iSCSIホストグループ追加

概要

iSCSIホストグループを新規に作成し、メンバーになるホストを追加します。

ホストグループとは、ボリューム(LUNグループ)へのアクセスを許可するホスト(HBA)をグループ化したものです。ホストグループごとにホストアフィニティを設定します。

登録可能なホストグループ/ホスト数

モデル

ホストグループ数 (*1)

(装置あたり)

ホスト数(HBA数)(*2)

(装置あたり)

ホスト数(HBA数)

(CAポートあたり)

ホスト数(HBA数)

(ホストグループあたり)

ETERNUS DX600 S6

512 4096 256 8

ETERNUS DX8100 S6

1024

ETERNUS DX900 S6

ETERNUS DX8900 S6

1536 8192 64
*1  :  インターフェースタイプによらず、すべてのホストグループの合計です。
*2  :  インターフェースタイプによらず、すべてのホストの合計です。
Caution
  • ホストグループにはホストの登録が必要です。本機能を使用してGUIからホストを登録する場合は、ホストグループも新規に作成します。

  • ホストは複数のホストグループのメンバーになることができます。ただし、ホストアフィニティを作成する際、ホストとポートの1つの組み合わせに対し、1つのLUNグループしか割り当てできません。

  • 各OS種別対応の『構築ガイド(サーバ接続編)』を参照して、作成したホストグループに適切なホストレスポンスを割り当ててください。ホストレスポンスには、OS種別ごとにあらかじめ用意されている推奨パターンがあります。詳細は、ホストレスポンスの推奨パターンを参照してください。ホストグループに適切なホストレスポンスが設定されていない場合、パスの切り替えが正しく行われなかったり、正しくボリュームが認識されなかったりするおそれがあります。

  • ホストグループに設定したホストレスポンスは、そのグループのすべてのメンバーホストに割り当てられます。ホストを複数のホストグループのメンバーにする場合、それらのグループのホストレスポンスをすべて同じにしてください。既存のホストグループに所属しているホストを新規に作成したホストグループのメンバーに追加した場合、そのホストのホストレスポンスは、追加したホストグループのホストレスポンスに変更されます。さらに、該当ホストが所属する既存ホストグループのホストレスポンスも連動して変更されます。詳細は、ホスト追加時のホストレスポンスの変更例を参照してください。

  • CLI を使用して、同じiSCSI NameでIPアドレス設定ありのiSCSIホストとIPアドレス設定なしのiSCSIホストを混在させると、Web GUI から iSCSIホストの追加ができなくなります。CLI と GUI を両方とも使用する環境では、CLI からこのような設定を行わないでください。もし、このような状態が発生した場合は、CLI からIPアドレスの設定なしのiSCSIホストにIPアドレスを設定してください。

  • 無停止ストレージマイグレーション機能で使用するホストグループを作成する場合、ホストグループに割り当てるホストレスポンスは、外部ストレージ装置で移行元ボリュームをアクセスするホストグループに割り当てていたホストレスポンスと一致させてください。

Note
  • 以下の操作をする場合は、「ホストグループ設定 (iSCSI)」を参照してください。
    • ホストグループの設定内容を変更する

    • 既存のホストグループにホストを追加する

  • iSCSIホスト情報を変更する場合は、「iSCSIホスト変更」を参照してください。

設定内容

ホストグループ設定

項目 説明 設定値

ホストグループ名

ホストグループ名を入力します。

すでに存在するホストグループ名は付けられません(ホストグループ名は、すべてのインターフェースタイプのホストグループ名と重複できません)。

1 ~ 16文字の半角英数字記号

(ただし、","、"?"を除く)

半角スペース

ホストレスポンス

ホストグループに割り当てるホストレスポンスを選択します。

リストボックスには装置に登録されているホストレスポンス一覧が表示されます。

Caution
  • ホストレスポンスの「LUNアドレッシング」と「LUN数拡張モード (Peripheral Device Addressing)」の設定により、ホストから参照できるLUNが決まります。すでにホストアフィニティ設定しているホストを新規ホストグループに追加する場合は、LUNの設定状態を確認してください。LUN#256以上を使用している場合、参照可能なLUNが「256 LUN」のホストレスポンスを割り当てたホストグループには該当ホストを追加できません。詳細は、「ホストレスポンスと参照可能なLUN数」を参照してください。

Default

Solaris MPxIO

HP-UX

AIX

AIX VxVM

VS850/SVC

BS2000

装置に登録したホストレスポンス

ホスト数

ホストグループのメンバーホスト数が表示されます。

メンバーホスト数は、ホスト一覧から選択したホスト数と手入力したホスト数を合算したものです。

ETERNUS DX900 S6またはETERNUS DX8900 S6の場合

0 ~ 64

ETERNUS DX600 S6またはETERNUS DX8100 S6の場合

0 ~ 8

 

ホストの登録方法には、以下の2種類があります。

登録するホストを一覧から選択して指定する場合

[ Now Connected ] タブをクリックしたときに表示される画面です。

ホストグループに登録するiSCSIホストを選択し、IPアドレスや Alias Name を入力します。登録後、iSCSIホストには自動的に名前が付けられます。詳細は、ホスト新規追加時の命名方法を参照してください。

項目 説明 設定値

ホスト選択チェックボックス

ホストグループに登録するiSCSIホストのチェックボックスをオンにします。

Caution
  • ホスト一覧から選択したホスト数と手入力したホスト数の合計が最大ホスト数を超える場合、iSCSIホストは登録できません。

  • ホスト選択チェックボックスをオンにしたiSCSIホストだけ、「IPバージョン」、「IPアドレス」、「Alias Name」、「CHAPユーザー名」、「CHAPパスワードの変更」、「CHAPパスワード」、および「CHAPパスワードの確認」を入力できます。

Note
  • ホスト一覧には、ポートモードが「CA」または「CA/RA」で、以下のいずれかの条件を満たすiSCSIホストが表示されます。
    • iSCSIポートと接続していて、どのホストグループにも登録していないiSCSIホスト (*1)

    • iSCSIポートと接続していて、すでにほかのホストグループに登録しているiSCSIホスト

    • iSCSIポートと接続していないが、すでにほかのホストグループに登録しているiSCSIホスト

      *1  :  iSCSI Name、IPバージョン、およびAlias Name がすべて合致するホストが装置に登録されていないことです。iSCSI Name、IPバージョン、およびAlias Name がすべて合致していてもIPアドレスが異なる場合は、未登録のホストとします。取得された「iSCSI Name」、「IPバージョン」、「IPアドレス」、および「Alias Name」が表示されます。
  • Virtual Volume機能が有効のホストアフィニティで設定されているiSCSIホストは表示されません。

 

iSCSI Name

iSCSIホストのiSCSI Nameが表示されます。

 

IPバージョン

iSCSIホストのIPバージョンを選択します。

Caution
  • IPアドレスを使用しないでiSCSIホストを登録する場合、以下のIPバージョンを選択してください。
    • iSCSIホストのIPアドレス形式がIPv4のとき(IPv4ホストを使用している場合)、「IPv4」を選択してください。

    • iSCSIホストのIPアドレス形式がIPv6のとき(IPv6ホストを使用している場合)、「IPv6」を選択してください。

    • iSCSIホストのIPアドレス形式が確認できない場合(IPv4ホストかIPv6ホストのいずれかを使用している場合)、ホストを2つ登録します。一方のホストには「IPv4」を選択し、もう一方には「IPv6」を選択します。両方のホストに同じiSCSI Name、CHAPユーザー名、およびCHAPパスワードを設定してください。

IPv4

IPv6

IPアドレス

iSCSIホストのIPアドレスを入力します。

IPアドレスの指定方法には、「IPv4」と「IPv6」があります。指定したIPバージョン (IPv4 / IPv6) でIPアドレスを入力してください。入力できるIPv6アドレスは、「リンクローカルアドレス」、「グローバルアドレス」、「ユニークローカルアドレス」、または「6to4アドレス」です。詳細は、設定可能なIPv6アドレス を参照してください。現在の設定状態を表示する際、IPv6アドレスは省略表記になります。

IPアドレスを使用しない場合、入力は不要です。

IPv4アドレスの場合

xxx.xxx.xxx.xxx

xxx:先頭は、1~255(10進数)

xxx:そのほかは、0~255(10進数)

IPv6アドレスの場合

xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx

xxxx:0 ~ ffff (FFFF)(16進数、半角英数字)

詳細は、IPv6のアドレス表記を参照

空白

名前

すでに装置に登録されているiSCSIホストには名前が表示されます。

装置に接続されているが、登録されていないiSCSIホストは空白になります。

 

Alias Name

iSCSIホストのエイリアスネームを入力します。

iSCSIホストがすでに装置に登録されている場合、エイリアスネームが表示されます。

エイリアスネームを使用しない場合、入力は不要です。

すでに存在するエイリアスネームは付けられません。

1 ~ 31文字の半角英数字記号

(ただし、","、 "?" を除く)

半角スペース

空白

CHAPユーザー名

CHAP認証のユーザー名を入力します。

iSCSIホストがすでに装置に登録されている場合、ユーザー名が表示されます。

CHAP認証を行わない場合、入力は不要です。

ユーザー名とパスワードは、必ずペアで設定してください。

1 ~ 255文字の半角英数字記号

(ただし、","、 "?" を除く)

半角スペース

空白

CHAPパスワードの変更

CHAP認証のパスワードを登録する場合、チェックボックスをオンにします。

チェックボックス

オン

オフ

CHAPパスワード

CHAP認証のパスワードを入力します。

CHAP認証を行わない場合、入力は不要です。

ユーザー名とパスワードは、必ずペアで設定してください。

「CHAPパスワードの変更」チェックボックスをオンにした場合だけ、入力できます。

12 ~ 100文字の半角英数字記号

(ただし、","、 "?" を除く)

半角スペース

空白

CHAPパスワードの確認

CHAP認証のパスワードを確認用に再度入力します。

「CHAPパスワードの変更」チェックボックスをオンにした場合だけ、入力できます。

12 ~ 100文字の半角英数字記号

(ただし、","、 "?" を除く)

半角スペース

空白

ポート

iSCSIホストに接続されているCAポートが表示されます。

CE#n CM#n CA#n Port#nまたはCM#n CA#n Port#n

 

ホストグループ

iSCSIホストが所属するホストグループの名前が表示されます。

CLI などでiSCSIホストを登録し、ホストグループに所属してしない場合、「-」(ハイフン)が表示されます。

装置に接続されているが、登録されていないiSCSIホストは空白になります。

 

ホストレスポンス

iSCSIホストのホストレスポンスが表示されます。

装置に接続されているが、登録されていないiSCSIホストは空白になります。

Default

Solaris MPxIO

HP-UX

AIX

AIX VxVM

VS850/SVC

BS2000

装置に登録したホストレスポンス

 

登録するホストを手入力して指定する場合

[ 手動入力 ] タブをクリックしたときに表示される画面です。

iSCSIポートと接続していないホストを新規に登録する場合、ホストグループに登録するiSCSIホスト情報を直接入力します。登録後、ホストには自動的に名前が付けられます。詳細は、ホスト新規追加時の命名方法を参照してください。

項目 説明 設定値

iSCSI Name

iSCSIホストのiSCSI Nameを入力します(必須)。

すでに装置に登録されているiSCSI Name は入力できません。

4 ~ 223文字の半角英数字記号

( "-"(ハイフン)、"."(ピリオド)、":"(コロン))

先頭が「iqn.」または「eui.」であること。

IPバージョン

登録するホストを一覧から選択して指定する場合の説明を参照してください。

登録するホストを一覧から選択して指定する場合の設定値を参照してください。

IPアドレス

Alias Name

CHAPユーザー名

CHAPパスワード

CHAPパスワードの確認

機能ボタン

ボタン 説明

[ 再取得 ]

iSCSIポートと接続している、またはすでに装置に登録されているiSCSIホストを再取得します。

[ 再取得 ] ボタンは[ Now Connected ] 画面に表示されます。[ 再取得 ] ボタンをクリックするとiSCSIホスト一覧が更新されます。

[ 追加 ]

ホストグループにiSCSIホストを直接入力で追加します。

[ 追加 ] ボタンは[ 手動入力 ] 画面に表示されます。最大ホスト数を超える場合、[ 追加 ] ボタンはクリックできません。

[ 削除 ]

ホストグループから該当領域のiSCSIホストを削除します。

[ 削除 ] ボタンは[ 手動入力 ] 画面に表示されます。追加したiSCSIホストが1つもない場合、[ 削除 ] ボタンは表示されません。

操作手順

iSCSIホストグループを作成し、メンバーとなるホストを追加します。

  1. [ アクション ] から「iSCSIホストグループ追加」をクリックします。

  2. 作成するホストグループの名前を入力し、ホストグループに割り当てるホストレスポンスを選択します。

  3. 以下の方法でホストグループにホストを登録します。

    • 登録するホストを一覧から選択して指定する場合
      1. [ Now Connected ] タブをクリックします。

      2. iSCSIホスト一覧から登録するホストを選択し、iSCSIホスト情報(IPアドレス、Alias Name など)を入力してから、[ 追加 ]ボタンをクリックします。

        → 確認画面が表示されます。

        Caution
        • 「iSCSIポートパラメーター設定」でiSNSサーバが設定されていない場合、iSCSIホストを自動的に取得できません。

        • 以下の場合、iSNSサーバを設定していても、ホスト情報 (*1)の自動取得には制限があります。

          *1  :  「iSCSI Name」、「IPバージョン」、「IPアドレス」、および「Alias Name」
          • 以下のホストOSで、iSCSI Nameが同一でIPアドレスが異なるホストが複数存在する場合、1つのホスト情報しか取得できません。
            • Windows Server 2016

            • Windows Server 2019

            • Oracle Solaris 10

          • ホストのOSが Oracle Solaris 11の場合、「IPバージョン」と「IPアドレス」は取得できません。

        • [ 再取得 ] ボタンをクリックしてもiSCSIホスト情報が表示されない場合は、ホストとスイッチ間の接続や装置のCAポートの設定など接続環境に問題がないかを確認してください。接続環境に問題がない場合は、サポート部門に確認するか、または手動入力でiSCSIホスト情報を設定してください。

        • 以下の場合、エラー画面が表示されます。
          • 「ホストグループ名」が入力条件を満たしていない

          • 「ホストグループ名」が、既存のホストグループ名と重複している

            (ホストグループ名は、すべてのインターフェースタイプのホストグループ名と重複できません。)

          • 「IPアドレス」が入力条件を満たしていない

          • 「IPアドレス」を入力した場合、「iSCSI Name」および「IPアドレス」が同じ組み合わせのiSCSIホストがすでに登録されている

          • 「IPアドレス」を入力していない場合、「iSCSI Name」および「IPバージョン」が同じ組み合わせのiSCSIホストがすでに登録されている

          • 「Alias Name」が入力条件を満たしていない

          • 「Alias Name」が既存のエイリアスネームと重複している

          • 「CHAPユーザー名」が入力条件を満たしていない

          • 「CHAPパスワード」が入力条件を満たしていない

          • 「CHAPパスワードの確認」が入力条件を満たしていない

          • 「CHAPパスワード」と「CHAPパスワードの確認」が一致しない

          • 「CHAPユーザー名」または「CHAPパスワード」のいずれか一方だけしか入力していない

          • ホストグループに登録したホスト数が 0

          • ホストグループの総数が装置の最大数を超えた

          • ホストの総数が装置の最大数を超えた

          • 参照できないLUNが存在するホストを追加した

    • 登録するホストを手入力して指定する場合
      1. [ 手動入力 ] タブをクリックします。

      2. [ 追加 ] ボタンをクリックします。

        → [ iSCSIホストの追加 ] 画面が表示されます。

      3. 登録するホストのiSCSIホスト情報を入力し、[ OK ] ボタンをクリックします。

        → [ 手動入力 ] 画面に戻ります。

        Caution
        • 以下の場合、エラー画面が表示されます。
          • 「iSCSI Name」が入力条件を満たしていない

          • 「IPアドレス」が入力条件を満たしていない

          • 「Alias Name」が入力条件を満たしていない

          • 「CHAPユーザー名」が入力条件を満たしていない

          • 「CHAPパスワード」が入力条件を満たしていない

          • 「CHAPパスワードの確認」が入力条件を満たしていない

          • 「CHAPパスワード」と「CHAPパスワードの確認」が一致しない

          • 「CHAPユーザー名」または「CHAPパスワード」のいずれか一方だけしか入力していない

      4. iSCSIホストを複数登録する場合は、手順 bおよび手順 c を繰り返します。

      5. ホストの登録が完了したら、[ 追加 ] ボタンをクリックします。

        → 確認画面が表示されます。

        Caution
        • 以下の場合、エラー画面が表示されます。
          • 「ホストグループ名」が入力条件を満たしていない

          • 「ホストグループ名」が、既存のホストグループ名と重複している

            (ホストグループ名は、すべてのインターフェースタイプのホストグループ名と重複できません。)

          • 「IPアドレス」を入力した場合、「iSCSI Name」と「IPアドレス」が同じ組み合わせのiSCSIホストがすでに登録されている

          • 「IPアドレス」を入力していない場合、「iSCSI Name」および「IPバージョン」が同じ組み合わせのiSCSIホストがすでに登録されている

          • 同一iSCSI Nameを装置に複数登録しようとした

          • 「Alias Name」が既存のエイリアスネームと重複している

          • ホストグループに登録したホスト数が 0

          • ホストグループの総数が装置の最大数を超えた

          • ホストの総数が装置の最大数を超えた

          • 参照できないLUNが存在するホストを追加した

  4. [ OK ] ボタンをクリックします。

    → iSCSIホストグループの追加が開始されます。

  5. [ 完了 ] ボタンをクリックして、[ ホストグループ ] 画面に戻ります。

    Note
    • [ 継続 ] ボタンをクリックすると、iSCSIホストグループの追加を継続できます。