SANtricity 11.8 Commands ( CA08871-194 ~ 196 )
Snapshotグループの作成
create snapGroup
コマンドは、新しいSnapshotグループおよび関連するリポジトリ ボリュームを作成します。
対応シリーズ
このコマンドは、すべてのSMcliパッケージがインストールされていれば、HB1100/HB1200、HB2100/HB2200/HB2300、HB5100/HB5200、AB6100、AB3100を含むあらゆるストレージ システムに適用されます。
ロール
このコマンドをHB1100/HB1200、HB2100/HB2200/HB2300、HB5100/HB5200、AB6100、またはAB3100のストレージ システムに対して実行するには、Storage Adminロールが必要です。
コンテキスト
Snapshotグループには、関連付けられているベース ボリュームの一連のSnapshotイメージが含まれています。Snapshotグループにはリポジトリ ボリュームがあり、これを使用して、Snapshotグループの一部であるすべてのSnapshotイメージのデータが保存されます。
Snapshotグループを作成する前に、空き容量のあるボリューム グループがあることを確認してください。 |
構文
create snapGroup userLabel="snapGroupName" sourceVolume="volumeName" [(repositoryVolume="repos_xxxx" | repositoryVolume=(volumeGroupName [capacity=capacityValue]) | repositoryVolume=(diskPoolName [capacity=capacityValue]))] [repositoryFullPolicy=(failBaseWrites | purgeSnapImages)] [rollbackPriority=(highest | high | medium | low | lowest)] [repositoryFullLimit=percentValue] [autoDeleteLimit=numberOfSnapImages]| [enableSchedule=(TRUE | FALSE)] [schedule (immediate | snapshotSchedule)]
パラメーター
パラメーター | 説明 |
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新しいSnapshotグループに付ける名前。Snapshotグループの識別子は二重引用符(" ")で囲みます。 |
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Snapshotイメージのソースとして使用するボリュームの名前。ソース ボリューム名は二重引用符(" ")で囲みます。 |
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Snapshotグループの変更されたデータを格納するリポジトリ ボリュームの名前。 リポジトリ ボリュームの名前を定義するには、次の2つのオプションがあります。
既存のリポジトリ ボリュームの名前は次の2つの部分で構成されます。
既存のリポジトリ ボリュームの名前は二重引用符(" ")で囲みます。 このコマンドを実行するときに新しいリポジトリ ボリュームを作成する場合は、リポジトリ ボリュームを含めるボリューム グループまたはディスク プールの名前を入力する必要があります。必要に応じて、リポジトリ ボリュームの容量を定義することもできます。容量を定義する場合は、次の値を使用できます。
容量オプションを使用しない場合は、ストレージ管理ソフトウェアによって、ベース ボリュームの容量の20%に設定されます。 このコマンドを実行すると、ストレージ管理ソフトウェアによって、Snapshotボリューム用のリポジトリ ボリュームが作成されます。 |
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Snapshotグループのリポジトリ ボリュームが上限に達している場合にSnapshotイメージ処理をどのように続行するかを定義します。ベース ボリュームへのI/O書き込みを停止する( |
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システムのパフォーマンスを犠牲にしてシステム リソースをロールバック処理に割り当てるかどうかを決定します。 |
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リポジトリの容量がこの割合に達すると、Snapshotグループのリポジトリ ボリュームの上限に近づいているという警告が表示されます。整数値を使用します。たとえば、70という値は70%を意味します。デフォルト値は75です。 |
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各Snapshotグループでは、Snapshotイメージの自動削除を実行して、グループ内のSnapshotイメージの総数を指定したレベル以下に保つように設定できます。このオプションを有効にすると、Snapshotグループの上限値を越えないように、新しいSnapshotイメージが作成されるたびに最も古いSnapshotイメージが自動的に削除されます。この処理によってリポジトリ容量が解放されて、残りのSnapshotイメージに対するcopy-on-write要求に使用できるようになります。 |
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このパラメーターを使用して、Snapshot処理のスケジュール機能をオンまたはオフにします。Snapshotのスケジュール設定をオンにする場合は、このパラメーターを |
注
Snapshotグループ名はそれぞれ一意である必要があります。ユーザー ラベルには、英数字、アンダースコア(_)、ハイフン(-)、シャープ(#)を任意に組み合わせて使用できます。ユーザー ラベルの最大文字数は30文字です。
Snapshotグループを作成するには、Snapshotイメージの格納先とする、関連付けられたリポジトリ ボリュームが必要です。既存のリポジトリ ボリュームを使用するか、新しいリポジトリ ボリュームを作成できます。リポジトリ ボリュームは、Snapshotグループの作成時に作成できます。Snapshotグループのリポジトリ ボリュームは拡張可能なボリュームで、標準ボリューム エンティティを最大16個まで接続することで構成されます。拡張可能なリポジトリ ボリュームは、最初は1つの要素だけで構成されます。その時点でのリポジトリ ボリュームの容量は、その要素の容量と同じです。リポジトリ ボリュームの容量は、標準のリポジトリ ボリュームを接続することで拡張できます。その後、複数の要素で構成された拡張可能なリポジトリ ボリュームの容量は、接続されたすべての標準ボリュームの合計容量となります。
Snapshotグループでは、各Snapshotイメージの作成時間に基づいて、Snapshotイメージが厳密に順序付けされます。別のSnapshotイメージよりもあとに作成されたSnapshotイメージは、もう一方のSnapshotイメージに対する後継となります。別のSnapshotイメージよりも前に作成されたSnapshotイメージは、もう一方に対する前身となります。
Snapshotグループのリポジトリ ボリュームは、最小容量の要件(次の合計)を満たす必要があります。
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32MB(Snapshotグループおよびcopy-on-write処理の固定オーバーヘッドのサポート用)。
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ロールバック処理の容量(ベース ボリュームの容量の5000分の1)。
この最小容量は、コントローラー ファームウェアとストレージ管理ソフトウェアによって適用されます。
Snapshotグループを初めて作成するときは、Snapshotイメージは含まれていません。Snapshotイメージを作成するときに、SnapshotグループにSnapshotイメージを追加します。create snapImage
コマンドを使用してSnapshotイメージを作成し、そのSnapshotイメージをSnapshotグループに追加します。
Snapshotグループの状態は次のいずれかになります。
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最適 – Snapshotグループは正常に動作しています。
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フル – Snapshotグループのリポジトリの容量が上限に達しています。copy-on-write処理はこれ以上実行できません。この状態になる可能性があるのは、Repository Fullポリシーが[Fail Base Writes]に設定されているSnapshotグループのみです。フル状態のSnapshotグループがある場合、Needs-Attention条件がストレージ システムに送信されます。
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しきい値超過 – Snapshotグループのリポジトリ ボリュームの使用率が、アラートのしきい値に達しているか、超えています。この状態のSnapshotグループがある場合、Needs-Attention条件がストレージ システムに送信されます。
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失敗 – Snapshotグループで問題が発生し、SnapshotグループのすべてのSnapshotイメージが使用できなくなりました。たとえば、特定のタイプのリポジトリ ボリューム障害により、失敗状態が発生する可能性があります。失敗状態からリカバリーする場合は、
revive snapGroup
コマンドを使用します。
autoDeleteLimit
パラメーターを使用することにより、Snapshotイメージを自動的に削除するように各Snapshotグループを設定できます。Snapshotイメージを自動的に削除すると、不要なイメージを定期的に手動で削除する必要がなくなります。不要なイメージが残っていると、リポジトリ ボリュームの容量が上限に達しているために、今後Snapshotイメージを作成できなくなる場合があります。autoDeleteLimit
パラメーターを使用すると、ストレージ管理ソフトウェアによって、Snapshotイメージが最も古いものから自動的に削除されます。ストレージ管理ソフトウェアによるSnapshotイメージの削除は、autoDeleteLimit
パラメーターで入力した数値とSnapshotイメージの数が等しくなるまで続けられます。新しいSnapshotイメージがリポジトリ ボリュームに追加されると、ストレージ管理ソフトウェアでは、autoDeleteLimit
パラメーターの数値に達するまで、最も古いSnapshotイメージが削除されます。
enableSchedule
パラメーターと schedule
パラメーターによって、SnapshotグループのSnapshotイメージの作成をスケジュールできます。これらのパラメーターを使用すると、日単位、週単位、または月単位(曜日または日にち)でSnapshotをスケジュールできます。enableSchedule
パラメーターは、Snapshotのスケジュール機能をオンまたはオフにします。スケジュールを有効にする場合は、schedule
パラメーターを使用して、Snapshotをいつ作成するかを定義します。
次の表では、schedule
パラメーターのオプションの使用方法について説明します。
パラメーター | 説明 | ||||
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スケジュール パラメーターの指定に必要です。 |
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処理をただちに開始します。この項目は、他のスケジュール パラメーターと同時に指定することはできません。 |
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処理を開始する特定の日付。日付の入力形式はMM:DD:YYです。デフォルトは現在の日付です。このオプションの例は |
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処理を開始する曜日。次の値をすべてまたは1個以上指定できます。
複数の曜日を指定する場合は、各曜日をスペースで区切り、全体を丸かっこで囲みます。たとえば、[
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処理を開始する時刻。時刻の入力形式はHH:MMで、HHは時間、MMは分です。24時間方式のクロックを使用します。たとえば、午後2:00は14:00となります。このオプションの例は |
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処理の最小実行間隔(分)を指定します。1440(24時間)以下の30の倍数で指定する必要があります。 このオプションの例は |
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処理を停止する特定の日付。日付の入力形式はMM:DD:YYです。終了日が不要な場合は、 |
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1日あたりの処理の実行回数。このオプションの例は |
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スケジュールに使用するタイム ゾーンを指定します。次の2つの方法で指定できます。
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処理を実行する日にち。日にちの値は1~31の数値です。
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処理を実行する特定の月。月の値は次のとおりです。
複数の月を指定する場合は、各月をスペースで区切り、全体を丸かっこで囲みます。たとえば、[ 月の特定の日に処理を実行する場合は、このパラメーターを
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次の表では、timeZone
のパラメーターの使用方法について説明します。
タイムゾーン名 | GMTオフセット |
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スケジュールを定義するためのコード文字列の例を次に示します。
enableSchedule=true schedule startTime=14:27
enableSchedule=true schedule scheduleInterval=180
enableSchedule=true schedule timeZone=GMT-06:00
enableSchedule=true schedule timeZone="America/Chicago"
scheduleInterval
オプションも使用する場合、ファームウェアによって、timesPerDay
と scheduleInterval
の2つのオプションのうち、小さいほうの値が選択されます。ファームウェアでは、設定した scheduleInterval
オプションの値で1440を割ることによって、scheduleInterval
オプションの整数値を計算します。たとえば、1440/180 = 8のようになります。ファームウェアはその後、timesPerDay
の整数値と、計算した scheduleInterval
の整数値を比較して、小さいほうの値を使用します。
スケジュールを削除する場合は、delete volume
コマンドを、schedule
パラメーターを指定して使用します。delete volume
コマンドで schedule
パラメーターを指定すると、スケジュールのみが削除され、Snapshotボリュームは削除されません。