Active IQ Unified Manager 9.13

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VMware仮想インフラの監視

Active IQ Unified Managerでは、仮想インフラ内の仮想マシン(VM)を可視化し、仮想環境内のストレージやパフォーマンスの問題を監視してトラブルシューティングできます。この機能を使用すると、ストレージ環境におけるレイテンシの問題や、vCenter Serverでパフォーマンス イベントが報告されたタイミングを特定できます。

ONTAPの一般的な仮想インフラ環境には、さまざまなコンポーネントがコンピューティング レイヤー、ネットワーク レイヤー、ストレージ レイヤーに分散して配置されています。VMアプリケーションのパフォーマンス低下は、各レイヤーのさまざまなコンポーネントでレイテンシが生じていることが原因である場合があります。この機能は、ストレージまたはvCenter Serverの管理者およびITゼネラリストが、仮想環境におけるパフォーマンスの問題を分析したり、問題が発生したコンポーネントを特定したりするのに役立ちます。

[VMware]セクションの[vCenter]メニューからvCenter Serverにアクセスできるようになりました。表示されている各仮想マシンのトポロジー ビュー内には[vCenter Server]リンクがあり、クリックするとvCenter Serverが新しいブラウザーで起動します。[トポロジを展開]ボタンを使用してvCenter Serverを起動し、[vCenter で確認]ボタンをクリックしてvCenter Server内のデータストアを表示することもできます。

Unified Managerでは、レイテンシの問題の発生場所(コンピューティング ノード、ネットワーク、またはストレージ)を特定できるように、仮想環境の基盤となるサブシステムがトポロジー ビューに表示されます。また、修復手順を実行して根本的な問題に対処できるように、パフォーマンス低下の原因となっているオブジェクトが強調表示されます。

ONTAPストレージ上の仮想インフラには次のオブジェクトが含まれます。

  • vCenter Server:仮想環境のVMware VM、ESXiホスト、およびすべての関連コンポーネントを管理する一元化されたコントロール プレーンです。vCenter Serverの詳細については、VMwareのドキュメントを参照してください。

  • ホスト:VMwareの仮想化ソフトウェアであるESXiを実行し、VMをホストする物理システムまたは仮想システムです。

  • データストア: データストアは、ESXiホストに接続されている仮想ストレージ オブジェクトです。LUNやボリュームなどのONTAPの管理可能なストレージ エンティティであり、ログ ファイル、スクリプト、構成ファイル、仮想ディスクなどのVMファイルのリポジトリとして使用され、SANまたはIPネットワーク接続を介して環境内のホストに接続されます。vCenter ServerにマッピングされているONTAP外部のデータストアは、Unified Managerではサポートされず、表示もされません。

  • VM:VMware仮想マシンです。

  • 仮想ドライブ:VMに属するデータストア上の仮想ディスクで、拡張子はVMDKです。仮想ドライブのデータは対応するVMDKに格納されます。

  • VMDK:仮想ドライブ用のストレージ スペースを提供するデータストア上の仮想マシン ドライブです。仮想ドライブごとに対応するVMDKがあります。

これらのオブジェクトはVMトポロジー ビューに表示されます。

ONTAPでのVMware仮想化

vm deployment

ユーザー ワークフロー

次の図は、VMトポロジー ビューを使用する一般的なユースケースを示しています。

vm workflow

サポートされていない機能

  • vCenter ServerインスタンスにマッピングされているONTAP外部のデータストアは、Unified Managerではサポートされません。これらのデータストアに仮想ディスクがあるVMもサポートされません。

  • 複数のLUNにまたがるデータストアはサポートされません。

  • ネットワーク アドレス変換(NAT)を使用してデータLIF(アクセス エンドポイント)をマッピングするデータストアはサポートされません。

  • 複数のLIFがある構成で、ボリュームまたはLUNを同じIPアドレスを使用して異なるクラスタ上のデータストアとしてエクスポートすることはできません。Unified Managerでは、どのデータストアがどのクラスタに属しているかを特定できないためです。

    例:クラスタAにはデータストアAがあります。データストアAはIPアドレスx.x.x.xのデータLIFを使用してエクスポートされ、このデータストアにVM Aが作成されます。同様に、クラスタBにはデータストアBがあります。データストアBは、IPアドレスが同じx.x.x.xのデータLIFを使用してエクスポートされ、VM Bが作成されます。この場合、Unified Managerは、VM AのトポロジーのデータストアAを対応するONTAPボリューム / LUNにマッピングすることも、VM Bをマッピングすることもできません。

  • データストアとしてサポートされるのはNASボリュームとSANボリューム(VMFSの場合はiSCSIおよびFC)だけです。仮想ボリューム(vVol)はサポートされません。

  • iSCSI仮想ディスクのみがサポートされます。NVMeタイプとSATAタイプの仮想ディスクはサポートされません。

  • 各コンポーネントのパフォーマンスを分析するレポートは生成できません。

  • Unified Manager上の仮想インフラでのみサポートされるStorage Virtual Machine(Storage VM)ディザスタ リカバリー(DR)構成の場合、スイッチオーバーとスイッチバックのシナリオでは、アクティブなLUNを参照するようにvCenter Serverで設定を手動で変更する必要があります。手動で変更しないと、データストアにアクセスできなくなります。

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