エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

Active IQ Unified Manager 9.14

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ブロック サイズの定義を含むアダプティブQoSポリシーによるイベントの概要

アダプティブQoSポリシー グループでは、ボリューム サイズに基づいてスループットの上限と下限が自動的に調整され、TBまたはGBあたりのIOPSが一定に維持されます。QoSポリシーにブロック サイズを指定することでMBpsのしきい値も同時に適用できます。

アダプティブQoSポリシーにIOPSのしきい値を割り当てた場合、各ワークロードで発生する処理数にのみ制限だけが適用されます。ワークロードを生成するクライアントに設定されているブロック サイズによっては、一部のIOPSにはるかに多くのデータが含まれ、処理を実行するノードの負荷がはるかに大きくなることがあります。

ワークロードのMBpsは次の式を使用して算出されます。

MB/s = (IOPS * Block Size) / 1000

平均IOPSが3,000のワークロードについて、クライアントのブロック サイズが32KBに設定されている場合、このワークロードの実効MBpsは96です。平均IOPSが3,000の同じワークロードについて、クライアントのブロック サイズが48KBに設定されている場合は、このワークロードの実効MBpsは144になります。この場合、ブロック サイズが大きい方がノードでの処理データが50%多くなることがわかります。

次に、アダプティブQoSポリシーにブロック サイズが定義されている場合について、クライアントで設定されているブロック サイズに基づいてどのようにイベントがトリガーされるかを見てみましょう。

ポリシーを作成し、ピーク サイズを2,500IOPS/TB、ブロック サイズを32KBに設定します。この場合、使用済み容量が1TBのボリュームに対するMBpsのしきい値は80MBps((2500 IOPS * 32KB) / 1000)に設定されます。Unified Managerでは、スループットの値が定義されたしきい値の90%に達すると警告イベントが生成されます。イベントが生成される状況は次のとおりです。

使用済み容量 スループットがこの値を超えるとイベントが生成される

IOPS

MBps

1TB

2,250IOPS

72MBps

2TB

4,500IOPS

144MBps

5TB

11,250IOPS

360MBps

ボリュームの使用可能なスペースが2TB、IOPSが4,000、クライアントで設定されているQoSブロック サイズが32KBである場合、スループットは128MBps((4,000 IOPS * 32 KB) / 1000)になります。この場合、4,000IOPSと128MBpsのどちらについても、ボリュームで2TBのスペースを使用する場合のしきい値を超えていないため、イベントは生成されません。

ボリュームの使用可能なスペースが2TB、IOPSが4,000、クライアントで設定されているQoSブロック サイズが64KBである場合、スループットは256MBps((4,000 IOPS * 64 KB) / 1000)になります。この場合、4,000IOPSについてはイベントは生成されませんが、MBpsの値については256MBpsでしきい値の144MBpsを超えているためイベントが生成されます。

このため、ブロック サイズを含むアダプティブQoSポリシーに対するMBpsの違反に基づいてイベントがトリガーされた場合、[イベントの詳細]ページの[システム診断]セクションにはMBpsのグラフが表示されます。アダプティブQoSポリシーに対するIOPSの違反に基づいてイベントがトリガーされた場合は、[システム診断]セクションにはIOPSのグラフが表示されます。IOPSとMBpsの両方に違反がある場合は、2つのイベントが表示されます。

QoS設定の調整の詳細については、「パフォーマンス管理の概要」を参照してください。

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