している場合、「シン・プロビジョニング設定」で指定した最大プール容量までTPVの容量を拡張できない場合があります。詳細は、「シン・プロビジョニング設定」を参照してください。
同一TPP内のTPVの総容量が拡張可能なプール総容量を超えないようにしてください。拡張可能なプール総容量は、[ シン・プロビジョニングプール容量拡張 ] 画面の「拡張後の総容量」に表示されます。詳細は、「シン・プロビジョニングプール容量拡張」を参照してください。
装置に拡張する空き容量がない場合、本機能は実行できません。
TPV容量を拡張したあと、拡張後のTPV容量をサーバに認識させる必要があります。
NAS運用ボリュームのファイルシステム形式が容量拡張に対応していない場合、メッセージが表示されます。ファイルシステム形式を変換してから、再度本機能を実行してください。詳細は、「NASボリューム再構成」を参照してください。
自動メタキャッシュ再配置中のNAS運用ボリュームの容量を拡張する場合、拡張処理が最大5分間遅延することがあります。5分以内に自動メタキャッシュ再配置が終了しない場合、本機能はエラーになります。
同一TPP内に作成するDeduplication/Compressionボリュームの論理容量の総和がデータコンテナボリュームの容量を超える場合、データコンテナボリュームの論理容量を拡張する必要があります。
データコンテナボリュームを拡張する場合、データコンテナボリュームが所属するTPP内のすべてのDeduplication/Compressionボリュームのアドバンスト・コピーセッションを停止またはSuspend状態にしてください。
装置に作成できるTPVの最大の総容量は、「シン・プロビジョニング設定」で指定した最大プール容量に依存します。装置に設定されている最大プール容量については、「設定(シン・プロビジョニング)」を参照してください。ただし、Deduplication/Compressionボリュームの容量は、TPVの総論理容量には含まれません。
TPVのAllocation方式は、[ ボリューム ] 画面で確認できます。詳細は、「ボリューム(基本情報)」を参照してください。
NAS運用ボリュームの「NAS FSブロックサイズ」および「NAS FSバージョン」は、[ ボリューム詳細 ] 画面で確認できます。詳細は、「ボリューム(基本情報)」を参照してください。
ユーザー権限
デフォルトロールにおける実行可否
| デフォルトロール | 実行可否 |
|---|---|
| Monitor | |
| Admin | |
| StorageAdmin | |
| AccountAdmin | |
| SecurityAdmin | |
| Maintainer |
権限とロールについては、「役割および権限」を参照してください。
設定内容
拡張後のボリューム容量を入力します。
対象のシン・プロビジョニングボリューム
| 項目 | 説明 |
|---|---|
No. |
ボリューム番号が表示されます。 |
名前 |
ボリューム名が表示されます。 データコンテナボリュームの場合: $DATA_CNTNRx(x:TPP番号) そのほかのボリュームの場合: ボリューム名 |
タイプ |
ボリュームの種別が表示されます。 TPV(固定) |
ボリューム容量 |
現在のTPV容量が表示されます。 データコンテナボリュームの場合: 32 TB ~ 48 PB ODXバッファーボリュームの場合: 1 GB ~ 1 TB そのほかのボリュームの場合 24 MB ~ 128 TB |
ボリューム設定
| 項目 | 説明 | 設定値 |
|---|---|---|
拡張後のボリューム容量 |
拡張後のTPV容量を入力し、単位を選択します。 容量は「.」(小数点)を含めて最大15桁入力できます。ただし、単位に「MB」を選択した場合、小数点以下が切り捨てられます。単位に「GB」または「TB」を選択した場合、MB換算値の小数点以下が切り捨てられます。 |
データコンテナボリュームの場合: 33554433 MB ~ 48 PB ODXバッファーボリュームの場合: 1025 MB ~ 1 TB NAS運用ボリュームの場合 •409601 MB ~ 128 TB (NAS FSブロックサイズが「256 KB」または「32 KB」のとき) •409601 MB ~ 32 TB (NAS FSブロックサイズが「8 KB」のとき) その他のボリュームの場合: 25 MB ~ 128 TB 単位:PB/TB/GB/MB 現在のTPV容量 < 拡張後のTPV容量 |
操作手順
容量を拡張するTPVを選択し、[ アクション ] から「TPV容量拡張」をクリックします。
注意NASシステムボリューム または NASバックアップボリュームを選択した場合、「TPV容量拡張」はクリックできません。
拡張後のTPVの容量を入力し、[ 拡張 ] ボタンをクリックします。
→ 確認画面が表示されます。
[ OK ] ボタンをクリックします。
→ TPV容量の拡張が開始されます。
注意Allocation方式が「Thick」のTPVを拡張する場合、TPPの空き容量が不足していると、エラー画面が表示されます。
[ 完了 ] ボタンをクリックして、[ ボリューム ] 画面に戻ります。
注意ボリュームの容量拡張後、TPP内に存在するボリュームの総論理容量が所属するTPPの総容量を超えた(容量比が「100 %」を超えた)場合、結果画面に警告メッセージが表示されます。TPPの使用状況を確認し、必要に応じてドライブを増設し、TPPの容量を拡張してください。「容量比」については、[シン・プロビジョニングプール詳細] 画面で確認できます。詳細は、「シン・プロビジョニングプール(基本情報)」を参照してください。

