RAIDマイグレーション開始

概要

RAIDマイグレーション(以降、マイグレーション)を開始します。マイグレーションの完了後、移動元のボリュームは自動的に削除されます。

マイグレーションでは、以下のことを実現できます。

  • ボリュームを移動することで、ホストアクセスの負荷を分散できます。

  • ボリューム移動時に、ボリュームタイプを変更できます。

    (Storage Cluster機能で使用しているボリュームを除きます。)

  • ボリューム移動時に、ボリュームの容量を拡張できます。

    (ボリュームタイプが「Standard」または「WSV」の場合だけ。ただし、Storage Cluster機能で使用しているボリュームを除きます。)

  • ボリュームのRAIDレベルを変更できます。

  • WSVの連結数を増やすことも、減らすこともできます。

  • WSVの Wide Stripe Size を変更できます。

  • DeduplicationまたはCompressionの有効/無効を変更できます。

    (Storage Cluster機能で使用しているボリュームを除きます。)

  • 外部ボリュームのデータ移行ができます(無停止ストレージマイグレーション)。

  • 新規ボリュームの登録、フォーマット、ホスト接続の確立などは自動的に行われるため、ユーザーはボリュームの移動を意識することなくデータにアクセスできます。

マイグレーションタイプ(マイグレーション可:、マイグレーション不可:空欄)

マイグレーションが可能なボリュームタイプの組み合わせは以下のとおりです。

「ODXバッファーボリューム」の場合、組み合わせは該当ボリュームのタイプに依存します。

移動元ボリューム 移動先ボリューム
Standard

Standard

(LUNコンカチネーション)

Standard (*1)

(External)

WSV TPV FTV
Standard
   
(*2)
(*2)

Standard

(LUNコンカチネーション)

   
(*2)
(*2)

Standard (*1)

(External)

   
(*2)
(*2)
WSV
   
(*2)
(*2)

TPV

(*3)
   
(*3)
FTV(*4)
(*3)
   
(*3)
*1  :  外部ボリュームのことです。ここでは、「Standard (External)」と呼びます。本ボリュームは、「Standard」と同様に「Standard」、「WSV」、「TPV」、または「FTV」へのマイグレーションが可能です。しかし、本ボリュームを移動先とするマイグレーションは実行できません。
*2  :  「Standard」または「WSV」から、「TPV」または「FTV」にマイグレーションした場合、「Standard」または「WSV」の論理容量の100 %が「TPV」または「FTV」の物理割り当て容量になります。ただし、「マイグレーション後にTPV/FTV容量最適化を開始する」を有効にすると、すべて0を割り当てている物理領域をマイグレーション後に解放できます。
*3  :  「TPV」または「FTV」から、「Standard」または「WSV」にマイグレーションした場合、「TPV」または「FTV」の論理容量の100 %が「Standard」または「WSV」の論理容量になります。
*4  :  移動元FTVの用途が「System」の場合、移動先として「FTV」だけ選択できます。(VVOLはマイグレーションできませんが、「$VVOL_META」はマイグレーションできます。「$VVOL_META」は、Virtual Volume 機能で使用される管理情報(メタデータ)が格納されるシステムボリュームです。)

容量拡張可能なボリュームタイプの組み合わせ(容量拡張可:容量拡張可(非推奨):マイグレーション不可:-)

マイグレーション時に容量を拡張できるボリュームタイプの組み合わせは以下のとおりです。

「ODXバッファーボリューム」の場合、組み合わせは該当ボリュームのタイプに依存します。

移動元ボリューム 移動先ボリューム
Standard Standard(LUNコンカチネーション) Standard(External) WSV TPV FTV
Standard
(*1)
-  
   
Standard(LUNコンカチネーション)
-  
   
Standard(External)
(*2)
-  
(*2)
   
WSV
-  
   
TPV   -        
FTV   -        
*1  :  ODXバッファーボリュームの容量は1 TB までしか拡張できません。
*2  :  外部ボリューム (Standard (External)) を移動元ボリュームとするマイグレーションでは、移動元ボリュームと移動先ボリュームを同容量にすることを推奨します。

マイグレーション可能な DeduplicationまたはCompressionの有効/無効の組み合わせ(マイグレーション可:、対象外:-)

移動先ボリュームに対して DeduplicationまたはCompression を有効/無効にした場合、マイグレーション可能な組み合わせは以下のとおりです。

「ODXバッファーボリューム」の場合、組み合わせは該当ボリュームのタイプに依存します。

移動元ボリューム 移動先ボリュームのDeduplicationまたはCompression マイグレーション先 (*1)
RAIDグループ TPP FTRP
Deduplication Compression Deduplication だけが有効 Compression だけが有効 DeduplicationおよびCompression が有効 DeduplicationおよびCompression が無効

Standard

Standard(LUNコンカチネーション)

Standard(External)

WSV

TPV(Deduplication だけが有効)

TPV(Compression だけが有効)

TPV(DeduplicationおよびCompression が有効)

TPV(DeduplicationおよびCompression が無効)

FTV

有効にする 有効にする      
   
有効にする 無効にする  
       
無効にする 有効にする    
     
無効にする 無効にする
*1  :  マイグレーション先として「Wide Striping Volume」を選択することもできます。「Wide Striping Volume」を選択すると、DeduplicationおよびCompression は、「無効にする」固定になります。「Wide Striping Volume」を選択したときのマイグレーションの組み合わせについては、「マイグレーションタイプ」を参照してください。

マイグレーション可能な暗号化条件の組み合わせ(マイグレーション可:

マイグレーションが可能な暗号化条件の組み合わせは以下のとおりです。

セキュリティ権限 移動元ボリュームの暗号化状態 移動先ボリュームの暗号化状態
しない CMで暗号化 (*1) SEDを使用(鍵グループ無効)(*2) SEDを使用(鍵グループ有効)(*3)
あり しない
CMで暗号化
SEDを使用(鍵グループ無効)
SEDを使用(鍵グループ有効)
なし (*4) しない
CMで暗号化  
SEDを使用(鍵グループ無効)  
SEDを使用(鍵グループ有効)      
*1  :  暗号化モードが無効の場合、「CMで暗号化」は選択できません。
*2  :  装置共通鍵で管理しているSEDです(RAIDグループが鍵グループに設定されていません)。
*3  :  鍵サーバでSED認証鍵を管理しているSEDです(RAIDグループが鍵グループに設定されています)。マイグレーション先にRAIDグループだけ選択できます。TPPやFTRPは選択できません。
*4  :  ログインしたユーザーが「セキュリティ設定」の権限を持たない場合、セキュリティレベルが低くなる方向へのマイグレーションはできません。

移動元ボリュームの条件

  • タイプが「Standard」、「WSV」、「TPV」、または「FTV」であること

  • ステータスが「Broken」でないこと

  • フォーマットを実行中でないこと(ボリュームタイプが「Standard」と「WSV」の場合だけ)

  • マイグレーション(元/先)を実行中でないこと

  • TPV平準化を実行中でないこと

  • FTRP平準化を実行中でないこと (*1)

  • ボリュームが属しているRAIDグループがLDE を実行中でないこと

  • 暗号化を実行中でないこと

  • Storage Migrationの移行経路が設定されていないこと

  • Deduplication/Compressionボリュームの場合、該当Deduplication/Compressionボリュームが所属するTPPに作成されたデータコンテナボリュームのステータスが「Readying」、「Not Available」、「Not Ready」、「Broken」、および「Data Lost」ではないこと

    *1  :  FTRP平準化を実行すると、FTSP内でFTV平準化が動作します。詳細は、「Flexible Tier Pool平準化開始」を参照してください。

移動先RAIDグループの条件

  • RAIDグループに「Standard」、「WSV」、「SDV (Snap Data Volume)」、または「SDPV (Snap Data Pool Volume)」が登録されているか、または未使用であること

  • RAIDグループのステータスが、「Available」であること

  • RAIDグループの未使用容量が移動元ボリュームの容量 (*1) 以上であること

  • RAIDグループがTPP に属していないこと

  • RAIDグループがFTRP に属していないこと

  • RAIDグループがRECディスクバッファー として登録されていないこと

  • RAIDグループが Extreme Cache Pool として登録されていないこと

  • RAIDグループが閉塞していないこと

  • 移動元ボリュームと同じRAIDグループではないこと

  • RAIDグループがLDEを実行中ではないこと

    *1  :  移動元がTPVまたはFTVの場合は、TPVまたはFTVの論理容量を指します。

    移動元がDeduplication/Compressionボリューム で DeduplicationおよびCompressionの両方に「無効にする」を選択した場合、Deduplication/Compressionボリュームの論理容量を指します。

移動先WSVを構成するRAIDグループの条件

  • RAIDグループに「Standard」、「WSV」、「SDV」、または「SDPV」が登録されているか、または未使用であること

  • RAIDグループのステータスが、「Available」であること

  • RAIDグループに最大数のボリュームが登録されていないこと (*1)

  • RAIDグループがTPPに属していないこと

  • RAIDグループがFTRPに属していないこと

  • RAIDグループがRECディスクバッファーとして登録されていないこと

  • RAIDグループが Extreme Cache Pool として登録されていないこと

  • RAIDグループが閉塞していないこと

  • RAIDグループがLDEを実行中ではないこと

  • 既存のRAIDグループ(移動元WSVを構成するRAIDグループ)を使用して連結数を増やす場合、追加するRAIDグループは以下を満たすこと
    • 既存と同じRAIDレベルであること

    • 既存と同じメンバードライブ数であること

    • 既存と同じStripe Depthであること

    • 既存と同じドライブタイプであること

    • 既存と同じドライブ回転数であること(推奨)

    • 既存と同じ鍵グループ設定状態であること(推奨)

  • 既存のRAIDグループを使用して連結数を増やす場合、既存を含むすべてのRAIDグループにボリュームを移動するための連続した空き領域があること (*2)

  • 既存のRAIDグループから連結数を減らす場合、WSVを構成するすべてのRAIDグループにボリュームを移動するための連続した空き領域があること (*2)

  • RAIDグループの連結数は、2~64であること

    *1  :  WSVへマイグレーションすると、ストライプするRAIDグループごとに1個、全体でRAIDグループ数分のボリューム数が必要です。
    *2  :  マイグレーションを実行すると、ボリューム(各RAIDグループにストライプしたWSVの一部)を同一RAIDグループ内の空き領域に移動します。したがって、該当RAIDグループ内に現在使用している領域のほかに移動先となる連続した空き領域が必要です。

移動先TPPの条件

  • TPPのステータスが「Available」、「Partially Readying」、または「Exposed」であること

  • TPPの容量が移動元ボリュームの容量 (*1) 以上であること

  • プール全体のボリュームの総論理容量と作業ボリュームの容量の総和が、最大プール容量(*2)以下であること(*3)

  • 移動元ボリュームと同じTPPではないこと(*4)

  • 移動先TPPの容量が枯渇状態でないこと(*5)

  • Deduplication、Compression、またはDeduplicationおよびCompressionの両方 が有効のTPPの場合、TPPに属するデータコンテナボリュームのステータスが「Readying」、「Not Available」、「Not Ready」、「Broken」、および「Data Lost」ではないこと

    *1  :  移動元がTPVまたはFTVの場合は、使用容量(TPPまたはFTRPから割り当てられている物理容量)を指します。

    移動元がDeduplication/Compressionボリューム で DeduplicationおよびCompressionの両方 に「無効にする」を選択した場合、Deduplication/Compressionボリュームの論理容量を指します。

    *2  :  最大プール容量とは、装置に作成できるTPPとFTRPの最大の総容量です。詳細は、「シン・プロビジョニングプール作成」を参照してください。
    *3  :  RAIDマイグレーションを実行すると、移動先TPPに作業ボリューム(移動元と同容量の移動先TPV)の領域が一時的に確保されます。そのため、作業ボリュームの容量と装置に作成したすべてのプール(TPPおよびFTRP)に属するボリューム (TPVおよびFTV)の総論理容量との総和が最大プール容量を超える(作業ボリュームを作成できない)場合、本機能は実行できません。
    *4  :  ただし、以下の場合は、移動元ボリュームと同じTPPを選択できます。
    *5  :  移動先ボリュームのDeduplicationまたはCompressionを有効にした場合、移動先TPPの容量が枯渇していると、エラーになります。TPPの容量を拡張してからマイグレーションを実施してください。

移動先FTRPの条件

  • FTRPのステータスが「Available」、「Partially Readying」、または「Exposed」であること

  • FTRPの容量が移動元ボリュームの容量 (*1) 以上であること

  • 移動元ボリュームがモデルごとの最大プール容量 (*2) 以下であること

  • 移動元ボリュームと同じFTRPではないこと

    *1  :  移動元がTPVまたはFTVの場合は、使用容量(TPPまたはFTRPから割り当てられている物理容量)を指します。

    移動元がDeduplication/Compressionボリュームで DeduplicationおよびCompressionの両方 に「無効にする」を選択した場合、Deduplication/Compressionボリュームの論理容量を指します。

    *2  :  最大プール容量とは、装置に作成できるTPPとFTRPの最大の総容量です。詳細は、「シン・プロビジョニングプール作成」を参照してください。
Caution
  • マイグレーション元とマイグレーション先でデータ保護形式(デフォルト/T10-DIF)を変更する場合は、以下の操作が必要です。
    • 事前にホストアクセスを停止する。

    • マイグレーション完了後にサーバを再起動する。

  • 外部ボリュームのマイグレーションがすべて正常に完了した場合、移動元の外部ボリュームは削除されます。マイグレーション完了後、「外部RAIDグループ」、「外部ドライブ」、および「無停止ストレージマイグレーションライセンス」を削除してください。詳細は、「外部RAIDグループ削除」、「外部ドライブ削除」、および「無停止ストレージマイグレーションライセンス削除」を参照してください。

  • 以下の場合、マイグレーションは実行できません。
    • 装置に最大数のボリュームが登録されていた

    • 装置内でRAIDグループ診断を実行中

    • 装置内でディスク診断を実行中

    • 移動元ボリュームが属するRAIDグループが閉塞している、または故障状態

    • 移動元ボリュームでボリューム全体指定のアドバンスト・コピー実行中に移動前後でボリューム容量を拡張する設定をした

    • マイグレーションとTPV平準化とFTV平準化 (*1) を合わせて32件の処理を同時に実行している

    • マイグレーションとTPV平準化とFTV平準化 (*1) を合わせて128 TBの処理を同時に実行している

    • 同一TPP内でDeduplication/Compressionボリュームの総容量がデータコンテナボリュームの10倍を超えた (*2)

    • 移行元ボリュームがStorage Migrationのデータ移行先である

    • 移行元および移行先が以下の場合
      • 移行元が以下のいずれか
        • SnapOPCまたはSnapOPC+のコピー先として使用しているTPV

        • SnapOPCまたはSnapOPC+のコピー先として使用しているFTV

      • 移行先が以下のいずれか
        • RAID グループ

        • DeduplicationまたはCompression が有効のTPP

    *1  :  FTRP平準化を実行すると、FTSP内でFTV平準化が動作します。詳細は、「Flexible Tier Pool平準化開始」を参照してください。
    *2  :  Deduplication/Compression機能の効果が見積もれない場合、Deduplication/Compressionボリュームの総論理容量をデータコンテナボリュームの論理容量未満にすることを推奨します。
  • 移動元ボリュームのボリュームタイプが「TPV」の場合、または移動先が「TPP」の場合、ボリュームの容量を拡張できません。

  • 移動元ボリュームのボリュームタイプが「FTV」の場合、または移動先が「FTRP」の場合、ボリュームの容量を拡張できません。

  • タイプが「Standard」であっても、ODXバッファーボリュームの容量は1 TBまでしか拡張できません。

  • マイグレーション実行中の移動元ボリュームと移動先ボリュームは削除できません。

  • 「キャッシュパラメーター設定」で「キャッシュページ容量」を変更したボリュームをマイグレーションすると、「キャッシュページ容量」は初期値(「制限なし」)に戻ります。

  • マイグレーションにより移動先のボリューム容量を拡張した場合、マイグレーション完了後に拡張後のボリューム容量をサーバに認識させる必要があります。サーバからの操作については、各OSまたはファイルシステムのマニュアルを参照してください。

  • マイグレーション後、移動先TPPの使用状況に「Attention」または「Warning」が表示された場合、該当TPPの使用容量は閾値を超えています。「シン・プロビジョニングプール容量拡張」を使用してTPPの容量を拡張してください。TPPの使用状況は、「シン・プロビジョニングプール(基本情報)」を参照してください。

  • マイグレーション後、移動先FTRPの使用状況に「Attention」または「Warning」が表示された場合、該当FTRPの使用容量は閾値を超えています。ETERNUS SF Storage Cruiser から適切なFTSP(性能面や使用容量から増設が必要と判断したFTSP)の容量を拡張してください。FTRPの使用状況は、「Flexible Tier Pool(基本情報)」を参照してください。

Note
  • 本機能を使用すると、外部ボリューム は、ローカルストレージ装置内のボリュームに移行されます。マイグレーション完了後、移行されたボリュームは、通常のボリュームと同等に使用できます。

  • マイグレーションの進捗状況は、[ ボリューム詳細 ] 画面([ Basic ] タブ)で確認できます。詳細は、「ボリューム(基本情報)」を参照してください。

  • 移動元と移動先が両方とも「WSV」の場合、ほかの複数RAIDグループへWSVを移動するだけではなく、既存RAIDグループの連結数も変更できます。

  • 「Standard」から「TPV」、または「Standard」から「FTV」へのマイグレーションで 容量最適化を予約すると、すべて0を割り当てている物理領域を解放され、シン・プロビジョニングを効率よく使用できます。容量最適化予約中のボリュームは、[ ボリューム ] 画面の「処理」に「容量最適化予約中」が表示されます。マイグレーション完了後に容量最適化が実行されると、進捗状況は [ ボリューム詳細 ] 画面([ Basic ] タブ)の「容量最適化進捗率」で確認できます。詳細は、「ボリューム(基本情報)」を参照してください。

設定内容

移動後のボリューム容量、暗号化状態、および移動先を指定します。

設定されているボリューム

移動先RAIDグループ、TPP、またはFTRPを未選択の場合は、移動元ボリュームの情報が表示されます。移動後のボリューム容量、および暗号化状態を指定してから、移動先RAIDグループ、TPP、またはFTRPを選択します。

項目 説明 設定値

ボリュームNo.

ボリューム番号が表示されます。

移動後のボリューム番号は、移動元ボリュームと同じ番号になります。

名前

ボリューム名が表示されます。

移動後のボリューム名は、移動元ボリュームと同じ名前になります。

マイグレーション先

マイグレーション先を「RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool」と「Wide Striping Volume」から選択します。

  • RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool(初期値)

    移動先はRAIDグループ、TPP、またはFTRPです。

    移動先ボリュームのタイプは「Standard」、「TPV」、または「FTV」になります。

  • Wide Striping Volume

    移動先は複数のRAIDグループです。

    移動先ボリュームのタイプは「WSV」になります。

Caution
  • 以下の場合、マイグレーション先に「RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool」を選択してください。
    • 移動元がODXバッファーボリューム

    • 移動元FTVの用途が「System」

      (マイグレーション先選択で「Flexible Tier Pool」だけ選択できます。)

  • Storage Cluster機能で使用しているボリュームは、タイプ (Standard/WSV/TPV/FTV) を変更できません。移動元ボリュームのタイプに合わせてマイグレーション先を選択してください。

RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool(初期値)

Wide Striping Volume

RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool

移動先を選択した場合、選択したRAIDグループ名、TPP名、またはFTRP名が表示されます。

移動先が「WSV」の場合、代表ボリューム が属するRAIDグループの名前が表示されます。

移動先を未選択の場合、空白になります。

ボリューム容量

本機能起動時、移動元ボリュームの容量が表示されます。

移動後にボリュームの容量を拡張する場合、容量を入力し、単位を選択します。

容量は「.」(小数点)を含めて最大15文字入力できます。ただし、単位に「MB」を選択した場合、小数点以下が切り捨てられます。単位に「GB」または「TB」を選択した場合、MB換算値の小数点以下が切り捨てられます。

Caution
  • ODXバッファーボリュームの容量拡張は、最大1 TBまでです。

  • 外部ボリューム(用途が「Migration」のボリューム)を移動元ボリュームとするマイグレーションでは、移動元ボリュームと移動先ボリュームを同容量にすることを推奨します。

  • 「最大空き容量」と同じ容量を同じ形式(GB/TB単位で同じ桁数)で入力した場合、最大空き容量をすべて使用します。補正せずに入力した容量で追加したい場合は、MB単位で入力してください。

  • 以下の場合、ボリューム容量を拡張できません。
    • 移動元ボリュームに「TPV」または「FTV」を選択した

    • 移動元ボリュームがStorage Cluster機能で使用されている

    • 移動先に「シン・プロビジョニングプール」または「Flexible Tier Pool」を選択した

移動元ボリュームの容量 ≤ ボリューム容量 ≤ 移動先の最大空き容量

優先FTSP No.

優先FTSP番号を「自動」と移動先FTRPに属するFTSP番号から選択します。

マイグレーション先に「RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool」を選択し、マイグレーション先選択の一覧からFTRPを指定していない場合、「自動」だけが選択肢に表示されます。FTRPを指定している場合、「自動」と移動先FTRPに属するFTSP番号が選択肢として表示されます。「FTSP番号」を選択したあとで、指定したFTRPを変更した場合、「優先FTSP No.」は初期値(「自動」)に戻ります。

「優先FTSP No.」とは、マイグレーション先FTRP内に複数のFTSPが存在する場合、ボリュームの移動先として優先的に物理領域を割り当てるFTSP番号のことです。

Note
  • 「自動」を選択した場合、ドライブタイプが「Online」のFTSPに物理領域が割り当てられます。「Online」に空き領域がないなど、マイグレーションできない場合は、「Nearline」のFTSPに物理領域が割り当てられます。さらに、「Nearline」にもマイグレーションできない場合は、「SSD」または「NVMe SSD」のFTSPに物理領域が割り当てられます。「SSD」および「NVMe SSD」にもマイグレーションできない場合は、FTRPへのマイグレーションは不可になります。

    Online SED」、「Nearline SED」、「SSD SED」、および「NVMe SSD SED」のFTSPは、以下のように扱われます。

    • 「Online SED」は「Online」と同等

    • 「Nearline SED」は「Nearline」と同等

    • 「SSD SED」は「SSD」と同等

    • 「NVMe SSD SED」は「NVMe SSD」と同等

  • 「FTSP番号」を選択した場合、該当FTSPに物理領域が割り当てられます。該当FTSPに空き領域がないなど、マイグレーションできない場合、「自動」と同様に 「Online」 → 「Nearline」 → 「SSD」 → 「NVMe SSD」の優先順位で移動先FTSP番号が決められます。

  • FTSPのドライブタイプは、[ Flexible Tier Pool 詳細 ] 画面 (Flexible Tier Sub Pool) で確認できます。詳細は、「Flexible Tier Pool(基本情報)」を参照してください。

マイグレーション先選択の一覧からFTRPを指定していない場合

自動

マイグレーション先選択の一覧からFTRPを指定している場合

自動(初期値)

移動先FTRPに属するFTSP番号

暗号化

本機能起動時、移動元ボリュームの暗号化状態が表示されます。

移動後のボリュームの暗号化状態を選択します。移動元と移動先の暗号化状態について、組み合わせの制限はありません。ただし、暗号化ボリュームから暗号化されていないボリュームへのマイグレーションでは、「セキュリティ設定」の権限が必要です。詳細は、「マイグレーション可能な暗号化条件の組み合わせ」を参照してください。

Caution
  • 暗号化に「SEDを使用(鍵グループ無効)」または「SEDを使用(鍵グループ有効)」を指定した場合、移動先にドライブタイプが「Online SED」、「Nearline SED」、「SSD SED」、または「NVMe SSD SED」のマイグレーション先を選択してください。

  • 暗号化に「しない」または「CMで暗号化」を指定した場合、移動先にドライブタイプが「Online」、「Nearline」、「SSD」、または「NVMe SSD」のマイグレーション先を選択してください。

  • 暗号化モードが無効の場合、「CMで暗号化」は選択できません。

しない

CMで暗号化

SEDを使用(鍵グループ無効)

SEDを使用(鍵グループ有効)

Deduplication

本機能起動時、移動元ボリュームが DeduplicationまたはCompressionの対象かどうかが表示されます。

移動後のボリュームを DeduplicationまたはCompressionの対象にするかどうかを選択します。

本項目は、装置のDeduplication/Compression が有効の場合だけ表示されます。Deduplication/Compressionをサポートしていないモデルではそれぞれ表示されません。

マイグレーション先に「RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool」を選択した場合だけ設定が有効です。本項目の有効/無効設定によりマイグレーション先が制限されます。詳細は、「マイグレーション可能な DeduplicationまたはCompressionの有効/無効の組み合わせ」を参照してください。

選択状態により、以下のボリュームに移動されます。
Deduplication Compression 移動先ボリューム
有効にする 有効にする DeduplicationおよびCompressionの両方が有効な Deduplication/Compressionボリューム
有効にする 無効にする Deduplication だけが有効な Deduplication/Compressionボリューム
無効にする 有効にする Compression だけが有効な Deduplication/Compressionボリューム
無効にする 無効にする DeduplicationおよびCompression が両方とも無効なTPV
Note
  • ボリュームの Deduplication/Compression状態により、マイグレーション後の「データ削減処理CM」が設定されます。

    ボリュームのDeduplication/Compression状態 移動先ボリュームの「データ削減処理CM」
    移動元ボリューム 移動先ボリューム
    有効 有効 移動元Deduplication/Compressionボリュームのデータ削減処理CM は、移動先Deduplication/Compressionボリュームに引き継がれます。
    無効 有効 移動先Deduplication/Compressionボリュームのデータ削減処理CM は、自動で割り当てられます。

    有効

    無効

    無効

    移動先ボリュームにデータ削減処理CM は割り当てられません。

    移動先ボリュームは、所属するRAIDグループの担当CM で制御されます。

    マイグレーション後のDeduplication/Compressionボリュームのデータ削減処理CMは、Web GUI から変更できます。詳細は、「データ削減処理CM変更」を参照してください。

有効にする

無効にする

Compression

Allocation

移動後のボリュームの Allocation方式を選択します。

  • Thin

    Write I/O を受け付けた時点で、ボリュームの対象領域に物理領域を割り当てます。

  • Thick

    ボリューム作成時にボリュームの全領域に対して、物理領域を割り当てます。

以下のすべての条件を満たす場合だけ、設定が有効です。

  • DeduplicationおよびCompressionの両方に「無効にする」を選択した

  • マイグレーション先に「RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool」を指定した

  • マイグレーション先選択で「シン・プロビジョニングプール」または「Flexible Tier Pool」を選択した

Caution
  • 移動元FTVの用途が「System」の場合、「Thin」は選択できません。

Thin

Thick

マイグレーション完了後のデータ同期

移動元ボリュームと移動先ボリューム間のデータ同期の停止方法を選択します。

本項目は、移動元ボリュームに外部ボリューム (用途が「Migration」のボリューム) を選択した場合だけ表示されます。

  • 自動で停止する

    マイグレーション完了時にデータ同期を自動で停止します。

    移動元である外部ボリュームは自動的に削除されます。無停止ストレージマイグレーションにおいて、データ移行が完了するごとに移動元ボリュームと移動先ボリューム間のデータ同期の停止が可能な場合、「自動で停止する」を選択してください。

  • 手動で停止する

    マイグレーション完了後にデータ同期を手動で停止します。

    無停止ストレージマイグレーションにおいて、すべてのデータ移行が完了するまで移動元ボリュームと移動先ボリューム間のデータ同期が必要となる場合、「手動で停止する」を選択してください。

Caution
  • RAIDマイグレーションの同時可能な処理件数は32件です。「手動で停止する」を選択した場合、同時にデータ移行を実行する外部ボリューム数は32個以内にしてください。

Note
  • 「手動で停止する」を選択した場合、RAIDマイグレーションが完了しても移動元ボリュームは削除されません。ボリューム一覧には、移動元ボリュームと移動先ボリュームの両方が表示されます。

    項目 移動元ボリューム 移動先ボリューム
    No. 移動元ボリューム番号 仮ボリューム番号(空いている最も小さい番号)
    名前 移動元ボリューム名 仮ボリューム名(先頭が「RMIG」のボリューム名)
    タイプ Standard Standard
    用途 Migration Block
    すべてのマイグレーション完了後にデータ同期を停止すると、移動元である外部ボリュームが削除されます。その際、移動先ボリュームの番号および名前は移動元ボリュームの番号および名前に変更されます。詳細は、「外部ボリュームデータ同期停止」を参照してください。

自動で停止する

手動で停止する

マイグレーション後にTPV/FTV容量最適化を開始する

移動元ボリュームに対して、マイグレーション後に容量最適化を「有効にする」か「無効にする」かを選択します。マイグレーション後に容量最適化を有効にすると、該当ボリュームは容量最適化予約中になります。

「容量最適化」とは、TPVまたはFTVに割り当てているブロック (*1) 内のデータがすべて0の物理領域を解放する機能です。

*1  :  ボリュームの割り当て単位です。

以下のすべての条件を満たす場合だけ、設定が有効です。

  • DeduplicationおよびCompressionの両方に「無効にする」を選択した

  • Allocation に「Thin」を選択した

  • マイグレーション先に「RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool」を指定した

  • マイグレーション先選択で「シン・プロビジョニングプール」または「Flexible Tier Pool」を選択した

有効にする

無効にする

データ保護

本機能起動時、移動元ボリュームのデータ保護方式が表示されます。

移動後のボリュームのデータ保護方式を選択します。

  • デフォルト

    装置内でデータを保護します。

  • T10-DIF

    装置内およびホスト経路で、T10-DIF (Data Integrity Field) に準拠したデータ保護をします。ホストインターフェースがFCの場合だけ有効です。

以下のすべての条件を満たす場合だけ、設定が有効です。

  • 移動元ボリュームに 外部ボリューム(用途が「Migration」のボリューム)以外を選択した

  • DeduplicationおよびCompressionの両方に「無効にする」を選択した

  • マイグレーション先に「RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool」を指定した

  • マイグレーション先選択で「RAIDグループ」を選択した

本項目が無効の場合、装置に「デフォルト」が設定されます。

Caution
  • データ保護に「T10-DIF」を選択した場合、WSV、TPV、またはFTV へのマイグレーションは実行できません。

  • 「T10-DIF」は、Oracle Linux 6以降でのみサポートします。

デフォルト

T10-DIF

マイグレーション先に「RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool」を選択した場合は、マイグレーション先選択を参照してください。マイグレーション先に「Wide Striping Volume」を選択した場合は、Wide Striping Volume設定を参照してください。

マイグレーション先選択

ボリューム容量と暗号化状態によりマイグレーションが可能なRAIDグループ、TPP、またはFTRPだけが表示されます。

以下は、マイグレーション先として表示されません。

*1  :  移動元ボリュームまたは移動先ボリュームがDeduplication/Compressionボリュームの場合、移動元と同じTPPを選択できる場合があります。詳細は、移動先TPPの条件を参照してください。

項目 説明

マイグレーション先選択ラジオボタン

移動先RAIDグループ、TPP、またはFTRP をラジオボタンで選択します。

タイプ

種別が表示されます。

RAIDグループ

シン・プロビジョニングプール

Flexible Tier Pool

名前

RAIDグループ名、TPP名、またはFTRP名が表示されます。

ステータス

RAIDグループ、TPP、またはFTRPのステータスが表示されます。

詳細は、RAIDグループのステータスおよび「TPPのステータス」を参照してください。

ドライブタイプ

RAIDグループまたはTPPを構成するドライブの種別が表示されます。

タイプが「Flexible Tier Pool」の場合、「-」(ハイフン)が表示されます。

詳細は、ドライブ種別を参照してください。

RAIDレベル

RAIDグループまたはTPPのRAIDレベルが表示されます。タイプが「Flexible Tier Pool」の場合、「-」(ハイフン)が表示されます。

詳細は、RAIDレベルを参照してください。

総容量

RAIDグループ、TPP、またはFTRPの総容量が表示されます。

総空き容量

RAIDグループ、TPP、またはFTRPに存在する空き領域の合計容量が表示されます。

空き領域とは、RAIDグループ、TPP、またはFTRP内でボリュームを未登録の領域、およびボリュームの登録/削除によって分散して空いている領域を指します。

最大空き容量

RAIDグループ、TPP、またはFTRPの空き領域の中で、最大の領域の容量が表示されます。

暗号化

RAIDグループまたはTPPの暗号化状態が表示されます。

表示内容は「タイプ」によって異なります。

タイプが「RAIDグループ」の場合:

  • 「-」(ハイフン)

    暗号化していない

  • SED(鍵グループ無効)

    SEDによる暗号化(SED で構成したRAIDグループが鍵グループに設定されていない)

  • SED(鍵グループ有効)

    SEDによる暗号化(SED で構成したRAIDグループが鍵グループに設定されている)

タイプが「シン・プロビジョニングプール」の場合:

  • CM

    CMによる暗号化

  • 「-」(ハイフン)

    暗号化していない

  • SED

    SED による暗号化

タイプが「Flexible Tier Pool」の場合:

  • CM

    CMによる暗号化

  • 「-」(ハイフン)

    暗号化していない

Deduplication

移動先TPPのDeduplicationの設定状況、およびDeduplicationのステータスが表示されます。

  • 有効

    TPPのDeduplication が有効で、Deduplicationの状態が正常です。

  • 無効

    TPPのDeduplication が無効です。

  • 異常

    TPPのDeduplication が有効で、Deduplicationの状態が異常です。

  • 「-」(ハイフン)

    TPPのDeduplication が有効で、情報の取得に失敗しました。

    もしくは、移動先がRAIDグループまたはFTRPです。

本項目は、装置のDeduplication/Compression が有効の場合だけ表示されます。

Compression

移動先TPPのCompressionの設定状況、およびCompressionのステータスが表示されます。

  • 有効

    TPPのCompression が有効で、Compressionの状態が正常です。

  • 無効

    TPPのCompression が無効です。

  • 異常

    TPPのCompression が有効で、Compressionの状態が異常です。

  • 「-」(ハイフン)

    TPPのCompression が有効で、情報の取得に失敗しました。

    もしくは、移動先がRAIDグループまたはFTRPです。

本項目は、装置のDeduplication/Compression が有効の場合だけ表示されます。

Wide Striping Volume設定

WSVは、複数のRAIDグループから同一容量のボリュームを連結して作成します。移動先WSVのボリューム情報やRAIDグループ選択情報を入力し、連結するRAIDグループを指定してください。

WSVの仕様

  • WSVを構成するRAIDグループの条件は、以下のとおりです。
    • 同じRAIDレベル (RAID1+0/RAID5/RAID6/RAID5+0/RAID1/RAID0) であること

    • 同じメンバードライブ数であること

    • 同じStripe Depthであること

    • 同じドライブタイプ (Online/Nearline/SSD/NVMe SSD/Online SED/Nearline SED/SSD SED/NVMe SSD SED) であること

      (WSVのアクセス性能が低下するため、RAIDグループ選択情報の「ドライブタイプ」に単一のドライブタイプを選択することを推奨します。「Online/Nearline」および「Online SED/Nearline SED」の選択は推奨しません。)

    • 同じドライブ回転数であること

      (回転数の異なるドライブで構成したRAIDグループを選択することも可能です。しかし、WSVのアクセス性能が低下するため、回転数を同じにすることを推奨します。RAIDグループを構成するドライブの回転数は、[ RAIDグループ詳細 ] 画面の [ ドライブ ] タブで確認できます。)

    • 同じセクターフォーマット(AF対応/AF非対応)のドライブであること

      (同じセクターフォーマットのドライブで構成したRAIDグループを選択することを推奨します。)

    • 同じ鍵グループ設定状態であること

      (ドライブタイプが「Online SED」、「Nearline SED」、「SSD SED」、「NVMe SSD SED」、または「Online SED/Nearline SED」の場合、鍵グループ有効のRAIDグループと鍵グループ無効のRAIDグループを選択することも可能ですが、鍵グループ設定状態を同じにすることを推奨します。鍵グループ設定状態は、[ RAIDグループ選択 ] 画面に表示される「暗号化」で確認できます。)

    • 連結するボリューム容量以上の連続する空き領域があること

  • RAIDグループの連結数は、2 ~ 64 です。

  • WSVの容量は、24 MB ~ 128 TB です。

  • WSVの連結数を変更する場合、既存のRAIDグループを指定する必要があります。詳細は「備考」を参照してください。

  • WSVを構成するRAIDグループは、RAIDグループ容量を拡張できません(LDE は不可)。詳細は「RAIDグループ容量拡張」を参照してください。

Note
  • WSVの連結数を変更する場合、事前にWSVの「Wide Stripe Size」、既存RAIDグループの仕様(RAIDレベル、Stripe Depth、ドライブタイプ、回転数、メンバードライブ数)、および連結しているすべてのRAIDグループNo. を確認してください。確認方法は以下のとおりです。
    1. ボリューム一覧から移動元WSVの[ No. ] リンクまたは[ 名前 ] リンクをクリックします。

    2. 該当WSVの詳細画面が表示されます。[ Basic ] タブの画面で「Wide Stripe Size」を確認します。

    3. [ 使用RAIDグループ ] タブをクリックすると、該当WSVの連結情報が表示されます。WSVを構成する「RAIDグループNo.」と「連結順位」を確認します。RAIDグループ情報の表示順序が「連結順位」になります。

    4. WSVを構成するRAIDグループNo. でRAIDグループ一覧を絞り込み、該当RAIDグループの[ No. ] リンクまたは[ 名前 ] リンクをクリックします。WSVを構成するRAIDグループはすべて同じ仕様のため、どのRAIDグループでも指定できます。

    5. 該当RAIDグループの詳細画面が表示されます。[ Basic ] タブの画面で「RAIDレベル」と「Stripe Depth」を確認します。

    6. [ ドライブ ] タブをクリックすると、該当RAIDグループの構成ドライブ情報が表示されます。「タイプ」、「回転数」、および表示されるドライブ数から「メンバードライブ数」を確認します。

ボリューム情報

移動先WSVのボリューム情報を入力します。

項目 説明 設定値

Wide Stripe Size

ボリュームの Wide Stripe Size を「Normal」と「Small」から選択します。

「Wide Stripe Size」とは、各RAIDグループに順番に割り当てる WSV Unitのサイズです。通常は、初期値 (「Normal」) を変更する必要はありません。

  • Normal

    RAIDグループの基本サイズ (*1)の整数倍で16 MB以下になる最大サイズです。

    実サイズは、RAIDグループのタイプ、メンバードライブ数、およびStripe Depth に依存します。

    ランダムライトアクセス性能を向上させたい場合に選択します。

  • Small

    RAIDグループの基本サイズの整数倍で2 MB以下になる最大サイズです。

    実サイズは、RAIDグループのタイプ、メンバードライブ数、およびStripe Depth に依存します。

    分割サイズが小さいため、複数のRAIDグループにまたがるホストアクセスが多くなり、ホストIO によっては性能劣化が発生しやすくなります。

*1  :  ボリューム作成時の基本サイズ(ストライプサイズ)のことです。詳細は、「RAIDレベルごとの基本サイズ」を参照してください。
Caution
  • 基本サイズが2 MBを超える場合、Wide Stripe Size は「Small」を指定しても、基本サイズになります。

  • WSVの連結数を変更する場合は、移動元WSVと同じ「Wide Stripe Size」を選択してください。移動元WSVの「Wide Stripe Size」の確認方法は「備考」を参照してください。

Note
  • 作成済みWSVの「Wide Stripe Size」は、マイグレーションで変更できます。

Normal(初期値)

Small

連結順指定

RAIDグループの連結順指定を「自動」と「手動」から選択します。通常は、初期値(「自動」)を変更する必要はありません。

  • 自動

    RAIDグループの連結順位を自動的に決めます。

    すでに複数のWSVが登録されている場合、担当CM割り当てをできるだけ均等に分散できるRAIDグループが連結順位[1]になります。なお、複数のRAIDグループが条件に該当する場合は、その中で最も小さな番号のRAIDグループが連結順位[1]になります。RAIDグループは、連結順位[1](先頭)から昇順に連結し、末尾のRAIDグループが先頭のRAIDグループに連結します。

    連結順位が1番目のRAIDグループに属するボリュームが「代表ボリューム」です。

  • 手動

    RAIDグループの連結順位を手動で並び替えます。

Caution
  • WSVの連結数を変更する場合は、移動元WSVと同じ連結順位にしてください。移動元WSVの連結順位の確認方法は「備考」を参照してください。「連結順指定」に「手動」を選択すると、連結順位を変更できます。連結順位を変更しても良い場合は、初期値(「自動」)を変更する必要はありません。

自動(初期値)

手動

RAIDグループ選択情報

移動先WSVを構成するRAIDグループ情報を入力します。

Caution
  • WSVの連結数を変更する場合は、移動元WSVと同じ「ドライブタイプ」、「RAIDレベル」、「メンバードライブ数」、および「Stripe Depth」を選択してください。既存RAIDグループ仕様の確認方法は「備考」を参照してください。

項目 説明 設定値

ドライブタイプ

RAIDグループを構成するドライブの種別を選択します。

装置に搭載されたドライブにより、選択できるタイプだけが表示されます。

装置にボリュームを作成できるRAIDグループが1つもない場合、空白が表示されます。

Note
  • 「Online」(初期値)を選択した場合、「Online」だけ、または「Online」および「Nearline」が混在した構成のRAIDグループが指定されます。

  • 「Online SED」を選択した場合、「Online SED」だけ、または「Online SED」および「Nearline SED」が混在した構成のRAIDグループが指定されます。

  • 「Online/Nearline」を選択した場合、「Online」だけ、「Nearline」だけ、または「Online」および「Nearline」が混在した構成のRAIDグループが指定されます。

  • 「Online SED/Nearline SED」を選択した場合、「Online SED」だけ、「Nearline SED」だけ、または「Online SED」および「Nearline SED」が混在した構成のRAIDグループが指定されます。

空白

ドライブ種別を参照

RAIDレベル

RAIDレベルを選択します。

装置にボリュームを作成できるRAIDグループが1つもない場合、空白が表示されます。

空白

RAIDレベルを参照

メンバードライブ数

RAIDグループのメンバードライブ数を選択します。

指定したRAIDレベルにより構成可能なメンバードライブ数が選択肢として表示されます。

装置にボリュームを作成できるRAIDグループが1つもない場合、空白が表示されます。

High Performance (RAID1+0)の場合:

4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32

High Capacity (RAID5)の場合:

3 ~ 16

High Reliability (RAID6)の場合:

5 ~ 16

Reliability (RAID5+0)の場合:

6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32

Mirroring (RAID1)の場合:

2

Striping (RAID0)の場合:

2 ~ 16

Stripe Depth

RAIDグループのStripe Depthを選択します。

指定したRAIDレベルにより選択できる Stripe Depth が異なります。詳細は、設定可能なStripe Depthを参照してください。

RAIDレベルに「Mirroring (RAID1)」を選択した場合、「-」(ハイフン)が表示されます。

装置にボリュームを作成できるRAIDグループが1つもない場合、空白が表示されます。

64 KB

128 KB

256 KB

512 KB

1024 KB

「-」(ハイフン)

空白

連結RAIDグループ数

連結するRAIDグループ数が表示されます。

[ RAIDグループ選択 ] ボタンをクリックしてRAIDグループを追加、または削除すると、連結RAIDグループ数が変更されます。

RAIDグループを選択する前は、空白になります。

選択したRAIDグループ一覧

移動先WSVを構成するRAIDグループの一覧が表示されます。RAIDグループを1つも選択していないとき、項目だけが表示されます。

RAIDグループ一覧は連結順に表示されるため、項目をクリックしても並び替えを行いません。

項目 説明

No.

RAIDグループ番号が表示されます。

RAIDグループ名

RAIDグループ名が表示されます。

ドライブタイプ

RAIDグループを構成するドライブの種別が表示されます。

詳細は、ドライブ種別を参照してください。

総容量

RAIDグループの総容量が表示されます。

総空き容量

RAIDグループ内の空き領域の合計が表示されます。

空き領域とは、RAIDグループ内でボリュームを未登録の領域、およびボリュームの登録/削除によって分散して空いている領域を指します。

最大空き容量

RAIDグループ内の最大空き容量が表示されます。

暗号化

RAIDグループの暗号化状態(鍵グループ設定状態)が表示されます。

本項目は、ドライブタイプが「SED」の場合に表示されます。

SED(鍵グループ有効)

SED(鍵グループ無効)

機能ボタン

ボタン 説明

[ RAIDグループ選択 ]

クリックすると、[ RAIDグループ選択 ] 画面 が表示されます。[ RAIDグループ選択 ] 画面で連結するRAIDグループを選択します。

機能リンク

項目 説明

連結順設定

クリックすると、[ 連結順設定 ] 画面 が表示されます。[ 連結順設定 ] 画面で連結するRAIDグループの連結順位を変更します。

「連結順指定」に「自動」を選択した場合、本機能リンクは表示されません。

RAIDグループが1つも選択されていない場合、「連結順設定」は項目名だけが表示されます。

[ RAIDグループ選択 ] 画面

連結するRAIDグループを選択します。[ RAIDグループ選択 ] 画面には、RAIDグループ選択情報(ドライブタイプ、RAIDレベル、メンバードライブ数、およびStripe Depth)で指定したすべての条件を満たすRAIDグループが一覧表示されます。ただし、以下のRAIDグループは一覧表に含まれません。

  • TPPに属しているRAIDグループ

  • FTRPに属しているRAIDグループ

  • RECディスクバッファーとして登録されているRAIDグループ

  • Extreme Cache Pool として登録されているRAIDグループ

  • Standard、WSV、SDV、SDPV 以外のボリュームが登録されているRAIDグループ

  • Usage が「Temporary」のRAIDグループ

Caution
  • WSVの連結数を増やす場合は、連結に含まれるすべての既存RAIDグループと新しく追加するRAIDグループを選択してください。WSVの連結数を減らす場合は、既存RAIDグループの中から連結に残すRAIDグループだけを選択してください。既存RAIDグループの確認方法は「備考」を参照してください。

  • ドライブタイプが「SED」の場合、WSVを構成するRAIDグループは、「暗号化」(鍵グループ設定状態)を同じにすることを推奨します。

項目 説明

RAIDグループ選択チェックボックス

選択するRAIDグループのチェックボックスをオンにします。

No.

RAIDグループ番号が表示されます。

RAIDグループ名

RAIDグループ名が表示されます。

ドライブタイプ

RAIDグループを構成するドライブの種別が表示されます。

詳細は、ドライブ種別を参照してください。

総容量

RAIDグループの総容量が表示されます。

総空き容量

RAIDグループ内の空き領域の合計が表示されます。

空き領域とは、RAIDグループ内でボリュームを未登録の領域、およびボリュームの登録/削除によって分散して空いている領域を指します。

最大空き容量

RAIDグループ内の最大空き容量が表示されます。

Caution
  • WSVは、複数のRAIDグループから同一容量のボリュームを連結して作成します。したがって、RAIDグループに連結する容量以上の連続する空き領域が必要です。

暗号化

RAIDグループの暗号化状態(鍵グループ設定状態)が表示されます。

本項目は、ドライブタイプが「SED」の場合に表示されます。

SED(鍵グループ有効)

SED(鍵グループ無効)

[ 連結順設定 ] 画面

RAIDグループの連結順位の並び替えを行います。RAIDグループ情報の説明については、[ RAIDグループ選択 ] 画面 を参照してください。

項目 説明

RAIDグループ選択ラジオボタン

連結順位を1つ上げる、または1つ下げるRAIDグループを指定します。

機能ボタン

ボタン 説明

[ 上へ ]

クリックすると、RAIDグループ選択ラジオボタンで指定したRAIDグループの連結順位を1つ上げます。

すでに、1番上の場合は変更されません。

[ 下へ ]

クリックすると、RAIDグループ選択ラジオボタンで指定したRAIDグループの連結順位を1つ下げます。

すでに、1番下の場合は変更されません。

操作手順

移動先ボリュームが「Standard」、「TPV」、または「FTV」の場合

  1. マイグレーションするボリュームを選択し、[ アクション ] から「RAIDマイグレーション開始」をクリックします。

    Caution
    • 以下のボリュームを選択した場合、「RAIDマイグレーション開始」をクリックできません。
      • Virtual Volume機能で使用されているボリューム(「$VVOL_META」を除く)

      • データコンテナボリューム

  2. マイグレーション先に「RAIDグループ / シン・プロビジョニングプール / Flexible Tier Pool」を選択します。移動後のボリューム情報を設定し、移動先RAIDグループ、TPP、またはFTRP を選択してから、[ 開始 ] ボタンをクリックします。

    → 確認画面が表示されます。

    Caution
    • 以下の場合、エラー画面が表示されます。
      • 「ボリューム容量」が入力条件を満たしていない

      • 移動元ボリュームで 容量最適化中に「マイグレーション後にTPV/FTV容量最適化を開始する」に「有効にする」を選択した

      • 移動元がODXバッファーボリュームのとき、「マイグレーション後にTPV/FTV容量最適化を開始する」に「有効にする」を選択した

  3. [ OK ] ボタンをクリックします。

    → マイグレーションが開始されます。

  4. [ 完了 ] ボタンをクリックして、[ ボリューム ] 画面に戻ります。

    Caution
    • マイグレーション開始後、移動先TPP内に存在するボリュームの総論理容量が移動先TPPの総容量を超えた(容量比が「100 %」を超えた)場合、結果画面に警告メッセージが表示されます。TPPの使用状況を確認し、必要に応じてドライブを増設し、TPPの容量を拡張してください。「容量比」については、[シン・プロビジョニングプール詳細] 画面で確認できます。詳細は、「シン・プロビジョニングプール(基本情報)」を参照してください。

移動先ボリュームが「WSV」の場合

  1. マイグレーションするボリュームを選択し、[ アクション ] から「RAIDマイグレーション開始」をクリックします。

    Caution
    • 以下のボリュームを選択した場合、「RAIDマイグレーション開始」をクリックできません。
      • Virtual Volume機能で使用されているボリューム(「$VVOL_META」を除く)

      • データコンテナボリューム

  2. マイグレーション先に「Wide Striping Volume」を選択します。移動後のボリューム容量、暗号化状態、ボリュームの詳細、およびRAIDグループ選択情報を入力し、[ RAIDグループ選択 ] ボタンをクリックします。

    [ RAIDグループ選択 ] 画面 が表示されます。

  3. 連結するRAIDグループを選択し(複数選択可)、[ OK ] ボタンをクリックします。

    → 初期画面に戻ります。

  4. RAIDグループの選択が完了したら、[ 開始 ] ボタンをクリックします。

    → 確認画面が表示されます。

    Caution
    • 以下の場合、エラー画面が表示されます。
      • 「ボリューム容量」が入力条件を満たしていない

      • 「連結RAIDグループ数」が空白、1、または65以上

      • 選択したRAIDグループの最大空き容量が、連結するボリュームサイズより小さい

      • 選択したRAIDグループがLDE実行中

      • 移動元がODXバッファーボリューム

    Note
    • RAIDグループの連結順位を変更したい場合は、ボリューム情報の「連結順指定」に「手動」を選択してください。[ 連結順指定 ] リンクをクリックすると[ 連結順設定 ] 画面 が表示されます。[ 連結順設定 ] 画面でRAIDグループの連結順位を変更できます。

  5. [ OK ] ボタンをクリックします。

    → マイグレーションが開始されます。

  6. [ 完了 ] ボタンをクリックして、[ ボリューム ] 画面に戻ります。