QuickOPCを使用した定期的なフルバックアップの作成

QuickOPCの機能を使用し、定期的に業務Volumeのフルバックアップを作成する運用を記載します。前回バックアップ時からの更新データのみをBackup Volumeにコピーするため、2回目以降の物理コピー時間が短縮でき、バックアップによる業務への影響を短縮できます。Driveの多重故障などにより業務Volumeのデータが完全に失われてしまった場合でも、Backup Volumeからデータを復旧できます。また、コピー・オン・ライト方式のSnapOPC+に比べて、業務Volumeへのアクセスに対する性能影響を抑えることができます。

備考

バックアップするデータ量を減らしたい場合や、バックアップの世代管理をしたい場合は、SnapOPC+を使用した世代管理された差分データのバックアップの作成を参照してください。

運用で使用するRESTful APIとサンプルスクリプト

  • 準備

    業務VolumeのCloneを作成します。quickopc_create.pyを使用してください。

  • 運用

    バックアップデータを更新したいタイミングで、Cloneのデータを業務Volumeと再同期を開始します。quickopc_resync.pyを使用してください。再同期開始後、バックグラウンドコピーが完了するまで待ちます。quickopc_wait_resync.pyを使用してください。

  • リストア

    Cloneのデータを業務Volumeにリストアする場合は、POST /volume/{volume_id}/restore/{backup_volume_id} APIを使用します。詳細は、CloneまたはSnapshotからのリストアを参照してください。

  • 削除

    Cloneを削除する場合は、DELETE /volume/{volume_id} APIを使用します。詳細は、Volumeの削除を参照してください。

注意事項

  • Cloneの作成先は、業務Volumeとは別のThin Provisioning Poolにしてください。同じThin Provisioning Poolに、業務Volumeと業務VolumeのCloneを配置して、ハードウェア故障によりThin Provisioning Poolが破損した場合、業務VolumeとCloneの両方のデータが読み込み不可となるおそれがあります。

  • Cloneを作成する場合は、業務Volumeのすべての物理データをコピーします。そのため、業務Volumeの容量によっては、データコピーが完了するまでに時間がかかる場合があります。

  • 物理データのコピー中に、業務VolumeがDriveの多重故障などによりアクセス不可になった場合、バックアップしたコピー先データへのアクセスもできなくなります。

  • 1つの業務Volumeに対して作成可能なCloneの数は最大で8です。Snapshot作成を併用する場合は、最大数は小さくなります。詳細は、『設計ガイド』の「利用可能なアドバンスト・コピーの組み合わせ」のマルチコピーの説明を参照してください。