MetroCluster マニュアル ( CA08871-401 )
MetroCluster準拠スイッチの使用に関する考慮事項
MetroCluster IP構成でMetroCluster準拠スイッチを使用できます。富士通による検証は行われていませんが、富士通の仕様に準拠しているスイッチです。ただし、検証済みでないスイッチについては、富士通はサポート サービス、トラブルシューティング、構成を提供しません。
富士通検証済みスイッチ
富士通検証済みスイッチは、次の条件をすべて満たしている必要があります。
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MetroCluster IP構成の一部として富士通から提供されるスイッチである
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MetroCluster IPコントローラーに(一部の構成ではNS224ドライブ シェルフにも)接続するためにのみ使用されるスイッチである
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富士通が提供するReference Configuration File(RCF;リファレンス構成ファイル)を使用して設定されたスイッチである
MetroCluster準拠スイッチ
MetroCluster準拠スイッチは、富士通による検証はされていませんが、次の要件と構成ガイドラインを満たしている場合は、MetroCluster IP構成で使用できます。
検証済みでないMetroCluster準拠スイッチについては、富士通はサポート サービス、トラブルシューティング、構成を提供しません。 |
MetroCluster準拠スイッチの要件
これらの要件は、Reference Configuration File(RCF;リファレンス構成ファイル)を使用せずにMetroCluster準拠スイッチを構成する場合のものです。
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MetroClusterノードに接続されているスイッチは、MetroCluster以外のトラフィックを伝送できます。
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MetroCluster準拠スイッチを使用できるのは、スイッチレス クラスタ インターコネクト専用ポートが提供されるシリーズのみです。ETERNUS HX2200やETERNUS AX2100などのシリーズは、MetroClusterトラフィックとMetroClusterインターコネクト トラフィックで同じネットワーク ポートが共有されるため使用できません。
MetroCluster準拠スイッチをローカル クラスタ接続に使用しないでください。
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MetroCluster IPインターフェイスは、要件を満たすように設定できる任意のスイッチ ポートに接続できます。
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スイッチ ポートの速度は、ETERNUS HX6100およびETERNUS AX4100では25Gbps、その他のシリーズでは40Gbps以上(40Gbpsまたは100Gbps)である必要があります。
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スイッチ ファブリックごとに2つずつ、合計4つのIPスイッチが必要です。
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ISLは10Gbps以上で、MetroCluster構成の負荷に応じて適切なサイズにする必要があります。
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MetroCluster構成は、2つのネットワークに接続する必要があります。MetroClusterインターフェイスを同じネットワークやスイッチに接続することはできません。各MetroClusterノードは、2つのネットワーク スイッチに接続する必要があります。
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ネットワークの要件は次のとおりです。
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MetroCluster IPトラフィックに使用されるすべてのスイッチで、MTUが9216に設定されている必要があります。
MetroCluster準拠スイッチのスイッチとケーブル接続の要件
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スイッチでQoS / トラフィック分類がサポートされている必要があります。
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スイッチでExplicit Congestion Notification(ECN;明示的輻輳通知)がサポートされている必要があります。
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パスで順序が維持されるように、スイッチでL4ポートVLANロード バランシング ポリシーがサポートされている必要があります。
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スイッチでL2 Flow Control(L2FC;L2フロー制御)がサポートされている必要があります。
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ノードとスイッチの接続には、富士通から購入したケーブルを使用する必要があります。スイッチ ベンダーがサポートしているケーブルを使用してください。
MetroCluster準拠スイッチの制限事項
ローカル クラスタ接続をスイッチに接続する必要がある構成や機能は使用できません。例えば、次の構成と手順はMetroCluster準拠スイッチでは使用できません。
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8ノードMetroCluster構成
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4ノードMetroCluster IP構成の更新
MetroCluster準拠スイッチのネットワーク速度とスイッチ ポート モード(シリーズ別)
次の表に、MetroCluster準拠スイッチのネットワーク速度とスイッチ ポート モードを、シリーズ別に示します。表の記載に従ってスイッチ ポート モードを設定するようにしてください。
値が記載されていないシリーズでは、MetroCluster準拠スイッチは使用できません。 |
シリーズ |
ネットワーク速度(Gbps) |
スイッチ ポート モード |
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ETERNUS AX4100 |
40 または 100 |
トランク モード |
ETERNUS AX2200 |
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ETERNUS AX2100 |
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ETERNUS AX1200 |
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ETERNUS HX6100 |
40 または 100 |
トランク モード |
ETERNUS HX2200 |
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例で想定している状況
ここで紹介する例は、Cisco NX31xxおよびNX32xxスイッチのものです。他のスイッチを使用する場合も参考になりますが、使用するスイッチによってコマンドが異なることがあります。これらの例で示している機能がスイッチで使用できない場合、そのスイッチは最小要件を満たしておらず、MetroCluster構成の導入には使用できません。これは、MetroCluster構成の接続に使用するすべてのスイッチ、およびそれらのスイッチ間のパスにあるすべてのスイッチに当てはまります。
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ISLポートは15と16で、速度は40Gbpsです。
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ネットワーク1のVLANは10で、ネットワーク2のVLANは20です。ここでは、一方のネットワークの例しか示していない場合があります。
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MetroClusterインターフェイスは各スイッチのポート9に接続され、速度は100Gbpsです。
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ここでは、例の完全なコンテキストは示していません。コマンドを実行するには、プロファイル、VLAN、インターフェイスなどの詳細な設定情報を必要に応じて入力してください。
一般的なスイッチの設定
各ネットワークのVLANを設定する必要があります。次の例では、ネットワークのVLANを10に設定しています。
例:
# vlan 10
順序が維持されるように、ロード バランシング ポリシーを設定する必要があります。
例:
# port-channel load-balance src-dst ip-l4port-vlan
アクセス マップとクラス マップを設定して、RDMAトラフィックとiSCSIトラフィックを適切なクラスにマッピングする必要があります。
ポート65200を経由するすべてのTCPトラフィックをストレージ(iSCSI)クラスにマッピングします。ポート10006を経由するすべてのTCPトラフィックをRDMAクラスにマッピングします。
例:
ip access-list storage 10 permit tcp any eq 65200 any 20 permit tcp any any eq 65200 ip access-list rdma 10 permit tcp any eq 10006 any 20 permit tcp any any eq 10006 class-map type qos match-all storage match access-group name storage class-map type qos match-all rdma match access-group name rdma
入力ポリシーを設定する必要があります。入力ポリシーは、トラフィックを異なるCOSグループに分類してマッピングします。この例では、RDMAトラフィックをCOSグループ5にマッピングし、iSCSIトラフィックをCOSグループ4にマッピングしています。
例:
policy-map type qos MetroClusterIP_Ingress class rdma set dscp 40 set cos 5 set qos-group 5 class storage set dscp 32 set cos 4 set qos-group 4
スイッチで出力ポリシーを設定する必要があります。出力ポリシーは、トラフィックを出力キューにマッピングします。この例では、RDMAトラフィックをキュー5にマッピングし、iSCSIトラフィックをキュー4にマッピングしています。
例:
policy-map type queuing MetroClusterIP_Egress class type queuing c-out-8q-q7 priority level 1 class type queuing c-out-8q-q6 priority level 2 class type queuing c-out-8q-q5 priority level 3 random-detect threshold burst-optimized ecn class type queuing c-out-8q-q4 priority level 4 random-detect threshold burst-optimized ecn class type queuing c-out-8q-q3 priority level 5 class type queuing c-out-8q-q2 priority level 6 class type queuing c-out-8q-q1 priority level 7 class type queuing c-out-8q-q-default bandwidth remaining percent 100 random-detect threshold burst-optimized ecn
ISLにMetroClusterトラフィックがあっても、いずれのMetroClusterインターフェイスにも接続されていないスイッチについて設定する必要が生じることがあります。この場合、トラフィックはすでに分類されており、適切なキューにマッピングするだけで済みます。次の例では、すべてのCOS5トラフィックをクラスRDMAにマッピングし、すべてのCOS4トラフィックをクラスiSCSIにマッピングしています。これは、MetroClusterトラフィックだけでなく、すべてのCOS5トラフィックとCOS4トラフィックに影響することに注意してください。MetroClusterトラフィックのみをマッピングする場合は、上記のクラス マップを使用してアクセス グループでトラフィックを識別する必要があります。
例:
class-map type qos match-all rdma match cos 5 class-map type qos match-all storage match cos 4
ISLの設定
許可するVLANを設定するときに「トランク」モードでポートを設定できます。
許可するVLANのリストを設定するコマンドと、許可するVLANを既存のリストに追加するコマンドの2つがあります。
許可するVLANを設定する例を次に示します。
例:
switchport trunk allowed vlan 10
許可するVLANをリストに追加する例を次に示します。
例:
switchport trunk allowed vlan add 10
この例では、VLAN 10にポート チャネル10を設定しています。
例:
interface port-channel10 switchport mode trunk switchport trunk allowed vlan 10 mtu 9216 service-policy type queuing output MetroClusterIP_Egress
次の例に示すように、ISLポートをポート チャネルの一部として設定して出力キューに割り当てる必要があります。
例:
interface eth1/15-16 switchport mode trunk switchport trunk allowed vlan 10 no lldp transmit no lldp receive mtu 9216 channel-group 10 mode active service-policy type queuing output MetroClusterIP_Egress no shutdown
ノード ポートの設定
ノード ポートをブレークアウト モードで設定する必要がある場合があります。この例では、ポート25と26をブレークアウト モードで4つの25Gbpsポートとして設定しています。
例:
interface breakout module 1 port 25-26 map 25g-4x
MetroClusterインターフェイスのポート速度を設定する必要がある場合があります。次の例では、速度を「auto」に設定しています。
例:
speed auto
次の例では、速度を40Gbpsに固定しています。
例:
speed 40000
インターフェイスの設定が必要になる場合があります。次の例では、インターフェイスの速度を「auto」に設定しています。
VLAN 10のポートはアクセス モードで、MTUが9216に設定され、MetroCluster入力ポリシーが割り当てられています。
例:
interface eth1/9 description MetroCluster-IP Node Port speed auto switchport access vlan 10 spanning-tree port type edge spanning-tree bpduguard enable mtu 9216 flowcontrol receive on flowcontrol send on service-policy type qos input MetroClusterIP_Ingress no shutdown
25Gbpsポートでは、次の例に示すように、FEC設定を「off」に設定する必要がある場合があります。
例:
fec off
このコマンドは、インターフェイスを設定したあとに必ず実行する必要があります。コマンドを実行するために、トランシーバ モジュールの挿入が必要になることがあります。 |