Deduplication/Compression設定

概要

TPP にDeduplication/Compression(重複排除/圧縮)の有効/無効を設定します。

Deduplication と Compression は、個別に設定できます。

Deduplication を有効にすると、TPP 内で重複するデータブロックの排除を行います。Compression を有効にすると、TPP 内でデータブロックの圧縮を行います。

本機能を使用すると、ドライブの使用領域を削減できます。

TPPに Deduplication/Compression を設定する方法には、以下の2種類があります。

  • TPP作成時の Deduplication/Compression設定

    TPP作成およびDeduplication/Compression設定を一度の操作で行います。詳細は、「シン・プロビジョニングプール作成」を参照してください。

    TPPに Deduplication/Compression を設定するには、一度の操作でTPP作成およびTPPのDeduplication/Compression が設定できるこの方法を推奨します。

  • TPP作成後の Deduplication/Compression設定

    Deduplication/Compression 用のTPPを作成してから、本機能を使用してTPPに Deduplication/Compression を設定します。

DeduplicationまたはCompressionを有効に設定できる最大TPP数は8です。

Deduplication/Compression のサポート状況

モデル サポート

ETERNUS DX600 S6

Deduplication/Compressionの両方をサポート

ETERNUS DX900 S6

Compressionのみサポート

ETERNUS DX8100 S6

未サポート

ETERNUS DX8900 S6

Compressionのみサポート
Caution
  • 本機能を実行する前に以下の設定が必要です。設定していない場合、本機能は表示されません。
    • シン・プロビジョニング機能を有効にします。詳細は、「シン・プロビジョニング設定」を参照してください。

    • 装置のDeduplication/Compressionを有効にします。詳細は、「Deduplication/Compressionモード設定」を参照してください。

  • TPPのDeduplication、Compression、またはその両方の設定(ここでは、「Deduplication/Compression設定」と表記)を有効にする際、装置に対して I/O負荷が高い状態では、設定に時間がかかる場合があります。I/O負荷が高い場合は、1TPPずつ Deduplication/Compression設定を行うことを推奨します。

  • TPPのDeduplication/Compression設定を有効にするには、TPP内に4 GB以上の空き容量が必要です。

  • TPPのDeduplication/Compression設定に失敗した(「現在のDeduplication」または「現在のCompression」に「異常」が表示された)場合、Deduplication/Compression設定を無効にしてから有効に再設定すると、正常に設定できることがあります。

  • TPPのステータスが「Available」および「Exposed」以外の場合、Deduplication/Compression設定の有効/無効を変更できません。

  • 以下の場合、選択したTPPのDeduplication/Compression設定を有効にできません。
    • 装置にすでに登録済みのDeduplication/Compression設定が有効なTPP数、および選択したTPP数の総数が、8を超えている

    • 装置にすでに登録済みのボリューム数、および選択したTPPに作成されるデータコンテナボリュームの総数が、モデルごとの最大ボリューム数を超えている

      (詳細は、「ボリューム作成」を参照してください。)

    • 装置にすでに登録済みのボリュームの総容量、および選択したTPPに作成される データコンテナボリュームの容量の総和が、モデルごとの最大プール容量を超えている

      (詳細は、「設定(シン・プロビジョニング)」を参照してください。)

    • TPPにエコモードスケジュールが割り当てられている

  • 以下の場合、選択したTPPのDeduplication/Compression設定を無効にできません。
    • TPPにDeduplication/Compressionボリューム が存在する

      (無効にする場合は、事前に該当TPP 内のDeduplication/Compressionボリュームをすべて削除してください。)

    • TPPに作成されたデータコンテナボリュームのステータスが「Readying」、「Not Ready」、「Broken」、または「Data Lost

Note
  • TPP作成時に DeduplicationまたはCompression を設定した場合、本機能をスキップしてください。

  • TPPのDeduplication/Compression設定を有効にすると、同じTPP内に データコンテナボリューム が自動的に作成されます。詳細は、TPPの Deduplication/Compression設定の有効時に自動作成されるボリュームを参照してください。

  • TPPのDeduplication/Compression設定を無効にすると、該当TPPに登録されている データコンテナボリューム は自動的に削除されます。

  • ボリューム (TPV) をDeduplication/Compression対象にするか、非対象にするかは、ボリューム作成時に設定します。詳細は、「ボリューム作成」を参照してください。

  • 該当TPPのDeduplication/Compression設定の有効/無効は、[ シン・プロビジョニングプール ] 画面で確認できます。詳細は、「シン・プロビジョニングプール(基本情報)」を参照してください。

TPPの Deduplication/Compression設定の有効時に自動作成されるボリューム

TPPのDeduplication/Compression設定を有効にすると、同じTPP内にデータコンテナボリュームが自動的に作成されます。データコンテナボリュームとは、Deduplication/Compression設定を実行後のデータ または メタデータが格納されるボリュームです。詳細は、データコンテナボリュームの仕様を参照してください。

データコンテナボリュームの最大容量は48PBです。

データコンテナボリュームの仕様

項目 データコンテナボリューム
ボリュームタイプ TPV
用途 System
用途詳細 Data Container
ボリューム数 TPPごとに1個

ボリューム容量(1個あたり)

32 TB(初期値)
ボリューム容量の拡張

ボリューム名

「$DATA_CNTNRx」固定(x:TPP番号)

設定内容

Deduplication/Compression設定

項目 説明 設定値

Deduplication

選択したTPPの DeduplicationまたはCompression を「有効にする」か「無効にする」か設定します。

複数のTPPを選択した場合、有効/無効が一括で設定されます。

設定可能な DeduplicationまたはCompression は、以下のとおりです。
現在のDeduplication 現在のCompression Deduplication Compression
有効にする 無効にする 有効にする 無効にする

有効

異常

「-」 (ハイフン)

有効

異常

「-」 (ハイフン)

-
-

有効

異常

「-」 (ハイフン)

無効 -
-
無効

有効

異常

「-」(ハイフン)

-
-
無効 無効
:選択可
- :選択不可

有効にする

無効にする

初期値は、以下のとおりです。

  • 「現在のDeduplication」または「現在のCompression」が「有効」、「異常」、または「-」 (ハイフン)の場合

    無効にする

  • 「現在のDeduplication」および「現在のCompression」が「無効」の場合

    有効にする

Compression

表示内容

対象のシン・プロビジョニングプール

選択したTPP一覧が表示されます。

項目 説明

名前

TPP名が表示されます。

ドライブタイプ

TPPを構成するドライブの種別が表示されます。

詳細は、ドライブ種別を参照してください。

RAIDレベル

TPPを構成するRAIDグループのRAIDレベルが表示されます。

詳細は、RAIDレベルを参照してください。

ステータス

TPPのステータスが表示されます。

詳細は、シン・プロビジョニングプールのステータスを参照してください。

現在のDeduplication

TPPの現在のDeduplicationの設定状況、およびDeduplicationのステータスが表示されます。

  • 有効

    TPPのDeduplication が有効で、Deduplicationの状態が正常です。

  • 無効

    TPPのDeduplication が無効です。

  • 異常

    TPPのDeduplication が有効で、Deduplicationの状態が異常です。

  • 「-」(ハイフン)

    TPPのDeduplication が有効で、情報の取得に失敗しました。

現在のCompression

TPPの現在のCompressionの設定状況、およびCompressionのステータスが表示されます。

  • 有効

    TPPのCompression が有効で、Compressionの状態が正常です。

  • 無効

    TPPのCompression が無効です。

  • 異常

    TPPのCompression が有効で、Compressionの状態が異常です。

  • 「-」(ハイフン)

    TPPのCompression が有効で、情報の取得に失敗しました。

容量削減率

TPPの現在のDeduplication/Compression設定(Deduplication、Compression、またはその両方)による容量削減率が表示されます。

以下の場合、「-」(ハイフン)が表示されます。

  • TPPのDeduplicationおよびCompression が「無効」

  • TPPのDeduplicationまたはCompression が「異常」または「-」(ハイフン)

  • データコンテナボリュームにアクセスできない

操作手順

  1. Deduplication、Compression、またはその両方を設定するTPPを選択し(複数選択可)、[ アクション ] から「Deduplication/Compression設定」をクリックします。

    Caution
    • Deduplication または Compressionの最大設定数を超えたTPPを選択した場合、「Deduplication/Compression設定」をクリックできません。
  2. 「Deduplication」および「Compression」の有効/無効を選択し、[ 設定 ] ボタンをクリックします。

    → 確認画面が表示されます。

    Caution
    • 以下の場合、エラー画面が表示されます。
      • DeduplicationまたはCompressionの設定TPP数が最大数を超えている(「有効にする」選択時)

      • ボリューム数の合計が最大数を超えている(「有効にする」選択時)

      • TPV容量の合計が最大プール容量を超えている(「有効にする」選択時)

      • 該当TPPにDeduplication/Compressionボリュームが存在している(「無効にする」選択時)

  3. [ OK ] ボタンをクリックします。

    → Deduplication/Compression設定が開始されます。

  4. [ 完了 ] ボタンをクリックして、[ シン・プロビジョニングプール ] 画面に戻ります。