SANtricity 11.8 Solutions
Web Services Proxyを使用したストレージ システムの管理
ネットワーク内のストレージ システムを管理するためには、まずそれらを検出し、管理リストに追加する必要があります。
ストレージ システムを検出する
ストレージ システムは自動で検出されるように設定することも、手動で検出することもできます。
ストレージ システムの自動検出
wsconfig.xmlファイルの設定を変更することで、ネットワークのストレージ システムを自動的に検出するように指定できます。デフォルトでは、IPv6の自動検出は無効になっており、IPv4は有効になっています。
管理IPアドレスまたはDNSアドレスを1つ指定するだけで、ストレージ システムを追加することができます。パスが設定されていない場合や設定されていてルーティング可能な場合、サーバーはすべての管理パスを自動的に検出します。
初回接続後に、IPv6プロトコルを使用してコントローラーの設定からストレージ システムを自動的に検出しようとすると、検出に失敗することがあります。原因としては、IPアドレスの転送時の問題のほか、ストレージ システムでIPv6が有効になっているがサーバーでは有効になっていない場合などが考えられます。 |
IPv6の検出設定を有効にする前に、接続の問題を軽減するために、ストレージ システムへのIPv6接続がインフラでサポートされていることを確認してください。
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wsconfig.xmlファイルを開きます。このファイルは次の場所にあります。
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(Windows)- C:\Program Files\Fujitsu\SANtricity Web Services Proxy
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(Linux)- /opt/FJSVntapstwsp
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autodiscoverの設定を必要に応じて「
true
」から「false
」に変更します。次の例を参照してください。<env key="autodiscover.ipv6.enable">true</env>
パスが設定されていても、サーバーからアドレスにルーティングできるように設定されていないと、断続的に接続エラーが発生します。ホストからルーティング可能なIPアドレスを設定できない場合は、自動検出をオフにしてください(設定を「 false
」に変更)。 -
ファイルを保存します。
APIエンドポイントを使用したストレージ システムの検出と追加
APIエンドポイントを使用してストレージ システムを検出し、管理リストに追加することができます。この手順はストレージ システムとAPIの間に管理接続を作成します。
このタスクでは、検出したシステムを対話型のAPIドキュメントで管理できるように、REST APIを使用してストレージ システムを検出および追加する方法を説明します。ただし、ストレージ システムの管理には、使いやすいインターフェイスを搭載したUnified Managerを使用することもできます。詳細については、Unified Managerのオンライン ヘルプを参照してください。 |
SANtricityバージョン11.70以降のストレージ システムの場合は、SANtricity System ManagerインターフェイスでSYMbolの従来の管理インターフェイスを有効にしておく必要があります。そうしないと、Discoveryエンドポイントが失敗します。この設定を確認するには、System Managerを開き、[設定]>[システム]>[その他の設定]>[管理インターフェイスの変更]の順に選択します。
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対話型のAPIドキュメントにログインします。
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次の手順に従ってストレージ システムを検出します。
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APIドキュメントのドロップダウンで [V2] が選択されていることを確認し、[Storage-Systems] カテゴリーを展開します。
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[POST: /discovery] エンドポイントをクリックし、[Try it out] をクリックします。
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次の表の説明に従ってパラメーターを入力します。
startIP
endIP
ネットワーク内の1つ以上のストレージ システムを表す開始と終了のIPアドレス範囲を指定します。
useAgents
次のいずれかの値に設定します。
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true = ネットワーク スキャンにインバンドのエージェントを使用する。
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false = ネットワーク スキャンにインバンドのエージェントを使用しない。
connectionTimeout
接続がタイムアウトするまでの最大スキャン時間(秒数)を入力します。
maxPortsToUse
ネットワーク スキャンに使用するポートの最大数を入力します。
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[Execute] をクリックします。
APIの操作はユーザーへの確認なしで実行されます。 検出プロセスがバックグラウンドで実行されます。
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コード202が返されることを確認します。
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[Response Body] で、requestIdの戻り値を確認します。要求IDは次の手順で結果を表示する際に必要になります。
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次の手順に従って検出結果を確認します。
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[GET: /discovery] エンドポイントをクリックし、[Try it out] をクリックします。
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前の手順で確認した要求IDを入力します。[Request ID] を空白にすると、最後に実行された要求IDが使用されます。
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[Execute] をクリックします。
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コード200が返されることを確認します。
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応答の本文で、要求IDとstorageSystemsの内容を確認します。次の例のようになります。
"storageSystems": [ { "serialNumber": "123456789", "wwn": "000A011000AF0000000000001A0C000E", "label": "AB5100_Array", "firmware": "08.41.10.01", "nvsram": "N5700-841834-001", "ipAddresses": [ "10.xxx.xx.213", "10.xxx.xx.214" ],
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wwn、label、およびipAddressesの値を書き留めます。これらは次の手順で必要になります。
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次の手順に従ってストレージ システムを追加します。
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[POST: /storage-system] エンドポイントをクリックし、[Try it out] をクリックします。
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次の表の説明に従ってパラメーターを入力します。
id
このストレージ システムの一意の名前を入力します。ラベル(GET: /discoveryの応答に表示)を入力することもできますが、任意の文字列を使用できます。このフィールドに値を指定しないと、自動的に一意の識別子が割り当てられます。
controllerAddresses
GET: /discoveryの応答に表示されたIPアドレスを入力します。デュアル コントローラーの場合は、IPアドレスをカンマで区切って指定します。次に例を示します。
"IP address 1","IP address 2"
validate
true
を入力し、Web Servicesがストレージ システムに接続できるかどうかの確認を受け取ります。password
ストレージ システムの管理パスワードを入力します。
WWN
ストレージ システムのWWN(GET: /discoveryの応答に表示)を入力します。
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次の例のように、
"enableTrace": true
のあとの文字列をすべて削除します。{ "id": "AB5100_Array", "controllerAddresses": [ "Controller-A-Mgmt-IP","Controller-B-Mgmt_IP" ], "validate":true, "password": "array-admin-password", "wwn": "000A011000AF0000000000001A0C000E", "enableTrace": true }
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[Execute] をクリックします。
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ノードの応答がエンドポイントが正常に実行されたことを示す201であることを確認します。
Post: /storage-systems エンドポイントがキューに登録されます。次の手順で、GET: /storage-systems エンドポイントを使用して結果を確認できます。
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次の手順に従ってリストへの追加を確認します。
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[GET: /storage-system] エンドポイントをクリックします。
パラメーターは必要ありません。
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[Execute] をクリックします。
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ノードの応答がエンドポイントが正常に実行されたことを示す200であることを確認します。
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応答の本文で、ストレージ システムの詳細を確認します。管理対象システムのリストに追加されていれば、戻り値は次のようになります。
[ { "id": "AB5100_Array", "name": "AB5100_Array", "wwn": "000A011000AF0000000000001A0C000E", "passwordStatus": "valid", "passwordSet": true, "status": "optimal", "ip1": "10.xxx.xx.213", "ip2": "10.xxx.xx.214", "managementPaths": [ "10.xxx.xx.213", "10.xxx.xx.214" ] } ]
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管理可能なストレージ システム数の引き上げ
デフォルトでは、最大100台のストレージ システムをAPIで管理できます。さらに多くのストレージ システムを管理する必要がある場合は、サーバーのメモリー要件を増やす必要があります。
サーバーは512MBのメモリーを使用するように設定されています。ネットワーク内のストレージ システムが100台増えるごとに、これに250MB追加します。搭載されている物理メモリーよりも多くのメモリーは追加しないでください。オペレーティング システムやその他のアプリケーション用に十分な量を確保しておく必要があります。
デフォルトのキャッシュ サイズは8,192イベントです。MELイベントのキャッシュのおおよそのデータ使用量は、8,192イベントごとに1MBです。したがって、デフォルトのままにした場合、ストレージ システムのキャッシュ使用量は約1MBになります。 |
メモリーに加え、ストレージ システムごとにネットワーク ポートも必要です。LinuxとWindowsは、ネットワーク ポートをファイル ハンドルとみなします。ほとんどのオペレーティング システムでは、セキュリティ対策として、プロセスまたはユーザーが一度に開くことができるファイル ハンドル数が制限されています。特にLinux環境では、開いているTCP接続がファイル ハンドルとみなされるため、Web Services Proxyを使用するとこの制限を簡単に超えてしまいます。対処方法はシステムによって異なるため、この制限を引き上げる方法については、使用しているオペレーティング システムのドキュメントを参照してください。 |
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次のいずれかを実行します。
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Windowsの場合は、appserver64.initファイルを開き、
vmarg.3=-Xmx512M
という行を探します。 -
Linuxの場合は、webserver.shファイルを開き、
JAVA_OPTIONS="-Xmx512M"
という行を探します。
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メモリーを拡張するには、
512
を必要なメモリー(MB)に変更します。 -
ファイルを保存します。