SANtricity 11 マニュアル (CA08872-010)
非同期ミラーリングの仕組み
非同期ミラーリングでは、データ ボリュームをオンデマンドで、またはスケジュールに基づいてコピーします。これにより、データの破損や損失が原因で発生するダウンタイムを回避または最小限に抑えることができます。
非同期ミラーリングは、特定の時点におけるプライマリー ボリュームの状態をキャプチャーし、前回のイメージ キャプチャー以降に変更されたデータのみをコピーします。プライマリー サイトはただちに更新でき、セカンダリー サイトは帯域幅に余裕があれば更新できます。情報はキャッシュされ、あとからネットワーク リソースが利用可能になったときに送信されます。
このタイプのミラーリングはノンストップ オペレーションの要求に応えるための手段として最適であり、一般的には、バックアップやアーカイブなどの定期的なプロセスをはるかに少ないネットワーク負荷で実施できます。非同期ミラーリングを使用する状況としては以下が考えられます。
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リモート バックアップの統合
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局地災害や広域災害に対する保護
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本番データのある時点におけるイメージを使用したアプリケーションの開発とテスト
非同期ミラーリング セッション
非同期ミラーリングは、特定の時点におけるプライマリー ボリュームの状態をキャプチャーし、前回のイメージ キャプチャー以降に変更されたデータのみをコピーします。非同期ミラーリングを使用すると、プライマリー サイトはただちに更新でき、セカンダリー サイトは帯域幅に余裕があれば更新できます。情報はキャッシュされ、あとからネットワーク リソースが利用可能になったときに送信されます。
アクティブな非同期ミラーリング セッションには大きく分けて4つの手順で実行されます。
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まず、プライマリー ボリュームのストレージ システムで書き込み処理が行われます。
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処理のステータスがホストに返されます。
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プライマリー ボリューム上のすべての変更がログに記録され、追跡されます。
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すべての変更が、バックグラウンド プロセスとして、セカンダリー ボリュームのストレージ システムに送信されます。
これらの手順は、定義済みの同期間隔で繰り返されます。また、間隔が定義されていない場合は、手動で繰り返すこともできます。
非同期ミラーリングでは、設定済みの間隔でのみデータがリモート サイトに転送されるため、ローカルI/Oへの影響は低速なネットワーク接続による影響と同程度で済みます。この転送はローカルI/Oには関連付けられていないため、アプリケーションのパフォーマンスに影響はありません。したがって、非同期ミラーリングは、iSCSIのような低速接続を使用して、地理的に離れたローカルとリモートのストレージ システム間で実行することができます。
ストレージ システムごとに異なるバージョンのOSを実行できます。
ミラー整合性グループとミラー ペア
ミラー整合性グループを作成して、ローカル ストレージ システムとリモート ストレージ システムの間のミラー関係を確立します。非同期ミラー関係はミラー ペア(あるストレージ システム上のプライマリー ボリュームと別のストレージ システム上のセカンダリー ボリューム)で構成されます。
プライマリー ボリュームを含むストレージ システムは、一般にプライマリー サイトにあり、アクティブなホストに対応します。セカンダリー ボリュームを含むストレージ システムは、一般にセカンダリー サイトにあり、データのレプリカを格納します。セカンダリー ボリュームには通常、データのバックアップ コピーが含まれていて、ディザスタ リカバリー(災害復旧)に使用されます。
同期の設定
ミラー ペアを作成するときは、同期優先度と再同期ポリシーも定義します。通信が中断した場合、ミラー ペアはこれらを使用して再同期処理を完了します。
ミラー整合性グループを作成するときは、グループ内のすべてのミラー ペアの同期優先度と再同期ポリシーも定義します。ミラー ペアは、同期優先度と再同期ポリシーを使用して、通信の中断後に再同期処理を完了します。
プライマリー ボリュームのストレージ システムがセカンダリー ボリュームにデータを書き込むことができない場合、ミラー ペアのプライマリー ボリュームとセカンダリー ボリュームが非同期になる可能性があります。この状況の原因として次の問題が考えられます。
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ローカル ストレージ システムとリモート ストレージ システム間のネットワークの問題
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セカンダリー ボリュームの障害
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ミラー ペアの同期が手動で一時停止されている
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ミラー グループのロールの競合
リモート ストレージ システム上のデータは、手動、自動のどちらでも同期できます。
リザーブ容量と非同期ミラーリング
リザーブ容量は、同期が行われていないときにプライマリー ボリュームとセカンダリー ボリュームの間の差異を追跡するために使用します。各ミラー ペアの同期の統計も追跡します。
ミラー ペアのボリュームごとに専用のリザーブ容量が必要です。
設定と管理
2つのシステム間のミラーリングを有効にして設定するには、Unified Managerインターフェイスを使用する必要があります。ミラーリングを有効にすると、SANtricity System Managerでミラー ペアと同期設定を管理できます。