OPCの仕様
OPCの仕組みや特性について説明します。
OPCは、論理コピーと物理コピーの2つの処理フェーズがあります。
論理コピー
OPCセッションを起動したとき、コピー状態を管理するビットマップを生成し、論理コピーを完了とします。
このビットマップを用いたコピー監視とホストI/Oとの排他制御により、論理コピーが完了した時点のコピー元領域のデータを指定されたコピー先領域に作り出します。
論理コピーが完了した時点で、ビットマップをすべて初期化(「コピー未完了」)します。
物理コピー
論理コピー完了後、コピー元領域のデータをコピー先領域に順次物理コピーし、当該領域に対応するビットマップを「コピー完了」に変更します。全領域の物理コピーが完了すると、装置内のビットマップを開放し、OPCセッションは削除されます。
論理コピー完了後、コピー元の未コピー領域にWrite要求が発生した場合
Write前のデータを直ちにコピー先領域にコピーし、その後Write要求を処理します。このとき、当該領域のビットマップは「コピー完了」に変更されます。
論理コピー完了後、コピー先の未コピー領域にWriteまたはRead要求が発生した場合
直ちに当該領域のデータをコピーし、その後WriteまたはRead要求を処理します。このとき、当該領域のビットマップは「コピー完了」に変更されます。
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論理コピーと物理コピーの特性
論理コピーが完了した時点で、コピー先領域はアクセス可能となります。このとき、コピー先領域は論理コピーが完了した時点のコピー元領域の内容となります。
ホストアクセスを停止しても物理コピーは継続されます。
ETERNUS DXが電源切断や停電により停止された場合、装置の再起動後に物理コピーは継続されます。
論理コピーのみを行うコピー方式ではなく、物理コピーも行うコピー方式を採用したことで以下の効果があります。
コピー元へのアクセス集中による性能低下状態を回避することが可能
コピー元領域のRAIDグループがドライブの二重障害によりアクセス不可能になっても、別のRAIDグループに物理コピーが完了していれば、論理的なコピー・オン・ライト方式(SnapOPC)よりデータの保証性が高い