MetroCluster マニュアル ( CA08871-401 )
ISLに関する考慮事項
使用する構成のISLに関する要件を理解しておく必要があります。
MetroCluster ISLの基本要件
すべてのMetroCluster IP構成のISLについて、次の要件を満たしている必要があります。
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ネイティブ速度のISLスイッチ ポートは、ネイティブ速度のISLスイッチ ポートに接続する必要があります。
例えば、40Gbpsポートは40Gbpsポートに接続します。
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ブレークアウト ケーブルを使用しないネイティブ モードの10Gbpsポートは、ネイティブ モードの10Gbpsポートに接続できます。
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MetroCluster IPスイッチとネットワークの間のISL、および中間スイッチ間のISLは、速度に関して同じルールに従います。
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MetroClusterスイッチとネットワーク スイッチの間と、ネットワーク スイッチ間で、ISLの数が一致している必要はありません。
例えば、2個のISLを使用してMetroClusterスイッチを中間スイッチに接続し、10個のISLを使用して中間スイッチ同士を接続できます。
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MetroClusterスイッチとネットワーク スイッチの間と、ネットワーク スイッチ間で、ISLの速度が一致している必要はありません。
例えば、40GbpsのISLを使用してMetroClusterスイッチを中間スイッチに接続し、100GbpsのISLを使用して中間スイッチ同士を接続できます。
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各MetroClusterスイッチを中間スイッチに接続するISLの数と速度は、両方のMetroClusterサイトで同じである必要があります。
共有レイヤー2ネットワークでのISLの要件
共有ネットワークでISLトラフィックを共有する場合は、十分な容量を確保し、ISLのサイズを適切に設定する必要があります。MetroClusterサイト間でのデータのレプリケーションでは、レイテンシを低く抑えることが重要になります。これらの接続にレイテンシの問題があると、クライアントI/Oに影響が及ぶ可能性があります。
以下のセクションを確認して、ISLに必要なエンドツーエンドの容量を正しく計算してください。MetroCluster構成では、不揮発性キャッシュとストレージのレプリケーションのレイテンシを継続的に低く抑えることが重要です。バックエンド ネットワークのレイテンシは、クライアントIOのレイテンシとスループットに影響します。
ISLのレイテンシとパケット損失の制限
MetroCluster構成の安定した運用状態を維持するには、site_Aとsite_BのMetroCluster IPスイッチ間のラウンドトリップ トラフィックについて次の要件を満たしている必要があります。
2つのMetroClusterサイト間の距離が長くなるとレイテンシが増加します。通常、ラウンドトリップ遅延時間は100km(62マイル)ごとに1ミリ秒程度です。このレイテンシは、ネットワークのISLリンクの帯域幅、パケット破棄率、ジッターに関するサービス レベル契約(SLA)にも左右されます。低帯域幅、高ジッター、ランダムなパケット破棄などが発生すると、パケットを適切に配信できるように、スイッチやコントローラー モジュールのTCPエンジンによってさまざまなリカバリー メカニズムが適用されます。このようなリカバリー メカニズムによって、全体的なレイテンシが増加することがあります。
レイテンシに影響するすべてのデバイスについて考慮する必要があります。
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パケット損失が0.01%以下である必要があります。
パケット損失には、物理的な損失と輻輳やオーバーサブスクリプションによる損失が含まれます。
パケットの破棄により、再送信が発生し、輻輳ウィンドウが減少することがあります。
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サポートされるジッター値は、ラウンドトリップで3ミリ秒(一方向1.5ミリ秒)です。
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ネットワークのSLAについては、トラフィックのマイクロバーストや急増も考慮して、MetroClusterトラフィックに必要な帯域幅に対応するSLAを割り当てて維持する必要があります。
帯域幅が狭いと、スイッチでキューの遅延やテール ドロップが発生する可能性があります。ONTAPを使用している場合、2つのサイト間のネットワークで、MetroCluster用に最低4.5Gbpsの帯域幅が確保されている必要があります。
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MetroCluster以外のトラフィックに悪影響を与える可能性があるため、MetroClusterトラフィックですべての帯域幅を消費しないようにする必要があります。
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共有ネットワークでネットワーク監視を設定し、ISLの使用状況、エラー(破棄、リンク フラップ、破損など)、障害を監視する必要があります。
お客様のスイッチの接続の制限とトランキング
お客様側で用意する中間スイッチは、次の要件を満たしている必要があります。
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中間スイッチの数に制限はなく、MetroCluster IPスイッチ間で3つ以上のスイッチがサポートされます。
MetroCluster IPスイッチは、長距離リンクを提供する中間スイッチにできるだけ近い場所に配置する必要があります。ルート上のすべてのISL接続がMetroCluster ISLのすべての要件を満たしている必要があります。
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お客様のネットワークのISL(お客様のスイッチ間のISL)は、十分な帯域幅を確保し、配信順序を維持するように設定する必要があります。
これは、十分な数のリンクをトランキングし、順序を維持するためのロード バランシング ポリシーを適用することで実現できます。
その他のネットワーク要件
お客様側で用意する中間スイッチは、次の要件を満たしている必要があります。
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お客様のネットワークで提供されるサイト間のVLANが、RCFファイルに設定されているMetroCluster VLANと一致している必要があります。
MetroClusterのVLAN IDとIDが一致するレイヤー2のVLANで共有ネットワークを構成する必要があります。
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ONTAP 9.7では、ETERNUS HX2200シリーズとETERNUS AX2100シリーズにVLAN 10とVLAN 20が必要です。
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ONTAP 9.8以降では、ETERNUS HX2200、ETERNUS AX2100、ETERNUS AX2200、ETERNUS HX6100、ETERNUS AX4100の各シリーズで、VLAN 10とVLAN 20がデフォルトで使用されます。インターフェイスの作成時に、101~4096の範囲で他のVLANを設定できます。 前述のすべてのプラットフォームについて、VLANを指定できるのはインターフェイス作成時のみです。MetroClusterインターフェイスの作成後にVLAN IDを変更することはできません。前述以外のプラットフォームでは、任意のVLANを使用できます。また、これらのプラットフォームでは、いつでもVLAN IDを変更できますが、新しいRCFファイルを作成して適用する必要があります。
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RcfFileGeneratorでは、プラットフォームでサポートされていないVLANを使用してRCFファイルを作成することはできません。 RcfFileGeneratorでは、特定のVLAN IDの使用が制限される場合があります(将来使用する予定がある場合など)。通常、予約済みVLANは最大で100個までです。 |
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ネットワークのエンドツーエンドのすべてのデバイスについて、MTUサイズを9216に設定する必要があります。
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他のトラフィックにClass Of Service(COS;サービス クラス)5よりも高い優先度を設定することはできません。
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エンドツーエンドのすべてのパスでExplicit Congestion Notification(ECN;明示的輻輳通知)を設定する必要があります。
共有ISLを使用する場合のケーブル接続要件
MetroCluster IP構成で共有ISLを使用する場合は、サイトAのコントローラー ポートからサイトBのコントローラー ポートまでのエンドツーエンドのMetroCluster ISLの要件を理解しておく必要があります。
MetroCluster ISLの基本要件に従う必要があります。 |
共有ネットワークにおけるISLおよびブレークアウト ケーブルの数
MetroCluster IPスイッチを共有ネットワークに接続するISLの数は、スイッチのモデルとポート タイプによって異なります。
MetroCluster IPスイッチのモデル |
ポートのタイプ |
ISLの数 |
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Broadcom対応BES-53248スイッチ |
標準ポート |
ISL×4、10Gbpsまたは25Gbpsポートを使用 |
Cisco 3132Q-V |
標準ポート |
ISL×6、40Gbpsポートを使用 |
Cisco 3132Q-V |
ブレークアウト ケーブル |
10Gbps ISL×16 |
Cisco 3232C |
標準ポート |
ISL×6、40Gbpsまたは100Gbpsポートを使用 |
Cisco 3232C |
ブレークアウト ケーブル |
10Gbps ISL×16 |
Cisco 9336C-FX2(NS224シェルフ未接続) |
標準ポート |
ISL×6、40Gbpsまたは100Gbpsを使用 |
Cisco 9336C-FX2(NS224シェルフ未接続) |
ブレークアウト ケーブル |
ISL×16、10Gbpsを使用 |
Cisco 9336C-FX2(NS224シェルフ接続) |
標準ポート(2) |
ISL×4、40Gbpsまたは100Gbpsを使用 |
Cisco 9336C-FX2(NS224シェルフ接続) |
ブレークアウト ケーブル(2) |
ISL×16、10Gbpsを使用 |
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BES-53248スイッチで40Gbpsまたは100GbpsのISLポートを使用するには追加のライセンスが必要です。
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Cisco 9336C-FX2(NS224シェルフ接続)用のRCFファイルを作成する場合は、ISLをネイティブ モードまたはブレークアウト モードで設定することを選択する必要があります。
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Ciscoスイッチでは、ブレークアウト ケーブルの使用(1つの物理ポートを4つの10Gbpsポートとして使用)がサポートされます。
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IPスイッチのRCFファイルでは、標準モードとブレークアウト モードのポートが設定されています。
標準ポート速度モードとブレークアウト モードのISLポートの混在はサポートされていません。同じネットワーク内で、MetroCluster IPスイッチから中間スイッチへのすべてのISLで速度と長さが同じである必要があります。
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ラウンドトリップ レイテンシが上記の要件の範囲内であれば、外部暗号化デバイス(外部リンクの暗号化やWDMデバイスによる暗号化)の使用がサポートされます。
最適なパフォーマンスを実現するには、ネットワークごとに少なくとも1つの40Gbps ISLか複数の10Gbps ISLを使用します。
共有ISLの理論上の最大スループット(例えば40Gbps ISLが6つであれば240Gbps)は、すべての条件が揃った場合の最大値です。複数のISLを使用する場合は、統計上の負荷分散が最大スループットに影響することがあります。負荷が均一でなくなった場合、単一のISLと同じレベルまでスループットが低下する可能性があります。
L2 VLANを使用する構成にする場合は、それらのVLANがネイティブにサイト間にわたっている必要があります。Virtual Extensible LAN(VXLAN)などのVLANオーバーレイはサポートされていません。
MetroClusterトラフィックを伝送するISLは、スイッチ間のネイティブ リンクである必要があります。Multiprotocol Label Switching(MPLS)リンクなどのリンク共有サービスはサポートされていません。
Broadcom BES-53248スイッチでのWAN ISLのサポート
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ファブリックあたりのWAN ISLの最小数:1(10GbE、25GbE、40GbE、100GbE)
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ファブリックあたりの10GbE WAN ISLの最大数:4
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ファブリックあたりの25GbE WAN ISLの最大数:4
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ファブリックあたりの40GbE WAN ISLの最大数:2
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ファブリックあたりの100GbE WAN ISLの最大数:2
40GbE WAN ISLまたは100GbE WAN ISLには、バージョン1.40以降のRCFファイルが必要です。
ポートを追加するためには、追加のライセンスが必要です。 |