シン・プロビジョニングプール作成

概要

シン・プロビジョニングプール (TPP) を作成します。

モデルごとの最大プール数、最大プール容量、および決定されるチャンクサイズ

モデル 最大プール数 (*1) 最大プール容量 (*2)
ETERNUS DX600 S6 256 512TB、1PB、1.5PB 96PB (*3)
ETERNUS DX900 S6 256 512TB、1PB、2PB、4PB、8PB 512PB (*3)
ETERNUS DX8900 S6
決定されるチャンクサイズ (*4) 21MB 1344MB
*1  :  最大プール数は、256です。ただし、最大搭載ドライブ数が512以下のモデルの場合、最大プール数は最大搭載ドライブ数 ÷ 2 となります。最大プール数とは、装置に作成できるTPPとFTSPの最大の総数です。
*2  :  最大プール容量はシン・プロビジョニング機能を「有効」にするときに設定します。詳細は「シン・プロビジョニング設定」を参照してください。最大プール容量とは、装置に作成できるTPPとFTRPの最大の総容量です。
*3  :  この値が設定されている場合、チャンクサイズは21MB/42MB/84MB/168MB/336MB/672MB/1344MBから選択可能です。それ以外の値の場合は、21MB固定です。
*4  :  ホストから書き込みが発生した時点で、TPP およびFTRP に作成した仮想論理ボリュームに割り当てる物理容量の単位です。新規にTPP を作成するとき、チャンクサイズは装置の最大プール容量に応じて決定されます。作成済みのTPPのチャンクサイズは変更できません。プールごとのチャンクサイズは、TPP 一覧およびFTRP 一覧に表示されます。
Caution
  • TPPを作成するには、シン・プロビジョニング機能を有効にします。詳細は、「シン・プロビジョニング設定」を参照してください。

  • 暗号化モードが無効の場合、CM による暗号化TPPは作成できません。

  • TPPの暗号化状態は、TPP作成後に変更できません。

  • 装置に異なるチャンクサイズのTPPが混在している場合、最大プール容量までTPPが作成できない場合があります。詳細は、「シン・プロビジョニング設定」を参照してください。

  • エラーメッセージ「実行可能なフォーマットサイズを超えるため処理が実行できません。」が表示された場合、TPPを作成できません。「シン・プロビジョニングプールの総容量」を減らしてから、本機能を再実行してください。

  • 以下の場合、TPPは作成できません。
    • 装置に最大数のプールが登録されている

    • 装置に最大容量のプールが登録されている

    • TPPを作成するためのリソース(RAIDグループ数、ボリューム数など)が不足している

      (装置に最大数のRAIDグループ、またはボリュームが登録されている場合、TPPは作成できません。)

Note
  • TPP作成後にTPPは自動的にフォーマットされます。フォーマットの進捗状況(「進捗率」、「推定残り時間」、および「残り容量」)は、「シン・プロビジョニングプール(基本情報)」で確認できます。TPP名をクリックして基本情報を参照してください。

  • TPP作成後にTPP容量を拡張する場合は、「シン・プロビジョニングプール容量拡張」を使用してください。

  • TPP作成後にTPP名を変更する場合は、「シン・プロビジョニングプール名前変更」を使用してください。

  • TPP作成後にTPPの使用容量を監視する閾値を変更する場合は、「シン・プロビジョニングプール閾値変更」を使用してください。

  • TPP作成中に Deduplication、Compression、またはその両方を有効にすることができます。詳細は、TPPの Deduplication/Compression設定を参照してください。

  • 現在の最大プール容量を確認する場合は、「設定(シン・プロビジョニング)」を使用してください。

  • 新規にTPPを作成するとき、装置の「最大プール容量」に応じたチャンクサイズが決定されます。作成モードに「手動」を選択した場合、チャンクサイズを指定できます。

TPPの Deduplication/Compression設定

TPPに Deduplication/Compression を設定する方法には、以下の2種類があります。

  • TPP作成時の Deduplication/Compression設定(推奨)

    TPP作成時、Deduplication、Compression、またはその両方に「有効にする」を選択すると、「TPP作成」および「Deduplication/Compression設定」を一度の操作で行うことができます。設定条件の詳細は、「Deduplication/Compression設定」を参照してください。

    • 作成モードに「自動」を選択した場合

      チャンクサイズが「21 MB」のTPPが作成されます。

    • 作成モードに「手動」を選択した場合

      最大プール容量に応じて、TPPのチャンクサイズが決定されます。

      • モデルごとの最大プール容量が設定されている場合、TPP作成時にチャンクサイズを選択できます。詳細は、高度な設定を参照してください。

      • そのほかの場合、チャンクサイズが「21 MB」のTPPを作成します。

  • TPP作成後の Deduplication/Compression設定

    作成後のTPPに Deduplication、Compression、またはその両方を設定します。構成するRAIDグループの指定など、ユーザーの使用環境に合わせたTPPを作成できます。

    TPPのチャンクサイズが、「21 MB」以外の場合もDeduplication/Compression を有効にできます。詳細は、「Deduplication/Compression設定」を参照してください。

TPPに Deduplication/Compressionを設定するには、一度の操作で「TPP作成」および「TPPのDeduplication/Compression設定」が行える「TPP作成時の Deduplication/Compression設定」を推奨します。

なお、Deduplication/Compressionのサポート状況については、Deduplication/Compression のサポート状況を参照してください。

設定内容

TPPを作成します。TPPを作成する方法は2種類あります。ドライブを自動で選択する方法と手動で選択する方法です。

新しいシン・プロビジョニングプール

最初に、新たに作成するTPPの名前を入力し、作成モードを選択します。

項目 説明 設定値

名前

TPPの名前を入力します。

すでに存在するTPP名は付けられません。

1 ~ 16文字の半角英数字記号

(ただし、","、 "?" を除く)

半角スペース

作成モード

TPPの作成モードを選択します。

  • 自動

    使用するドライブが自動で選択されます。

  • 手動

    使用するドライブを手動で選択します。

自動

手動

自動設定

ドライブタイプとRAIDレベルを選択し、TPPの総容量を入力して、新規TPPを自動で作成します。TPPを構成するRAIDグループの担当CM は「自動」で割り当てられます。

項目 説明 設定値

ドライブタイプ

TPPを構成するドライブのタイプをリストボックスから選択します。

装置に搭載されているドライブだけが選択肢に表示されます。

Caution
  • 以下の条件をすべて満たすドライブを装置に搭載している場合、使用するドライブを手動で選択してください。

    • ドライブタイプが同じである

    • ドライブ容量が同じである

    • ドライブのセクターフォーマット(AF対応/AF非対応)が異なる

ドライブ種別を参照

RAIDレベル

TPPを構成するRAIDグループのRAIDレベルをリストボックスから選択します。

  • High Performance (RAID1+0)

    RAID1+0 (2D+2M、4D+4M、8D+8M、12D+12M)の構成が可能です。

  • High Capacity (RAID5)

    RAID5 (3D+1P、4D+1P、6D+1P、7D+1P、8D+1P、12D+1P)の構成が可能です。

  • High Reliability (RAID6)

    RAID6 (4D+2P、6D+2P、7D+2P、8D+2P)の構成が可能です。

  • High Reliability (RAID6-FR)

    RAID6-FR ((4D+2P)x2+1HS、(6D+2P)x2+1HS、(8D+2P)x3+1HS、(4D+2P)x5+1HS)の構成が可能です。 (*1)

  • Mirroring (RAID1)

    RAID1 (1D+1M)の構成です。

  • Striping (RAID0)

    RAID0 (4D)の構成です。

D:Data、M:Mirror、P:Parity を示します。

*1  :  TPPを構成する「RAID6-FR」のRAIDグループを「Fast Recovery RAIDグループ」と呼びます。
Note
  • RAID0 はデータの冗長性がありません。RAIDレベルには、「RAID1+0」、「RAID5」、「RAID6」、「RAID6-FR」、または「RAID1」を選択してください。

  • RAIDグループの構成台数は、選択したドライブタイプ、RAIDレベル、ドライブ選択(RAID6-FRの場合だけ)、入力したシン・プロビジョニングプールの総容量、および装置に搭載されているドライブにより、自動的に決定されます。

RAIDレベルを参照

ドライブ選択

TPPを構成するFast Recovery RAIDグループのドライブ自動選択において、優先する条件を指定します。

本項目は、RAIDレベルが「RAID6-FR」の場合だけ選択できます。

使用するドライブ数を最少にする

リビルドの速度を優先する

シン・プロビジョニングプールの総容量

TPPの容量を入力します。容量の単位を「PB」、「TB」、「GB」、または「MB」から選択してください。

入力した数値以上の容量を持つTPPが自動的に作成されます。なお、最大容量はモデルごとの最大プール数、最大プール容量、および決定されるチャンクサイズを参照してください。

半角数字

単位:PB/TB/GB/MB

「シン・プロビジョニングプールの総容量」の入力欄の右横に、新規に作成可能な最大プール容量が表示されます。1つのプールの最大容量は、チャンクサイズごとの最大プール容量になります。詳細は、モデルごとの最大プール数、最大プール容量、および決定されるチャンクサイズを参照してください。

1つのプールの最大容量は、「48 PB」 です。

(最大: xx.xx yy)

xx.xx:新規に作成可能な最大プール容量

yy:単位 [PB/TB/GB/MB]

 

CMによる暗号化

TPPの暗号化状態を選択します。

暗号化モードが無効の場合、またはドライブタイプに「Online SED」、「Nearline SED」、「SSD SED」、または「NVMe SSD SED」を選択した場合、「有効」は選択できません。

  • CMで暗号化するTPPを作成する場合、「有効」

  • CMで暗号化しないTPPを作成する場合、「無効」

有効

無効

警報

TPPの使用容量を監視する閾値 (%) を設定します。

閾値には、「警告」と「注意」の2種類があります。「警告」 ≥ 「注意」となるように設定してください。なお、注意閾値は省略できます。注意閾値を省略する場合、チェックボックスをオフにしてください。

警告閾値

5 ~ 99 %

90 %(初期値)

注意閾値

5 ~ 80 %

75 %(初期値)

チャンクサイズ

最大プール容量(*1)に応じて決定されたチャンクサイズが表示されます。

チャンクサイズ情報の取得に失敗した場合、「-」(ハイフン)が表示されます。

Deduplication、Compression、またはその両方を有効にした場合、「21 MB」が表示されます。

21 MB

1344 MB

「-」(ハイフン)

*1  :  「シン・プロビジョニング設定」で装置に設定した最大プール容量です。現在の設定値は、[ 設定 ] 画面で確認できます。詳細は、「設定(シン・プロビジョニング)」を参照してください。
 

Deduplication

TPPの DeduplicationまたはCompression を「有効にする」か「無効にする」かを選択します。

本項目は、装置のDeduplication/Compression が有効な場合だけ表示されます。

選択状態により、以下のTPPが作成されます。
Deduplication Compression 作成されるTPP
有効にする 有効にする DeduplicationおよびCompressionの両方が有効なTPP
有効にする 無効にする Deduplication だけが有効なTPP
無効にする 有効にする Compression だけが有効なTPP
無効にする 無効にする DeduplicationおよびCompression が両方とも無効なTPP
Caution
  • TPP作成後に Deduplication/Compressionの設定を変更する場合、TPPのDeduplicationおよびCompression を無効にしてから再設定してください。詳細は、「Deduplication/Compression設定」を参照してください。

Note
  • TPPのDeduplicationまたはCompression を有効にすると、同じTPP 内にデータコンテナボリュームが自動的に作成されます。詳細は、「Deduplication/Compression設定」を参照してください。

有効にする

無効にする

Compression

手動設定

ドライブタイプ、RAIDレベル、およびTPPを構成するドライブを選択して新規TPPを作成します。

項目 説明 設定値

ドライブタイプ

TPPを構成するドライブのタイプをリストボックスから選択します。

装置に搭載されているドライブだけが選択肢に表示されます。

詳細は、ドライブの選択条件を参照してください。

ドライブ種別を参照

RAIDレベル

TPPを構成するRAIDグループのRAIDレベルをリストボックスから選択します。

装置に搭載されているドライブにより設定可能なRAIDレベルだけが選択肢として表示されます。

  • High Performance (RAID1+0)

    RAID1+0 (2D+2M、4D+4M、8D+8M、12D+12M)の構成が可能です。

  • High Capacity (RAID5)

    RAID5 (3D+1P、4D+1P、6D+1P、7D+1P、8D+1P、12D+1P)の構成が可能です。

  • High Reliability (RAID6)

    RAID6 (4D+2P、6D+2P、7D+2P、8D+2P)の構成が可能です。

  • High Reliability (RAID6-FR)

    RAID6-FR ((4D+2P)x2+1HS、(6D+2P)x2+1HS、(8D+2P)x3+1HS、(4D+2P)x5+1HS)の構成が可能です。 (*1)

  • Mirroring (RAID1)

    RAID1 (1D+1M)の構成です。

  • Striping (RAID0)

    RAID0 (4D)の構成です。

D:Data、M:Mirror、P:Parity を示します。

*1  :  TPPを構成する「RAID6-FR」のRAIDグループを「Fast Recovery RAIDグループ」と呼びます。

各RAIDレベルのメンバードライブ数は、以下のとおりです。

RAIDレベル メンバードライブ数

High Performance (RAID1+0)

4、8、16、24

High Capacity (RAID5)

4、5、7、8、9、13

High Reliability (RAID6)

6、8、9、10

High Reliability (RAID6-FR)

13、17、31

Mirroring (RAID1)

2

Striping (RAID0)

4
Note
  • RAID0 はデータの冗長性がありません。RAIDレベルには、「RAID1+0」、「RAID5」、「RAID6」、「RAID6-FR」、または「RAID1」を選択してください。

RAIDレベルを参照

Fast Recovery構成

TPPを構成するFast Recovery RAIDグループのドライブ構成を選択します。

お客様の使用環境に合わせて「構成ドライブ数」、「容量効率」、および「リビルド速度」からドライブ構成を選択してください。詳細は、Fast Recovery RAIDグループのドライブ構成を参照してください。冗長化セット数が多いほど、リビルドは高速になります。

本項目は、RAIDレベルが「RAID6-FR」以外の場合、空白になります。

(4D+2P)x2+1HS

(6D+2P)x2+1HS

(8D+2P)x3+1HS

(4D+2P)x5+1HS

空白

D:Data

P:Parity

HS:Hot Spare

シン・プロビジョニングプールの総容量

選択したRAIDレベルとドライブタイプから作成されるTPPの総容量が表示されます。

なお、最大容量はモデルごとの最大プール数、最大プール容量、および決定されるチャンクサイズを参照してください。

 

「シン・プロビジョニングプールの総容量」の入力欄の右横に、新規に作成可能な最大プール容量が表示されます。1つのプールの最大容量は、チャンクサイズごとの最大プール容量になります。詳細は、モデルごとの最大プール数、最大プール容量、および決定されるチャンクサイズを参照してください。

1つのプールの最大容量は、「48 PB」 です。

CMによる暗号化

TPPの暗号化状態を選択します。

暗号化モードが無効の場合、またはドライブタイプに「Online SED」、「Nearline SED」、「SSD SED」、または「NVMe SSD SED」を選択した場合、「有効」は選択できません。

  • CMで暗号化するTPPを作成する場合、「有効」

  • CMで暗号化しないTPPを作成する場合、「無効」

有効

無効

警報

TPPの使用容量を監視する閾値 (%) を設定します。

閾値には、「警告」と「注意」の2種類があります。「警告」 ≥ 「注意」となるように設定してください。なお、注意閾値は省略できます。注意閾値を省略する場合、チェックボックスをオフにしてください。

警告閾値

5 ~ 99 %

90 %(初期値)

注意閾値

5 ~ 80 %

75 %(初期値)

チャンクサイズ

TPPのチャンクサイズが表示されます。

チャンクサイズ情報の取得に失敗した場合、「-」(ハイフン)が表示されます。

最大プール容量 (*1) および 「Deduplication/Compression」の設定状態により、表示内容が異なります。詳細は、手動設定時のチャンクサイズの表示を参照してください。

21 MB

42 MB

84 MB

168 MB

336 MB

672 MB

1344 MB

*1  :  「シン・プロビジョニング設定」で装置に設定した最大プール容量です。現在の設定値は、[ 設定 ] 画面で確認できます。詳細は、「設定(シン・プロビジョニング)」を参照してください。
 

Deduplication

TPPの DeduplicationまたはCompression を「有効にする」か「無効にする」かを選択します。

本項目は、装置のDeduplication/Compression が有効な場合だけ表示されます。

選択状態により、以下のTPPが作成されます。
Deduplication Compression 作成されるTPP
有効にする 有効にする DeduplicationおよびCompressionの両方が有効なTPP
有効にする 無効にする Deduplication だけが有効なTPP
無効にする 有効にする Compression だけが有効なTPP
無効にする 無効にする DeduplicationおよびCompression が両方とも無効なTPP
Caution
  • TPP作成後に Deduplication/Compressionの設定を変更する場合、TPPのDeduplicationおよびCompression を無効にしてから再設定してください。詳細は、「Deduplication/Compression設定」を参照してください。

Note
  • TPPのDeduplicationまたはCompression を有効にすると、同じTPP 内にデータコンテナボリュームが自動的に作成されます。詳細は、「Deduplication/Compression設定」を参照してください。

有効にする

無効にする

Compression

Fast Recovery RAIDグループのドライブ構成

装置内のドライブの配置は、「RAID6」に準じます。自動設定時は、以下の表の順位に従い、指定した容量を満たすドライブ構成が選択されます。

構成ドライブ数

(RAIDグループあたり)

冗長化セット + HS (*1)

容量効率 (*2)

(%)

リビルド速度 (*3)

(倍率)

データドライブ数 自動設定時の選択順位
「使用するドライブ数を最少にする」選択時 「リビルドの速度を優先する」選択時
13 (4D+2P)x2+1HS 61.5 2.17 8 1 3
17 (6D+2P)x2+1HS 70.6 2.13 12 2 4
31 (8D+2P)x3+1HS 77.4 3.10 24 3 2
31 (4D+2P)x5+1HS 64.5 5.17 20 選択されません。 1
*1  :  Fast Recovery RAIDグループは、「冗長化セット + HS」で表記されます。

     RAID6((データドライブ数 "D" + パリティドライブ数 "P")× 冗長化セット数 + HS領域数 "HS")

                             ↑

                         冗長化セット

     (例)「RAID6((4D+2P)x2+1HS)」の場合は、「(4D+2P)x2+1HS」

*2  :  ドライブの物理容量に対するユーザー容量の比率です。
*3  :  ベースとなる「RAID6 (D+P)」のリビルド速度を「1」とした場合の倍率です。倍率は、装置への負荷や環境により変動します。

手動設定時のチャンクサイズの表示

最大プール容量 Deduplication Compression チャンクサイズ(初期値) チャンクサイズの表示内容
モデルごとの最大プール容量 有効にする 有効にする 21 MB

通常は、初期値が表示されます。「高度な設定」を使用した場合、選択したチャンクサイズ(21 MB、42 MB、84 MB、168 MB、336 MB、672 MB、1344 MB)が表示されます。

有効にする 無効にする
無効にする 有効にする
無効にする 無効にする

1344 MB

項目非表示 項目非表示
モデルごとの最大プール容量以外 有効にする 有効にする 21 MB 21 MB
有効にする 無効にする
無効にする 有効にする
無効にする 無効にする
項目非表示 項目非表示

高度な設定

TPPに高度な設定を行います。

項目 説明 設定値

Stripe Depth

TPPを構成するRAIDグループごとに高度な性能チューニング行う場合だけ Stripe Depth を選択します。通常は、初期値を変更する必要はありません。

RAIDレベルが「RAID1」の場合、設定対象外です。RAIDレベルが「RAID6」の場合、「64 KB」固定です。RAIDレベルごとに設定できるStripe Depthが異なります。詳細は設定可能なStripe Depthを参照してください。

Note
  • Stripe Depthを大きくすると、アクセスするドライブ数を減らすことができます。RAID1+0では、ドライブへのコマンド数が減ることで該当RAIDグループへのアクセス性能が向上します。しかし、RAID5では、Stripe Depthを大きくすると、シーケンシャルライト性能が劣化する場合があります。また、Stripe Depthを変更したRAIDグループには制限事項があります。詳細はStripe Depth変更についての制限事項を参照してください。

64 KB(初期値)

128 KB

256 KB

512 KB

1024 KB

チャンクサイズ

作成するTPPのチャンクサイズを選択します。通常は、初期値を変更する必要はありません。

対象TPPの最大プール容量については、対象TPPのチャンクサイズ変更時の最大プール容量を参照してください。

以下のような場合、TPPのチャンクサイズを変更します。

  • チャンクサイズを「21 MB」とした場合の最大プール容量を超える

  • 旧機種とのRECにおいて、コピー元TPVの所属するTPPとコピー先TPVの所属するTPP間でチャンクサイズを一致させることで、不要となったTPPの物理領域を効率的に解放する

本項目は、「シン・プロビジョニング設定」でモデルごとの最大プール容量を設定した場合に表示されます。

21 MB(初期値 *1)

42 MB

84 MB

168 MB

336 MB

672 MB

1344 MB(初期値 *2)

*1  :  以下の場合

TPPのDeduplication/Compression が有効

または

「シン・プロビジョニング設定」で装置に設定した最大プール容量が最大(*3)以外

*2  :  以下の場合

TPPのDeduplication/Compression が無効または装置のDeduplication/Compression が無効

かつ

「シン・プロビジョニング設定」で装置に設定した最大プール容量が最大(*3)

*3  : 

ETERNUS DX600 S6の場合は96PB、ETERNUS DX900 S6またはETERNUS DX8900 S6の場合は512PB

設定可能なStripe Depth

RAIDレベルごとに設定可能なStripe Depthは以下のとおりです。

RAIDレベル 設定可能なStripe Depth
RAID1 -
RAID1+0、RAID0 64 KB、128 KB、256 KB、512 KB、1024 KB
RAID5 (3+1) 64 KB、128 KB、256 KB、512 KB
RAID5 (4+1)、RAID5 (6+1)、RAID5 (7+1) 64 KB、128 KB、256 KB
RAID5 (8+1)、RAID5 (12+1) 64 KB、128 KB
RAID6 64 KB
RAID6-FR 64 KB

Stripe Depth変更についての制限事項

Stripe Depthを変更したRAIDグループには、以下の制限があります。

  • 作成済みのTPPを構成するRAIDグループのStripe Depthは変更できません。

  • TPPを自動設定で作成した場合、RAIDグループのStripe Depthを変更できません。

対象TPPのチャンクサイズ変更時の最大プール容量

チャンクサイズ 最大プール容量
ETERNUS DX600 S6

ETERNUS DX900 S6

ETERNUS DX8900 S6

21 MB 1.5 PB 8 PB
42 MB 3 PB 16 PB
84 MB 6 PB 32 PB
168 MB 12 PB 64 PB
336 MB 24 PB 128 PB
672 MB 48 PB 256 PB
1344 MB 96 PB 512 PB

RAIDグループ一覧

TPPに追加したRAIDグループの一覧が表示されます。初期値はなにも表示されません。

[ 追加 ] ボタンをクリックすると、RAIDグループを追加する画面が表示されます。

項目 説明

RAIDレベル

RAIDレベルが表示されます。

[ RAIDレベル ] リンクをクリックすると、該当RAIDグループを編集する画面が表示されます。

詳細は、RAIDレベルを参照してください。

ドライブタイプ

RAIDグループを構成するドライブの種別が表示されます。

ドライブ種別が混在した場合、以下のように表示されます。

  • ドライブタイプに「Online」を選択し、「Online」および「Nearline」の両方でRAIDグループを構成した場合、「Online」

  • ドライブタイプに「Online SED」を選択し、「Online SED」および「Nearline SED」の両方でRAIDグループを構成した場合、「Online SED」

総容量

RAIDグループの総容量が表示されます。

[ RAIDグループの追加 ] 画面

RAIDグループを追加する場合は以下の設定が必要です。

RAIDグループ

項目 説明 設定値

RAIDレベル

前画面で選択したRAIDレベルが表示されます。

詳細は、RAIDレベルを参照してください。

 

Fast Recovery構成

前画面で選択したFast Recovery RAIDグループのドライブ構成が表示されます。

本項目は、RAIDレベルが「RAID6-FR」以外の場合、空白になります。

(4D+2P)x2+1HS

(6D+2P)x2+1HS

(8D+2P)x3+1HS

(4D+2P)x5+1HS

空白

D:Data

P:Parity

HS:Hot Spare

 

担当CM

RAIDグループの担当CMを選択します。

選択肢には「自動」と実装されている正常なCM番号(「CE#n CM#n」)が表示されます。

通常は、「自動」を選択します。「自動」を選択した場合、割り当てられる担当CMはRAIDグループ番号で決まります。詳細は担当CMの自動設定を参照してください。

自動

CE#n CM#n

RAIDグループの総容量

選択したRAIDレベルとドライブから作成されるRAIDグループの総容量が表示されます。

 

ドライブ選択

ドライブは、一覧表または搭載イメージから選択できます。一覧表と搭載イメージとを切り替えるには、タブをクリックします。

ドライブの選択条件
  • TPP内のRAIDグループの条件は、以下のとおりです。
    • 同じRAIDレベル (RAID1+0/RAID5/RAID6/RAID6-FR/RAID1/RAID0) であること

    • 同じメンバードライブ数であること

    • 同じドライブタイプ (Online/Nearline/SSD/NVMe SSD/Online SED/Nearline SED/SSD SED/NVMe SSD SED) であること

      (ドライブタイプに「Online」を選択した場合、「Online」と「Nearline」を混在できますが、「Online」だけにすることを推奨します。ドライブタイプに「Online SED」を選択した場合、「Online SED」と「Nearline SED」を混在できますが、「Online SED」だけにすることを推奨します。混在した場合、使用できる容量が少なくなったり、アクセス性能が低下したりします。)

  • RAIDグループの推奨ドライブ構成は、以下のとおりです。
    • 同じ容量、同じ回転数のドライブを選択してください。選択したドライブの容量が異なる場合、RAIDグループ内のすべてのドライブが、RAIDグループ内で最小のドライブと同じ容量のドライブとして扱われます。その場合、容量の大きいドライブの残りの領域は使用できません。また、選択したドライブの回転数が異なる場合、回転数の遅いドライブの影響により、RAIDグループへのアクセス性能が低下します。

    • 同じセクターフォーマット(AF対応/AF非対応)のドライブを選択してください。

    • ホスト接続環境が AF (Advanced Format) に対応していない場合、AF未対応のドライブ (*1) を選択してください。AF対応のドライブ (*2) を選択するとデータのフォーマット変換のため、ドライブアクセス性能が低下します。接続するホストが AFに対応している場合、AF対応のドライブとAF未対応のドライブのどちらも選択できます。

      *1  :  タイプに「AF」が表示されないドライブ(2.5" Online、2.5" Nearline など)です。
      *2  :  タイプに「AF」が表示されるドライブ(2.5" Online AF、2.5" Nearline AF など)です。
    • RAIDレベルに「RAID1」を選択した場合、SSD以外のドライブの使用を推奨します。

  • ETERNUS DX8900 S6のドライブ配置には条件があります。詳細は、ETERNUS DX8900 S6のドライブ配置条件を参照してください。そのほかのモデルには、ドライブ配置に必須条件はありません。

[ Tabular ] タブ

[ Tabular ] タブをクリックして、ドライブを一覧表から選択します。未使用のドライブだけが一覧表に表示されます。

ETERNUS DX8900 S6のドライブ配置には条件があります。詳細は、ETERNUS DX8900 S6のドライブ配置条件を参照してください。そのほかのモデルには、ドライブ配置に必須条件はありません。

項目 説明

ドライブ選択チェックボックス

使用するドライブのチェックボックスをオンにします。

ドライブを選択する際は、ドライブの選択条件を参照してください。

Enclosure

ドライブが搭載されているエンクロージャが表示されます。

   CE:コントローラーエンクロージャ

   DE:ドライブエンクロージャ

CE#n

DE#n

スロットNo.

ドライブが搭載されているエンクロージャのドライブスロット番号が表示されます。

タイプ

詳細は、ドライブ種別を参照してください。

容量

ドライブの容量が表示されます。

Caution
  • ドライブ容量の表示は製品上の容量と異なる場合があります。例えば、SSD 1.92TBのドライブ容量は「2.00TB」と表示されます。

回転数

ドライブの回転数が表示されます。

SSD、NVMe SSD、SSD SED、またはNVMe SSD SEDの場合、「-」(ハイフン)が表示されます。

10000 rpm

7200 rpm

[ Graphic ] タブ

[ Graphic ] タブをクリックして、ドライブを搭載イメージから選択します。装置に搭載されているすべてのドライブの搭載イメージが表示されます。未使用のドライブにはチェックボックスが表示されます。

ETERNUS DX8900 S6のドライブ配置には条件があります。詳細は、ETERNUS DX8900 S6のドライブ配置条件を参照してください。そのほかのモデルには、ドライブ配置に必須条件はありません。

項目 説明

DE選択リストボックス

DEグループを選択します。

DEグループ内のCEまたはDEが1台でも装置に搭載されている場合、選択肢がリストボックスに表示されます。

各モデルの選択肢とDEグループの詳細は、DE選択リストボックスを参照してください。

DE

選択したDEグループの中で装置に搭載されているCEまたはDEだけが表示されます。

CE#n

DE#n

ドライブ選択チェックボックス

使用するドライブのチェックボックスをオンにします。

選択対象のドライブにはチェックボックスが表示されます。左から右へスロット番号の昇順にドライブが表示されます。また、左下から右上へスロット番号の昇順にドライブが表示されます。

アイコンにマウスポインタを置くと、ドライブの詳細が表示されます。

ドライブを選択する際は、ドライブの選択条件を参照してください。

ETERNUS DX8900 S6のドライブ配置条件

ETERNUS DX8900 S6のRAIDグループを構成するドライブの配置には以下の条件があります。

必須条件を満たさないRAIDグループは作成できません。

RAIDレベル ドライブ配置条件
RAID1 必須

異なるCE/DEにミラーリングのペアドライブを配置すること。

推奨

できるだけ異なるCE配下のDE (*1) にミラーリングのペアドライブを配置すること。

できるだけ異なるカスケード (*2) にミラーリングのペアドライブを配置すること。

RAID1+0 必須

異なるCE/DEにミラーリングのペアドライブを配置すること。

推奨

できるだけ異なるCE配下のDE (*1) にミラーリングのペアドライブを配置すること。

同一CE配下のDEに配置する場合、できるだけ異なるカスケード (*2) 配下のDEにミラーリングのペアドライブを配置すること。

RAID5 必須

異なるCE/DEにメンバードライブを配置すること。

推奨

できるだけ異なるCE配下のDE (*1) にメンバードライブを配置すること。

同一CE配下のDEに配置する場合、できるだけ異なるカスケード (*2) 配下にメンバードライブを配置すること。

RAID6

RAID6-FR

必須

同一CE/DEのメンバードライブは、2台以下の配置にすること。

推奨

できるだけ同一CE配下のDEに配置するメンバードライブは、2台以下とすること。

同一CE配下のDEに配置する場合、できるだけ同一カスケード (*2) 配下に配置するメンバードライブは、2台以下とすること。

*1  :  「異なるCE 配下のDE」は、DE番号で区別できます(DE番号の1桁目が異なります)。
*2  : 

「カスケード」とは、1つのBackend Cable(ドライブインターフェースポート)に接続されるDEのことです。

CE#x/DA#0 Port#0 に接続される、DE#x1、DE#x2、DE#x3 (x:0 ~ B)

CE#x/DA#0 Port#1 に接続される、DE#x4、DE#x5、DE#x6、DE#x7 (x:0 ~ B)

CE#x/DA#1 Port#0 に接続される、DE#x8、DE#x9、DE#xA、DE#xB (x:0 ~ B)

CE#x/DA#1 Port#1 に接続される、DE#xC、DE#xD、DE#xE、DE#xF (x:0 ~ B)

(例)CE#0/DA#0 Port#0 に接続される、DE#01、DE#02、DE#03 は、同一カスケード上のDEです。

機能ボタン

ボタン 説明

[ 追加 ]

TPPにRAIDグループを追加します。

モデルごとの最大プール容量を超える場合、[ 追加 ] ボタンはクリックできません。

[ 削除 ]

TPPからRAIDグループを削除します。

追加したRAIDグループが1つもない場合、[ 削除 ] ボタンは表示されません。

機能リンク

リンク 説明

[ RAIDレベル ]

該当RAIDグループを再編集する画面に遷移します。

この画面では、該当RAIDグループの担当CMを変更したり、ドライブを選択しなおしたりすることができます。

該当RAIDグループで選択されているドライブは、チェックボックスがオンになっています。

操作手順

ドライブを自動で選択する場合

  1. [ アクション ] から「作成」をクリックします。

  2. 作成モードに「自動」を選択し、各項目を指定してから、[ 作成 ] ボタンをクリックします。

    → 確認画面が表示されます。

    Caution
    • 以下の場合、エラー画面が表示されます。
      • 「名前」が入力条件を満たしていない

      • 「名前」がすでに存在している

      • 作成するTPP容量と装置に登録済みのプール容量の合計がモデルごとの最大プール容量を超える

      • 装置に搭載されているドライブで選択したドライブタイプとRAIDレベルを持ち、さらに指定した容量以上のTPPが作成できない

    Note
    • 警告閾値は、「警告」 ≥ 「注意」となるように設定してください。

    • 注意閾値は省略できます。注意閾値を設定する場合、チェックボックスをオンの状態で閾値を設定してください。

  3. [ OK ] ボタンをクリックします。

    → シン・プロビジョニングプールの作成が開始されます。

  4. [ 完了 ] ボタンをクリックして、[ シン・プロビジョニングプール ] 画面に戻ります。

ドライブを手動で選択する場合

  1. [ アクション ] から「作成」をクリックします。

  2. 作成モードに「手動」を選択し、各項目を指定します。

  3. [ 追加 ] ボタンをクリックします。

    → [ RAIDグループの追加 ] 画面が表示されます。

  4. RAIDグループの担当CMを選択し、一覧表または搭載イメージからRAIDグループに登録するドライブをすべて選択してから、[ OK ] ボタンをクリックします。

    → 前画面に戻り、RAIDグループ一覧に作成したRAIDグループが表示されます。

    Caution
    • 以下の場合、エラー画面が表示されます。
      • 選択したドライブ数が指定したRAIDレベルのメンバードライブ数と一致しない

      • 選択したドライブ数がすでに作成されたRAIDグループのメンバードライブ数と一致しない

    Note
    • RAIDグループ一覧で、すでに作成済みのRAID グループの [ RAID レベル ] リンクをクリックすると、以下を実行できます。
      • メンバードライブ数を確認できます。表示された画面でチェックボックスがオンのドライブが該当RAIDグループのメンバーです。

      • 担当CMおよび構成ドライブを変更できます。

    • RAIDグループを削除する場合は、RAIDグループ一覧で、該当RAID グループ領域の [ 削除 ] ボタンをクリックします。

  5. TPPを構成するRAIDグループを複数設定する場合、手順3および手順4を繰り返します。

  6. TPPを構成するRAIDグループの作成が完了したら、[ 作成 ] ボタンをクリックします。

    → 確認画面が表示されます。

    Caution
    • 以下の場合、エラー画面が表示されます。
      • 「名前」が入力条件を満たしていない

      • 「名前」がすでに存在している

      • 作成するTPP容量と装置に登録済みのプール容量の合計がモデルごとの最大プール容量を超える

      • ドライブ配置条件を満たしていない

        (詳細は、ETERNUS DX8900 S6のドライブ配置条件を参照してください。)

      • 「Stripe Depth」がRAIDレベルごとに設定可能な範囲外

    Note
    • 警告閾値は、「警告」 ≥ 「注意」となるように設定してください。

    • 注意閾値は省略できます。注意閾値を設定する場合、チェックボックスをオンの状態で閾値を設定してください。

  7. [ OK ] ボタンをクリックします。

    → シン・プロビジョニングプールの作成が開始されます。

  8. [ 完了 ] ボタンをクリックして、[ シン・プロビジョニングプール ] 画面に戻ります。