SnapCenter Software 5 マニュアル ( CA08871-403 )
SnapCenter Serverリポジトリの管理
SnapCenterで実行したさまざまな処理に関する情報は、SnapCenter Serverデータベース リポジトリに格納されます。SnapCenter Serverをデータ損失から保護するには、リポジトリのバックアップを作成しておく必要があります。
SnapCenter Serverリポジトリは、NSMデータベースと呼ばれることもあります。
SnapCenterリポジトリを保護するための前提条件
SnapCenterリポジトリを保護するには、一定の前提条件を満たしている必要があります。
-
Storage Virtual Machine(SVM)接続の管理
ストレージのクレデンシャルを設定する必要があります。
-
ホストのプロビジョニング
SnapCenterリポジトリのホストに、ETERNUS AX/AC/HX seriesが少なくとも1つ必要です。SnapCenterリポジトリのホストにETERNUS AX/AC/HX seriesがない場合は作成する必要があります。
ホストの追加、SVM接続のセットアップ、およびホストのプロビジョニングの詳細については、インストール手順を参照してください。
-
iSCSI LUNまたはVMDKのプロビジョニング
ハイアベイラビリティ(HA)構成の場合は、いずれかのSnapCenter ServerでiSCSI LUNまたはVMDKをプロビジョニングできます。
SnapCenterリポジトリのバックアップ
SnapCenter Serverリポジトリをバックアップすると、データ損失からの保護に役立ちます。リポジトリをバックアップするには、Protect-SmRepositoryコマンドレットを実行します。
タスク概要
Protect-SmRepositoryコマンドレットでは、次のタスクが実行されます。
-
リソース グループとポリシーを作成する
-
SnapCenterリポジトリのバックアップ スケジュールを作成する
手順
-
PowerShellを起動します。
-
SnapCenter Serverホストで、Open-SmConnectionコマンドレットを使用してセッションを確立し、クレデンシャルを入力します。
-
Protect-SmRepositoryコマンドレットと必要なパラメーターを使用して、リポジトリをバックアップします。
SnapCenterリポジトリのバックアップの表示
SnapCenter Serverデータベース リポジトリのバックアップのリストを表示するには、Get-SmRepositoryBackupsコマンドレットを実行します。
リポジトリのバックアップは、Protect-SmRepositoryコマンドレットで指定されたスケジュールで作成されます。
手順
-
PowerShellを起動します。
-
コマンド プロンプトで、次のコマンドレットを入力し、SnapCenter Serverに接続するためのクレデンシャルを指定します。Open-SmConnection
-
Get-SmRepositoryBackupsコマンドレットを使用して、使用可能なSnapCenterデータベース バックアップのリストを表示します。
SnapCenterデータベース リポジトリのリストア
SnapCenterリポジトリをリストアするには、Restore-SmRepositoryBackupコマンドレットを実行します。
SnapCenterリポジトリのリストア中はリポジトリ データベースにアクセスできないため、SnapCenterの他の実行中の処理が影響を受けます。
手順
-
PowerShellを起動します。
-
コマンド プロンプトで、次のコマンドレットを入力し、SnapCenter Serverに接続するためのクレデンシャルを指定します。Open-SmConnection
-
Restore-SmRepositoryBackupコマンドレットを使用して、リポジトリのバックアップをリストアします。
SnapCenterのMySQLデータベース リポジトリをiSCSI LUNまたはVMDKにある既存のバックアップからリストアするコマンドレットの例を次に示します。
C:\PS>Restore-SmRepositoryBackup -BackupName MYSQL_DS_SC_Repository_mva-x3550-s09_09-15-2016_10.32.00.4445
バックアップ ファイルがiSCSI LUNから誤って削除された場合にSnapCenterのMySQLデータベースをリストアするコマンドレットの例を次に示します。VMDKの場合は、バックアップをONTAP Snapshotコピーから手動でリストアします。
C:\PS>Restore-SmRepositoryBackup -BackupName MYSQL_DS_SC_Repository_mva-x3550-s09_09-15-2016_10.32.00.4445 -RestoreFileSystem
リポジトリのリストア処理に使用されたバックアップは、リストア処理の実行後にリポジトリのバックアップが取得されると、リストに表示されなくなります。 |
SnapCenterリポジトリの移行
SnapCenter Serverデータベース リポジトリをデフォルトの場所から別のディスクに移行することができます。リポジトリの移行は、よりスペースが多いディスクに再配置する場合などに行います。
手順
-
WindowsでMYSQL57サービスを停止します。
-
MySQLのデータ ディレクトリーを探します。
通常、データ ディレクトリーは、C:\ProgramData\MySQL\MySQL Server 5.7\Dataにあります。
-
MySQLのデータ ディレクトリーを新しい場所(例:E:\Data\nsm)にコピーします。
-
新しいディレクトリーを右クリックし、[プロパティ] > [セキュリティ]を選択して、新しいディレクトリーにNetwork Serviceローカル サーバー アカウントを追加し、アカウントにフル コントロールを割り当てます。
-
元のデータベース ディレクトリーの名前を変更します(例:nsm_copy)。
-
Windowsのコマンド プロンプトで、mklinkコマンドを使用してディレクトリーのシンボリック リンクを作成します。
"mklink /d "C:\ProgramData\MySQL\MySQL Server 5.7\Data\nsm" "E:\Data\nsm" "
-
WindowsでMYSQL57サービスを開始します。
-
SnapCenterにログインしてリポジトリのエントリを確認するか、MySQLユーティリティーにログインして新しいリポジトリに接続して、データベースの場所が正しく変更されたことを確認します。
-
名前を変更した元のデータベース リポジトリ ディレクトリー(nsm_copy)を削除します。
SnapCenterリポジトリのパスワードのリセット
MySQL Serverリポジトリ データベースのパスワードは、SnapCenter 4.3からSnapCenter Serverをインストールする際に自動的に生成されます。SnapCenterユーザーはこの自動生成されたパスワードを確認することはできません。リポジトリ データベースにアクセスするには、パスワードをリセットする必要があります。
パスワードをリセットするためには、SnapCenterの管理者権限が必要です。
手順
-
PowerShellを起動します。
-
コマンド プロンプトで、次のコマンドを入力し、SnapCenter Serverに接続するためのクレデンシャルを指定します。Open-SmConnection
-
リポジトリのパスワードをリセットします。Set-SmRepositoryPassword
リポジトリ パスワードをリセットするコマンドの例を次に示します。
Set-SmRepositoryPassword at command pipeline position 1 Supply values for the following parameters: NewPassword: ******** ConfirmPassword: ******** Successfully updated the MySQL server password.
コマンドレットで使用できるパラメーターとその説明は、Get-Help command_nameを実行して確認できます。