ONTAP tools for VMware vSphere 9.12

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vVolデータストアのリバランシング

ONTAP Toolsでは、データセンター内のFlexVolをリバランシングするコマンドがサポートされています。主な目的は、FlexVol間でスペース使用率を均等にすることです。スペース使用量、シンプロビジョニング、LUN数、およびストレージ機能プロファイルに基づいて、既存のボリュームにvVolが再配分されます。

vVolデータストアのリバランシングは、LUNの移動またはファイルの移動によって実行されます。vVolのリバランシングで考慮される条件は以下のとおりです。

  • NFS vVolデータストアはサポートされません。

  • 既存のFlexVolのサイズは変更されず、新しいFlexVolも追加されません。

  • ストレージ機能またはボリューム属性が同じFlexVolのみがリバランシングされます。

  • スペース使用率が最も高いFlexVolがリバランシングの対象となります。

  • 仮想マシンに関連付けられているすべてのvVolが同じFlexVolに移動されます。

  • LUNとファイルの数の上限は維持されます。

  • FlexVol間のスペース使用率の差が10%の場合はリバランシングは実行されません。

リバランシング コマンドは、空のFlexVolを削除することで他のデータストア用のスペースを確保します。つまり、このコマンドを使用してデータストアから不要なFlexVolを削除できます。このコマンドは、ある仮想マシンに関連付けられているすべてのvVolを同じFlexVolに移動するように設計されています。問題を最小限に抑えるために、リバランシングの開始前に事前確認が実行されます。ただし、事前確認が成功した場合でも、一部のvVolでリバランシング処理が失敗することがあります。この場合、リバランシング処理はロールバックされません。そのため、仮想マシンに関連付けられているvVolが別々のFlexVolに配置される可能性があり、その場合は警告ログが生成されます。

  • データストアと仮想マシンの処理を並行して実行することはできません。

  • vVolのリバランシング処理が完了するたびに、クラスタの再検出処理を実行する必要があります。

  • vVolのリバランシング処理で大量のvVolデータストアが特定された場合、設定されているデフォルトの期間を過ぎると転送処理がタイムアウトします。

    • その場合は、vvol.propertiesファイルを編集して値をofftap.operation.timeout.period.seconds=29700に設定し、VASA Providerサービスを再起動してください。

  • FlexVolにSnapshotがある場合、スペース使用率に関する十分な情報が得られないためvVolが正しくリバランシングされません。

  • VASA Providerプロパティのenable.update.vvol.through.discoveryをtrueに設定すると、コンテナのリバランシング処理がタイムアウトになったときに、ONTAP ToolsとONTAPの間でデータの整合性を確保できます。

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