SANtricity 11.8 Solutions
リモート ストレージの要件と制限事項
Remote Storage Volumes機能を設定する前に、次の要件と制限事項を確認してください。
ハードウェア要件
サポートされるプロトコル
Remote Storage Volumes機能の最初のリリースでは、iSCSIプロトコル(IPv4プロトコル)だけがサポートされます。
Remote Storage Volumes機能に使用されるホストとETERNUS AB/HBシリーズ(デスティネーション)に関する最新のサポートおよび設定情報は、富士通サポートにお問い合わせください。
ストレージ システムの要件
ETERNUS AB/HBシリーズ ストレージ システムの要件は次のとおりです。
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1つ以上のiSCSI接続でリモート ストレージ システムと通信できるよう、両方のETERNUS AB/HBシリーズ コントローラーにiSCSIが必要
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SANtricity OS 11.71以降
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サブモデルID(SMID)でリモート ストレージ機能が有効になっている
リモート システムは、ETERNUS AB/HBシリーズ ストレージ システムでも別のベンダーのシステムでもかまいません。iSCSI対応のインターフェイスが含まれている必要があります。
ボリュームの要件
インポートに使用するボリュームは、サイズ、ステータス、およびその他の要件を満たしている必要があります。
リモート ストレージ ボリューム
インポートのソース ボリュームは「リモート ストレージ ボリューム」と呼ばれます。このボリュームは次の基準を満たす必要があります。
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別のインポートには使用できない
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ステータスがオンラインでなければならない
インポートが開始すると、コントローラー ファームウェアがバックグラウンドでリモート ストレージ ボリュームを作成します。このバックグラウンド プロセスのため、リモート ストレージ ボリュームはSystem Managerでは管理できず、インポート処理にのみ使用できます。
作成されたリモート ストレージ ボリュームは、ETERNUS AB/HBシリーズ システムの他の標準ボリュームと同様に扱われますが、次の点が異なります。
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リモート ストレージ デバイスのプロキシとして使用できる
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他のボリューム コピーやSnapshotの候補として使用できない
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インポートの実行中はData Assuranceの設定を変更できない
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インポート処理専用に予約されているため、どのホストにもマッピングできない
各リモート ストレージ ボリュームは1つのリモート ストレージ オブジェクトにのみ関連付けられますが、リモート ストレージ オブジェクトは複数のリモート ストレージ ボリュームに関連付けることができます。リモート ストレージ ボリュームは次の情報を組み合わせて一意に識別されます。
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リモート ストレージ オブジェクトID
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リモート ストレージ デバイスのLUN番号
ターゲット ボリュームの候補
ターゲット ボリュームは、ローカルのETERNUS AB/HBシリーズ システム上のデスティネーション ボリュームです。
デスティネーション ボリュームは次の基準を満たす必要があります。
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RAID / DDPボリュームである
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リモート ストレージ ボリューム以上の容量がある
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リモート ストレージ ボリュームとブロック サイズが同じ
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有効な状態(最適)である
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ボリューム コピー、Snapshotコピー、非同期ミラーリング、同期ミラーリングのどの関係も確立できない
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次の再構成処理を実行中でない:ボリュームの動的拡張、容量の動的拡張、セグメント サイズの動的変更、RAIDの動的変更、容量の動的削減、デフラグ
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インポート開始前にホストにマッピングすることはできない(インポート開始後はマッピングできる)
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Flash Read Cache(FRC)が有効になっていない
System Managerのリモート ストレージ インポート ウィザードではこれらの要件が自動的にチェックされます。デスティネーション ボリュームの選択肢には、すべての要件を満たすボリュームだけが表示されます。
制限事項
リモート ストレージ機能には次の制限事項があります。
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ミラーリングが無効になっている必要がある
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ETERNUS AB/HBシリーズ システム上のデスティネーション ボリュームにSnapshotがない
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インポート開始前に、ETERNUS AB/HBシリーズ システム上のデスティネーション ボリュームがどのホストにもマッピングされていない
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ETERNUS AB/HBシリーズ システム上のデスティネーション ボリュームでリソース プロビジョニングが無効になっている
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リモート ストレージ ボリュームを1つ以上のホストに直接マッピングすることはできない
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Web Services Proxyはサポートされない
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iSCSI CHAPシークレットはサポートされない
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SMcliはサポートされない
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VMwareデータストアはサポートされない
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インポート ペアが存在する場合、ペアを構成するストレージ システムは一度に1つずつしかアップグレードできない
本番環境のインポートの準備
本番環境のインポート前に、テスト インポート(ドライ ラン)を実施し、適切に構成されていることを確認する必要があります。
インポート処理とその所要時間には多くの変動要素が影響します。本番環境のインポートがうまくいくことを確認し、その所要時間を予測するために、テスト インポートを実行してすべての接続が想定どおりに機能し、インポート処理が適切な時間で完了することを確認できます。テスト後、本番環境のインポートを開始する前に、必要に応じて調整を行うことができます。