ユーザー認証

ETERNUS DXへの ログイン認証機構には、内部認証と外部認証があります。外部認証としては、RADIUS認証を使用できます。

内部認証

内部認証は、ETERNUS DXの認証機能を使用して行います。

以下の認証機能は、運用管理ソフトウェアからLAN経由でETERNUS DXに接続する場合にも使用できます。

  • ユーザーアカウント認証

    ETERNUS DXに登録したユーザーアカウント情報を使用して照合を行い認証します。ETERNUS DXに対してアクセス可能なユーザーアカウントを60個まで設定できます。ユーザーアカウントにユーザーポリシー(パスワードポリシーおよびロックアウトポリシー)を設定すると、ユーザーアカウント認証のセキュリティを強化できます。

  • SSL認証

    ETERNUS Web GUI、SMI-S、およびRESTful APIでは、SSL/TLSを使用したHTTPS接続をサポートしています。ネットワーク上のデータは暗号化されるため、セキュリティを確保できます。接続に必要なサーバ証明書はETERNUS DX内で自動生成されます。

  • SSH認証

    ETERNUS CLIではSSH接続をサポートしているため、ネットワーク上のデータを暗号化して送受信できます。SSH用のサーバ鍵は装置ごとに異なり、サーバ証明書が更新されるとサーバ鍵も併せて更新されます。

    SSH接続の認証方式には、パスワード認証とクライアント公開鍵認証があります。

    サポートしているクライアント公開鍵の種類を以下に示します。

    表: クライアント公開鍵(SSH認証)

    公開鍵の種類

    暗号強度(bit)

    IETF style RSA for SSH v2

    1024、2048、4096

外部認証

外部認証では、ETERNUS DXの外部に設置した認証サーバに登録されたユーザーアカウント情報(ユーザー名、パスワード、ロール名)を使用して認証を行います。RADIUS認証の対象は、ETERNUS DXのETERNUS Web GUIおよびETERNUS CLIのログイン認証、および運用管理ソフトウェアからLAN経由でETERNUS DXに接続する場合の認証です。

  • RADIUS認証

    RADIUS認証は、Remote Authentication Dial-In User Service(RADIUS)プロトコルを用いて、リモート・アクセスにおける認証情報を一元管理する仕組みです。

    ETERNUSシステム外部に設置したRADIUS認証サーバに認証要求を行います。認証方法はCHAPとPAPから選択できます。ユーザーアカウント情報の冗長または分散を目的として、RADIUS認証サーバを2台(プライマリサーバとセカンダリサーバ)まで接続できます。プライマリのRADIUSサーバで認証に失敗した場合、セカンダリのRADIUSサーバでの認証を試みます。

    ユーザーのロールは、サーバからアクセス許可応答(Access-Accept)のVendor Specific Attribute(VSA)に設定されます。VSAに設定する構文については、以下の表を参照してください。

    項目

    サイズ

    (オクテット)

    説明

    Type

    1

    26

    Vendor Specific Attributeを示す属性番号

    Length

    1

    7以上

    属性サイズ(サーバが算出)

    Vendor-Id

    4

    211

    Fujitsu Limited(SMI Private Enterprise Code)

    Vendor type

    1

    1

    Eternus-Auth-Role

    Vendor length

    1

    2以上

    Vendor type以降の属性サイズ(サーバが算出)

    Attribute-Specific

    1以上

    ASCII文字

    認証に成功したユーザーに割り当てられたロール名(*1)

    *1

    サーバに設定するロール名はETERNUS DXに登録されているロール名と完全一致している必要があります。大文字小文字を区別するので正確にロール名を入力してください。

    例:RoleName0

Caution
  • ETERNUS Web GUIおよびETERNUS CLIで、RADIUS認証のエラー発生時の動作に内部認証を行わない設定をした場合、RADIUS認証に失敗すると、ETERNUS Web GUI、ETERNUS CLI、SMI-S、およびRESTful APIにログインできなくなります。

    ネットワークの問題が原因でエラーが発生したときに内部認証を行う設定をした場合、RADIUS認証に失敗し、プライマリサーバとセカンダリサーバの両方、またはどちらか一方で通信エラーが発生すると、内部認証を行います。

  • RADIUSサーバから応答がない場合、「RADIUS設定」の設定項目「リトライ終了時間(秒)」で設定した時間(秒)の間、認証をリトライします。「リトライ終了時間(秒)」で設定した時間(秒)内に認証に成功しなかった場合、ETERNUS DXはRADIUS認証に失敗したとみなします。

  • RADIUS認証を行う場合、サーバから受信したロール名が装置に設定されていないと、RADIUS認証に失敗します。