SANtricity 11.8 Commands

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整合性グループの作成

create consistencyGroup コマンドは、Snapshotグループを含めることができる、新しい空の整合性グループを作成します。Snapshotグループは、set consistencyGroup addCGMember コマンドを使用して追加する必要があります。

対応シリーズ

このコマンドは、すべてのSMcliパッケージがインストールされていれば、HB2100/HB2200/HB2300、HB5100/HB5200、AB6100、AB3100を含むあらゆるストレージ システムに適用されます。

ロール

このコマンドをHB2100/HB2200/HB2300、HB5100/HB5200、AB6100、またはAB3100のストレージ システムに対して実行するには、Storage Adminロールが必要です。

構文

create consistencyGroup userLabel="consistencyGroupName"
[repositoryFullPolicy=(failBaseWrites | purgeSnapImages)]
[repositoryFullLimit=percentValue]
[autoDeleteLimit=numberOfSnapImages]
[enableSchedule=(TRUE | FALSE)]
[schedule (immediate | snapSchedule)]
[rollbackPriority=(lowest | low | medium | high | highest)]

パラメーター

パラメーター 説明

userLabel

新しく作成する整合性グループの名前。新しい整合性グループ名は二重引用符(" ")で囲みます。

repositoryFullPolicy

Snapshotリポジトリ ボリュームの容量が上限に達している場合にSnapshot処理をどのように継続するかを指定します。ベース ボリュームへの書き込みを停止する(failBaseWrites)か、Snapshotイメージを削除(パージ)する(purgeSnapImages)かを選択できます。デフォルトの処理は purgeSnapImages です。

repositoryFullLimit

リポジトリの容量がこの割合に達すると、Snapshotリポジトリ ボリュームの上限に近づいているという警告が表示されます。整数値を使用します。たとえば、70という値は70%を意味します。デフォルト値は75です。

autoDeleteLimit

各Snapshotグループでは、Snapshotイメージの自動削除を実行して、グループ内のSnapshotイメージの総数を指定したレベル以下に保つように設定できます。このオプションを有効にすると、Snapshotグループの上限値を越えないように、新しいSnapshotイメージが作成されるたびに最も古いSnapshotイメージが自動的に削除されます。この処理によってリポジトリ容量が解放されて、残りのSnapshotイメージに対するcopy-on-write要求に使用できるようになります。

enableSchedule

Snapshot処理をスケジュールする機能をオンにするかオフにするかを指定します。Snapshotのスケジュール設定をオンにする場合は、このパラメーターを TRUE に設定します。Snapshotのスケジュール設定をオフにする場合は、このパラメーターを FALSE に設定します。

rollBackPriority

システムのパフォーマンスを犠牲にしてシステム リソースをロールバック処理に割り当てるかどうかを決定します。high は、ロールバック処理を他のすべてのホストI/Oよりも優先します。low は、ホストI/Oへの影響を最小限に抑えてロールバック処理を実行します。

整合性グループは、追加するすべてのSnapshotイメージをバッチ形式で管理できる論理エンティティです。整合性グループは、Snapshotイメージに関して整合性の要件や依存関係を相互に持つSnapshotグループの集まりです。整合性グループ用に作成し、使用するSnapshotイメージはすべて、整合依存関係に従って管理する必要があります。

名前には、英数字、アンダースコア(_)、ハイフン(-)、シャープ(#)を任意に組み合わせて使用できます。名前の最大文字数は30文字です。

整合性グループのSnapshotイメージは、あるSnapshotイメージが整合性グループに存在するかどうかに基づいて推測できます。1つの整合性グループ内に存在するすべてのSnapshotイメージは、共通のタイム スタンプとシーケンス番号を共有します。

Snapshotイメージの整合性グループ上での操作は単一の要求として処理されます。これが原因で、各メンバーの関連付けられているベース ボリュームに対する保留中のI/O処理はすべて、Snapshotoイメージを作成する前に削除され、中断されます。整合性グループのすべてのメンバーに関してSnapshotイメージの作成を正常に完了できない場合は、処理が失敗し、何も行われません(つまり、新しいSnapshotイメージは作成されません)。

この動作に基づいて、整合性グループのすべてのメンバーで、通常はSnapshotイメージの数が同じになります。ただし、整合性グループに新しいメンバーが追加される場合、その整合性グループの既存のメンバー上で以前に作成されたSnapshotイメージは、新しいメンバーにはありません。Snapshotイメージが存在しないことは、エラー状態とはみなされません。その後、整合性グループの一部のメンバーのみに存在するSnapshotイメージの削除またはロールバックの要求を行うと、指定したSnapshotイメージが実際に存在するメンバーのみに影響します。

自動削除

各整合性グループでは、Snapshotイメージの自動削除を実行して、グループ内のSnapshotイメージの総数を指定したレベル以下に保つように設定できます。Snapshotグループ内のSnapshotイメージの数が上限に達すると、そのSnapshotグループ内で新しいSnapshotイメージが作成されるたびに、autoDeleteLimit パラメーターによってSnapshotイメージが自動的に削除されます。autoDeleteLimit パラメーターは、パラメーターで定義されているイメージ数の上限値以下になるまで、Snapshotグループ内の最も古いSnapshotイメージを削除します。この処理によってリポジトリ容量が解放されて、残りのSnapshotイメージに対するcopy-on-write要求に使用できるようになります。

整合性グループ内のSnapshotイメージのスケジュール

enableSchedule パラメーターと schedule パラメーターによって、Snapshotをスケジュールできます。これらのパラメーターを使用すると、日単位、週単位、または月単位(曜日または日にち)でSnapshotをスケジュールできます。enableSchedule パラメーターは、Snapshotのスケジュール機能をオンまたはオフにします。スケジュールを有効にする場合は、schedule パラメーターを使用して、Snapshotをいつ作成するかを定義します。

次の表では、schedule パラメーターのオプションの使用方法について説明します。

パラメーター 説明

schedule

スケジュール パラメーターの指定に必要です。

immediate

処理をただちに開始します。この項目は、他のスケジュール パラメーターと同時に指定することはできません。

enableSchedule

true に設定すると、スケジュールがオンになります。false に設定すると、スケジュールがオフになります。

デフォルトは false です。

startDate

処理を開始する特定の日付。日付の入力形式はMM:DD:YYです。デフォルトは現在の日付です。このオプションの例は startDate=06:27:11 です。

scheduleDay

処理を開始する曜日。次の値をすべてまたは1個以上指定できます。

  • monday

  • tuesday

  • wednesday

  • thursday

  • friday

  • saturday

  • sunday

値はかっこで囲みます。たとえば、[scheduleDay=(wednesday)]などです。

複数の曜日を指定する場合は、各曜日をスペースで区切り、全体を丸かっこで囲みます。たとえば、[scheduleDay=(monday wednesday friday)]などです。

このパラメーターは、月次スケジュールとは互換性がありません。

startTime

処理を開始する時刻。時刻の入力形式はHH:MMで、HHは時間、MMは分です。24時間方式のクロックを使用します。たとえば、午後2:00は14:00となります。このオプションの例は startTime=14:27 です。

scheduleInterval

処理の最小実行間隔(分)を指定します。1440(24時間)以下の30の倍数で指定する必要があります。

このオプションの例は scheduleInterval=180 です。

endDate

処理を停止する特定の日付。日付の入力形式はMM:DD:YYです。終了日が不要な場合は、noEndDate と指定できます。このオプションの例は endDate=11:26:11 です。

timesPerDay

1日あたりの処理の実行回数。このオプションの例は timesPerDay=4 です。

timezone

スケジュールに使用するタイム ゾーンを指定します。次の2つの方法で指定できます。

  • GMT±HH:MM

    GMTからのタイム ゾーンのオフセット。例:timezone=GMT-06:00

  • 文字列

    標準的なタイム ゾーンのテキスト文字列を引用符で囲む必要があります。例:timezone="America/Chicago"

scheduleDate

処理を実行する日にち。日にちの値は1~31の数値です。

このパラメーターは、週次スケジュールとは互換性がありません。

scheduleDate オプションの例は scheduleDate=("15") です。

month

処理を実行する特定の月。月の値は次のとおりです。

  • jan - 1月

  • feb - 2月

  • mar - 3月

  • apr - 4月

  • may - 5月

  • jun - 6月

  • jul - 7月

  • aug - 8月

  • sep - 9月

  • oct - 10月

  • nov - 11月

  • dec - 12月

値はかっこで囲みます。たとえば、[month=(jan)]などです。

複数の月を指定する場合は、各月をスペースで区切り、全体を丸かっこで囲みます。たとえば、[month=(jan jul dec)]などです。

月の特定の日に処理を実行する場合は、このパラメーターを scheduleDate パラメーターと一緒に使用します。

このパラメーターは、週次スケジュールとは互換性がありません。

次の表では、timeZone のパラメーターの使用方法について説明します。

タイムゾーン名 GMTオフセット

Etc/GMT+12

GMT-12:00

Etc/GMT+11

GMT-11:00

Pacific/Honolulu

GMT-10:00

America/Anchorage

GMT-09:00

America/Santa_Isabel

GMT-08:00

America/Los_Angeles

GMT-08:00

America/Phoenix

GMT-07:00

America/Chihuahua

GMT-07:00

America/Denver

GMT-07:00

America/Guatemala

GMT-06:00

America/Chicago

GMT-06:00

America/Mexico_City

GMT-06:00

America/Regina

GMT-06:00

America/Bogota

GMT-05:00

America/New_York

GMT-05:00

Etc/GMT+5

GMT-05:00

America/Caracas

GMT-04:30

America/Asuncion

GMT-04:00

America/Halifax

GMT-04:00

America/Cuiaba

GMT-04:00

America/La_Paz

GMT-04:00

America/Santiago

GMT-04:00

America/St_Johns

GMT-03:30

America/Sao_Paulo

GMT-03:00

America/Buenos_Aires

GMT-03:00

America/Cayenne

GMT-03:00

America/Godthab

GMT-03:00

America/Montevideo

GMT-03:00

Etc/GMT+2

GMT-02:00

Atlantic/Azores

GMT-01:00

Atlantic/Cape_Verde

GMT-01:00

Africa/Casablanca

GMT

Etc/GMT

GMT

Europe/London

GMT

Atlantic/Reykjavik

GMT

Europe/Berlin

GMT+01:00

Europe/Budapest

GMT+01:00

Europe/Paris

GMT+01:00

Europe/Warsaw

GMT+01:00

Africa/Lagos

GMT+01:00

Africa/Windhoek

GMT+01:00

Asia/Anman

GMT+02:00

Asia/Beirut

GMT+02:00

Africa/Cairo

GMT+02:00

Asia/Damascus

GMT+02:00

Africa/Johannesburg

GMT+02:00

Europe/Kiev

GMT+02:00

Asia/Jerusalem

GMT+02:00

Europe/Istanbul

GMT+03:00

Europe/Minsk

GMT+02:00

Asia/Baghdad

GMT+03:00

Asia/Riyadh

GMT+03:00

Africa/Nairobi

GMT+03:00

Asia/Tehran

GMT+03:30

Europe/Moscow

GMT+04:00

Asia/Dubai

GMT+04:00

Asia/Baku

GMT+04:00

Indian/Mauritius

GMT+04:00

Asia/Tbilisi

GMT+04:00

Asia/Yerevan

GMT+04:00

Asia/Kabul

GMT+04:30

Asia/Karachi

GMT+05:00

Asia//Tashkent

GMT+05:00

Asia/Calcutta

GMT+05:30

Asia/Colombo

GMT+05:30

Asia/Katmandu

GMT+05:45

Asia/Yekaterinburg

GMT+06:00

Asia/Almaty

GMT+06:00

Asia/Dhaka

GMT+06:00

Asia/Rangoon

GMT+06:30

Asia/Novosibirsk

GMT+07:00

Asia/Bangkok

GMT+07:00

Asia/Krasnoyarsk

GMT+08:00

Asia/Shanghai

GMT+08:00

Asia/Singapore

GMT+08:00

Australia/Perth

GMT+08:00

Asia/Taipei

GMT+08:00

Asia/Ulaanbaatar

GMT+08:00

Asia/Irkutsk

GMT+09:00

Asia/Tokyo

GMT+09:00

Asia/Seoul

GMT+09:00

Australia/Adelaide

GMT+09:30

Australia/Darwin

GMT+09:30

Asia/Yakutsk

GMT+10:00

Australia/Brisbane

GMT+10:00

Australia/Sydney

GMT+10:00

Pacific/Port Moresby

GMT+10:00

Australia/Hobart

GMT+10:00

Asia/Vladivostok

GMT+11:00

Pacific/Guadalcanal

GMT+11:00

Pacific/Auckland

GMT+12:00

Etc/GMT-12

GMT+12:00

Pacific/Fiji

GMT+12:00

Asia/Kamchatka

GMT+12:00

Pacific/Tongatapu

GMT+13:00

スケジュールを定義するためのコード文字列の例を次に示します。

enableSchedule=true schedule startTime=14:27
enableSchedule=true schedule scheduleInterval=180
enableSchedule=true schedule timeZone=GMT-06:00
enableSchedule=true schedule timeZone="America/Chicago"

scheduleInterval オプションも使用する場合、ファームウェアによって、timesPerDayscheduleInterval の2つのオプションのうち、小さいほうの値が選択されます。ファームウェアでは、設定した scheduleInterval オプションの値で1440を割ることによって、scheduleInterval オプションの整数値を計算します。たとえば、1440/180 = 8のようになります。ファームウェアはその後、timesPerDay の整数値と、計算した scheduleInterval の整数値を比較して、小さいほうの値を使用します。

スケジュールを削除する場合は、delete volume コマンドを、schedule パラメーターを指定して使用します。delete volume コマンドで schedule パラメーターを指定すると、スケジュールのみが削除され、Snapshotボリュームは削除されません。

整合性グループでロールバックを実行するとき、デフォルトの処理では、整合性グループのすべてのメンバーがロールバックされます。整合性グループのすべてのメンバーに関してロールバックを正常に開始できない場合、ロールバックは失敗し、何の処理も行われません。Snapshotイメージはロールバックされません。

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