SANtricity 11 マニュアル (CA08872-010)
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ミラー整合性グループを作成するときは、どのような点に注意する必要がありますか?
非同期ミラーリング - ミラー ペアを作成するときは、どのような点に注意する必要がありますか?
ミラー ペア ボリュームでリザーブ容量を増やすときは、どのような点に注意する必要がありますか?
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非同期ミラーリング - ボリュームが一部表示されないのはなぜですか?
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リザーブ容量の仕組み
リザーブ容量は、Snapshotや非同期ミラーリング処理などのコピー サービス処理がボリュームに提供されている場合に自動的に作成されます。
リザーブ容量の目的は、何らかの不具合が発生した場合に備えて、これらのボリューム上のデータ変更を保存することです。ボリュームと同様に、リザーブ容量はプールまたはボリューム グループから作成されます。
リザーブ容量を使用するコピー サービス オブジェクト
リザーブ容量は、以下のコピー サービス オブジェクトによって使用される、基盤となるストレージ メカニズムです。
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Snapshotグループ
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読み取り / 書き込みSnapshotボリューム
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整合性グループ メンバー ボリューム
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ミラー ペア ボリューム
これらのコピー サービス オブジェクトを作成または拡張するときは、プールまたはボリューム グループから新しいリザーブ容量を作成する必要があります。リザーブ容量は通常、Snapshot処理の場合はベース ボリュームの40%、非同期ミラーリング処理の場合はベース ボリュームの20%です。ただし、リザーブ容量は、元のデータに対する変更の量によって異なります。
シン ボリュームとリザーブ容量
シン ボリュームの場合、最大レポート容量の256TiBに達していると容量を拡張できません。シン ボリュームのリザーブ容量が最大レポート容量よりも大きいサイズに設定されていることを確認してください(シン ボリュームは常にシンプロビジョニングされます。つまり、データがボリュームに書き込まれた時点で容量が割り当てられます)。
プール内でシン ボリュームを使用してリザーブ容量を作成する場合は、リザーブ容量に関して次の操作と結果を確認してください。
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シン ボリュームのリザーブ容量に障害が発生した場合、シン ボリューム自体が自動的に失敗状態に移行することはありません。ただし、シン ボリュームに対するI/O処理はすべてリザーブ容量ボリュームにアクセスする必要があるため、I/O処理は常にCheck Conditionを要求元ホストに返します。リザーブ容量ボリュームの根本的な問題を解決できた場合は、リザーブ容量ボリュームが最適状態に戻り、シン ボリュームが使用可能な状態に戻ります。
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既存のシン ボリュームを使用して非同期ミラー ペアを完成させる場合、そのシン ボリュームを新しいリザーブ容量ボリュームを使用して再初期化します。初期同期プロセス中は、プライマリー側のプロビジョニングされたブロックのみが転送されます。
容量のアラート
コピー サービス オブジェクトには、容量の警告およびアラートのしきい値を設定可能で、リザーブ容量がフルの場合の応答も設定できます。
コピー サービス オブジェクト ボリュームのリザーブ容量がフルに近付くと、アラートが送信されます。デフォルトでは、このアラートはリザーブ容量ボリュームの使用率が75%に達したときに送信されます。ただし、必要に応じて増減できます。このアラートを受信した場合は、その時点でリザーブ容量ボリュームの容量を増やすことができます。これは、コピー サービス オブジェクトごとに設定できます。
孤立したリザーブ容量ボリューム
孤立したリザーブ容量ボリュームとは、関連するコピー サービス オブジェクトが削除されたためにコピー サービス処理のデータを保存しなくなったボリュームのことです。本来は、コピー サービス オブジェクトが削除されたときに、リザーブ容量ボリュームも削除されますが、リザーブ容量ボリュームの削除に失敗することがあります。
孤立したリザーブ容量ボリュームは、どのホストからもアクセスできないため、再生候補となります。孤立したリザーブ容量ボリュームを手動で削除して、その容量を他の処理で使用できるようにします。
SANtricity System Managerは、[ホーム] ページの通知領域に [未使用容量の再生] というメッセージを表示し、孤立したリザーブ容量ボリュームの存在を通知します。[未使用容量の再生] をクリックすると [未使用容量の再生] ダイアログ ボックスが表示され、孤立したリザーブ容量ボリュームを削除できます。
リザーブ容量の特性
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十分な空き容量を保持するために、ボリュームの作成時にはリザーブ容量に割り当てられる容量を考慮する必要があります。
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リザーブ容量はベース ボリュームより小さくすることができます(最小サイズは8MiB)。
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一部のスペースはメタデータによって消費されますが、ごくわずか(192KiB)なので、リザーブ容量ボリュームのサイズを特定する際に考慮する必要はありません。
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リザーブ容量は、ホストから直接読み取りまたは書き込みすることはできません。
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リザーブ容量は、読み取り / 書き込みSnapshotボリューム、Snapshotグループ、整合性グループ メンバー ボリューム、ミラー ペア ボリュームごとに確保されます。