エフサステクノロジーズ株式会社

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MetroCluster マニュアル

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MetroCluster構成の監視

MetroClusterコマンドとActive IQ Unified Managerを使用して、各種ソフトウェア コンポーネントの健全性およびMetroClusterの処理の状態を監視できます。

MetroCluster構成の確認

MetroCluster構成内のコンポーネントおよび関係が正しく機能していることを確認できます。チェックは、初期設定後と、MetroCluster構成に変更を加えたあとに実施する必要があります。また、ネゴシエート(計画的)スイッチオーバーやスイッチバックの処理の前にも実施します。

タスク概要

一方または両方のクラスタに対してmetrocluster check runコマンドを短時間に2回実行すると、競合が発生してすべてのデータが収集されない場合があります。その結果、metrocluster check showコマンドで想定した出力が表示されなくなります。

手順
  1. 構成を確認します。

    metrocluster check run

    このコマンドはバックグラウンド ジョブとして実行され、すぐに完了しない場合があります。

    cluster_A::> metrocluster check run
    The operation has been started and is running in the background. Wait for
    it to complete and run "metrocluster check show" to view the results. To
    check the status of the running metrocluster check operation, use the command,
    "metrocluster operation history show -job-id 2245"
  2. 最後に実行したmetrocluster check runコマンドから、より詳細な結果を表示します。

    metrocluster check aggregate show

    metrocluster check cluster show

    metrocluster check config-replication show

    metrocluster check lif show

    metrocluster check node show

    metrocluster check showコマンドを実行すると、最後に実行したmetrocluster check runコマンドの結果が表示されます。最新の情報を表示するために、metrocluster check showコマンドを使用する前に必ずmetrocluster check runコマンドを実行してください。

    次の例は、正常な4ノードMetroCluster構成のmetrocluster check aggregate showコマンドの出力を示しています。

    cluster_A::> metrocluster check aggregate show
    
    Last Checked On: 8/5/2014 00:42:58
    
    Node                  Aggregate                  Check                      Result
    ---------------       --------------------       ---------------------      ---------
    controller_A_1        controller_A_1_aggr0
                                                     mirroring-status           ok
                                                     disk-pool-allocation       ok
                                                     ownership-state            ok
                          controller_A_1_aggr1
                                                     mirroring-status           ok
                                                     disk-pool-allocation       ok
                                                     ownership-state            ok
                          controller_A_1_aggr2
                                                     mirroring-status           ok
                                                     disk-pool-allocation       ok
                                                     ownership-state            ok
    
    
    controller_A_2        controller_A_2_aggr0
                                                     mirroring-status           ok
                                                     disk-pool-allocation       ok
                                                     ownership-state            ok
                          controller_A_2_aggr1
                                                     mirroring-status           ok
                                                     disk-pool-allocation       ok
                                                     ownership-state            ok
                          controller_A_2_aggr2
                                                     mirroring-status           ok
                                                     disk-pool-allocation       ok
                                                     ownership-state            ok
    
    18 entries were displayed.

    次の例は、正常な4ノードMetroCluster構成のmetrocluster check cluster showコマンドの出力を示しています。この出力は、必要に応じてネゴシエート スイッチオーバーを実行できる状態であることを示しています。

    Last Checked On: 9/13/2017 20:47:04
    
    Cluster               Check                           Result
    --------------------- ------------------------------- ---------
    mccint-fas9000-0102
                          negotiated-switchover-ready     not-applicable
                          switchback-ready                not-applicable
                          job-schedules                   ok
                          licenses                        ok
                          periodic-check-enabled          ok
    mccint-fas9000-0304
                          negotiated-switchover-ready     not-applicable
                          switchback-ready                not-applicable
                          job-schedules                   ok
                          licenses                        ok
                          periodic-check-enabled          ok
    10 entries were displayed.

MetroCluster構成の確認および監視用コマンド

ONTAPには、MetroCluster構成を監視し、MetroCluster処理を確認するためのコマンドが用意されています。

MetroCluster処理のチェック用コマンド

実行する処理

使用するコマンド

MetroCluster処理のチェックを実行する

注: DR処理実行前のシステムの事前検証に使用できるコマンドは他にもあります。

metrocluster check run

MetroCluster処理に対する前回のチェック結果を表示する

metrocluster show

サイト間の設定レプリケーションに対するチェック結果を表示する

metrocluster check config-replication show metrocluster check config-replication show-aggregate-eligibility

ノード設定に対するチェック結果を表示する

metrocluster check node show

アグリゲート設定に対するチェック結果を表示する

metrocluster check aggregate show

MetroCluster構成のLIF配置エラーを表示する

metrocluster check lif show

MetroClusterインターコネクトの監視用コマンド

実行する処理

使用するコマンド

HAおよびDRのミラーリング ステータスと、クラスタ内のMetroClusterノードの情報を表示する

metrocluster interconnect mirror show

MetroCluster SVMの監視用コマンド

実行する処理

使用するコマンド

MetroCluster構成の両方のサイトにあるすべてのSVMを表示する

metrocluster vserver show

MetroCluster TiebreakerまたはONTAP Mediatorによる構成の監視

MetroCluster構成を監視して自動スイッチオーバーを開始する2つの方法の違いについては、「ONTAP MediatorとMetroCluster Tiebreakerの違い」を参照してください。

TiebreakerまたはMediatorのインストールと設定については、次のリンクを参照してください。

MetroCluster Tiebreakerソフトウェアで障害を検出する方法

TiebreakerソフトウェアはLinuxホストにインストールされます。Tiebreakerソフトウェアは、2つのクラスタおよびクラスタ間の接続ステータスを第3のサイトから監視する場合にのみ使用します。これにより、クラスタ内の各パートナーでISL障害(サイト間リンクが停止した場合)とサイト障害を区別することができます。

LinuxホストにTiebreakerソフトウェアをインストールしたら、災害状況を監視するMetroCluster構成内のクラスタを設定できます。

Tiebreakerソフトウェアでサイト間接続障害を検出する方法

MetroCluster Tiebreakerソフトウェアは、サイト間のすべての接続が失われると警告を発行します。

ネットワーク パスの種類

構成によっては、MetroCluster構成の2つのクラスタ間のネットワーク パスに次の3つの種類が存在します。

  • クラスタ間ピアリング ネットワーク

    この種類のネットワークは、2つのクラスタ間の冗長IPネットワーク パスで構成されます。クラスタ ピアリング ネットワークは、Storage Virtual Machine(SVM)構成をミラーするために必要な接続を提供します。一方のクラスタのすべてのSVMの設定が、パートナー クラスタにミラーされます。

  • IPネットワーク(MetroCluster IP構成に存在)

    この種類のネットワークは、2つの冗長IPスイッチ ネットワークで構成されます。各ネットワークには2つのIPスイッチがあり、各スイッチ ファブリックの1つのスイッチはクラスタと同じ場所に配置されます。各クラスタには、各スイッチ ファブリックから1つずつ、2つのIPスイッチがあります。すべてのノードは、同じ場所に配置されている各FCスイッチに接続されています。データは、クラスタからクラスタへ、ISL経由でレプリケートされます。

サイト間接続の監視

Tiebreakerソフトウェアは、サイト間接続のステータスをノードから定期的に取得します。NVインターコネクト接続が失われて、クラスタ間ピアリングがpingに応答しない場合、クラスタはサイトが分離されたとみなし、Tiebreakerソフトウェアが「AllLinksSevered」としてアラートをトリガーします。クラスタで「AllLinksSevered」ステータスが確認され、もう一方のクラスタにネットワーク経由で到達できない場合は、Tiebreakerソフトウェアが「disaster」としてアラートをトリガーします。

Tiebreakerソフトウェアでサイト障害を検出する方法

MetroCluster Tiebreakerソフトウェアは、MetroCluster構成のノードおよびクラスタに到達できるかどうかをチェックして、サイト障害の有無を判断します。また、Tiebreakerソフトウェアは、特定の状況でアラートをトリガーします。

Tiebreakerソフトウェアで監視されるコンポーネント

Tiebreakerソフトウェアは、IPネットワークでホストされるノード管理LIFとクラスタ管理LIFへの複数のパスを介して冗長接続を確立することで、MetroCluster構成内の各コントローラーを監視します。

Tiebreakerソフトウェアは、MetroCluster構成の次のコンポーネントを監視します。

  • ローカル ノード インターフェイスを介したノード

  • クラスタ指定のインターフェイスを経由するクラスタ

  • サバイバー クラスタ - ディザスタ サイトとの接続の有無を評価(NVインターコネクト、ストレージ、クラスタ間ピアリング)

Tiebreakerソフトウェアとクラスタ内の全ノードおよびクラスタ自体との接続が失われると、Tiebreakerソフトウェアはそのクラスタを「到達不能」と宣言します。接続障害を検出するには、約3~5秒かかります。Tiebreakerソフトウェアからクラスタに到達できない場合、障害が発生していないクラスタ(到達可能なクラスタ)は、Tiebreakerソフトウェアがアラートをトリガーする前に、パートナー クラスタへのすべてのリンクが切断されていることを示す必要があります。

サバイバー クラスタがFC(NVインターコネクトとストレージ)とクラスタ間ピアリングを介してディザスタ サイトのクラスタと通信できなくなると、すべてのリンクが切断されたとみなされます。

Tiebreakerソフトウェアがアラートをトリガーする障害シナリオ

Tiebreakerソフトウェアは、ディザスタ サイトのクラスタ(すべてのノード)が停止するか到達不能となり、サバイバー サイトのクラスタが「AllLinksSevered」ステータスになるとアラートをトリガーします。

次のシナリオでは、Tiebreakerソフトウェアはアラートをトリガーしません(またはアラートが拒否されます)。

  • 8ノードMetroCluster構成で、ディザスタ サイトのHAペアの1つが停止している

  • ディザスタ サイトのすべてのノードを含むクラスタが停止し、サバイバー サイトのHAペアの1つが停止し、サバイバー サイトのクラスタが「AllLinksSevered」ステータスになっている

    Tiebreakerソフトウェアはアラートをトリガーしますが、ONTAPはアラートを拒否します。この場合、手動のスイッチオーバーも拒否されます

  • Tiebreakerソフトウェアがディザスタ サイトの1つ以上のノードまたはクラスタ インターフェイスに到達できる、またはサバイバー サイトがFC(NVインターコネクトとストレージ)またはクラスタ間ピアリングを介してディザスタ サイトのいずれかのノードに到達できる

ONTAPメディエーターでの自動計画外スイッチオーバーのサポート

ONTAPメディエーターは、メディエーター ホストにあるメールボックスにMetroClusterノードについての状態情報を格納します。MetroClusterノードでは、この情報を使用してDRパートナーの状態を監視し、災害発生時にMediator-Assisted Automatic Unplanned Switchover(MAUSO;メディエーター アシスト自動計画外スイッチオーバー)を実装できます。

スイッチオーバーが必要なサイト障害がノードで検出されると、スイッチオーバーに該当する状況であることを確認したうえでスイッチオーバーが実行されます。

MAUSOが開始されるのは、各ノードの不揮発性キャッシュのSyncMirrorミラーリングとDRミラーリングの両方が動作しており、障害が発生した時点でキャッシュとミラーが同期されている場合だけです。

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