共有フォルダー変更

概要

共有フォルダーの設定を変更します。

共有フォルダーごとに、書込み権限、Oplocks、アクセス許可または拒否するホスト、およびCIFSアクセス権限を設定します。

ホームディレクトリの設定も本機能で変更できます。

本機能は、ユニファイドストレージ環境で使用します。

注意
  • 入力情報の文字数の合計が設定可能文字数(5120文字)が超えた場合、エラーが表示されます。文字数の合計が設定可能文字数以内の場合、入力した文字種を確認してください。「"」(0x22)(ダブル・クォーテーション)および「'」(0x27)(シングル・クォーテーション)は2文字として扱われます。

  • 共有フォルダーの変更が正常終了しなかった場合、装置の状態が正常になってから再度実施してください。

  • メタキャッシュ再配置中のNAS運用ボリュームに所属する共有フォルダーの設定を変更すると、最大2分間処理が遅延する場合があります。

  • CIFSアクセス権限は、権限設定後に確立したCIFSアクセスセッションから有効になります。権限設定前に確立したCIFSアクセスセッションについては、本機能起動時の権限で動作します。

ユーザー権限

デフォルトロールにおける実行可否

デフォルトロール 実行可否
Monitor  
Admin
StorageAdmin
AccountAdmin  
SecurityAdmin  
Maintainer

権限とロールについては、「役割および権限」を参照してください。

設定内容

共有フォルダー設定

項目 説明 設定値

用途

共有フォルダーの使用用途が表示されます。

File Sharing

Home Directory

共有フォルダー名

共有フォルダー名が表示されます。

ホームディレクトリは、本項目に「homes」が表示されます。

注意
  • 日本語の共有フォルダー名は、文字コード (UTF-8) で表示されます。共有フォルダーを扱うサーバなどの OS が「UTF-8」を許容していない場合、共有フォルダー名を正しく表示できない場合があります。

プロトコル

プロトコルが表示されます。

CIFS

NFS

CIFS/NFS

書込み権限

共有フォルダーに書き込み権限を設定する場合は「Yes」を、設定しない場合は「No」を選択します。

用途が「File Sharing」の場合、書き込み権限を選択できます。

用途が「Home Directory」の場合、本項目に「Yes」が表示されます。

Yes

No

IPアドレス

共有フォルダーにアクセスするためのIPアドレスを入力します(IPv4アドレスまたはIPv6のグローバルアドレスかユニークローカルアドレス)。

  • IPv4アドレスの場合

    • xxx.xxx.xxx.xxx

      xxx:先頭は、1~255(10進数)

      xxx:そのほかは、0~255(10進数)

    • Class (A, B, C) 内のいずれかであること。

  • IPv6アドレスの場合

    xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx

    xxxx:0 ~ ffff (FFFF)(16進数、半角英数字)

    詳細は、「IPv6のアドレス表記」を参照

Oplocks

共有フォルダーがファイルをロックすることで競合を回避する Opportunistic locking (Oplocks) 機能を使用する場合は「Enable」を、使用しない場合は「Disable」を選択します。

注意
  • プロトコルが「CIFS」または「CIFS/NFS」の場合、本項目の設定が有効です。ただし、「CIFS/NFS」を選択した場合、Oplocks機能を有効にすることは推奨しません。

Enable

Disable

所有者

共有フォルダーの所有者を入力します。

装置の所属するドメインのユーザー名を入力してください。

用途が「Home Directory」の場合、「所有者」設定は以下の機能を実施するときに使われます。

  • バックアップ

  • リストア

所有者として指定されたユーザーは、ホームディレクトリを含むバックアップをリストアまたはマウントしたときに有効になる共有フォルダー("$homes"または"homes$bak")をアクセスできます。

半角英数字記号 (US-ASCIIの (0x20)~(0x7E))

ただし、以下の文字は使用できません。

  • 半角記号の"/"(0x2F)、"["(0x5B)、"]"(0x5D)、

    ":"(0x3A)、";"(0x3B)、"|"(0x7C)、

    "="(0x3D)、","(0x2C)、"+"(0x2B)、

    "*"(0x2A)、"?"(0x3F)、"<"(0x3C)、

    ">"(0x3E)、"""(0x22)、および"@"(0x40)

  • 以下の予約語

    "root"、"bin"、"daemon"、

    "adm"、"lp"、"sync"、

    "shutdown"、"halt"、"mail"、

    "operator"、"games"、"ftp"、

    "nobody"、"systemd-network"、

    "dbus"、"polkitd"、"sshd"、

    "rpc"、"gluster"、"ntp"、

    "nscd"、"tss"、"nslcd"、

    "rpcuser"、"nfsnobody"、"tcpdump"、

    および"oprofile"

1 ~ 255文字

グループ

共有フォルダーのグループを入力します。

装置の所属するドメインのグループ名を入力してください。

用途が「Home Directory」の場合、「グループ」設定は以下の機能を実施するときに使われます。

  • バックアップ

  • リストア

指定したグループは、ホームディレクトリを含むバックアップをリストアまたはマウントしたときに有効になる共有フォルダー("$homes"または"homes$bak")をアクセスできます。

なお、BUILTINグループは指定できません。

半角英数字記号 (US-ASCIIの (0x20)~(0x7E))

ただし、以下の文字は使用できません。

  • 半角記号の "/"(0x2F)、"["(0x5B)、"]"(0x5D)、

    ":"(0x3A)、";"(0x3B)、"|"(0x7C)、

    "="(0x3D)、","(0x2C)、"+"(0x2B)、

    "*"(0x2A)、"?"(0x3F)、"<"(0x3C)、

    ">"(0x3E)、"""(0x22)、

    および"@"(0x40)

  • 以下の予約語

    "adm"、"audio"、"audit"、

    "bin"、"cdrom"、"daemon"、

    "dbus"、"dialout"、"disk"、

    "dump"、"floppy"、"ftp"、

    "games"、"gluster"、"input"、

    "kmem"、"ldap"、"lock"、

    "lp"、"mail"、"man"、

    "mem"、"nasconf-ct-group"、"nfsnobody"、

    "nobody"、"nscd"、"ntp"、

    "oprofile"、"polkitd"、"root"、

    "rpc"、"rpcuser"、"ssh_keys"、

    "sshd"、"sys"、"systemd-journal"、

    "systemd-network"、"tape"、"tcpdump"、

    "tss"、"tty"、"users"、

    "utempter"、"utmp"、"video"、

    および"wheel"

1 ~ 255文字

データアクセスのSMB暗号化

共有フォルダーにアクセスする際、データをSMBプロトコルベースで暗号化する場合は「Enable」を、暗号化しない場合は「Disable」を選択します。

プロトコルが「CIFS」または「CIFS/NFS」の場合、本項目の設定が有効です。

注意
  • クライアント側がSMB3.0またはSMB3.1に未サポートの場合、データアクセスのSMB暗号化に「Enable」を設定した共有フォルダーにはアクセスできません。

  • 本項目を「Enable」に設定すると、性能が低下するおそれがあります。

  • 作成済みの共有フォルダーに対して本項目の設定を変更すると、該当共有フォルダーにアクセスしているセッションは一時的に切断されます。ただし、すでに接続中のセッションは該当セッションが終了するまで継続されます。

Enable

Disable

アクセス許可設定に基づいた列挙

アクセス制御(ACL 機能)により参照許可のない共有フォルダーおよびディレクトリを非表示にする場合は「Enable」を、非表示にしない場合は「Disable」を選択します。

プロトコルが「CIFS」または「CIFS/NFS」の場合、本項目の設定が有効です。ただし、用途が「Home Directory」の場合、「Disable」が表示されます。

注意
  • 作成済みの共有フォルダーに対して本項目の設定を変更すると、該当共有フォルダーにアクセスしているセッションは一時的に切断されます。

Enable

Disable

CIFS許可ホスト

CIFSを使用する場合、共有フォルダーへのアクセスを許可するホストをすべて入力します。

省略すると、すべてのホストからのアクセスを許可します。複数のホストを入力する場合は、カンマ","(0x2C) で区切って入力します。詳細は「ホストの入力方法」を参照してください。

プロトコルが「CIFS」または「CIFS/NFS」の場合、本項目の設定が有効です。

注意
  • すでに設定されている許可ホストも含めて指定してください。

  • 「CIFS 許可ホスト」および「CIFS 拒否ホスト」の両方を省略した場合、すべてのホストからのアクセスが許可されます。

  • 「CIFS 許可ホスト」および「CIFS 拒否ホスト」に同一のホストを入力した場合、「CIFS 許可ホスト」の条件が優先されるため、該当ホストからのアクセスは許可されます。

IPアドレス(IPv4アドレスまたはIPv6のグローバルアドレスかユニークローカルアドレス)、FQDN、またはホスト名

半角英数字記号 (US-ASCIIの (0x20)~(0x7E))

(ただし "?"(0x3F)および"\"(0x5C) を除く)

1 ~ 1023文字(区切りのカンマ ","(0x2C)の文字数を含む)

CIFS拒否ホスト

CIFSを使用する場合、共有フォルダーへのアクセスを拒否するホストをすべて入力します。

複数のホストを入力する場合は、カンマ","(0x2C) で区切って入力します。詳細は「ホストの入力方法」を参照してください。

プロトコルが「CIFS」または「CIFS/NFS」の場合、本項目の設定が有効です。

注意
  • すでに設定されている拒否ホストも含めて指定してください。

  • 「CIFS 許可ホスト」および「CIFS 拒否ホスト」の両方を省略した場合、すべてのホストからのアクセスが許可されます。

  • 「CIFS 許可ホスト」および「CIFS 拒否ホスト」に同一のホストを入力した場合、「CIFS 許可ホスト」の条件が優先されるため、該当ホストからのアクセスは許可されます。

IPアドレス(IPv4アドレスまたはIPv6のグローバルアドレスかユニークローカルアドレス)、FQDN、またはホスト名

半角英数字記号 (US-ASCIIの (0x20)~(0x7E))

(ただし "?"(0x3F)および"\"(0x5C) を除く)

1 ~ 1023文字(区切りのカンマ ","(0x2C)の文字数を含む)

NFS許可ホスト

NFSを使用する場合、共有フォルダーへのアクセスを許可するホストをすべて入力します。

省略すると、すべてのホストからのアクセスを許可します。複数のホストを入力する場合は、カンマ","(0x2C) で区切って入力します。詳細は「ホストの入力方法」を参照してください。

プロトコルが「NFS」または「CIFS/NFS」、かつ 用途が「File Sharing」の場合、本項目の設定が有効です。

注意
  • すでに設定されている許可ホストも含めて指定してください。

IPアドレス(IPv4アドレスまたはIPv6のグローバルアドレスかユニークローカルアドレス)、FQDN、またはホスト名

半角英数字記号 (US-ASCIIの (0x20)~(0x7E))

(ただし "?"(0x3F)および"\"(0x5C) を除く)

1 ~ 1023文字(区切りのカンマ ","(0x2C)の文字数を含む)

ホストの入力方法

CIFS許可ホスト、CIFS拒否ホスト、またはNFS許可ホストは、以下のいずれかの方法で入力してください。

IPアドレス以外を入力するとFQDNとして扱われます。

  • 単一ホストの場合

    (例1)192.0.2.1

  • 複数ホストの場合

    ホストをカンマ ","(0x2C) で区切って入力します。

    • IPアドレスで指定します。

      (例2)192.0.2.1, 192.0.2.2, 192.0.2.3

    • IPアドレスとサブネットマスクを指定します。

      (例3)203.0.113.0/255.255.255.0

      (例4)203.0.113.0/24

CIFSアクセス許可

選択した共有フォルダーに設定されているCIFSアクセス権限の一覧が表示されます。

プロトコルが「CIFS」または「CIFS/NFS」、かつ 用途が「File Sharing」の場合、本項目が表示されます。

項目 説明

CIFSアクセス許可選択チェックボックス

削除するCIFSアクセス許可を選択します(複数選択可)。

種別

CIFSアクセス権限の種別が表示されます。

「Everyone」が表示された場合、すべての「User」および「Group」が対象になります。

User

Group

Everyone

名前

CIFSアクセス権限設定対象のユーザー名またはグループ名が表示されます。

本項目は、種別に「User」または「Group」が選択されている場合だけ有効です。

権限

共有フォルダーに設定されている読み取り/書き込みのCIFSアクセス権限が表示されます。

Read Write

Read Only

機能ボタン

機能ボタンは、プロトコルに「CIFS」または「CIFS/NFS」を選択した場合に表示されます。

ボタン 説明

[ 追加 ]

「CIFSアクセス許可」を追加します。

クリックすると、[ CIFSアクセス許可追加 ] 画面に遷移します。

[ 削除 ]

CIFSアクセス許可選択チェックボックスで指定した「CIFSアクセス許可」を削除します。

削除対象を選択していない場合、[ 削除 ] ボタンはクリックできません。

対象ボリューム

選択した共有フォルダーが存在しているNAS運用ボリュームが表示されます。

項目 説明

No.

NAS運用ボリュームの番号が表示されます。

名前

NAS運用ボリュームの名前が表示されます。

総容量

NAS運用ボリュームの総容量 [GB/TB] が表示されます。

[ CIFSアクセス許可追加 ] 画面

CIFSアクセス許可を追加します。

項目 説明 設定値

種別

CIFSアクセス権限を設定する種別を選択します。

すべてのユーザーおよびグループを対象とする場合、「Everyone」を選択してください。

備考
  • ユーザーおよびグループは、Active Directory認証サーバで管理されているユーザー情報です。

User

Group

Everyone

名前

CIFSアクセス権限設定対象のユーザー名またはグループ名を入力します(大文字、小文字は区別しません)。

本項目は、種別に「User」または「Group」を選択した場合だけ設定できます。

注意
  • 名前に「Everyone」は入力できません(大文字、小文字は区別しません)。

  • すでに使用されているユーザー名およびグループ名は使用できません。

半角英数字記号 (US-ASCII)

ただし、以下の文字は使用できません。

半角記号の "/"(0x2F)、":"(0x3A)、"*"(0x2A)、"?"(0x3F)、

"""(0x22)、"<"(0x3C)、">"(0x3E)、"|"(0x7C)、"="(0x3D)、","(0x2C)、

";"(0x3B)、"["(0x5B)、"]"(0x5D)、"+"(0x2B)、および"@"(0x40)

1 ~ 2048文字

権限

共有フォルダーに対するCIFSアクセス権限を選択します。

  • 読み取り/書き込み許容の場合、「Read/Write」

  • 読み取り専用の場合、「Read Only」

種別による設定条件は以下のとおりです。

  • 種別に「ユーザー」または「グループ」を指定した場合、指定したユーザーまたはグループだけにCIFSアクセス権限が設定されます。そのほかのすべてのユーザーおよびグループは、該当共有フィルダーをアクセスできません。

  • 種別に「Everyone」を指定した場合、すべてのユーザーおよびグループにCIFSアクセス権限が設定されます。

注意
  • 1つのユーザーに「Read/Write」および「Read Only」を両方設定することはできません。

  • 1つのグループに「Read/Write」および「Read Only」を両方設定することはできません。

備考
  • 「Read/Write」は、「Read Only」より優先されます。
    • ユーザーA に「Read Only」を、ユーザーA を含むグループA に「Read/Write」を選択した場合、ユーザーA を含むグループA 内のすべてのユーザーに「Read/Write」が設定されます。

    • ユーザーA に「Read/Write」を、ユーザーA を含むグループA に「Read Only」を選択した場合、ユーザーA に「Read/Write」、ユーザーA を除くグループA 内のすべてのユーザーに「Read Only」が設定されます。

    • 種別に「Everyone」を選択した場合、装置内のすべてのグループに「Read/Write」または「Read Only」を選択したときと同様の設定状態になります。

Read/Write

Read Only

操作手順

変更する共有フォルダーのプロトコルが「CIFS」または「CIFS/NFS」の場合

  1. 変更する共有フォルダーを選択し、[ アクション ] から「共有フォルダー変更」をクリックします。

  2. 各項目の設定内容を変更します。CIFSアクセス許可を追加する場合は、CIFSアクセス許可の [ 追加 ] ボタンをクリックします。

    → [ CIFSアクセス許可追加 ] 画面が表示されます。

    注意
    • 本機能を実行すると、既存の「CIFSアクセス許可」の設定内容がすべて上書きされます。残したい「CIFSアクセス許可」は削除しないでください。

    備考
    • CIFSアクセス許可を削除する場合、削除する「CIFSアクセス許可」を選択して、[ 削除 ] ボタンをクリックします。手順4.に進んでください。

    • CIFSアクセス許可を追加しない場合、手順4.に進んでください。

    • CIFSアクセス許可を変更しない場合、手順4.に進んでください。

  3. CIFSアクセス許可の各項目を設定して、[ OK ] ボタンをクリックします。

    → 初期画面に戻ります。

    注意
    • 各項目が入力条件を満たしていない場合、エラー画面が表示されます。

    備考
    • CIFSアクセス許可を変更する場合は、該当の「CIFSアクセス許可」を削除してから、本画面で再度追加してください。

  4. 設定内容を確認して、[ 変更 ] ボタンをクリックします。

    → 確認画面が表示されます。

    注意
    • 各項目が入力条件を満たしていない場合、エラー画面が表示されます。

  5. [ OK ] ボタンをクリックします。

    → 共有フォルダーの変更が開始されます。

  6. [ 完了 ] ボタンをクリックして、[ NAS ] 画面に戻ります。

変更する共有フォルダーのプロトコルが「NFS」の場合

  1. 変更する共有フォルダーを選択し、[ アクション ] から「共有フォルダー変更」をクリックします。

  2. 各項目の設定内容を変更して、[ 変更 ] ボタンをクリックします。

    → 確認画面が表示されます。

    注意
    • 各項目が入力条件を満たしていない場合、エラー画面が表示されます。

  3. [ OK ] ボタンをクリックします。

    → 共有フォルダーの変更が開始されます。

  4. [ 完了 ] ボタンをクリックして、[ NAS ] 画面に戻ります。