エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

SANtricity 11 マニュアル (CA08872-010)

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自動ロード バランシングの概要

自動ロード バランシング機能を使用すると、負荷の変化に動的に対応してボリュームのコントローラー所有権が自動的に調整されるため、コントローラー間でワークロードが移動する際の負荷の不均衡が解消され、I/Oリソースの管理が強化されます。

各コントローラーのワークロードが継続的に監視され、ホストにインストールされたマルチパス ドライバーとの連携により、必要に応じて自動的に負荷を調整することができます。ワークロードがコントローラー間で自動的に再分散されるため、ストレージ システムの負荷の変化に応じてボリュームのコントローラー所有権を手動で調整する必要がなくなり、ストレージ管理者の負担が軽減されます。

自動ロード バランシングを有効にすると、次の機能が実行されます。

  • コントローラーのリソース利用率が自動的に監視されて負荷が分散されます。

  • ボリュームのコントローラー所有権(優先所有者および現在の所有者)が必要に応じて自動的に調整され、ホストとストレージ システムの間のI/O帯域幅が最適化されます。

自動ロード バランシングの有効化と無効化

自動ロード バランシングは、すべてのストレージ システム上でデフォルトで有効に設定されています。

自動ロード バランシングは、ストレージ システムの状況に応じて無効にすることもできます。たとえば次のような場合です。

  • 特定のボリュームのコントローラー所有権については、ワークロードを分散するために自動的に変更されないようにしたい。

  • 高度に調整された環境で、コントローラー間の負荷分散が特定の要件を満たすように意図的に設定されている。

自動ロード バランシング機能をサポートするホスト タイプ

自動ロード バランシングを有効にするのはストレージ システム レベルですが、ホストまたはホスト クラスタに選択したホスト タイプがこの機能の動作に直接影響します。

ストレージ システムのワークロードをコントローラー間で分散する際、自動ロード バランシング機能は、両方のコントローラーからアクセスでき、自動ロード バランシング機能をサポートするホストまたはホスト クラスタにのみマッピングされたボリュームの移動を試みます。

これは、負荷分散の処理によってホストがボリュームにアクセスできなくなることを防ぐための措置ですが、自動ロード バランシングをサポートしていないホストにマッピングされたボリュームがあると、ストレージ システムはワークロードを分散できません。自動ロード バランシングがワークロードを分散するためには、マルチパス ドライバーがTPGSをサポートしていることと、ホスト タイプが次の表に含まれていることが必要です。

ホスト クラスタが自動ロード バランシングに対応しているとみなされるのは、そのグループ内のすべてのホストが自動ロード バランシングをサポートしている場合です。

自動ロード バランシングをサポートするホスト タイプ マルチパス ドライバー

WindowsまたはWindowsクラスタ

MPIOとETERNUS AB/HB series DSM

Linux DM-MP(カーネル3.10以降)

DM-MPと scsi_dh_alua デバイス ハンドラ

VMware

Native Multipathing Plugin(NMP)と VMW_SATP_ALUA Storage System Type プラグイン

一部の例外を除き、自動ロード バランシングをサポートしていないホスト タイプは、この機能が有効になっているかどうかに関係なく正常に動作し続けます。例外の1つがシステムのフェイルオーバーです。データ パスが復旧すると、ストレージ システムはマッピングされていないまたは割り当てられていないボリュームを所有権を持つコントローラーに戻しますが、自動ロード バランシングをサポートしていないホストにマッピングまたは割り当てられているボリュームは移動されません。

サポートされるマルチパス ドライバー、OSレベル、コントローラー ドライブ トレイの互換性情報については、富士通サポートにお問い合わせください。

自動ロード バランシング機能とOSの互換性の確認

新しいシステムを設定(または既存のシステムを移行)する前に、自動ロード バランシング機能とOSとの互換性を確認します。

  1. 富士通のサポートにお問い合わせてソリューションを検索し、サポートを確認します。

    Red Hat Enterprise Linux 6またはSUSE Linux Enterprise Server 11を実行しているシステムに関しては、富士通のサポートにお問い合わせください。

  2. /etc/multipath.conf file を更新して設定します。

  3. 該当するベンダーおよび製品の retain_attached_device_handlerdetect_prio の両方が yes に設定されていることを確認するか、デフォルトの設定を使用します。

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