クォータ設定追加
概要
新規にクォータ設定情報を追加します。設定対象は、ドライブ使用量およびファイル数の閾値(警告値および制限値)です。
クォータとは、装置内のリソースの枯渇を未然に防ぐため、NAS運用ボリュームまたは共有フォルダーに対して使用できるドライブ容量またはファイル数を制限する機能です。
本機能は、ユニファイドストレージ環境の場合に表示されます。
モデルごとの最大クォータ設定情報数
| モデル | 最大クォータ設定情報数 (*1) |
|---|---|
| ETERNUS DX100 S5 | 5000 |
| ETERNUS DX200 S5 | 10000 |
| ETERNUS DX500 S5 | 15000 |
| ETERNUS DX600 S5 | 20000 |
| *1 | : | 本機能を使用する環境により、実際の設定可能値がモデルごとの最大クォータ設定情報数より少ない場合があります。 |
NAS運用ボリュームに対するクォータは、認証サーバに登録したユーザーまたはグループに対して設定します。事前にユーザーまたはグループを認証サーバに登録してください。
共有フォルダーに対するクォータは、装置に登録した共有フォルダーに対して設定します。事前に共有フォルダーを作成してください。詳細は、「共有フォルダー作成」を参照してください。
- NAS FSバージョンが「2」、「3」、または「4」のNAS運用ボリュームに対し、共有フォルダー単位のクォータを設定するためには、ファイルシステムバージョンの更新およびファイルシステム情報の再構成が必要です。本機能でクォータを設定する前に以下の手順を実施してください。
クライアントからCIFSおよびNFS をアンマウントします。
「NAS ボリューム再構成」を使用して対象のNAS運用ボリュームを再構成します。NAS FSバージョンは「5」に変更されます。
CLI コマンド "forced nas-fsunmount" を使用して、対象のNAS運用ボリュームをアンマウントします。
CLI コマンド "start nas-fsck" を使用して、ファイルシステム上にクォータ情報を作成します(パラメーターの「mode」に、「repair」または「force-repair」を指定してください)。
CLI コマンド "forced nas-fsmount" を使用して、対象のNAS運用ボリュームを再度マウントします。
クォータ情報の不整合が発生した場合は、CLI コマンド "start nas-fsck" を実行し、クォータ情報を復旧させてください。
詳細は、『ETERNUS CLI ユーザーズガイド』を参照してください。
- 本機能では、ドライブ使用量またはファイル数に対し、2種類の閾値(警告値および制限値)の両方またはどちらか一方を設定します。
警告値を超えた場合
予兆通知のため、該当NAS運用ボリュームへの書き込みは禁止されません。
制限値を超えた場合
該当NAS運用ボリュームへの書き込みが禁止されます。
NAS運用ボリュームごとに複数のユーザー、グループ、および共有フォルダーに対してクォータ設定情報を追加します。ただし、一度の操作(画面下部の [ 追加 ] ボタンクリック)で追加できるクォータ設定情報数の上限は、使用する環境にかかわらず100個です。
NAS運用ボリュームを削除した場合、そのボリュームに割り当てられたクォータ設定情報も同時に削除されます。
共有フォルダーを削除した場合、その共有フォルダーに割り当てられたクォータ設定情報も同時に削除されます。
- 以下の場合、該当イベントをあらかじめ設定した方法で通知できます。詳細は、「イベント通知設定」を参照してください。
ドライブ使用量またはファイル数が閾値を超えた
ドライブ使用量またはファイル数が閾値を超えた状態から閾値内に戻った
装置に設定したクォータ設定情報を確認できます。詳細は、「クォータ管理」を参照してください。
装置に設定したクォータ設定情報を変更できます。詳細は、「クォータ設定変更」を参照してください。
装置に設定したクォータ設定情報を削除できます。詳細は、「クォータ設定削除」を参照してください。
NAS運用ボリュームの「NAS FSバージョン」は、[ボリューム詳細] 画面で確認できます。詳細は、「ボリューム(基本情報)」を参照してください。
共有フォルダーには、ホームディレクトリを含みます。
ユーザー権限
デフォルトロールにおける実行可否
| デフォルトロール | 実行可否 |
|---|---|
| Monitor | |
| Admin | |
| StorageAdmin | |
| AccountAdmin | |
| SecurityAdmin | |
| Maintainer |
権限とロールについては、「役割および権限」を参照してください。
設定内容
装置に登録されているNAS運用ボリュームの一覧が表示されます。クォータを設定するNAS運用ボリュームを選択します。
NAS運用ボリュームが装置に存在しない場合、「ボリューム選択」は表示されません。
ボリューム選択
| 項目 | 説明 | 設定値 |
|---|---|---|
NAS運用ボリューム選択ラジオボタン |
クォータ対象のNAS運用ボリュームを選択します。 備考
注意
|
ラジオボタン 初期値は、NAS運用ボリュームの登録状態により異なります。
|
No. |
NAS運用ボリュームの番号が表示されます。 |
|
名前 |
NAS運用ボリュームの名前が表示されます。 |
|
総容量 |
NAS運用ボリュームの総容量(400.00 GB ~ 128.00 TB)が表示されます。 |
クォータ対象
[ クォータ対象追加 ] 画面で設定した内容が表示されます。クォータ対象の1行分が1つのクォータ設定情報です。同時に100行のクォータ設定情報を追加できます。クォータ設定情報を1つも追加していない場合、項目だけが表示されます。
| 項目 | 説明 | |
|---|---|---|
クォータ設定情報選択チェックボックス |
削除するクォータ設定情報を選択します。 削除対象は、追加したクォータ設定情報です。同時に複数のクォータ設定情報を選択できます。 |
|
種別 |
クォータ対象の種別が表示されます。 クリックすると、[ クォータ対象編集 ] 画面が表示されます。 User Group Share |
|
名前 |
クォータ対象のユーザー名、グループ名、または共有フォルダー名が表示されます。 ホームディレクトリは、本項目に「homes」が表示されます。 注意
|
|
ドライブ使用量 |
警告値 |
クォータ対象のドライブ使用量の警告値 [MB/GB/TB] が表示されます。 未設定の場合は「未設定」が表示されます。 備考
|
制限値 |
クォータ対象のドライブ使用量の制限値 [MB/GB/TB] が表示されます。 未設定の場合は「未設定」が表示されます。 備考
|
|
ファイル数 |
警告値 |
クォータ対象ファイルの警告数(半角数字)が表示されます。 未設定の場合は「未設定」が表示されます。 |
制限値 |
クォータ対象ファイルの制限数(半角数字)が表示されます。 未設定の場合は「未設定」が表示されます。 |
|
機能ボタン
| ボタン | 説明 |
|---|---|
[ 追加 ] |
クォータ設定情報を追加します。 以下の場合、[ 追加 ] ボタンはクリックできません。
|
[ 削除 ] |
チェックボックスで指定したクォータ設定情報をクォータ対象から削除します。 追加したクォータ設定情報が1つもない場合、[ 削除 ] ボタンはクリックできません。 |
[ クォータ対象追加 ] 画面または[ クォータ対象編集 ] 画面
選択したNAS運用ボリュームのクォータ設定情報を追加または編集します。
初期画面で[ 種別 ] リンクをクリックして [ クォータ対象編集 ] 画面に遷移した場合、前回設定した内容が表示されます。
| 項目 | 説明 | 設定値 | |
|---|---|---|---|
種別 |
クォータ対象の種別を選択します。 |
User Group Share |
|
名前 |
種別に「User」または「Group」を選択した場合、クォータ対象のユーザー名またはグループ名を入力します。 種別に「Share」を選択した場合、クォータ対象の共有フォルダー名をリストボックスから選択します。 備考
|
|
|
ドライブ使用量 |
警告値 |
クォータ対象のドライブ使用量の警告値を入力します。 「0」を入力した場合、または未設定の場合、装置に「制限なし」として設定されます。 |
0 ~ 128TB 単位 [MB/GB/TB] |
制限値 |
クォータ対象のドライブ使用量の制限値を入力します。 「0」を入力した場合、または未設定の場合、装置に「制限なし」として設定されます。 注意
|
0 ~ 128TB 単位 [MB/GB/TB] |
|
ファイル数 |
警告値 |
クォータ対象のファイル数の警告値を入力します。 「0」を入力した場合、装置に「制限なし」として設定されます。 |
0(初期値)~ 134217723 |
制限値 |
クォータ対象のファイル数の制限値を入力します。 「0」を入力した場合、装置に「制限なし」として設定されます。 注意
|
0(初期値)~ 134217723 |
|
操作手順
[ アクション ] から「クォータ設定追加」をクリックします。
備考共有フォルダーに対するクォータ設定で、共有フォルダーがどのNAS運用ボリュームに所属しているかわからない場合、3に進んでください。
クォータ設定情報を追加するNAS運用ボリュームを選択します。
クォータ対象右下の [ 追加 ] ボタンをクリックします。
→ [ クォータ対象追加 ] 画面または[ クォータ対象編集 ] 画面 が表示されます。
備考初期画面でNAS運用ボリュームを選択しなかった場合、[ クォータ対象追加 ] 画面で種別に「Share」を選択すると、「名前」に装置に登録されたすべての共有フォルダー名が選択肢として表示されます。
クォータ設定情報を入力または編集し、[ OK ] ボタンをクリックします。
→ 初期画面に戻ります。
備考初期画面で、再度クォータ対象右下の [ 追加 ] ボタンをクリックすると、[ クォータ対象追加 ] 画面に前回入力したクォータ設定情報が表示されます。
追加したクォータ設定情報の [ 種別 ] リンクをクリックすると、[ クォータ対象追加 ] 画面または[ クォータ対象編集 ] 画面 が表示されます。表示された画面でクォータ設定情報を編集できます。
追加したクォータ設定情報をクォータ対象から削除する場合は、該当クォータ設定情報を選択し、[ 削除 ] ボタンをクリックします。
注意1つのクォータ設定情報(クォータ対象一覧の各行)には、ドライブ使用量およびファイル数で合計4つの閾値を設定できます。ただし、4つの閾値すべてに「0」を設定する(ドライブ使用量を「未設定」にする場合を含む)ことはできません。少なくとも1つの閾値に有効値の設定が必要です。
- 以下の場合、エラー画面が表示されます。
「名前」が未入力(種別に「User」または「Group」を選択した場合)
「名前」が入力条件を満たしていない(種別に「User」または「Group」を選択した場合)
「種別」および「名前」が同じ組み合わせのクォータ設定情報がすでに存在する
「警告値」または「制限値」が入力条件を満たしていない
[ 追加 ] ボタンをクリックします。
→ 確認画面が表示されます。
注意- 以下の場合、エラー画面が表示されます。
クォータを設定するNAS運用ボリュームが選択されていない
クォータ対象が存在しない
「NAS運用ボリューム」、クォータ対象の「種別」、およびクォータ対象の「名前」が同じ組み合わせのクォータ設定情報がすでに装置に存在する
- 以下の場合、エラー画面が表示されます。
[ OK ] ボタンをクリックします。
→ クォータ設定追加が開始されます。
[ 完了 ] ボタンをクリックして、[ クォータ管理 ] 画面に戻ります。

