MetroCluster マニュアル ( CA08871-401 )
自動ドライブ割り当てとADPシステムに関する考慮事項
MetroCluster IP構成では、ADP(アドバンスト ドライブ パーティショニング)を使用した新規設置がサポートされます。
MetroCluster IP構成でADPを使用する場合は、次の考慮事項に注意する必要があります。
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MetroCluster IP構成では、ADPv2がサポートされます。
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ルート アグリゲートは、両方のサイトのすべてのノードのパーティション3に配置する必要があります。
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パーティショニングとディスク割り当ては、MetroClusterサイトの初期設定時に自動的に実行されます。
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プール0ディスクは出荷時点で割り当て済みです。
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ミラーされていないルートが出荷時点で作成済みです。
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データ パーティションは、お客様のサイトでセットアップ時に割り当てます。
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ほとんどの場合、ドライブの割り当てとパーティショニングはセットアップ時に自動的に実行されます。
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ディスクとそのすべてのパーティションは、同じハイアベイラビリティ(HA)ペアのノードに所有されている必要があります。1つのドライブ内のパーティションや所有権を、ローカルHAペアと、ディザスタ リカバリー(DR)パートナーまたはDR補助パートナーの間で混在させることはできません。
サポートされる構成の例:
ドライブ / パーティション
所有者
ドライブ:
ClusterA-Node01
パーティション1:
ClusterA-Node01
パーティション2:
ClusterA-Node02
パーティション3:
ClusterA-Node01
自動パーティショニング
ADPは、システムの初期設定時に自動的に実行されます。
storage disk option modify -autoassign on コマンドを使用してディスクの自動割り当てを有効にする必要があります。
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正しいパーティション サイズが選択され、ルート ボリュームが適切なサイズになるようにするには、自動プロビジョニングの前にha-configの状態を`mccip`に設定する必要があります。詳細については、「コンポーネントのha-config状態の確認」を参照してください。
設置時に最大96本のドライブを自動的にパーティショニングできます。初期設置後もドライブを追加できます。
内蔵ドライブと外付けドライブを使用する場合は、まず、ADPを使用して内蔵ドライブのみでMetroClusterを初期化します。その後、インストールまたはセットアップのタスクが完了したら、外付けシェルフを手動で接続します。 内蔵シェルフに、「ADPとディスク割り当てのシステム別の違い」に記載された、推奨される最小限のドライブが搭載されていることを確認する必要があります 。 内蔵ドライブと外付けドライブの両方で、「部分的に空きがあるシェルフの実装方法」の説明に従って、部分的に空きがあるシェルフを実装する必要があります。 |
シェルフ単位の自動割り当ての仕組み
各サイトに4台の外付けシェルフがある場合、次の例のように、各シェルフが異なるノードの異なるプールに割り当てられます。
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site_A-shelf_1のすべてのディスクがnode_A_1のプール0に自動的に割り当てられます。
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site_A-shelf_3のすべてのディスクがnode_A_2のプール0に自動的に割り当てられます。
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site_B-shelf_1のすべてのディスクがnode_B_1のプール0に自動的に割り当てられます。
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site_B-shelf_3のすべてのディスクがnode_B_2のプール0に自動的に割り当てられます。
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site_B-shelf_2のすべてのディスクがnode_A_1のプール1に自動的に割り当てられます。
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site_B-shelf_4のすべてのディスクがnode_A_2のプール1に自動的に割り当てられます。
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site_A-shelf_2のすべてのディスクがnode_B_1のプール1に自動的に割り当てられます。
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site_A-shelf_4のすべてのディスクがnode_B_2のプール1に自動的に割り当てられます。
部分的に空きがあるシェルフの実装方法
フル搭載されていない(空のドライブ ベイがある)シェルフを使用する構成では、ディスク割り当てポリシーに応じて、ドライブをシェルフ全体で均等に分散させる必要があります。ディスク割り当てポリシーは、各MetroClusterサイトのシェルフ数により異なります。
各サイトに1台のシェルフを使用している場合は、ディスクの割り当てにはクォータ シェルフのポリシーが使用されます。シェルフがフル搭載されていない場合は、すべてのクォータに均等にドライブを設置します。
下の表は、48個の内蔵ドライブ ベイがあるシェルフに24本のディスクを配置する方法の例です。ドライブの所有権も確認できます。
48個のドライブ ベイを4つのクォータに分割: |
各クォータの最初の6個のベイに6本のドライブを設置 |
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クォータ1:ベイ0~11 |
ベイ0~5 |
クォータ2:ベイ12~23 |
ベイ12~17 |
クォータ3:ベイ24~35 |
ベイ24~29 |
クォータ4:ベイ36~47 |
ベイ36~41 |
下の表は、24個の内蔵ドライブ ベイがあるシェルフに16本のディスクを配置する方法の例です。
24個のドライブ ベイを4つのクォータに分割:h |
各クォータの最初の4個のベイに4本のドライブを設置 |
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クォータ1:ベイ0~5 |
ベイ0~3 |
クォータ2:ベイ6~11 |
ベイ6~9 |
クォータ3:ベイ12~17 |
ベイ12~15 |
クォータ4:ベイ18~23 |
ベイ18~21 |
各サイトに2台の外付けシェルフを使用している場合は、ディスクの割り当てにはハーフ シェルフのポリシーが使用されます。シェルフがフル搭載されていない場合は、ドライブをシェルフの両端から均等に設置します。
たとえば、24ドライブ シェルフに12本のドライブを取り付ける場合は、ベイ0~5とベイ18~23にドライブを設置します。
既存構成へのシェルフの追加
自動ドライブ割り当てでは、既存の構成にシェルフを対称的に追加できます。
新しいシェルフが追加されると、追加されたシェルフに同じ割り当てポリシーが適用されます。たとえば、各サイトにシェルフが1台ある構成でシェルフを追加した場合、新しいシェルフにはクォータ シェルフの割り当てルールが適用されます。
MetroCluster IP構成でのADPとディスク割り当てのシステム別の違い
MetroCluster IP構成におけるアドバンスト ドライブ パーティショニング(ADP)と自動ディスク割り当ての動作は、システム モデルによって異なります。
ADPを使用するシステムではパーティションを使用してアグリゲートが作成され、各ドライブがパーティションP1、P2、P3に分割されます。ルート アグリゲートはP3パーティションを使用して作成されます。 |
MetroClusterでサポートされる最大ドライブ数やその他のガイドラインに従う必要があります。
ETERNUS AX1200シリーズ、ETERNUS AX2100シリーズでのADPとディスクの割り当て
ガイドライン |
サイトあたりのドライブ数 |
ドライブ割り当てルール |
ルート パーティションのADPレイアウト |
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推奨される最小ドライブ数(サイトあたり) |
内蔵ドライブのみ |
内蔵ドライブが4つのグループ(クォータ)に均等に分割されます。各グループが自動的に別々のプールに割り当てられ、各プールが構成内の別々のコントローラーに割り当てられます。
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2つのクォータはローカルHAペアに使用されます。残り2つのクォータはリモートHAペアに使用されます。 ルート アグリゲートのプレックスそれぞれに、次のパーティションが含まれます。
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サポートされる最小ドライブ数(サイトあたり) |
16本の内蔵ドライブ |
ドライブは4つのグループに均等に分割されます。シェルフの各クォータが自動的に別々のプールに割り当てられます。 シェルフ上の2つのクォータに同じプールを割り当てることができます。プールは、そのクォータを所有するノードに基づいて選択されます。
たとえば、Q1~Q4に4分割されたシェルフでは次のような割り当てが可能です。
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ルート アグリゲートの2つのプレックスのそれぞれに、次のパーティションが含まれます。
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ETERNUS AC2100シリーズ、ETERNUS AX2200シリーズでのADPとディスクの割り当て
ガイドライン |
サイトあたりのドライブ数 |
ドライブ割り当てルール |
ルート パーティションのADPレイアウト |
---|---|---|---|
推奨される最小ドライブ数(サイトあたり) |
ドライブ×48 |
各外付けシェルフのドライブが2つのグループ(ハーフ)に均等に分割されます。シェルフの各ハーフが自動的に別々のプールに割り当てられます。 |
1台のシェルフはローカルHAペアによって使用されます。もう1台のシェルフはリモートHAペアによって使用されます。 各シェルフのパーティションを使用してルート アグリゲートが作成されます。ルート アグリゲートのプレックスそれぞれに、次のパーティションが含まれます。
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サポートされる最小ドライブ数(サイトあたり) |
16本の内蔵ドライブ |
ドライブは4つのグループに均等に分割されます。シェルフの各クォータが自動的に別々のプールに割り当てられます。 |
ルート アグリゲートの2つのプレックスのそれぞれに、次のパーティションが含まれます。
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ETERNUS AX4100シリーズでのADPとディスクの割り当て
ガイドライン |
サイトあたりのドライブ数 |
ドライブ割り当てルール |
ルート パーティションのADPレイアウト |
---|---|---|---|
推奨される最小ドライブ数(サイトあたり) |
ドライブ×48 |
各外付けシェルフのドライブが2つのグループ(ハーフ)に均等に分割されます。シェルフの各ハーフが自動的に別々のプールに割り当てられます。 |
1台のシェルフはローカルHAペアによって使用されます。もう1台のシェルフはリモートHAペアによって使用されます。 各シェルフのパーティションを使用してルート アグリゲートが作成されます。ルート アグリゲートのプレックスそれぞれに、次のパーティションが含まれます。
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サポートされる最小ドライブ数(サイトあたり) |
ドライブ×24 |
ドライブは4つのグループに均等に分割されます。シェルフの各クォータが自動的に別々のプールに割り当てられます。 |
ルート アグリゲートの2つのプレックスのそれぞれに、次のパーティションが含まれます。
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ETERNUS AC4100シリーズ、ETERNUS AX4100シリーズでのADPとディスクの割り当て
ガイドライン |
サイトあたりのドライブ数 |
ドライブ割り当てルール |
ルート パーティションのADPレイアウト |
---|---|---|---|
推奨される最小ドライブ数(サイトあたり) |
ドライブ×96 |
ドライブがシェルフ単位で自動的に割り当てられます。 |
ルート アグリゲートの2つのプレックスのそれぞれに、次のパーティションが含まれます。
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サポートされる最小ドライブ数(サイトあたり) |
ドライブ×24 |
ドライブが4つのグループ(クォータ)に均等に分割されます。シェルフの各クォータが自動的に別々のプールに割り当てられます。 |
ルート アグリゲートの2つのプレックスのそれぞれに、次のパーティションが含まれます。
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ETERNUS HX2200シリーズでのディスク割り当て
ガイドライン |
サイトあたりのドライブ数 |
ドライブ割り当てルール |
ルート パーティションのADPレイアウト |
---|---|---|---|
推奨される最小ドライブ数(サイトあたり) |
内蔵ドライブ×24、外付けドライブ×24 |
内蔵シェルフと外付けシェルフが2つ(ハーフ)に均等に分割されます。各ハーフが自動的に別々のプールに割り当てられます。 |
該当なし |
サポートされる最小ドライブ数(サイトあたり)(アクティブ / パッシブHA構成) |
内蔵ドライブのみ |
手動で割り当てる必要があります。 |
該当なし |
ETERNUS HX6100シリーズでのディスク割り当て
ガイドライン |
サイトあたりのドライブ数 |
ドライブ割り当てルール |
ルート パーティションのADPレイアウト |
---|---|---|---|
推奨される最小ドライブ数(サイトあたり) |
ドライブ×48 |
外付けシェルフのドライブが2つのグループ(半分)に均等に分割されます。シェルフの各ハーフが自動的に別々のプールに割り当てられます。 |
該当なし |
サポートされる最小ドライブ数(サイトあたり)(アクティブ / パッシブHA構成) |
ドライブ×24 |
手動で割り当てる必要があります。 |
該当なし |