Extreme Cache Pool設定

概要

Extreme Cache Pool に関し、以下の設定を行う場合に使用します。

  • Extreme Cache Poolの有効/無効

  • Extreme Cache Pool容量

  • チューニングパラメーター

1CMへ割り当てられる最大値は12.8TBです。割り当てたドライブの容量に応じて値は決定されます。

Extreme Cache Poolには、CMが担当するRAIDグループのデータが格納されます。

Caution
  • キャッシュヒット率が高い環境の場合、Extreme Cache Poolの効果はありません。
  • 以下の場合、Extreme Cache Poolを有効にできません。
    • PINデータが存在する
    • Normal」以外のCMが存在する
  • RAIDグループのステータスが「Available」以外のExtreme Cache Poolが存在する場合、チューニングパラメーターの設定値やモードを変更できません。
  • Extreme Cache Pool機能は、NVMe SSD(NVMe SSD SEDを含む)を2次キャッシュメモリとして使用します(バリュータイプのSSDは、Extreme Cache Pool機能の2次キャッシュメモリとして使用できません)。
Note
  • 業務運用中であっても、Extreme Cache Poolの有効/無効、キャッシュ容量、およびチューニングパラメーターの変更は可能です。
  • 装置のExtreme Cache Poolのモード(有効/無効)とボリュームごとのExtreme Cache Poolの設定状態は連動しません。装置のExtreme Cache Poolのモードにかかわらず、ボリュームごとのExtreme Cache Poolの初期値は「有効」です。
  • 外部ボリュームは、ボリュームごとのExtreme Cache Poolの有効状態にかかわらず、Extreme Cache Poolを使用しません。
  • ボリュームごとのExtreme Cache Poolのキャッシュヒット率は、[ 性能情報 ] 画面で確認できます。詳細は、「性能情報(ホストI/O)」または「性能情報(アドバンスト・コピー)」を参照してください。
  • Extreme Cache Poolとして使用するRAIDグループは、ドライブが1個のRAID0で構成されます。
  • 装置に複数のCMが搭載されている場合、各CMのExtreme Cache Pool容量を同じにすることを推奨します。
  • ボリュームごとのExtreme Cache Poolの有効/無効を変更できます。詳細は、「キャッシュパラメーター設定」を参照してください。
  • 装置のExtreme Cache PoolおよびボリュームのExtreme Cache Poolが両方とも有効のとき、該当ボリュームで Extreme Cache Poolを使用できます。
  • Extreme Cache Poolの使用を中止する場合、Extreme Cache Poolを解放します。詳細は、「Extreme Cache Pool解放」を参照してください。

設定内容(Extreme Cache Pool設定)

Extreme Cache Pool設定

項目 説明 設定値
モード 装置のExtreme Cache Poolを有効にするか、無効にするかを選択します。

有効

無効(初期値)

設定内容(Extreme Cache Pool容量設定)

Extreme Cache Pool容量設定

項目 説明 設定値
CM

装置に搭載したすべてのCMが表示されます。

CM#nまたはCE#nCM#n

 
容量

該当CMに設定するExtreme Cache Poolの容量が表示されます。

Extreme Cache Pool容量を設定していない場合、「0 TB」が表示されます。

 

CMによる暗号化

該当CMに設定するExtreme Cache Pool領域の暗号化状態を選択します。

  • 有効

    CMで暗号化されたExtreme Cache Pool領域を作成します。

  • 無効

    CMで暗号化されていないExtreme Cache Pool領域を作成します。

暗号化ボリュームの2次キャッシュとしてExtreme Cache Poolを使用する場合、本項目に「有効」を選択してください。

本モードは、暗号化モードが有効の場合だけ設定できます。

Caution
  • 該当CMが制御する暗号化ボリュームが存在するにもかかわらず、Extreme Cache Pool領域が暗号化されていない場合、暗号化ボリュームへのI/Oに対して2次キャッシュメモリとしてExtreme Cache Poolを使用できません。
  • 該当CMが制御するボリュームがすべて非暗号化ボリュームの場合、Extreme Cache Pool領域を暗号化する必要はありません。
  • 本項目に「有効」を指定した場合、SEDドライブを指定できません。

有効

無効(初期値)

メンバードライブ

該当CMに設定するExtreme Cache Pool領域として使用するドライブの位置情報が表示されます。ドライブを選択していない場合、「指定なし」が表示されます。

CE Slot#n

DE#n Slot#n

 

[ Tabular ] タブ

[ Tabular ] タブをクリックして、ドライブを一覧表から選択します。未使用のドライブ(NVMe SSDまたはNVMe SSD SED)が一覧表に表示されます。

項目 説明
ドライブ選択チェックボックス

Extreme Cache Poolを構成するRAIDグループに使用するドライブのチェックボックスをオンにします。

すでにExtreme Cache Pool領域として選択されているドライブは、チェックボックスがオンの状態で表示されます。

Caution
  • 1600GB未満のドライブは、Extreme Cache Pool 領域として使用するドライブとして指定できません。
  • 1つのCMに対してドライブは最大8個まで指定できます。
  • 1つのCMに対するExtreme Cache Pool領域は最大12.8TBです。

表示項目の説明は、「RAIDグループ作成」の「ドライブ選択」([ Tabular ] タブ)を参照してください。

[ Graphic ] タブ

[ Graphic ] タブをクリックして、ドライブを搭載イメージから選択します。装置に搭載されているすべてのドライブの搭載イメージが表示されます。未使用のドライブ(NVMe SSDまたはNVMe SSD SED)にはチェックボックスが表示されます。

項目 説明
DE選択リストボックス

DEグループを選択します。

CEまたはDEが1台でも装置に搭載されているDEグループが選択肢としてリストボックスに表示されます。

ドライブ選択チェックボックス

Extreme Cache Poolを構成するRAIDグループに使用するドライブのチェックボックスをオンにします。

すでにExtreme Cache Pool領域として選択されているドライブは、チェックボックスがオンの状態で表示されます。

Caution
  • 1600GB未満のドライブは、Extreme Cache Pool 領域として使用するドライブとして指定できません。
  • 1つのCMに対してドライブは最大8個まで指定できます。
  • 1つのCMに対するExtreme Cache Pool領域は最大12.8TBです。

表示項目の説明は、「RAIDグループ作成」の「ドライブ選択」([ Graphic ] タブ)を参照してください。

設定内容(チューニングパラメーター設定)

チューニングパラメーター情報

項目 説明 設定値

初期段階でのキャッシュ回数

Extreme Cache Poolにデータを格納する頻度に関わる閾値を指定します。

この値を大きくすると、Extreme Cache Poolにデータを格納する頻度が低くなります。この値を小さくすると、Extreme Cache Poolにデータを格納する頻度が高くなります。

設定値を超えた場合、該当データは読み出し頻度が高いと判断され、Extreme Cache Poolに格納されます。

本項目は、Extreme Cache Pool を有効にしてからフル状態になるまでの閾値です。

Caution
  • 本項目は、性能をチューニングする際に使用するパラメーターです。通常は、初期値(「1」)を変更する必要はありません。

1(初期値)~ 16

キャッシュ回数

「初期段階でのキャッシュ回数」と同様に、Extreme Cache Poolにデータを格納する頻度に関わる閾値を指定します。

設定値を超えた場合、該当データは読み出し頻度が高いと判断され、Extreme Cache Poolに格納されます。

本項目は、Extreme Cache Pool がフル状態以降の閾値です。

Caution
  • 本項目は、性能をチューニングする際に使用するパラメーターです。通常は、初期値(「5」)を変更する必要はありません。

  • 「キャッシュデータを再配置しない」チェックボックスをオフにした(再配置する)場合だけ、本項目を設定できます。

1 ~ 16

5(初期値)

キャッシュデータ再配置選択チェックボックス

キャッシュデータを再配置するかどうかを選択します。

「キャッシュデータを再配置しない」のチェックボックスをオンにした場合、Extreme Cache Pool がフル状態以降は新しいデータを格納(再配置)しません。

オフにした場合、Extreme Cache Pool から格納時期が古いデータを削除し、新しいデータを格納(再配置)します。

再配置しない場合:オン

再配置する場合:オフ(初期値)

キャッシュ速度

Extreme Cache Poolにデータを格納するステージング処理の多重度を指定します。

この値を大きくすると、Extreme Cache Poolにデータを格納する多重度が増加します。この値を小さくすると、Extreme Cache Poolにデータを格納する多重度が減少します。

Caution
  • 本項目は、性能をチューニングする際に使用するパラメーターです。通常は、初期値(「10(最高速)」)を変更する必要はありません。

10(最高速)(初期値)

9

8

7

6

5

4

3

2

1

監視I/O

Extreme Cache Poolにデータを格納するIOの種類を選択します。

Read(初期値)

Read / Write

操作手順

Extreme Cache Poolを有効にする場合

  1. [ アクション ] から「Extreme Cache Pool設定」をクリックします。

    Note
    • チューニングパラメーターだけ変更する場合は、手順4. に進んでください。モードが「有効」であっても、[設定 ] ボタンをクリックできます。
  2. モードに「有効」を選択します。

  3. [ メンバードライブ ] をクリックします。

    一覧表または搭載イメージからExtreme Cache Poolに使用するドライブを選択してから、[ OK ] ボタンをクリックします。

    → [ Extreme Cache Pool設定 ] 画面に戻ります。

  4. 必要時、チューニングパラメーターを設定し、[設定 ] ボタンをクリックします。

    → 確認画面が表示されます。

  5. [ OK ] ボタンをクリックします。

    → Extreme Cache Pool設定が開始されます。

  6. [ 完了 ] ボタンをクリックして、[ Extreme Cache Pool ] 画面に戻ります。

Extreme Cache Poolを無効にする場合

Note
  • Extreme Cache Poolを無効にする場合、事前にExtreme Cache Pool容量を「0 TB」にしてください。詳細は、「Extreme Cache Pool解放」を参照してください。

  1. [ アクション ] から「Extreme Cache Pool設定」をクリックします。

  2. モードに「無効」を選択し、[設定 ] ボタンをクリックします。

    → 確認画面が表示されます。

    Note
    • Extreme Cache Pool を無効にしても、チューニングパラメーターの変更値は保持されます。
  3. [ OK ] ボタンをクリックします。

    → Extreme Cache Pool設定が開始されます。

  4. [ 完了 ] ボタンをクリックして、[ Extreme Cache Pool ] 画面に戻ります。