Active IQ Unified Manager 9.14
NFS共有とCIFS共有におけるSELinuxの要件
NASデバイスまたはSANデバイスで/opt/netapp
または/opt/netapp/data
をマウントする予定で、SELinuxが有効になっていてる場合は、いくつかの点を考慮する必要があります。
SELinuxを有効にしている環境で、ルート ファイル システム以外の場所から/opt/netapp
または/opt/netapp/data
をマウントする場合、マウントされたディレクトリーに正しいコンテキストを設定する必要があります。
該当するシナリオに対応した手順に従って、正しいSELinuxコンテキストを設定および確認してください。
/opt/netapp/data
をマウントしている場合のSELinuxコンテキストの設定
/opt/netapp/data
をマウントしているシステムで、SELinuxがEnforcing
に設定されている場合は、/opt/netapp/data
のSELinuxコンテキスト タイプがmysqld_db_t
に設定されていることを確認します。これは、データベース ファイルの場所に対応するデフォルトのコンテキスト要素です。
-
次のコマンドを実行してコンテキストを確認します。
ls -dZ /opt/netapp/data
出力例を次に示します。
drwxr-xr-x. mysql root unconfined_u:object_r:default_t:s0 /opt/netapp/data
この出力では、コンテキストは default_t
です。このコンテキストをmysqld_db_t
に変更する必要があります。 -
/opt/netapp/data
のマウント方法に応じて、次の手順を実行してコンテキストを設定します。-
次のコマンドを実行してコンテキストを
mysqld_db_t
に設定します。semanage fcontext -a -t mysqld_db_t "/opt/netapp/data"
restorecon -R -v /opt/netapp/data
-
/opt/netapp/data
を/etc/fstab
に設定した場合は、/etc/fstab
ファイルを編集する必要があります。/opt/netapp/data/
マウント オプションに、次のMySQLラベルを追加します。context=system_u:object_r:mysqld_db_t:s0
-
コンテキストを有効にするために、
/opt/netapp/data/
をアンマウントして再マウントします。 -
NFSを直接マウントした場合は、次のコマンドを実行してコンテキストを
mysqld_db_t
に設定します。mount <nfsshare>:/<mountpoint> /opt/netapp/data -o context=system_u:object_r:mysqld_db_t:s0
-
-
コンテキストが正しく設定されているかを確認します。
ls -dZ /opt/netapp/data/
出力例を次に示します。
drwxr-xr-x. mysql root unconfined_u:object_r:mysqld_db_t:s0 /opt/netapp/data/
/opt/netapp
をマウントしており、/opt/netapp/data/
も別にマウントしている場合のSELinuxコンテキストの設定
このシナリオでは、前のセクションで説明した手順で最初に/opt/netapp/data/
のコンテキストを設定する必要があります。/opt/netapp/data/
のコンテキストを正しく設定したら、親ディレクトリー/opt/netapp
のSELinuxコンテキストがfile_t
に設定されていないことを確認する必要があります。
-
次のコマンドを実行してコンテキストを確認します。
ls -dZ /opt/netapp
出力例を次に示します。
drwxr-xr-x. mysql root unconfined_u:object_r:file_t:s0 /opt/netapp
この出力では、コンテキストが
file_t
になっており、変更が必要です。以下のコマンドでは、コンテキストをusr_t
に設定しています。コンテキストの値は、セキュリティ要件に応じてfile_t
以外の任意の値に設定できます。 -
/opt/netapp
のマウント方法に応じて、次の手順を実行してコンテキストを設定します。-
次のコマンドを実行してコンテキストを設定します。
semanage fcontext -a -t usr_t "/opt/netapp" restorecon -v /opt/netapp
-
/opt/netapp
を/etc/fstab
に設定した場合は、/etc/fstab
ファイルを編集する必要があります。/opt/netapp
マウント オプションに、次のMySQLラベルを追加します。context=system_u:object_r:usr_t:s0
-
コンテキストを有効にするために、
/opt/netapp
をアンマウントして再度マウントします。 -
NFSを直接マウントした場合は、次のコマンドを実行してコンテキストを設定します。
mount <nfsshare>:/<mountpoint> /opt/netapp -o context=system_u:object_r:usr_t:s0
-
-
コンテキストが正しく設定されているかを確認します。
ls -dZ /opt/netapp
出力例を次に示します。
drwxr-xr-x. mysql root unconfined_u:object_r:usr_t:s0 /opt/netapp
/opt/netapp
をマウントしており、/opt/netapp/data/
を別にマウントしていない場合のSELinuxコンテキストの設定
/opt/netapp
をマウントしているシステムで、SELinuxがEnforcing
に設定されている場合は、/opt/netapp
のSELinuxコンテキスト タイプがmysqld_db_t
に設定されていることを確認します。これは、データベース ファイルの場所に対応するデフォルトのコンテキスト要素です。
-
次のコマンドを実行してコンテキストを確認します。
ls -dZ /opt/netapp
出力例を次に示します。
drwxr-xr-x. mysql root unconfined_u:object_r:default_t:s0 /opt/netapp
この出力では、コンテキストは default_t
です。このコンテキストをmysqld_db_t
に変更する必要があります。 -
/opt/netapp
のマウント方法に応じて、次の手順を実行してコンテキストを設定します。-
次のコマンドを実行してコンテキストを
mysqld_db_t
に設定します。semanage fcontext -a -t mysqld_db_t "/opt/netapp" `restorecon -R -v /opt/netapp
-
/opt/netapp
を/etc/fstab
に設定した場合は、/etc/fstab
ファイルを編集します。/opt/netapp/
マウント オプションに、次のMySQLラベルを追加します。context=system_u:object_r:mysqld_db_t:s0
-
コンテキストを有効にするために、
/opt/netapp/
をアンマウントして再度マウントします。 -
NFSを直接マウントした場合は、次のコマンドを実行してコンテキストを
mysqld_db_t
に設定します。mount <nfsshare>:/<mountpoint> /opt/netapp -o context=system_u:object_r:mysqld_db_t:s0
-
-
コンテキストが正しく設定されているかを確認します。
ls -dZ /opt/netapp/
出力例を次に示します。
drwxr-xr-x. mysql root unconfined_u:object_r:mysqld_db_t:s0 /opt/netapp/