ONTAP tools for VMware vSphere 9.12

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ONTAP Tools for VMware vSphereクイック スタート

ONTAP Tools for VMware vSphereは、VSC、VASA Provider、およびStorage Replication Adapter(SRA)の拡張機能を1つにまとめたvCenter Serverプラグインです。VSCは、ベストプラクティスに基づいてESXiホストの設定とONTAPストレージのプロビジョニングを実施するため、すべてのONTAP vSphere環境に推奨されるプラグインです。VASA Providerは仮想ボリューム(vVol)のサポートに必要であり、SRAはVMware Site Recovery Managerと連携します。

設置の準備

このプラグインを仮想アプライアンスとして導入することで、各製品を別々にインストールしてvCenter Serverに登録する手間を減らすことができます。

導入の要件

ONTAP Toolsは、Windows vCenter ServerまたはVMware vCenter Server Virtual Appliance(vCSA)で使用できます。ESXiシステムを含むサポート対象のvSphereに導入する必要があります。

スペースとホストのサイジングの最小要件は次のとおりです。

システム 最小要件

スペース

シンプロビジョニングによるインストールの場合は2.1GB、シックプロビジョニングによるインストールの場合は54.0GB

ホストのサイジング

推奨メモリー:12GB、推奨CPU数:2: 12 GB, Recommended CPUs:

次のライセンスを確認してください。

ライセンス 説明

SnapMirror

(オプション)vVolレプリケーションを使用している場合、SRAおよびVASA Providerのフェイルオーバー処理で必要です。

FlexClone

(オプション)SRAのテスト フェイルオーバー処理とVASA ProviderのvVol処理を実行する場合に必要です。

ONTAP Toolsで使用されるデフォルトの双方向TCPポートは次のとおりです。

その他の要件 説明

9083

有効にすると、VASA ProviderとSRAの両方がこのポートを使用してvCenter Serverと通信します。このポートはTCP/IP設定を取得する場合にも必要です。

443

クレデンシャルの設定方法によっては、VMware vCenter Serverとストレージ システムがこのポートでセキュアーな通信をリスンします。

8143

VSCは、このポートでセキュアーな通信をリスンします。

7

VSCがONTAPにエコー要求を送信して到達できるかどうかを確認します。ストレージ システムを追加する際にのみ必要で、あとで無効にできます。

ストレージとアプリケーションの最小要件:

ストレージ、ホスト、およびアプリケーション バージョン要件

ONTAP

ONTAP 9.7、9.8P1以降。

VMware vSphere、vCenter Server、ESXiホスト、Site Recovery Manager(SRM)、プラグイン アプリケーション、データベース

富士通サポートにお問い合わせください。

ONTAP Toolsの要件

  • vCenter Server環境を設定およびセットアップします。

  • .ovaファイルをダウンロードします。

  • vCenter Serverインスタンスのログイン クレデンシャルを用意します。

  • ONTAP Toolsの導入時にブラウザー キャッシュの問題が発生しないよう、ブラウザー キャッシュを削除します。

  • 仮想アプライアンスがICMP pingに応答するためのデフォルト ゲートウェイを設定します。

  • 仮想アプライアンスの有効なDNSホスト名を用意します。

SRAに関するオプションの要件

VMware Site Recovery Managerとともに使用する仮想アプライアンスを導入する場合は、次の作業を完了しておく必要があります。
* SRMアプライアンスを使用している場合は、SRAの.tar.gzファイルをダウンロードします。

ONTAP Toolsの導入

手順
  1. バイナリーと署名済み証明書が含まれている.zipファイルを富士通ダウンロードサイトからvSphere Clientシステムにダウンロードして、ONTAP Toolsを導入します。

  2. .zipファイルを展開して.ovaファイルを導入します。

    SRAを導入している場合は、ソースとデスティネーションの両方のサイトに.ovaファイルを導入する必要があります。

  3. vSphere Web Clientにログインし、[Home] > [ホストおよびクラスタ]を選択します。

  4. 目的のデータセンターを右クリックし、[OVF テンプレートのデプロイ]をクリックします。

    vCenter7.0u3e以降のリリースを使用している場合は、以下の操作を実行します。それ以外の場合は、手順5に進みます。これは、OVAバイナリーの整合性が改ざんされていないことを確認する手順であり、省略可能です。

    • 富士通ダウンロードサイトからOTV_INTER_ROOT_CERT_CHAIN.pemファイルをダウンロードします。

    • [vcenter] > [管理] > [証明書の管理]に移動します。

    • [信頼できるルート証明書の追加]オプションをクリックします。

    • [参照]をクリックし、OTV_INTER_ROOT_CERT_CHAIN.pemファイルのパスを指定します。

    • [追加]をクリックします。

      「DigiCert Code Signing - DigiCert Trusted G4 Code Signing RSA4096 SHA384 2021 CA1 (Trusted certificate)」というメッセージは、ダウンロードしたOVAファイルの整合性が確認できたことを示しています。
      「DigiCert Code Signing - DigiCert Trusted G4 Code Signing RSA4096 SHA384 2021 CA1 (Invalid certificate)」というメッセージが表示された場合は、VMware vCenter Serverを7.0U3E以降のバージョンにアップグレードしてください。
  5. .ovaファイルのURLを入力するか、.ovaファイルの保存先フォルダーを参照し、[次へ]をクリックします。

  6. 必要な詳細情報を入力して導入を完了します。

(オプション)vCenter Serverに登録せずにコンテナを作成する場合は、[Configure vCenter or Enable VCF]セクションで[Enable VMware Cloud Foundation (VCF)]のチェック ボックスを選択します。

導入処理が完了するのを待ちます。進捗状況は[Tasks]タブで確認できます。

導入中にチェックサム検証が実行されます。導入に失敗した場合は、以下の操作を行います。

  1. vpserver/logs/checksum.logを確認します。「checksum verification failed」というメッセージがある場合は、同じログで問題のあったjarファイルの検証データを確認できます。

    ログ ファイルには、sha256sum -c /opt/netapp/vpserver/conf/checksumsの実行結果が含まれています。

  2. vscserver/log/checksum.logを確認します。「checksum verification failed」というメッセージがある場合は、同じログで問題のあったjarファイルの検証データを確認できます。

    ログファイルには、sha256sum -c /opt/netapp/vscerver/etc/checksumsの実行結果が含まれています。

SRMへのSRAの導入

SRAはWindows SRMサーバーまたは8.2 SRMアプライアンスに導入できます。

SRMアプライアンスへのSRAのアップロードと設定

手順
  1. 富士通ダウンロードサイトから.tar.gzファイルをダウンロードします。

  2. SRMアプライアンスの画面で、[Storage Replication Adapter] > [New Adapter]をクリックします。

  3. .tar.gzファイルをSRMにアップロードします。

  4. アダプターを再スキャンして、SRMの[Storage Replication Adapters]ページで詳細が更新されたことを確認します。

  5. puttyを使用して、管理者アカウントでSRMアプライアンスにログインします。

  6. 次のコマンドでrootユーザーに切り替えます:su root

  7. ログの場所で次のコマンドを入力して、SRA Dockerで使用するDocker IDを取得します:docker ps -l

  8. 次のコマンドでコンテナIDにログインします:docker exec -it -u srm <container id> sh

  9. 次のコマンドでSRMにONTAP ToolsのIPアドレスとパスワードを設定します:perl command.pl -I <otv-IP> administrator <otv-password>
    ストレージ クレデンシャルが保存されたことを示すメッセージが表示されます。

SRAクレデンシャルの更新

手順
  1. 次のコマンドを使用して、/srm/sra/confディレクトリーの内容を削除します。

    1. cd /srm/sra/conf

    2. rm -rf *

  2. perlコマンドを実行して、SRAに新しいクレデンシャルを設定します。

    1. cd /srm/sra/

    2. perl command.pl -I <otv-IP> administrator <otv-password>

VASA ProviderとSRAの有効化

手順
  1. OVA ONTAP Toolsの導入時に指定したvCenter IPを使用して、vSphere Web Clientにログインします。

  2. [ショートカット]ページで、プラグイン セクションの[Fujitsu ONTAP ツール]をクリックします。

  3. Fujitsu ONTAP ツールの左側のペインで、[設定] > [管理設定] > [機能の管理]を選択し、必要な機能を有効にします。

    VASA Providerはデフォルトで有効になっています。vVolデータストアのレプリケーション機能を使用する場合は、[vVol レプリケーションを有効にする]トグル ボタンをオンにします。
  4. Fujitsu ONTAP ツールのIPアドレスと管理者パスワードを入力し、[適用]をクリックします。

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