NVMe SSD/SAS SSD

注意

装置に搭載したSSDは、非通電の状態で12週間以上放置した場合、格納データが損失したり、SSD自体が使用できなくなったりするおそれがあります。これは、データの記憶媒体であるNANDの特性によるものです。

非通電の状態でSSDを長期間保管する場合は、以下の処置を実施してください。

  • 非通電の状態でSSDを保管する期間が10週間に到達する前に、装置の電源をONにして10日間以上通電してください。

  • SSDのデータを定期的にバックアップしてください。

    装置の電源をOFFにする直前に、最新のデータを別領域にバックアップすることを推奨します。

  • 非通電の状態でSSDを保管する場合、装置の環境温度を40°C以下に保持してください。

  • 長期間保管後にSSD内のデータを使用せずSSD自体を再利用する場合は、通電を止める前に、SSDで作成したRAIDグループを削除してからデータを消去してください。

    詳細は、『Web GUI ユーザーズガイド』の「ドライブデータ消去」を参照してください。

SSDは高性能/高信頼性のドライブで、データベースなどの性能を重視した使用頻度の高い情報の保管に使用します。

記憶媒体にフラッシュメモリを使用しているため、SASディスクやニアラインSASディスクなどのハードディスクに比べ、ランダムアクセス性能に優れています。また、モーターなどの可動部がないため、耐衝撃に優れます。

ETERNUS DXでは、十分な予備領域があり、高度なウェアレベリング機能を搭載したSSDを採用していますが、想定された書き込み総量を超えると、徐々にエラーの発生頻度が多くなり、書き込み性能が低下する場合があります。ETERNUS DXは、想定された書き込み総量に到達するまでのパーセンテージ(健全性)を参照できる機能を備えています。

RAID1構成においてI/Oアクセス負荷の高い状態で使用すると、製品保証期間内に書き換え回数が上限に達する場合があります。

ETERNUS DXでサポートしているSSDには、以下の種類があります。

  • NVMe SSD

  • SAS SSD

SSDの特性および仕様差異を以下に示します。

表: SSDの特性と仕様差異

項目

NVMe SSD

SAS SSD

供給期間

(SAS SSDより供給期間が長い)

(将来的にはNVMe SSDに置き換わり、終息します)

性能

(SAS SSDより高性能)

(SASディスクより高性能)

ドライブアダプターインターフェース

(最大転送速度)

16Gbit/s

12Gbit/s

搭載可能なエンクロージャ

コントローラーエンクロージャ

ドライブエンクロージャ(NVMe 2.5インチ用)(*1)

ドライブエンクロージャ(SAS 2.5インチ用)(*2)

(コントローラーエンクロージャへの搭載は不可)

搭載可能なドライブ数

DX600 S6(AC100V):2~168

DX600 S6(AC200V):2~192

DX900 S6:2~384

DX8900 S6:4~1,536

DX600 S6(AC100V):2~936

DX600 S6(AC200V):2~936

DX900 S6:2~2,256

DX8900 S6:4~2,880

◎:非常に優れている、○:優れている

*1

ドライブエンクロージャの接続可能カスケード段数は、ETERNUS DX S6 seriesのすべてのモデルで最大2段です。

*2

ドライブエンクロージャの接続可能カスケード段数は、ETERNUS DX S6 seriesのモデルごとの最大段数です。

  • ETERNUS DX600 S6:10段

  • ETERNUS DX900 S6:12段

  • ETERNUS DX8900 S6:4段

NVMe SSDとSAS SSDは、同一装置内に混在して搭載できます。お客さまの用途に応じて最適なSSDを選択してください。なお、3.2TBのNVMe SSDは、Extreme Cache Poolとして使用できます。