シン・プロビジョニングボリューム平準化開始
概要
シン・プロビジョニングプール (TPP) を構成するRAIDグループ間でシン・プロビジョニングボリューム (TPV)の使用容量が均等になるように、物理割り当て領域を再配置します。
シン・プロビジョニング では、同一のTPP に登録されている複数のTPVにアクセスがあった場合、アクセスのあった順番で、TPP 内に登録されたRAIDグループをローテーションしながら物理領域を割り当てます。そのため、あるTPVの物理領域が特定のRAIDグループに偏ることがあります。また、TPPの容量拡張を行った場合、新規に追加されたRAIDグループと既存のRAIDグループとの間でTPVの物理領域の割り当てに偏りが発生します。本機能は、RAIDグループの偏りを解消し、物理領域を各RAIDグループに均等に割り振る機能です。平準化によりI/OアクセスをTPP 内のRAIDグループに分散できるため、アクセス性能の向上が見込めます。
平準化するTPVの条件
タイプが「TPV」であること
ステータスが「Available」であること
RAIDマイグレーション(元/先)を実行中でないこと
アドバンスト・コピー(元/先)を実行中でないこと
リモート・アドバンスト・コピー(元/先)を実行中でないこと
ODX を実行中でないこと
TPV平準化を実行中でないこと
TPVの容量最適化 を実行中でないこと
データコンテナボリュームでないこと
平準化するTPVが属するTPPの条件
ステータスが「Available」であること
TPPの空き容量が平準化するTPVの容量以上であること
TPVのAllocation方式が「Thick」の場合、全領域を割り当てる空き物理容量があること
- 以下の場合、TPV平準化は実行できません。
装置に最大数のボリュームが登録されていた
TPV平準化とRAIDマイグレーションとFTV平準化 (*1) を合わせて32件の処理を同時に実行している
TPV平準化とRAIDマイグレーションとFTV平準化 (*1) を合わせて128TBの処理を同時に実行している
装置に登録できるTPP容量が不足している
プール全体のボリュームの総論理容量と作業ボリュームの容量の総和が、最大プール容量を超えている (*2)
*1 : FTRP平準化を実行すると、FTSP内でFTV平準化が動作します。詳細は、「Flexible Tier Pool平準化開始」を参照してください。 *2 : TPV平準化を実行すると、TPVが属するTPPに作業ボリューム(移動元と同容量の移動先TPV)の領域が一時的に確保されます。そのため、作業ボリュームの容量と装置に作成したすべてのプール(TPPおよびFTRP)に属するボリューム (TPVおよびFTV)の総論理容量との総和が最大プール容量を超える(作業ボリュームを作成できない)場合、本機能は実行できません。 TPV平準化では、対象のTPVが属しているTPP内のRAIDグループで物理容量を均等化します。対象のTPVが属していない別のTPPへのRAIDマイグレーションをしながらのTPV平準化はできません。
業務I/Oアクセス中にTPVを平準化できます。
TPV平準化の進捗状況を確認する場合は、「シン・プロビジョニングボリューム平準化」を参照してください。
TPVのAllocation方式は、[ ボリューム ] 画面で確認できます。詳細は「ボリューム(基本情報)」を参照してください。
操作手順
平準化するTPVを選択し、[ アクション ] から「平準化開始」をクリックします。
→ 確認画面が表示されます。
[ OK ] ボタンをクリックします。
→ TPVの平準化が開始されます。
[ 完了 ] ボタンをクリックして、[ シン・プロビジョニングボリューム平準化 ] 画面に戻ります。