ONTAP tools for VMware vSphere 9.13
ONTAP Toolsの高可用性の設定
ONTAP Toolsでは、障害時にONTAP Toolsの機能が中断しないようにハイアベイラビリティ(HA)構成がサポートされます。
ONTAP ToolsはVMware vSphereのハイアベイラビリティ(HA)機能とフォールト トレランス(FT)機能を活用することで高可用性を実現します。高可用性(HA)ソリューションは、次の原因でシステムが停止した場合に迅速なリカバリーを提供します。
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ホストの障害
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ネットワークの障害
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仮想マシンの障害(ゲストOSの障害)
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アプリケーション(ONTAP Tools)のクラッシュ
高可用性を確保するためにONTAP Toolsで必要な設定は特にありません。vCenter ServerおよびESXiホストでのみ、要件に応じてVMware vSphere HAまたはvSphere FTを設定する必要があります。HAとFTのどちらにも、クラスタ ホストと共有ストレージが必要です。FTには追加の要件と制限事項があります。
VMware vSphere HAソリューションとvSphere FTソリューションに加え、ONTAP ToolsもONTAP Toolsのサービスの常時実行をサポートします。ONTAP Toolsのwatchdogプロセスが3つのサービスをすべて定期的に監視し、何らかの障害を検出するとサービスを自動的に再起動します。これにより、アプリケーションの障害を防止できます。
vCenter HAはONTAP Toolsではサポートされていません。 |
VMware vSphere HA
ONTAP Tools for VMware vSphereを導入するvSphere環境を、高可用性(HA)向けに設定できます。VMware HAは、仮想環境でハードウェアやオペレーティング システムの障害が発生した場合にフェイルオーバー保護を実現します。
仮想マシンを監視してオペレーティングシステムやハードウェアの障害を検出し、リソース プールにある他の物理サーバー上の仮想マシンを再起動します。サーバーの障害が検出された場合、手動での対応は不要です。
VMware HAの設定手順は、vCenter Serverのバージョンによって異なります。VMware HAの設定手順を確認するには、次の参照先で必要なvCenter Serverバージョンを選択してください。
VMware vSphereフォールト トレランス
VMware vSphereフォールト トレランス(FT)機能を使用すると、上位レベルでの高可用性(HA)を実現し、データや接続が失われないよう仮想マシンを保護することができます。vSphere FT for ONTAP Toolsは、vCenter Serverから有効または無効にする必要があります。
環境内のONTAP Toolsに必要な数のvCPU(少なくとも2個、大規模環境の場合は4個)とFTがvSphereライセンスでサポートされていることを確認してください。
vSphere FTを使用すると、サーバーの障害時にも仮想マシンを継続的に稼働できます。仮想マシンでvSphere FTが有効な場合は、Distributed Resource Scheduler(DRS)で選択された別のホスト(セカンダリー仮想マシン)にプライマリー仮想マシンのコピーが自動的に作成されます。DRSが有効になっていない場合は、使用可能なホストからターゲット ホストが選択されます。vSphere FTは、プライマリー仮想マシンとセカンダリー仮想マシンをロックステップ モードで運用し、プライマリー仮想マシンの実行状態をセカンダリー仮想マシンにミラーリングします。
ハードウェア障害が原因でプライマリー仮想マシンに障害が発生すると、プライマリー仮想マシンが停止したところから、セカンダリー仮想マシンがすぐに処理を再開します。ネットワーク接続、トランザクション、データが失われることなく、セカンダリー仮想マシンで実行が継続されます。
ご使用のシステムが、vCenter Serverインスタンス向けにvSphere FTを設定するためのCPU要件、仮想マシンの制限要件、ライセンス要件を満たしている必要があります。
HAの設定手順は、vCenter Serverのバージョンによって異なります。HAの設定手順を確認するには、次の参照先で必要なvCenter Serverバージョンを選択してください。