ONTAP 9.13

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リリース別のネットワーク機能

ONTAP 9の各リリースで使用できるネットワーク機能とその影響について説明します。

提供が開始されたリリース

機能

説明

ONTAP 9.13.1

データLIFの最大数の引き上げ

HAペアとクラスタの両方について、データLIFを拡張できる最大数が引き上げられ、柔軟性が向上しました。

各ノードに設定可能なIPデータLIF数を表示するには、network interface capacity details showコマンドを実行します。

LIFの追加に関する詳細については、「LIFの作成」を参照してください。

ご使用の環境でのデータLIFの最新の制限については、富士通のサポートにお問い合わせください。

ONTAP 9.13.1

IPv6クラスタのセットアップ

ONTAP 9.13.1以降では、HX6100シリーズの管理LIFにIPv6アドレスを割り当てることができます。

以下のONTAPでは、管理LIFにIPv4アドレスを割り当てて、クラスタのセットアップ完了後にIPv6アドレスに変換する必要があります。

  • 9.13.1より前にリリースされたONTAP

  • 他のプラットフォーム上にある9.13.1以降にリリースされたONTAP

IPv4からIPv6への変換方法については、「IPv4からIPv6への管理LIFの変換」を参照してください。

ONTAP 9.12.1

LIFサービス

management-log-forwardingサービスを使用して、どのLIFを使用して監査ログをリモートsyslogサーバーに転送するかを制御できます。

ログ転送機能の詳細については、「監査ログの転送先の管理」を参照してください。

ONTAP 9.12.1

ONTAP System Managerのネットワーク機能の強化

ネットワーク インターフェイスを作成するときに、サブネットおよびホーム ポートの選択をより細かく制御できます。NFS / RDMA接続の設定もサポートされます。

ONTAP 9.12.0

ONTAP System Managerのネットワーク機能の強化

ONTAP 9.11.1

iSCSI LIFフェイルオーバー

新しいiSCSI LIFフェイルオーバー機能では、SFOパートナー フェイルオーバーおよびローカル フェイルオーバーで、iSCSI LIFを自動および手動で移行できます。

この機能はオールフラッシュSANアレイ(ASA)プラットフォームでサポートされます。

ONTAP 9.11.1

LIFサービス

新しいクライアント側のLIFサービスでは、アウトバウンドのAD、DNS、LDAP、NISの要求にどのLIFを使用するかをより細かく制御できます。

ONTAP 9.11.1

Link Layer Discovery Protocol(LLDP)

クラスタ ネットワークでLLDPがサポートされます。これにより、Cisco Discovery Protocol(CDP)をサポートしていないクラスタ スイッチともONTAPを連携できます。

ONTAP 9.10.1

ネットワーク配線の問題の自動検出と修復の推奨

ONTAPは、ブロードキャストドメイン構成要素 (イーサネットポート) のレイヤー2到達可能性に基づいて、ネットワーク配線の問題を自動的に検出し、修正を推奨します。

ポートの到達可能性に問題が見つかると、ONTAP System Managerから問題を解決するための修復処理が推奨されます。

ONTAP 9.10.1

Internet Protocol Security(IPsec)証明書認証

IPsecポリシーで認証用の事前共有キー(PSK)と証明書がサポートされるようになりました。

  • PSKが設定されたポリシーでは、ポリシー内のすべてのクライアント間でキーを共有する必要があります。

  • 証明書が設定されたポリシーでは、各クライアントに専用の認証用証明書を設定できるため、クライアント間でキーを共有する必要はありません。

ONTAP 9.10.1

LIFサービス

ファイアウォール ポリシーが廃止されて、LIFサービス ポリシーに完全に置き換えられました。

新しいNTP LIFサービスでは、アウトバウンドNTP要求にどのLIFを使用するかをより細かく制御できます。

ONTAP 9.10.1

NFS over RDMA

ONTAPは、NVIDIA GDXエコシステムを使用するお客様向けに、ハイパフォーマンスのNFSv4.0、NFS over RDMAをサポートしています。RDMAアダプターを使用して、CPUオーバーヘッドを発生させることなく、メモリーをストレージからGPUに直接コピーできます。

ONTAP 9.9.1

クラスタの耐障害性

クラスタの耐障害性と診断が次のように強化されたことで、カスタマー エクスペリエンスが向上します。

  • ポートの監視と回避:

    • 2ノード スイッチレス クラスタ構成では、パケットの完全損失(接続の切断)が発生しているポートが回避されます。これまでこの機能を使用できるのはスイッチを使用する構成のみでした。

  • 自動ノード フェイルオーバー:

    • クラスタ ネットワーク経由でデータを提供できないノードは、ディスクを所有するべきではありません。代わりに、HAパートナーが(健全な場合)テイクオーバーします。

  • 接続の問題を分析するコマンド:

    • 次のコマンドを使用して、パケット損失が発生しているクラスタ パスを表示することができます。
      network interface check cluster-connectivity show

ONTAP 9.9.1

VIP LIFの機能強化

仮想IP(VIP)Border Gateway Protocol(BGP)の機能を強化するために、次のフィールドが追加されました。

  • -asnまたは-peer-asn(4バイト値)
    属性自体は以前からありましたが、4バイトの整数を使用するようになりました。

  • -med

  • -use-peer-as-next-hop

asn_integerパラメーターには、Autonomous System Number(ASN)またはピアASNを指定します。

  • ONTAP 9.8以降では、BGPのASNに2バイトの正の整数を指定できます。これは16ビットの数値です(指定可能な値は0~64511)。

  • ONTAP 9.9.1以降では、BGPのASNに4バイトの正の整数(65536~4294967295)を指定できます。デフォルトのASNは65501です。ASN 23456は、4バイトのASN機能をサポートしていないピアとのONTAPセッション確立用に予約されています。

パスの優先順位付けでは、Multi-Exit Discriminator(MED)を使用して高度なルート選択を行うことができます。MEDはBGP更新メッセージのオプションの属性で、トラフィックに最適なルートを選択するようルーターに指示します。MEDは32ビットの符号なし整数(0~4294967295)で、値が小さい方が優先されます。

VIP BGPは、BGPピアをグループ化してデフォルト ルートを自動的に設定することで、構成を簡易化します。ONTAPは、同じサブネット上にあるBGPピアをネクストホップ ルーターとして使用して、デフォルト ルートを簡単に特定できます。この機能を使用するには、-use-peer-as-next-hop属性をtrueに設定します。デフォルト値はfalseです。

ONTAP 9.8

ポートの自動配置

ONTAPがブロードキャスト ドメインの設定とポートの選択を自動的に行い、到達可能性とネットワーク トポロジー検出に基づいてネットワーク インターフェイス(LIF)、仮想LAN(VLAN)、およびリンク アグリゲーション グループ(LAG)を設定できます。

クラスタを作成すると、ポートに接続されているネットワークが自動的に検出され、レイヤー2到達可能性に基づいて必要なブロードキャスト ドメインが設定されます。ブロードキャスト ドメインを手動で設定する必要はなくなりました。

クラスタの作成時にはこれまでと同様に次の2つのIPspaceが設定されます。

「Cluster」のIPspace:クラスタ インターコネクト用のブロードキャスト ドメインが1つ含まれます。この設定は変更しないでください。

「Default」のIPspace:残りのポート用のブロードキャスト ドメインが1つ以上含まれます。ネットワーク トポロジーによっては、必要に応じて、Default-1、Default-2という名前で追加のブロードキャスト ドメインが設定されます。これらのブロードキャスト ドメインの名前は必要に応じて変更できますが、設定されているポートは変更しないでください。

ネットワーク インターフェイスを設定する際、ホーム ポートの選択はオプションです。ホーム ポートを選択しなかった場合、同じサブネット内における他のネットワーク インターフェイスと同じブロードキャスト ドメイン内の適切なポートがホーム ポートとして割り当てられます。

VLANの作成時、または新たに作成されたLAGに最初のポートを追加する際、そのVLANまたはLAGは、レイヤー2到達可能性に基づいて適切なブロードキャスト ドメインに自動的に割り当てられます。

ブロードキャスト ドメインとポートをONTAPで自動的に設定することで、クラスタ内の別のポートまたはノードにフェイルオーバーしたときも、クライアントは引き続きデータにアクセスすることができます。

最後に、ポートの到達可能性が正しくないことを検出するとEMSメッセージが送信され、一般的な設定の誤りを自動的に修復するnetwork port reachability repairコマンドが用意されています。

ONTAP 9.8

Internet Protocol Security(IPsec)のネットワーク上での暗号化

転送中もデータの安全性と暗号化を維持するために、ONTAPはトランスポート モードでIPsecプロトコルを使用します。IPsecでは、NFS、iSCSI、SMBの各プロトコルですべてのIPトラフィックのデータを暗号化できます。iSCSIトラフィックに対しては、IPsecだけが転送中の暗号化を提供します。

IPsecを設定すると、リプレイ アタックや中間者(MITM)攻撃が防止され、クライアントとONTAPの間のネットワーク トラフィックが保護されます。

ONTAP 9.8

仮想IP(VIP)の拡張

network bgp peer-groupコマンドに新しいフィールドが追加されました。仮想IP(VIP)に新しく次の2つのBorder Gateway Protocol(BGP)属性を設定できるようになりました。

ASパス プリペンド:他の条件が同じ場合、BGPはAS(自律システム)パスが最短のルートを優先的に選択します。オプションのASパス プリペンド属性を使用して自律システム番号(ASN)を繰り返す(追加する)と、ASパス属性を長くすることができます。ASパスが最短のルート更新が受信側で選択されます。

BGPコミュニティ:BGPコミュニティ属性は、ルート更新に割り当てることができる32ビットのタグです。各ルート更新に1つ以上のBGPコミュニティ タグを指定できます。プレフィックスを受け取ったネイバーは、コミュニティ値に基づいて、フィルターリングしたり、再配布用に特定のルーティング ポリシーを適用したりすることができます。

ONTAP 9.8

スイッチCLIの簡易化

スイッチ コマンドを簡単にするために、クラスタとストレージのスイッチCLIが統合されました。統合されたスイッチCLIには、イーサネット スイッチ、FCスイッチ、ATTOプロトコル ブリッジがあります。

system cluster-switchコマンドとsystem storage-switchコマンドを別々に使用する代わりに、system switchを使用するようになりました。ATTOプロトコル ブリッジについては、storage bridgeの代わりにsystem bridgeを使用します。

スイッチの健全性監視機能も同様に拡張され、クラスタ インターコネクト スイッチに加えてストレージ スイッチを監視できるようになりました。クラスタ インターコネクトの健全性の情報は、「client_device」テーブルの「cluster_network」で確認できます。ストレージ スイッチの健全性の情報は、「client_device」テーブルの「storage_network」で確認できます。

ONTAP 9.8

IPv6変数の長さ

IPv6変数に使用可能なプレフィックス長が、64ビットから1~127ビットに拡張されました。ビット128の値は引き続き仮想IP(VIP)用に予約されています。

アップグレードする場合、最後のノードが更新されるまでの間は64ビットでない非VIP LIFはブロックされます。

アップグレードをリバートする場合、64ビット以外のプレフィックスを持つ非VIP LIFがないかチェックされます。見つかった場合は、そのLIFを削除または変更するまでリバートはブロックされます。VIP LIFはチェックされません。

ONTAP 9.7

自動portmapサービス

portmapサービスは、RPCサービスをRPCサービスが受信接続するポートにマップします。

portmapサービスはONTAP 9.7からは自動で管理されるようになりました。

ONTAP 9.7以降:portmapファイアウォール サービスは廃止されています。代わりに、NFSサービスをサポートするすべてのLIFに対してportmapポートが自動的に開かれます。

ONTAP 9.7

キャッシュ検索

vserver services name-service nis-domain netgroup-databaseコマンドを使用してNISのnetgroup.byhostのエントリをキャッシュできます。

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