保護(Shield)
保護(Shield)は、一時的なドライブの異常を診断する機能です。診断によって正常に動作可能と判断された場合は、継続して利用することができます。ディスクドライブ・パトロールやエラー通知によって、ドライブの異常が検出された際に、対象のドライブを一時的に診断状態にします。
RAIDグループを構成しているドライブの場合は、ドライブを診断する前に、リビルドまたはリダンダント・コピーを実行してデータをホットスペアに移行します。RAIDグループから切り離されたドライブは、故障しているか、または一時的な異常であるかを診断され、一時的な異常と判断された場合にのみ使用可能な状態に戻ります。
保護(Shield)機能の対象ドライブは、RAIDグループまたはホットスペアに登録されているすべてのドライブ(NVMe SSD、SAS SSD、SASディスク、ニアラインSASディスク、SED)です。未使用ドライブでは保護(Shield)機能は動作しません。
保護(Shield)機能は、設定によって有効、無効の変更が可能です。デフォルトは有効に設定されています。
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*1 | : | コピーバックレスが有効になっている場合は、ホットスペアとして装置に組み込まれます。コピーバックレスが無効になっている場合は、RAIDの構成ドライブとして装置に組み込まれ、コピーバックが動作します。コピーバックレスの設定は、ドライブの交換前まで有効/無効を切り替えられます。 |
ドライブを一時保護する過程で、対象ドライブの切り離しと組み込みが行われます。この間、装置の状態が異常と表示される場合がありますが、現象は一時的なものであり、診断が完了すると正常な状態に戻ります。
ドライブの一時保護中は、以下の現象が発生する場合があります。
オペレーションパネルおよびドライブのFault LED(橙色)が点灯
ETERNUS Web GUIおよびETERNUS CLIで、ステータスが異常と表示
装置ステータスにError、またはWarningと表示される
ドライブステータスにError、Warning、またはMaintenanceと表示される
ドライブの組み込みが失敗した場合のみ、保護(Shield)機能の対象ドライブにて交換が必要となります。
ドライブの組み込みが失敗した場合、イベント通知メッセージ(SNMP / REMCSなど)では、ドライブ故障のエラーが通知されます。ドライブの組み込みが正常に終了した場合は、メッセージは通知されません。ただし、イベント通知の設定で、メッセージが通知されるように変更することもできます。
保護(Shield)機能の設定は、サブシステムパラメーター設定にて装置単位で行います。設定には保守作業権限が必要です。また、設定変更後に装置の電源切断・電源投入は不要です。