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ボリュームのキャッシュ設定の変更

読み取り / 書き込みキャッシュ設定を変更して、ボリュームの全体的なI/Oパフォーマンスを調整することができます。

タスク概要

ボリュームのキャッシュ設定を変更する際は、次のガイドラインに注意してください。

  • [キャッシュ設定の変更] ダイアログ ボックスを開いたあとに、選択したキャッシュ プロパティの横にアイコンが表示される場合があります。このアイコンは、コントローラーがキャッシュ処理を一時的に停止したことを示しています。一時停止は、新しいバッテリを充電しているとき、コントローラーが削除されたとき、あるいはコントローラーでキャッシュ サイズの不一致が検出されたときに発生します。これらの状況が解消されると、ダイアログ ボックスで選択したキャッシュ プロパティがアクティブになります。選択したキャッシュ プロパティがアクティブにならない場合は、富士通のサポートに連絡してください。

  • キャッシュ設定は、1つのボリュームまたはストレージ システム上の複数のボリュームに対して変更できます。すべてのボリュームに対して同時にキャッシュ設定を変更することができます。

手順
  1. [管理] ページで、キャッシュ設定を変更するボリュームが含まれているストレージ システムを選択します。

  2. [プロビジョニング]>[ボリュームの管理]を選択します。

  3. いずれかのボリュームを選択し、[さらに表示]>[キャッシュ設定の変更]を選択します。

    [キャッシュ設定の変更] ダイアログ ボックスが表示されます。ストレージ システム上のすべてのボリュームが、このダイアログ ボックスに表示されます。

  4. 読み取りキャッシュと書き込みキャッシュの設定を変更する場合は、[基本] タブを選択します。

    フィールドの詳細
    キャッシュ設定 説明

    読み取りキャッシュ

    読み取りキャッシュは、ドライブから読み取られたデータを格納するバッファーです。読み取り処理の対象となるデータが以前の処理ですでにキャッシュに格納されていれば、ドライブにアクセスする必要はありません。読み取りキャッシュのデータは、フラッシュされるまで保持されます。

    書き込みキャッシュ

    書き込みキャッシュは、ドライブにまだ書き込まれていないホストからのデータを格納するバッファーです。書き込みキャッシュのデータは、ドライブに書き込まれるまで保持されます。書き込みキャッシュにより、I/Oパフォーマンスを向上させることができます。
    ボリュームに対して[書き込みキャッシュ]を無効にすると、キャッシュが自動的にフラッシュされます。

  5. シック ボリュームの詳細設定を変更する場合は、[アドバンスト] タブを選択します。詳細なキャッシュ設定を指定できるのはシック ボリュームだけです。

    フィールドの詳細
    設定 説明

    動的キャッシュ読み取りプリフェッチ

    動的キャッシュ読み取りプリフェッチでは、コントローラーは、ドライブからキャッシュにデータ ブロックを読み取っているときに、連続する追加のデータ ブロックをキャッシュにコピーすることができます。これにより、以降のデータ要求にキャッシュから対応できる可能性が高まります。動的キャッシュ読み取りプリフェッチは、シーケンシャルI/Oを使用するマルチメディア アプリケーションで重要です。データがキャッシュにプリフェッチされる速度と量は、ホスト読み取りの速度と要求サイズに基づいて自動で調整されます。ランダム アクセスの場合、データがキャッシュにプリフェッチされることはありません。この機能は、読み取りキャッシュが無効になっている場合は適用されません。

    バッテリなしの書き込みキャッシュ

    バッテリなしの書き込みキャッシュでは、バッテリがない、障害が発生している、完全に放電されている、フル充電されていないなどの状況でも書き込みキャッシュが継続されます。バッテリなしの書き込みキャッシュを選択すると電源の喪失時にデータが失われる可能性があるため、一般には推奨されません。通常、書き込みキャッシュは、バッテリが充電されるか障害が発生したバッテリが交換されるまで、自動で一時的にオフになります。

    データ損失の可能性 – 保護用のユニバーサル電源装置がない場合にこのオプションを選択すると、データが失われる可能性があります。また、コントローラーのバッテリがない状況で[バッテリなしの書き込みキャッシュ]オプションを有効にした場合にも、データが失われる可能性があります。

    ミラーリングありの書き込みキャッシュ

    ミラーリングありの書き込みキャッシュでは、一方のコントローラーのキャッシュ メモリーに書き込まれたデータがもう一方のコントローラーのキャッシュ メモリーにも書き込まれます。そのため、一方のコントローラーで障害が発生した場合、もう一方のコントローラーで未処理の書き込み処理をすべて完了できます。書き込みキャッシュのミラーリングは、書き込みキャッシュが有効で、2台のコントローラーが配置されている場合にのみ使用できます。ミラーリングありの書き込みキャッシュは、ボリュームの作成時にデフォルトで設定されます。

  6. [保存] をクリックしてキャッシュ設定を変更します。

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