エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

SANtricity 11 マニュアル (CA08872-010)

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同期ミラー ペアの作成

同期ミラーリングを設定するには、ローカル システムのプライマリー ボリュームとリモート システムのセカンダリー ボリュームを含むミラー ペアを作成します。

同期ミラーリングは、HB1000 series、AB6100またはAB3100ストレージ システムでは使用できません。

開始する前に

ミラー ペアを作成する前に、Unified Managerに関する次の要件を満たしている必要があります。

  • Web Services Proxyサービスが実行されている必要があります。

  • Unified ManagerがHTTPS接続経由でローカル ホストで実行されている必要があります。

  • Unified Managerにストレージ システムの有効なSSL証明書が表示されている必要があります。証明書については、Unified Managerの[証明書]>[証明書管理]で、自己署名証明書を受け入れるか独自のセキュリティ証明書をインストールできます。

また、ストレージ システムとボリュームに関する次の要件を満たしていることも確認してください。

  • ミラーリングに使用する2つのストレージ システムがUnified Managerで検出されている必要があります。

  • プライマリー システムとセカンダリー システム内の各コントローラーにイーサネット管理ポートが設定されていて、各コントローラーがネットワークに接続されている必要があります。

  • ローカルとリモートのストレージ システムのパスワードを確認しておく必要があります。

  • ローカルとリモートのストレージ システムをFibre Channelファブリックを介して接続します。

  • 同期ミラー関係で使用するプライマリー ボリュームとセカンダリー ボリュームの両方を作成しておきます。

  • プライマリー ボリュームは標準ボリュームである必要があります。シン ボリュームやSnapshotボリュームは使用できません。

  • セカンダリー ボリュームは標準ボリュームである必要があります。シン ボリュームやSnapshotボリュームは使用できません。

  • セカンダリー ボリュームには、プライマリー ボリュームと同等以上のサイズが必要です。

タスク概要

同期ミラー ペアを作成するプロセスは複数の手順で構成されます。

手順 1:プライマリー ボリュームを選択する

この手順では、同期ミラー関係で使用するプライマリー ボリュームを選択します。ローカル ストレージ システムのプライマリー ボリュームを選択する画面には、そのミラー ペアに対応するすべてのボリュームのリストが表示されます。使用できないボリュームはリストに表示されません。選択するボリュームには、ミラー関係のプライマリー ロールが割り当てられます。

手順
  1. [管理] ページで、ソースとして使用するローカル ストレージ システムを選択します。

  2. [操作]>[同期ミラー ペアの作成]を選択します。

    同期ミラー ペアの作成ウィザードが開きます。

  3. 対応するボリュームのリストから、ミラーのプライマリー ボリュームとして使用するボリュームを選択します。

  4. [次へ] を選択し、手順 2:セカンダリー ボリュームを選択するに進みます。

手順 2:セカンダリー ボリュームを選択する

この手順では、ミラー関係で使用するセカンダリー ボリュームを選択します。リモート ストレージ システムのセカンダリー ボリュームを選択する画面には、そのミラー ペアに使用できるすべてのボリュームが表示されます。使用できないボリュームはリストに表示されません。選択するボリュームには、ミラー関係のセカンダリー ロールが割り当てられます。

手順
  1. ローカル ストレージ システムとの間でミラー関係を確立するリモート ストレージ システムを選択します。

    リモート ストレージ システムがパスワードで保護されている場合は、パスワードを入力するように求められます。

    • ストレージ システムは、リストに名前で表示されます。ストレージ システムに名前を付けていない場合は、「unnamed」と表示されます。

    • 使用するストレージ システムがリストにない場合は、Unified Managerでそのストレージ システムが検出されていることを確認してください。

  2. 対応するボリュームのリストから、ミラーのセカンダリー ボリュームとして使用するボリュームを選択します。

    選択したセカンダリー ボリュームの容量がプライマリー ボリュームよりも大きい場合、使用可能な容量はプライマリー ボリュームのサイズまでに制限されます。

  3. [次へ] をクリックし、手順 3:同期設定を選択するに進みます。

手順 3:同期設定を選択する

この手順では、通信中断後のデータの同期方法に関する設定を選択します。通信が中断した場合に、プライマリー ボリュームの所有コントローラーがセカンダリー ボリュームとの間でデータを再同期する優先度を設定できます。また、再同期ポリシーとして、手動または自動のどちらかを選択する必要があります。

手順
  1. スライダ バーを使用して同期優先度を設定します。

    同期優先度は、I/O要求の処理と比較して、初期同期および通信中断後の再同期処理を完了するためにどの程度のシステム リソースが使用されるかを決定するものです。

    このダイアログで設定した優先度は、プライマリー ボリュームとセカンダリー ボリュームの両方に適用されます。プライマリー ボリュームの優先度は、System Managerの[ストレージ]>[同期ミラーリング]>[さらに表示]>[設定の編集]を選択してあとで変更できます。

    同期優先度は5段階で設定できます。

    • 最低

    • 最高

      同期優先度を [最低] に設定すると、I/Oアクティビティが優先され、再同期処理にかかる時間が長くなります。同期優先度を[最高]に設定すると、再同期処理が優先されますが、ストレージ システムのI/Oアクティビティに影響する可能性があります。

  2. リモート ストレージ システムのミラー ペアの再同期を手動で行うか自動で行うかを選択します。

    • 手動(推奨オプション)
      ミラー ペアとの通信が回復したあとに同期を手動で再開する場合に選択します。このオプションを選択すると、最適なタイミングでデータをリカバリーすることができます。

    • 自動
      ミラー ペアとの通信が回復したあとに再同期を自動で開始する場合に選択します。

      同期を手動で再開するには、System Managerに移動して、[ストレージ]>[同期ミラーリング]の表でミラー ペアを選択し、[さらに表示][再開] を選択します。

  3. [終了] をクリックして同期ミラーリングの手順を完了します。

結果

ミラーリングがアクティブ化されると、システムは次の処理を実行します。

  • ローカル ストレージ システムとリモート ストレージ システムの間で初期同期を開始します。

  • 同期優先度と再同期ポリシーを設定します。

  • コントローラーのHICで最も大きい番号のポートをデータ送信のミラーリング用に予約します。

    このポートで受信したI/O要求は、ミラー ペアに含まれるセカンダリー ボリュームのリモートの優先コントローラー所有者からのみ承認されます(プライマリー ボリュームにおける予約が許可されます)。

  • 2個のリザーブ容量ボリューム(各コントローラーに1個ずつ)を作成します。これらのボリュームは、コントローラーのリセットおよびその他の一時的な中断からリカバリーするための書き込み情報をログに記録するために使用されます。

    各ボリュームの容量は128MiBです。ただし、ボリュームがプールに配置されている場合は、ボリュームごとに4GiBが予約されます。

終了後の操作

System Managerに移動し、[ホーム]>[実行中の処理を表示]を選択して、同期ミラーリング処理の進捗状況を確認します。この処理には時間がかかることがあり、システムのパフォーマンスに影響する可能性があります。

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