エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

S3 Snapshotの作成

S3 Snapshotは手動で生成することも、Snapshotポリシーを設定して自動的に作成させることもできます。Snapshotはオブジェクトの静的コピーとして機能し、データのバックアップとリカバリーで使用します。Snapshotの保持期間を決定するために、指定した間隔でSnapshotを自動的に作成するSnapshotポリシーを作成できます。

S3 Snapshotを使用すると、オブジェクトのバージョン管理が有効かに関係なく、S3バケット内のオブジェクト データを保護できます。

Snapshotは、S3バケットでオブジェクトのバージョン管理が有効になっていない場合のデータ保護の確立に役立ちます。以前のバージョンのオブジェクトを使用できない場合に、ポイントインタイム レコードとして機能するSnapshotを使用してリストア処理を行えるからです。
タスク概要
  • Snapshotには、以下の命名規則が適用されます(手動作成でも自動作成でも)。

    • S3 Snapshot名に指定できる文字数は最大30文字です。

    • S3 Snapshot名に使用できる文字は、小文字のアルファベット、数字、ドット(.)、ハイフン(-)のみです。

    • S3 Snapshot名の末尾の文字は、アルファベットか数字にする必要があります。

    • S3 Snapshot名にサブ文字列s3snapを含めることはできません。

  • S3プロトコルの使用時には、バケット名の制限によってバケット名が63文字に制限されます。ONTAP S3 Snapshotは、S3プロトコルを介してバケットとして提供されるため、Snapshotバケット名にも同様の制限が適用されます。デフォルトでは、元のバケット名がベース バケット名として使用されます。

  • どのSnapshotがどのバケットに属しているかを簡単に識別できるように、Snapshotバケット名は、ベース バケット名と、Snapshot名の前に付加される特別な文字列-s3snap-で構成されます。Snapshotバケット名は、<base_bucket_name>-s3snap-<snapshot_name>という形式になります。

    たとえば、以下のコマンドを実行してbucket-asnap1を作成すると、bucket-a-s3snap-snap1という名前のSnapshotバケットが作成されます。ベース バケットにアクセスする権限がある場合は、このバケットにS3クライアントを介してアクセスできます。

    vserver object-store-server bucket snapshot create -bucket bucket-a -snapshot snap1
  • 63文字を超えるSnapshotバケット名は作成できません。

  • 自動Snapshot名には、ポリシー スケジュール名とタイムスタンプが含まれます。これは、従来のボリュームSnapshotの命名規則と似ています。たとえば、スケジュールされたSnapshotの名前は、daily-2024-01-01-0015hourly-2024-05-22-1105などになります。

S3 Snapshotの手動作成

ONTAP CLIを使用してS3 Snapshotを手動で作成できます。手順では、ローカル クラスタにのみSnapshotを作成します。

手順
  1. S3 Snapshotを作成します。

    vserver object-store-server bucket snapshot create -vserver <svm_name> -bucket <bucket_name> -snapshot <snapshot_name>

    以下の例では、vs0というStorage VMとwebsite-dataというバケットに、pre-updateという名前のSnapshotを作成しています。

    vserver object-store-server bucket snapshot create -vserver vs0 -bucket website-data -snapshot pre-update

バケットへのS3 Snapshotポリシーの割り当て

S3バケット レベルでSnapshotポリシーを設定すると、スケジュールされたS3 SnapshotがONTAPによって自動的に作成されます。従来のSnapshotポリシーと同様に、S3 Snapshotにも最大5つのスケジュールを設定できます。

Snapshotポリシーでは通常、Snapshotを作成するスケジュール、各スケジュールで保持するコピーの数、スケジュールのプレフィックスを指定します。たとえば、1つのポリシーで毎日深夜0時10分にS3 Snapshotコピーを1つ作成し、直近の2つのコピーを保持して、daily-<timestamp>という名前を付けることができます。

デフォルトのSnapshotポリシーでは、以下のSnapshotが保持されます。

  • 時間単位のSnapshot×6

  • 日単位のSnapshot×2

  • 週単位のSnapshot×2

開始する前に
  • Snapshotポリシーは、S3バケットに割り当てる前に作成しておく必要があります。

S3 Snapshot用のポリシーは、他のONTAP Snapshotポリシーと同じルールに従います。ただし、いずれかのSnapshotスケジュールに保持期間が設定されているSnapshotポリシーを、S3バケットに割り当てることはできません。

Snapshotを自動生成するためのSnapshotポリシーの作成の詳細については、「カスタムSnapshotポリシーの設定の概要」を参照してください。

手順
  1. Snapshotポリシーをバケットに割り当てます。

    vserver object-store-server bucket create -vserver <svm_name> -bucket <bucket_name> -snapshot-policy <policy_name>

    または

    vserver object-store-server bucket modify -vserver <svm_name> -bucket <bucket_name> -snapshot-policy <policy_name>
クラスタをONTAP 9.16.1より前のバージョンのONTAPにリバートする必要がある場合は、すべてのバケットについて、snapshot-policyの値がnone(または-)に設定されていることを確認してください。
関連情報

S3 Snapshotの概要

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