SANtricity 11 マニュアル (CA08872-010)
アップグレード センターの概要
アップグレード センターを使用して、最新のソフトウェアやファームウェアをコントローラーやドライブにアップグレードできます。
コントローラーのアップグレードの概要
ストレージ システムのソフトウェアとファームウェアをアップグレードして、最新の機能とバグ修正をすべて適用することができます。
OSコントローラーのアップグレードに含まれるコンポーネント
ストレージ システムの複数のコンポーネントには、適宜アップグレードが必要なソフトウェアやハードウェアが含まれています。
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管理ソフトウェア
SANtricity System Managerは、ストレージ システムを管理するソフトウェアです。 -
コントローラー ファームウェア
コントローラー ファームウェアは、ホストとボリュームの間のI/Oを管理します。 -
コントローラーNVSRAM
コントローラーNVSRAMは、コントローラーのデフォルトの設定を指定するコントローラー ファイルです。 -
IOMファームウェア
I/Oモジュール(IOM)ファームウェアは、コントローラーとドライブ シェルフの間の接続を管理します。また、コンポーネントのステータスも監視します。 -
スーパーバイザー ソフトウェア
スーパーバイザー ソフトウェアは、ソフトウェアが実行されるコントローラー上の仮想マシンです。
1 コントローラー シェルフ、2 ドライブ シェルフ、3 ソフトウェア、コントローラー ファームウェア、コントローラーNVSRAM、スーパーバイザー ソフトウェア、4 ドライブ ファームウェア、5 IOMファームウェア、6 ドライブ ファームウェア
現在使用しているソフトウェアとファームウェアのバージョンは、[ソフトウェアとファームウェアのインベントリ] ダイアログ ボックスで確認できます。[サポート]>[アップグレード センター]に移動し、[ソフトウェアとファームウェアのインベントリ] のリンクをクリックします。
アップグレード プロセスの一環として、ホストがコントローラーと正しく連携するように、ホストのマルチパス / フェイルオーバー ドライバーやHBAドライバーのアップグレードも必要になることがあります。該当するかどうかを確認するには、弊社サポートにお問い合わせください。
I/Oを停止するタイミング
ストレージ システムにコントローラーが2台あり、マルチパス ドライバーがインストールされている場合は、アップグレードの実行中もストレージ システムはI/Oの処理を継続できます。アップグレードでは、まず、コントローラーAのすべてのボリュームがコントローラーBにフェイルオーバーしてコントローラーAがアップグレードされます。その後、コントローラーAにボリュームが戻され、さらにコントローラーBのすべてのボリュームもフェイルオーバーしてコントローラーBがアップグレードされます。
アップグレード前の健全性チェック
アップグレード プロセスの一環として、アップグレード前の健全性チェックが実行されます。アップグレード前の健全性チェックでは、ストレージ システムのすべてのコンポーネントについて、アップグレードを実行できる状態であるかがチェックされます。次の状況に該当する場合、アップグレードを実行できないことがあります。
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割り当てドライブに障害が発生している
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ホット スペアを使用中である
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不完全なボリューム グループがある
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同時に実行できない処理を実行中である
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ボリュームが見つからない
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コントローラーのステータスが最適でない
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イベント ログのイベント数が多すぎる
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構成データベースの検証にエラーがある
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ドライブのDACstoreのバージョンが古い
アップグレード前の健全性チェックは、アップグレードとは別に実行することもできます。
ドライブのアップグレードの概要
ドライブ ファームウェアは、ドライブの細かな動作特性を制御します。新機能の追加、パフォーマンスの向上、および不具合の修正のために、ドライブの製造元はドライブ ファームウェアの更新を定期的にリリースします。
ドライブ ファームウェアのオンライン アップグレードとオフライン アップグレード
ドライブ ファームウェアのアップグレード方式には、オンラインとオフラインの2種類があります。
オンライン
オンライン アップグレードでは、ドライブが一度に1つずつ順番にアップグレードされます。ストレージ システムでのI/Oの処理はアップグレードの実行中も継続されます。I/Oを停止する必要はありません。オンライン アップグレードが可能なドライブの場合は、自動的にオンライン方式が使用されます。
オンライン アップグレードを実行できるドライブには次のものがあります。
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最適状態のプール内のドライブ
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最適状態の冗長化されたボリューム グループ内のドライブ(RAID 1、RAID 5、およびRAID 6)
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未割り当てのドライブ
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スタンバイのホット スペア ドライブ
ドライブ ファームウェアのオンライン アップグレードには数時間かかることがあり、その間はストレージ システムでボリューム障害が発生する可能性があります。ボリューム障害は次の状況で発生します。
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RAID 1またはRAID 5のボリューム グループで、あるドライブをアップグレードしているときに1本のドライブで障害が発生した場合。
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RAID 6のプールまたはボリューム グループで、あるドライブをアップグレードしているときに2本のドライブで障害が発生した場合。
オフライン(並行処理)
オフライン アップグレードでは、同じドライブ タイプのすべてのドライブが同時にアップグレードされます。この方式では、選択したドライブに関連付けられているボリュームに対するI/Oアクティビティを停止する必要があります。複数のドライブを同時に並行してアップグレードできるため、全体的なダウンタイムは大幅に短縮されます。オフライン アップグレードしか実行できないドライブの場合は、自動的にオフライン方式が使用されます。
次のドライブではオフライン方式を使用する必要があります。
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冗長化されていないボリューム グループ内のドライブ(RAID 0)
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最適状態でないプールまたはボリューム グループ内のドライブ
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SSDキャッシュ内のドライブ
互換性
各ドライブ ファームウェア ファイルには、ファームウェアが実行されるドライブ タイプに関する情報が含まれています。ファームウェア ファイルは互換性があるドライブにのみダウンロードすることができます。アップグレード プロセスの実行中に、SANtricity System Managerで自動的に互換性がチェックされます。