RAIDレベル/ドライブ/ボリュームの詳細情報

ここでは以下の表示項目一覧を示します。

GUI画面に表示する項目は、装置の構成や状態によって異なります。

RAIDレベル

RAIDレベルは、機能や目的に応じて用途に最適なレベルを設定します。

RAIDレベルの特徴および使用ドライブ数

RAIDレベルの特徴およびRAIDグループの使用ドライブ数を以下に示します。

装置に搭載可能な最大ドライブ数により、お客様が実際に使用できるRAIDグループ構成(使用ドライブ数)は制限されます。

表示

RAIDレベル (*1)

特徴

使用ドライブ数 (*2)

RAID1+0

High Performance (RAID1+0)

RAID1によるミラーリングと、RAID0のストライピングを合わせて、RAID1の信頼性とRAID0の高いI/O性能を同時に実現できます。

2D+2M ~ 16D+16M

RAID5

High Capacity (RAID5)

ブロック単位に分割したデータとそのデータから生成されるパリティを、複数のドライブに分散して書き込み、データの冗長性を持たせています。

2D+1P ~ 15D+1P

RAID6

High Reliability (RAID6)

2種のパリティを異なるドライブに配置すること(ダブルパリティ)により、2台のドライブ故障までを救済できます。

3D+2P ~ 14D+2P

RAID6-FR

High Reliability (RAID6-FR)

複数のRAID冗長化セットと1台分のホットスペアに相当する予備領域で1つのRAIDグループを構成します。RAIDグループ内にデータを分散して配置することで、1台目のドライブ故障時のリビルドを高速化します。2台のドライブ故障までを救済できますが、2台目が故障した場合は通常のリビルドが動作します。本RAIDレベルで作成したRAIDグループやそのRAIDグループに作成したボリュームには制限事項があります。詳細はRAID6-FRの制限事項を参照してください。

(3D+2P)x2+1HS

(4D+2P)x2+1HS

(6D+2P)x2+1HS

(9D+2P)x2+1HS

(12D+2P)x2+1HS

(5D+2P)x4+1HS

(13D+2P)x2+1HS

(8D+2P)x3+1HS

(4D+2P)x5+1HS

(3D+2P)x6+1HS

RAID5+0

Reliability (RAID5+0)

RAID5を複数グループ用意し、RAID0の方式によりストライプします。大容量構成時にはRAID5より性能や信頼性が向上し、リビルド時間も短くなります。本RAIDレベルで作成したRAIDグループには制限事項があります。詳細は、RAID5+0の制限事項を参照してください。

(2D+1P) × 2 ~ (15D+1P) × 2

RAID1

Mirroring (RAID1)

データを2台のドライブに同時に書き込みます(ミラーリング)。

一方のドライブが故障したときに、もう一方のドライブで処理を継続します。

1D+1M

RAID0

Striping (RAID0)

データをブロック単位に分割し、複数のドライブに分散して書き込みます(ストライピング)。

RAID0 は、データの冗長性がありません。

2D ~ 16D

*1  :  ここでは、本表、設定値欄、および表示内容欄のRAIDレベルを Web GUIの画面表記に合わせて記載します。そのほかは、省略して「RAIDxx」だけを記載します。
*2  :  D:Data、M:Mirror、P:Parity、HS:Hot Spare を示します。

RAID6-FRの制限事項

RAID6-FR で作成したRAIDグループ(以降、「Fast Recovery RAIDグループ」と呼ぶ)やそのRAIDグループに作成したボリュームには、以下の制限があります。

  • Fast Recovery RAIDグループは、LDEを使用した以下の操作はできません。
    • 「RAID6-FR」へのRAIDレベル変換

    • 「RAID6-FR」からのRAIDレベル変換

    • ドライブ増設によるRAIDグループの容量拡張

  • Fast Recovery RAIDグループに作成できるボリュームは、「Standard(LUNコンカチネーションによる連結ボリュームを含む)」およびODXバッファーボリュームです。

  • Fast Recovery RAIDグループに暗号化したボリュームを作成できます。しかし、作成したボリュームを暗号化変換することはできません。

  • Fast Recovery RAIDグループ作成時の Stripe Depth は、「64KB」固定とします。

  • Fast Recovery RAIDグループの場合、1台目のドライブ故障はコピーバックレスの対象になりません。RAIDグループ内のHS領域に高速リビルドが実行され、故障ドライブを正常なドライブに交換すると、コピーバックされます。

RAID5+0の制限事項

RAIDレベルが「RAID5+0」のRAIDグループには、以下の制限があります。

  • LDEを使用した以下の操作はできません。
    • 「RAID5+0」へのRAIDレベル変換

    • 「RAID5+0」からのRAIDレベル変換

    • ドライブ増設によるRAIDグループの容量拡張

  • RAIDグループ作成時のStripe Depth は、「64 KB」固定とします。

RAID0について

RAID0は、データの冗長性がありません。RAIDレベルには、RAID1+0、RAID5、RAID6、RAID6-FR、RAID5+0、RAID1を推奨します。

Nearline/Nearline SEDのRAIDレベルについて

6TB以上のNearline/Nearline SEDで構成可能なRAIDレベルは、RAID0、RAID1、RAID6、RAID-FRのみです。RAID0+1、RAID5、RAID5+0のRAIDは構成できません。

ドライブ種別

ドライブ種別が以下の組み合わせで表示されます。

搭載ドライブについては、『設計ガイド』を参照してください。

ドライブ属性

  • SASディスクの場合、「Online」または「 Online/Nearline」(*1)

  • ニアラインSASディスクの場合、「Nearline」または「Online/Nearline」(*1)

  • SSDの場合、「SSD」または「NVMe」

*1  : 

「Online/Nearline」は、WSVの場合に表示されます。

自己暗号化ドライブの場合「SED」が、Advanced Format対応ドライブの場合「AF」が併せて表示されます。(例:Nearline SED AF)

ドライブサイズ

  • 2.5 インチの場合、「2.5"」

  • 3.5 インチの場合、「3.5"」

ドライブサイズが併せて表示される場合もあります。(例:2.5" Nearline)

RAIDグループまたはTPPを構成する場合

ドライブ種別が混在した場合、以下のように表示されます。

  • 「Online」だけ、または「Online」および「Nearline」が混在している場合、「Online」

  • 「Online SED」だけ、または「Online SED」および「Nearline SED」が混在している場合、「Online SED」

ボリューム用途

ボリューム用途は、機能や目的に応じて用途に最適なレベルを設定します。

表示 用途 説明

Block

Block

SANで使用するボリュームです。

Block/Dedupe&Comp

Block Deduplication and Compression Enabled

Deduplication/Compressionボリュームです。

Deduplication機能およびCompression機能が有効なボリュームです。

Block/Dedupe

Block Deduplication Enabled

Deduplication/Compressionボリュームです。

Deduplication機能が有効なボリュームです。

Block/Comp

Block Compression Enabled

Deduplication/Compressionボリュームです。

Compression機能が有効なボリュームです。

System

VVOL Metadata

Virtual Volume機能で使用される管理情報(メタデータ)が格納されるシステムボリュームです。

Virtual Volume機能が「有効」の場合、ETERNUS SF Storage Cruiser から最初のVVOLを作成したとき、自動的に作成されます。

Data Container (*1)

データコンテナボリュームです。

重複排除/圧縮機能で使用するコンテナボリュームです。

Migration

Migration

データ移行で使用する 外部ボリューム です。

Veeam

Veeam

Deduplication機能およびCompression機能が無効なVeeam スナップショットボリュームです。

Dedupe&Comp/Veeam

Dedupe&Comp/Veeam

Deduplication機能およびCompression機能が有効なVeeam スナップショットボリュームです。

Dedupe/Veeam

Dedupe/Veeam

Deduplication機能が有効なVeeam スナップショットボリュームです。

Comp/Veeam

Comp/Veeam

Compression機能が有効なVeeam スナップショットボリュームです。

*1  :  TPPの Deduplication/Compression(重複排除/圧縮機能)を有効に設定したとき、自動的に作成されます。

RAIDグループ用途

RAIDグループは、機能や目的に応じて用途に最適なレベルを設定します。

項目 説明

Standard

タイプが「Standard」、「SDV」、または「SDPV」のボリュームの作成領域として使用されているRAIDグループです。

Standard / WSV

以下のいずれかのボリュームの作成領域として使用されているRAIDグループです。

「WSV」および「Standard」

「WSV」および「SDV」

「WSV」および「SDPV」

WSV

タイプが「WSV」のボリュームの作成領域として使用されているRAIDグループです。

TPP

TPPに属しているRAID グループです。

FTRP

FTRPに属しているRAIDグループです。

RDB

RECディスクバッファーとして登録されているRAIDグループです。

Extreme Cache Pool

Extreme Cache Poolとして登録されているRAIDグループです。

Temporary

LDE実行中に作成される作業用RAIDグループです。

「-」(ハイフン)

未使用のRAIDグループです。