ONTAP tools for VMware vSphere 9.13
ONTAP Toolsの概要
ONTAP Tools for VMware vSphereは、弊社のストレージ システムを使用するVMware環境で、仮想マシンのエンドツーエンドのライフサイクル管理機能を提供します。管理者がvCenter Server内でストレージを直接管理できるため、VMware環境のストレージとデータの管理が簡易化されます。
ONTAP ToolsはvSphere Clientと統合されており、シングル サインオン(SSO)サービスを利用できます。vCenter Serverインスタンスが複数ある環境では、管理するvCenter Serverインスタンスごとに専用のONTAP Toolsの登録済みインスタンスが必要です。
ONTAP Toolsの各コンポーネントは、ストレージをより効率的に管理するための機能を提供します。
VMware vSphere Clientリモート プラグイン ツールは、プラグイン機能をvCenter Server内で実行せずに、vSphere Clientに統合できるよう設計されています。これにより、プラグインの分離が容易になり、大規模なvSphere環境で動作するプラグインのスケールアウトが実現します。
Virtual Storage Console(VSC)
VSCでは次の作業を実行できます。
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VSCに対し、SRAとVASA Providerの両方で利用できるストレージ コントローラーを追加し、クレデンシャルを割り当て、ストレージ コントローラーのアクセス許可を設定する
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データストアをプロビジョニングする
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vCenter Server環境内のデータストアと仮想マシンのパフォーマンスを監視する
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ロールベース アクセス制御(RBAC)を使用してvCenter Serverオブジェクトへの管理者アクセスを次の2つのレベルで制御する
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vSphereオブジェクト(仮想マシンやデータストアなど)
これらのオブジェクトの管理にはvCenter Server RBACを使用します。
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ETERNUS AX/AC/HX series
ストレージ システムの管理にはONTAP RBACを使用します。
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弊社のストレージに接続されているESXiホストのホスト設定を表示および更新する
NFS Plug-in for VMware vStorage APIs for Array Integration(VAAI)を使用することは、VSCのプロビジョニング処理にメリットがあります。NFS Plug-in for VAAIは、ESXiホストにインストールされているVMwareの仮想ディスク ライブラリーを統合するソフトウェア ライブラリーです。VMware VAAIパッケージを使用すると、特定のタスクを物理ホストからストレージ アレイにオフロードできます。シンプロビジョニングやハードウェア アクセラレーションなどのタスクをアレイ レベルで実行して、ESXiホスト上のワークロードを削減できます。コピー オフロード機能やスペース リザベーション機能によって、VSCの処理のパフォーマンスが向上します。
NFS Plug-in for VAAIはVSCに付属していません。ただし、ダウンロードサイトから、このプラグインのインストール パッケージをダウンロードして、インストール手順を確認できます。
VASA Provider
VASA Provider for ONTAPは、VMware vSphere APIs for Storage Awareness(VASA)を使用して、VMware vSphereで使用されているストレージに関する情報をvCenter Serverに送信します。ONTAP Toolsには、VSCと統合されたVASA Providerがあります。VASA Providerでは次の作業を実行できます。
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VMware Virtual Volume(vVol)データストアをプロビジョニングする
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環境に応じたストレージのサービス レベル目標(SLO)を定義するストレージ機能プロファイルを作成して使用する
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データストアがストレージ機能プロファイルに準拠しているかを確認する
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ボリュームやアグリゲートがしきい値に近づいたときに警告するアラートを設定する
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vVolデータストアに作成された仮想マシン ディスク(VMDK)と仮想マシンのパフォーマンスを監視する
Storage Replication Adapter(SRA)
SRAを有効にしてVMware Site Recovery Manager(SRM)と一緒に使用すると、障害時にvCenter Serverのデータストアと仮想マシンをリカバリーできます。SRAでは、保護対象サイトとリカバリー サイトにアレイベースのレプリケーション(ABR)を使用して、障害時のディザスタ リカバリーを実行できます。
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