SnapCenter Software 4.9

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Exchange Serverデータベースのバックアップ ポリシーの作成

SnapCenterを使用してMicrosoft Exchange Serverリソースをバックアップする前に、Exchangeリソースまたはリソース グループのバックアップ ポリシーを作成することができます。また、リソース グループの作成時や単一のリソースのバックアップ時にバックアップ ポリシーを作成することも可能です。

必要なもの

  • データ保護戦略を定義しておく必要があります。

    詳細については、Exchangeデータベースのデータ保護戦略の定義に関する説明を参照してください。

  • SnapCenterのインストール、ホストの追加、リソースの特定、ストレージ システム接続の作成などのタスクを実行して、データ保護の準備をしておく必要があります。

  • Exchange Serverリソースを更新(検出)しておく必要があります。

  • Snapshotコピーをミラーまたはバックアップにレプリケートするユーザーには、SnapCenter管理者がユーザーに対してソースとデスティネーションの両方のボリューム用にStorage Virtual Machine(SVM)を割り当てておく必要があります。

  • プリスクリプトとポストスクリプトでPowerShellスクリプトを実行する場合は、web.configファイルのusePowershellProcessforScriptsパラメーターの値をtrueに設定する必要があります。

    デフォルト値はfalseです。

タスク概要

  • バックアップ ポリシーとは、バックアップを管理および保持する方法やリソースやリソース グループをバックアップする頻度を定めた一連のルールです。また、スクリプト設定を指定することもできます。ポリシーでオプションを指定しておくことで、別のリソース グループにポリシーを再利用して時間を節約することができます。

  • フル バックアップの保持設定は、ポリシーごとに固有です。フル バックアップの保持数が4のポリシーAを使用するデータベースやリソースでは4つのフル バックアップが保持され、同じデータベースやリソースのポリシーBには影響しません。ポリシーBの保持数が3であれば、ポリシーBを使用すると3つのフル バックアップが保持されます。

  • ログ バックアップの保持設定はポリシーの違いを超えて影響を及ぼし、データベースやリソースのすべてのログ バックアップに適用されます。したがって、ポリシーBを使用してフル バックアップを実行すると、そのログ保持設定は、同じデータベースやリソースの、ポリシーAで作成されたログ バックアップに影響します。同様に、ポリシーAのログ保持設定は、同じデータベースの、ポリシーBで作成されたログ バックアップに影響します。

  • SCRIPTS_PATHは、プラグイン ホストのSMCoreServiceHost.exe.ConfigファイルにあるPredefinedWindowsScriptsDirectoryキーを使用して定義します。

    必要に応じて、このパスを変更してSMcoreサービスを再起動できます。セキュリティを確保するために、デフォルトのパスを使用することを推奨します。

    キーの値は、Swaggerで次のAPIを使用して表示できます。 API /4.7/configsettings

    GET APIを使用すると、キーの値を表示できます。SET APIはサポートされません。

ベストプラクティス: セカンダリー保持ポリシーは、保持するフル バックアップとログ バックアップの全体数に基づいて設定することを推奨します。セカンダリー保持ポリシーについては、データベースとログが異なるボリュームにある場合はそれぞれのバックアップに3つのSnapshotコピーを保持でき、データベースとログが同じボリュームにある場合はそれぞれのバックアップに2つのSnapshotコピーを保持できることを念頭に置いて設定してください。

手順

  1. 左側のナビゲーション ペインで、[設定]をクリックします。

  2. [設定]ページで、[ポリシー]をクリックします。

  3. [新規]をクリックします。

  4. [Name]ページで、ポリシーの名前と説明を入力します。

  5. [Backup Type]ページで、次の手順を実行します。

    1. バックアップ タイプを選択します。

      状況…​ 操作…​

      データベース ファイルと必要なトランザクション ログをバックアップ

      [フルバックアップとログバックアップ]を選択します。

      データベースはログを切り捨てるかたちでバックアップされ、切り捨てられたログを含むすべてのログがバックアップされます。

      これは推奨されるバックアップ タイプです。

      データベース ファイルとコミットされていないトランザクション ログをバックアップ

      [フルバックアップ]を選択します。

      データベースはログを切り捨てるかたちでバックアップされ、切り捨てられたログはバックアップされません。

      すべてのトランザクション ログをバックアップ

      [ログバックアップ]を選択します。

      アクティブ ファイルシステム上のすべてのトランザクション ログがバックアップされ、ログの切り捨ては行われません。

      ライブ ログと同じディスクに、scebackupinfoディレクトリーが作成されます。このディレクトリーには、Exchangeデータベースの変更内容の差分へのポインタが格納されており、完全なログ ファイルとは異なります。

      トランザクション ログ ファイルの切り捨てなしで、すべてのデータベース ファイルとトランザクション ログをバックアップ

      [コピーのみバックアップ]を選択します。

      すべてのデータベースとすべてのログがバックアップされ、ログの切り捨ては行われません。通常このタイプのバックアップは、レプリカの再シードのほか、問題のテストや診断のために使用します。

      ログ バックアップに必要なスペースは、最新の状態(UTM)保持設定ではなく、フル バックアップ保持設定に基づいて定義する必要があります。
      Exchangeボリューム(LUN)を扱う場合は、ログとデータベースに個別のバックアップ ポリシーを作成して、同じラベルを使用し、ラベルごとにログ ポリシーのkeep(保持)の値をデータベース ポリシーの値の2倍に設定します。
    2. [Database Availability Group Settings]セクションで、操作を選択します。

      フィールド 操作

      アクティブなコピーをバックアップする

      選択したデータベースのアクティブ コピーのみをバックアップする場合は、このオプションを選択します。

      データベース可用性グループ(DAG)については、DAG内のすべてのデータベースのアクティブ コピーのみがバックアップされます。

      パッシブ コピーはバックアップされません。

      Bバックアップジョブの作成時に選択されるサーバ上のバックアップコピー

      選択したサーバー上のデータベースのコピー(アクティブとパッシブの両方)をバックアップする場合は、このオプションを選択します。

      DAGについては、選択したサーバー上のすべてのデータベースのアクティブ コピーとパッシブ コピーの両方がバックアップされます。

      クラスタ構成では、ポリシーで設定された保持設定に従って、バックアップがクラスタの各ノードに保持されます。クラスタの所有者ノードが変更された場合、以前の所有者ノードのバックアップが保持されます。保持設定はノード レベルでのみ適用されます。
    3. [Schedule frequency]セクションで、頻度タイプを[オンデマンド][毎時][毎日][毎週][毎月]の中から1つまたは複数選択します。

      リソース グループを作成する際に、バックアップ処理のスケジュール(開始日と終了日)を指定することができます。これにより、ポリシーとバックアップ間隔が同じである複数のリソース グループを作成できますが、各ポリシーに異なるバックアップ スケジュールを割り当てることもできます。
      午前2時にスケジュールを設定した場合、夏時間(DST)中はスケジュールがトリガーされません。
  6. [Retention]ページで、保持設定を指定します。

    表示されるオプションは、前に選択したバックアップ タイプと頻度タイプによって異なります。

    保持数の最大値は、ONTAP 9.7以降のリソースでは1018です。保持数を使用しているONTAPバージョンがサポートする値よりも大きい値に設定すると、バックアップが失敗します。
    SnapVaultレプリケーションを有効にする場合は、保持数を2以上に設定する必要があります。保持数を1に設定すると、新しいSnapshotコピーがターゲットにレプリケートされるまで最初のSnapshotコピーがSnapVault関係の参照Snapshotコピーになるため、保持処理が失敗することがあります。
    1. [Log backups retention settings]セクションで、次のいずれかを選択します。

      状況…​ 操作…​

      特定の数のログ バックアップのみを保持

      ログを保持するフル バックアップの数を選択し、最新の状態へのリストアに使用できるフル バックアップの数を指定します。

      最新の状態(UTM)保持設定は、フル バックアップまたはログ バックアップを通じて作成されたログ バックアップに適用されます。たとえば、UTM保持設定が過去5回分のフル バックアップのログ バックアップを保持するようになっている場合、過去5回分のフル バックアップのログ バックアップが保持されます。

      フル / ログ バックアップの一部として作成されたログ フォルダーは、UTM処理の流れの中で自動的に削除されます。ログ フォルダーを手動で削除することはできません。たとえば、フル バックアップやフル / ログ バックアップの保持設定が1カ月に設定され、UTM保持期間が10日に設定されている場合、これらのバックアップの一環として作成されたログ フォルダーは、UTM保持設定に従って削除されます。そのため、ログ フォルダーは10日間しか保持されず、その他のバックアップはすべてポイントインタイム リストアの対象としてマークされます。

      最新の状態へのリストアを実行しない場合は、UTM保持設定の値を0に設定します。これにより、ポイントインタイム リストア処理が有効になります。

      ベストプラクティス: [Full backup retention settings]セクションの[保持する総Snapshotコピー数]と同じ設定にすることを推奨します。これにより、フル バックアップごとにログ ファイルが保持されます。

      バックアップ コピーを特定の日数だけ保持

      [ログバックアップの保持期間]オプションを選択し、ログ バックアップ コピーを保持する日数を指定します。

      フル バックアップが保持される日数まで、ログ バックアップが保持されます。

      バックアップ タイプに[ログバックアップ]を選択した場合は、フル バックアップの最新の状態保持設定に従ってログ バックアップが保持されます。

    2. [Full backup retention settings]セクションで、次のいずれかをオンデマンド バックアップ用に選択し、続けてフル バックアップ用にもいずれかを選択します。

      フィールド 操作

      特定の数の Snapshot コピーだけを保持

      保持するフル バックアップの数を指定する場合は、[保持する総Snapshotコピー数]オプションを選択し、保持するSnapshotコピー(フル バックアップ)の数を指定します。

      フル バックアップの数が指定した数を超えると、指定した数を超えるフル バックアップが、最も古いコピーから順に削除されます。

      フルバックアップを特定の日数だけ保持

      [Snapshotコピーの保持期間]オプションを選択し、Snapshotコピー(フル バックアップ)を保持する日数を指定します。

      DAG構成のホストにフル バックアップがなくログ バックアップのみのデータベースがある場合は、次の方法でログ バックアップが保持されます。
      • デフォルトでは、SnapCenterによりDAG内の他のすべてのホストでこのデータベースの最も古いフル バックアップが検出され、そのフル バックアップの前に作成された、このホスト上のログ バックアップがすべて削除されます。

      • DAG内のホスト上にあるログ バックアップのみのデータベースに対する上記のデフォルトの保持動作を無効にするには、C:\Program Files\Fujitsu\SnapCenter WebApp\web.configファイルにMaxLogBackupOnlyCountWithoutFullBackupキーを追加します。

        <add key="MaxLogBackupOnlyCountWithoutFullBackup" value="10">

        この例では、値が10になっています。これは、ホストで保持できるログ バックアップが最大10個であることを意味します。

  7. [Replication]ページで、次のセカンダリー レプリケーション オプションの一方または両方を選択します。

    フィールド 操作

    ローカル Snapshot コピー作成後に SnapMirror を更新

    別のボリュームにバックアップ セットのミラー コピーを保持する場合(SnapMirror)は、このオプションを選択します。

    ローカル Snapshot コピー作成後に SnapVault を更新

    Disk to Diskのバックアップ レプリケーションを実行する場合は、このオプションを選択します。

    セカンダリポリシーのラベル

    Snapshotラベルを選択します。

    ONTAPによって、選択したSnapshotコピー ラベルに一致するセカンダリーSnapshotコピーの保持ポリシーが適用されます。

    [ローカルSnapshotコピーの作成後にSnapMirrorを更新]を選択した場合は、必要に応じてセカンダリー ポリシー ラベルを指定できます。ただし、[ローカルSnapshotコピーの作成後にSnapVaultを更新]を選択した場合は、セカンダリー ポリシー ラベルを指定する必要があります。

    エラー再試行回数

    レプリケーションの最大試行回数を入力します。この回数を超えると処理が停止します。

    セカンダリー ストレージでSnapshotコピーの上限に達しないように、ONTAPでセカンダリー ストレージのSnapMirror保持ポリシーを設定する必要があります。
  8. [Script]ページで、バックアップ処理の前またはあとに実行するプリスクリプトまたはポストスクリプトのパスと引数を入力します。

    • プリスクリプト バックアップの引数には、「$Database」と「$ServerInstance」があります。

    • ポストスクリプト バックアップの引数には、「$Database」、「$ServerInstance」、「$BackupName」、「$LogDirectory」、「$LogSnapshot」があります。

      SNMPトラップの更新、アラートの自動化、ログの送信などをスクリプトで実行できます。

      プリスクリプトやポストスクリプトのパスに、ドライブや共有を含めることはできません。パスは、SCRIPTS_PATHの相対パスである必要があります。
  9. 概要を確認し、[完了]をクリックします。

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