バックアップ(アドバンスト・コピー)
アドバンスト・コピー機能(高速コピー機能)は、業務を停止することなく、任意のポイントでデータのバックアップ(データ複製)が可能です。
ETERNUS DXのバックアップは、業務サーバに負荷をかけずにデータを複製したり、大量のデータを複製する処理を業務アクセスとタイミング調整しながら実施したりできるので、業務プロセスと分離してデータ保護を考えることができます。
以下に、ETERNUS SF AdvancedCopy Managerを使用した場合の、アドバンスト・コピーの運用例を示します。
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アドバンスト・コピーには、1台のETERNUS DX装置内で行うローカルコピー(筐体内コピー)と、複数のETERNUS DX装置間で行うリモートコピー(筐体間コピー)があります。
ローカルコピー機能には、「One Point Copy(OPC)」、「QuickOPC」、「SnapOPC」、「SnapOPC+」、および「Equivalent Copy(EC)」があり、リモートコピー機能には「Remote Equivalent Copy(REC)」があります。
アドバンスト・コピー機能を制御するためのETERNUS関連ソフトウェアの種類を以下の表に示します。
制御ソフトウェア |
特長 |
使用できるコピー方式 |
---|---|---|
ETERNUS Web GUI / ETERNUS CLI |
オプションソフトウェアなしでコピー機能が利用できます。 |
SnapOPC+ |
RESTful API |
オプションソフトウェアなしでコピー機能が利用できます。 |
SnapOPC SnapOPC+ QuickOPC OPC REC |
ETERNUS SF AdvancedCopy Manager |
ETERNUS SF AdvancedCopy Managerは、様々なOSやISVアプリケーションに対応し、すべてのアドバンスト・コピー機能が使用できます。また、本ソフトウェアは、Oracle、SQLServer、Exchange Server、Symfoware Serverなどと連携した業務無停止バックアップに利用できます。 |
SnapOPC SnapOPC+ QuickOPC OPC EC REC |
コピーは、LUN単位で実行します。ETERNUS SF AdvancedCopy Managerでは、論理ディスク(パーティションやボリュームなど(OSにより呼称が異なる))単位でもコピーを行えます。RESTful APIを使用したコピーについては、『RESTful API リファレンス』を参照してください。
装置内や、対象のボリュームでほかの機能が動作中の場合、コピーを実行できない場合があります。同時に処理を実行可能な機能については、各機能の同時実行可否を参照してください。
仕様 |
ETERNUS DX600 S6 |
ETERNUS DX900 S6 ETERNUS DX8900 S6 |
---|---|---|
装置最大セッション数(*1) |
8,192 |
32,768 |
最大コピー元先領域数/1ボリューム(*1)(*2) |
32 |
|
最大マルチコピー数/同一コピー元領域(*1)(*3) |
8 |
|
コンカレントサスペンド機能最大設定数(*4) |
8,192 |
16,384 |
コンカレントOPC 機能最大設定数(*4) |
1,024 |
*1 | : | ローカルコピーのコピーセッションとリモートコピーのコピーセッションを合算した最大セッション数です。
|
*2 | : | ローカルコピーの場合、コピー元およびコピー先として設定できる領域の最大数です。
リモートコピーの場合、1ボリューム当たりの最大セッション数(コピー元およびコピー先となるコピーセッション数を合わせたセッション数)に相当します。 |
*3 | : | 同一のコピー元領域から複数のコピー先領域へコピーすることをマルチコピーと呼びます。詳細は、利用可能なアドバンスト・コピーの組み合わせのマルチコピーを参照してください。 リモートコピーの場合、1領域当たりの最大セッション数(コピー元およびコピー先となるコピーセッション数を合わせたセッション数)に相当します。 |
*4 | : | 「コンカレントサスペンド機能最大設定数」および「コンカレントOPC機能最大設定数」は、ローカルコピーの仕様です。 |
アドバンスト・コピーを使用する場合、事前にコピーテーブルサイズの設定が必要です。詳細は、『Web GUI ユーザーズガイド』を参照してください。
すでに存在するコピーセッションのコピー先領域と重なるコピー先領域を指定したコピーセッションを新たに設定することはできません。
アドバンスト・コピーを実行中のコピー元ボリュームおよびコピー先ボリュームの業務運用は、レスポンスやバッチ処理時間などに影響を及ぼす場合があります。