エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

SANtricity 11 マニュアル (CA08872-010)

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アップグレード センターの概要

アップグレード センターを使用して、最新のソフトウェアやファームウェアをコントローラーやドライブにアップグレードできます。

コントローラーのアップグレードの概要

ストレージ システムのソフトウェアとファームウェアをアップグレードして、最新の機能とバグ修正をすべて適用することができます。

OSコントローラーのアップグレードに含まれるコンポーネント

ストレージ システムの複数のコンポーネントには、適宜アップグレードが必要なソフトウェアやハードウェアが含まれています。

  • 管理ソフトウェア
    SANtricity System Managerは、ストレージ システムを管理するソフトウェアです。

  • コントローラー ファームウェア
    コントローラー ファームウェアは、ホストとボリュームの間のI/Oを管理します。

  • コントローラーNVSRAM
    コントローラーNVSRAMは、コントローラーのデフォルトの設定を指定するコントローラー ファイルです。

  • IOMファームウェア
    I/Oモジュール(IOM)ファームウェアは、コントローラーとドライブ シェルフの間の接続を管理します。また、コンポーネントのステータスも監視します。

  • スーパーバイザー ソフトウェア
    スーパーバイザー ソフトウェアは、ソフトウェアが実行されるコントローラー上の仮想マシンです。

sam1130 dwg upgrade firmware locations

1 コントローラー シェルフ、2 ドライブ シェルフ、3 ソフトウェア、コントローラー ファームウェア、コントローラーNVSRAM、スーパーバイザー ソフトウェア、4 ドライブ ファームウェア、5 IOMファームウェア、6 ドライブ ファームウェア

現在使用しているソフトウェアとファームウェアのバージョンは、[ソフトウェアとファームウェアのインベントリ] ダイアログ ボックスで確認できます。[サポート]>[アップグレード センター]に移動し、[ソフトウェアとファームウェアのインベントリ] のリンクをクリックします。

アップグレード プロセスの一環として、ホストがコントローラーと正しく連携するように、ホストのマルチパス / フェイルオーバー ドライバーやHBAドライバーのアップグレードも必要になることがあります。該当するかどうかを確認するには、富士通サポートにお問い合わせください。

I/Oを停止するタイミング

ストレージ システムにコントローラーが2台あり、マルチパス ドライバーがインストールされている場合は、アップグレードの実行中もストレージ システムはI/Oの処理を継続できます。アップグレードでは、まず、コントローラーAのすべてのボリュームがコントローラーBにフェイルオーバーしてコントローラーAがアップグレードされます。その後、コントローラーAにボリュームが戻され、さらにコントローラーBのすべてのボリュームもフェイルオーバーしてコントローラーBがアップグレードされます。

アップグレード前の健全性チェック

アップグレード プロセスの一環として、アップグレード前の健全性チェックが実行されます。アップグレード前の健全性チェックでは、ストレージ システムのすべてのコンポーネントについて、アップグレードを実行できる状態であるかがチェックされます。次の状況に該当する場合、アップグレードを実行できないことがあります。

  • 割り当てドライブに障害が発生している

  • ホット スペアを使用中である

  • 不完全なボリューム グループがある

  • 同時に実行できない処理を実行中である

  • ボリュームが見つからない

  • コントローラーのステータスが最適でない

  • イベント ログのイベント数が多すぎる

  • 構成データベースの検証にエラーがある

  • ドライブのDACstoreのバージョンが古い

アップグレード前の健全性チェックは、アップグレードとは別に実行することもできます。

ドライブのアップグレードの概要

ドライブ ファームウェアは、ドライブの細かな動作特性を制御します。新機能の追加、パフォーマンスの向上、および不具合の修正のために、ドライブの製造元はドライブ ファームウェアの更新を定期的にリリースします。

ドライブ ファームウェアのオンライン アップグレードとオフライン アップグレード

ドライブ ファームウェアのアップグレード方式には、オンラインとオフラインの2種類があります。

オンライン

オンライン アップグレードでは、ドライブが一度に1つずつ順番にアップグレードされます。ストレージ システムでのI/Oの処理はアップグレードの実行中も継続されます。I/Oを停止する必要はありません。オンライン アップグレードが可能なドライブの場合は、自動的にオンライン方式が使用されます。

オンライン アップグレードを実行できるドライブには次のものがあります。

  • 最適状態のプール内のドライブ

  • 最適状態の冗長化されたボリューム グループ内のドライブ(RAID 1、RAID 5、およびRAID 6)

  • 未割り当てのドライブ

  • スタンバイのホット スペア ドライブ

ドライブ ファームウェアのオンライン アップグレードには数時間かかることがあり、その間はストレージ システムでボリューム障害が発生する可能性があります。ボリューム障害は次の状況で発生します。

  • RAID 1またはRAID 5のボリューム グループで、あるドライブをアップグレードしているときに1本のドライブで障害が発生した場合。

  • RAID 6のプールまたはボリューム グループで、あるドライブをアップグレードしているときに2本のドライブで障害が発生した場合。

オフライン(並行処理)

オフライン アップグレードでは、同じドライブ タイプのすべてのドライブが同時にアップグレードされます。この方式では、選択したドライブに関連付けられているボリュームに対するI/Oアクティビティを停止する必要があります。複数のドライブを同時に並行してアップグレードできるため、全体的なダウンタイムは大幅に短縮されます。オフライン アップグレードしか実行できないドライブの場合は、自動的にオフライン方式が使用されます。

次のドライブではオフライン方式を使用する必要があります。

  • 冗長化されていないボリューム グループ内のドライブ(RAID 0)

  • 最適状態でないプールまたはボリューム グループ内のドライブ

  • SSDキャッシュ内のドライブ

互換性

各ドライブ ファームウェア ファイルには、ファームウェアが実行されるドライブ タイプに関する情報が含まれています。ファームウェア ファイルは互換性があるドライブにのみダウンロードすることができます。アップグレード プロセスの実行中に、SANtricity System Managerで自動的に互換性がチェックされます。

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