Active IQ Unified Manager 9.13

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スイッチオーバーおよびスイッチバックの発生時のボリュームの動作

スイッチオーバーまたはスイッチバックをトリガーするイベントが発生すると、ディザスタ リカバリー グループの一方のクラスタからもう一方のクラスタにアクティブなボリュームが切り替わります。クライアントにデータを提供していたアクティブなクラスタのボリュームは停止され、代わりにアクティブになったもう一方のクラスタのボリュームからデータの提供が開始されます。Unified Managerでは、実行中のアクティブなボリュームのみが監視されます。

ボリュームが一方のクラスタからもう一方のクラスタに切り替わるため、両方のクラスタを監視することを推奨します。Unified Managerでは単一のインスタンスでMetroCluster構成の両方のクラスタを監視できますが、監視する2つのクラスタ間の距離によっては、両方のクラスタを監視するためにUnified Managerインスタンスが2つ必要になる場合もあります。次の図は、Unified Managerの単一のインスタンスを示しています。

opm mcc switchover

名前に「p」が付いているボリュームはプライマリー ボリュームで、「b」が付いているボリュームはSnapMirrorで作成されたバックアップ用のミラー ボリュームです。

通常運用時の状態は次のとおりです。

  • クラスタAには2つのアクティブ ボリュームがあります(Vol1pおよびVol2p)。

  • クラスタBには2つのアクティブ ボリュームがあります(Vol3pおよびVol4p)。

  • クラスタAには2つの非アクティブ ボリュームがあります(Vol3bおよびVol4b)。

  • クラスタBには2つの非アクティブ ボリュームがあります(Vol1bおよびVol2b)。

Unified Managerにより、アクティブなボリュームのそれぞれに関する情報(統計やイベントなど)が収集されます。Vol1pとVol2pの統計がクラスタAから収集され、Vol3pとVol4pの統計がクラスタBから収集されます。

重大な障害が発生してアクティブなボリュームがクラスタBからクラスタAにスイッチオーバーされると次のようになります。

  • クラスタAには4つのアクティブ ボリュームがあります(Vol1p、Vol2p、Vol3b、Vol4b)。

  • クラスタBには4つの非アクティブ ボリュームがあります(Vol3p、Vol4p、Vol1b、Vol2b)。

通常運用時と同様に、Unified Managerでアクティブなボリュームのそれぞれに関する情報が収集されます。ただし、この場合は、Vol1pとVol2pの統計がクラスタAから収集され、Vol3pとVol4pの統計もクラスタAから収集されます。

Vol3pとVol3bは異なるクラスタにあり、同じボリュームではないことに注意してください。Unified Managerに表示されるVol3pの情報は、Vol3bと同じにはなりません。

  • クラスタAにスイッチオーバーしている間は、Vol3pの統計とイベントは表示されません。

  • スイッチオーバーの発生直後は、履歴情報がないため、Vol3bは新規のボリュームのように見えます。

クラスタBが復旧してスイッチバックが実行されると、クラスタBのVol3pが再びアクティブになり、スイッチオーバーしていた期間を除いた状態で過去の統計が表示されます。クラスタAのVol3bの情報は、次にスイッチオーバーが発生するまでは表示されません。

opm mcc volumes
  • MetroClusterのアクティブでないボリューム(スイッチバック後のクラスタAのVol3bなど)に対しては、「このボリュームは削除されました」というメッセージが表示されます。このボリュームは、実際には削除されていませんが、アクティブなボリュームでないためUnified Managerで現在監視されていません。

  • 単一のUnified ManagerでMetroCluster構成の両方のクラスタを監視している場合にボリュームを検索すると、その時点でアクティブなボリュームの情報が返されます。たとえば、スイッチオーバーが発生してクラスタAでVol3がアクティブになっている場合、「Vol3」を検索するとクラスタAのVol3bの統計とイベントが返されます。

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