SANtricity 11 マニュアル ( CA08872-010 )
はじめに
System Managerのセットアップ
System Manager
メイン画面
パフォーマンス データの表示
プールとボリューム グループ
ストレージの管理
リザーブ容量の管理
ボリュームとワークロード
概念
ホストとホスト クラスタ
Snapshot
概念
SnapshotイメージとSnapshotボリュームの作成ワークフロー
ベース ボリューム、リザーブ容量、およびSnapshotグループ
SnapshotおよびSnapshotオブジェクトの作成
Snapshotイメージの管理
ベース ボリュームのSnapshotイメージのロールバックの開始
Snapshotボリュームの管理
ミラーリング
非同期ミラー整合性グループの管理
非同期に関するFAQ
選択したミラーリング機能にアクセスできない場合、どのような理由が考えられますか?
ミラー整合性グループを作成するときは、どのような点に注意する必要がありますか?
非同期ミラーリング - ミラー ペアを作成するときは、どのような点に注意する必要がありますか?
ミラー ペア ボリュームでリザーブ容量を増やすときは、どのような点に注意する必要がありますか?
リザーブ容量を要求した量で増やせない場合、どのような理由が考えられますか?
表に「該当なし」と表示される場合、どのような理由が考えられますか?
プールおよびボリューム グループが一部表示されないのはなぜですか?
非同期ミラーリング - ボリュームが一部表示されないのはなぜですか?
リモート ストレージ
ハードウェア コンポーネント
シェルフ コンポーネントの管理
コントローラーの管理
iSCSIポートの管理
ドライブの管理
コントローラーに関するFAQ
アラート
SNMPアラートの管理
システム設定
システムの設定
ドライブ セキュリティ
セキュリティ キーの管理
アクセス管理
syslogの管理
証明書
サポート
AutoSupportの管理
アップグレードの管理
ホット スペア ドライブの概要
ホット スペアは、SANtricity System ManagerのRAID 1、RAID 5、またはRAID 6のボリューム グループで、スタンバイ ドライブとして機能します。(RAID 1 には RAID 10 を含みます。)
問題なく動作するドライブですが、データは格納されていません。ボリューム グループ内でドライブに障害が発生すると、障害が発生したドライブのデータがホット スペアとして割り当てられているドライブに自動的に再構築されます。
ホット スペアは、特定のボリューム グループ専用ではありません。ストレージ システム内で障害が発生したどのドライブにも使用できますが、ホット スペアとドライブで次の属性が同じである必要があります。
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容量(またはホット スペアの方が大きい)
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メディア タイプ(HDDまたはSSD)
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インターフェイス タイプ(SASなど)
ホット スペアの識別方法
ホット スペアは、初期セットアップ ウィザードで、または [ハードウェア] ページから割り当てることができます。ホット スペアが割り当てられているかを確認するには、[ハードウェア] ページに移動して、ピンクで表示されているドライブ ベイを探します。
ホット スペアの適用方法
ホット スペアは次のように適用されます。
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RAID 1、RAID 5、またはRAID 6のボリューム グループのホット スペアとして、未割り当てのドライブを予約します。
データ保護の方法が異なるため、ホット スペアはプールには使用できません。プールでは、追加のドライブを予約する代わりに、プール内の各ドライブにスペア容量(予約済み容量)を予約します。プール内のドライブに障害が発生した場合、コントローラーはそのスペア容量内にデータを再構築します。
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RAID 1、RAID 5、またはRAID 6のボリューム グループ内のドライブに障害が発生した場合、コントローラーは冗長性データを使用して、障害が発生したドライブのデータを自動的に再構築します。障害が発生したドライブからホット スペアに自動的に切り替わります。物理的にドライブを交換する必要はありません。
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障害のあるドライブを物理的に交換すると、ホット スペア ドライブから代替ドライブへと、コピーバック処理が実行されます。ホット スペア ドライブをボリューム グループの永続的メンバーとして指定している場合は、コピーバック処理は不要です。
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ボリューム グループのトレイ損失の保護およびドロワー損失の保護が可能かは、ボリューム グループを構成するドライブの場所によって異なります。ドライブの障害とホット スペア ドライブの場所によっては、トレイ損失の保護とドロワー損失の保護が失われる場合があります。トレイ損失の保護とドロワー損失の保護が影響を受けないようにするには、障害が発生したドライブを交換してコピーバック処理を開始する必要があります。
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障害が発生したドライブからホット スペア ドライブに自動的に切り替わるため、障害が発生したドライブの交換中もストレージ システム ボリュームは引き続きオンラインでアクセス可能です。
ホット スペア ドライブの容量に関する考慮事項
保護対象のドライブの合計容量以上の容量があるドライブを選択します。たとえば、8GiBの容量が設定されている18GiBドライブがある場合は、9GiB以上のドライブをホット スペアとして使用できます。通常は、ストレージ システム内で最大のドライブの容量以上の容量がないドライブは、ホット スペアとして割り当てないでください。
同じ物理容量のホット スペアがない場合は、ドライブの「使用容量」がホット スペア ドライブの容量以下であれば、容量の少ないドライブをホット スペアとして使用してもかまいません。 |
メディアとインターフェイス タイプに関する考慮事項
ホット スペアとして使用するドライブは、保護対象のドライブと同じメディア タイプおよびインターフェイス タイプである必要があります。たとえば、HDDをSSDのホット スペアとして使用することはできません。
セキュリティ対応ドライブに関する考慮事項
セキュリティ対応ドライブ(FDEやFIPSなど)は、保護対象のドライブにセキュリティ機能があるかにかかわらず、ホット スペアとして使用できます。ただし、セキュリティ対応でないドライブは、セキュリティ機能のあるドライブのホット スペアとしては使用できません。
セキュリティ有効ドライブをホット スペアとして使用するよう選択すると、完全消去を実行してから続行するようにSANtricity System Managerから求められます。完全消去では、ドライブのセキュリティ属性はセキュリティ有効ではなくセキュリティ対応にリセットされます。
ドライブ セキュリティ機能を有効にしたあと、セキュリティ対応ドライブで構成されるプールまたはボリューム グループを作成すると、それらのドライブはセキュリティ有効になります。読み取りおよび書き込みアクセスは、正しいセキュリティ キーが設定されたコントローラーからしか実行できません。この追加のセキュリティ機能により、ストレージ システムから物理的に取り外されたドライブ上のデータへの不正アクセスを防止できます。 |
推奨されるホット スペア ドライブの数
初期セットアップ ウィザードを使用してホット スペアを自動的に作成した場合、SANtricity System Managerでは、特定のメディア タイプおよびインターフェイス タイプのドライブ30本ごとに1つのホット スペアが作成されます。それ以外の場合は、ストレージ システム内のボリューム グループ間でホット スペア ドライブを手動で作成できます。