ONTAP 9.13

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ランサムウェア攻撃後のデータのリストア

自律型ランサムウェア対策(ARP)で潜在的な攻撃が検出されると、「Anti_ransomware_backup」という名前のSnapshotコピーが作成されます。これらのARPコピー、またはその他のSnapshotコピーからデータをリストアできます。

タスク概要

ボリュームにSnapMirror関係が設定されている場合は、Snapshotコピーからリストアしたあと、すぐにボリュームのすべてのミラー コピーを手動でレプリケートします。レプリケートしないと、ミラー コピーを使用できなくなり、削除および再作成が必要になることがあります。

手順

ONTAP System ManagerまたはONTAP CLIを使用してデータをリストアできます。

ONTAP System Manager
  1. ARPコピーではなく以前のSnapshotコピーからデータをリストアする場合は、ランサムウェア対策のSnapshotロックを解除する必要があります。 ARPコピーからリストアする場合はロックを解除する必要はなく、この手順は省略できます。

    システムへの攻撃が特定された場合 システムへの攻撃が特定されなかった場合
    1. [ストレージ] > [ボリューム] をクリックします。

    2. [セキュリティ] を選択 し、 [疑わしいファイルの種類を表示] をクリックします

    3. ファイルを「False Positive」としてマークします。

    4. [Update][Clear Suspect File Types]をクリックします。

    Snapshotロックを解除するには、以前のSnapshotコピーからリストアする前にARPコピーからリストアする必要があります。

    手順2~3に従ってARPコピーからデータをリストアし、同じ手順を繰り返して以前のSnapshotコピーからリストアします。

  2. ボリューム内のSnapshotコピーを表示します。

    [ストレージ] > [ボリューム]をクリックし、ボリュームを選択して[Snapshotコピー]をクリックします。

  3. リストアするSnapshotコピーの横にあるMenu Optionをクリックし、[リストア]を選択します。

CLI
  1. ARPコピーではなく以前のSnapshotコピーからデータをリストアする場合は、次の手順を実行して、ランサムウェア対策のSnapshotロックを解除する必要があります。ARPコピーからリストアする場合はロックを解除する必要はなく、この手順は省略できます。

    以前のSnapshotコピーからリストアする前にランサムウェア対策のSnapLockを解除する必要があるのは、下記に記載するvolume snap restoreコマンドを使用する場合のみです。FlexClone、Single File Snap Restore、またはその他の方法を使用してデータをリストアする場合、解除は必要ありません。
    システムへの攻撃が特定された場合 システムへの攻撃が特定されなかった場合

    攻撃を「False Positive」および「Clear Suspect」としてマークします。

    anti-ransomware volume attack clear-suspect -vserver svm_name -volume vol_name [extension identifiers] -false-positive true

    次のいずれかのパラメーターを使用して拡張子を特定します。
    [-seq-no integer]:疑わしいファイルのリストでのファイルのシーケンス番号。
    [-extension text, … ]:ファイル拡張子。
    [-start-time date_time -end-time date_time]:ファイルをクリアする期間の開始時刻と終了時刻(形式は「MM/DD/YYYY HH:MM:SS」)。

    Snapshotロックを解除するには、以前のSnapshotコピーからリストアする前にARPコピーからリストアする必要があります。

    手順2~3に従ってARPコピーからデータをリストアし、同じ手順を繰り返して以前のSnapshotコピーからリストアします。

  2. ボリューム内のSnapshotコピーの一覧を表示します。

    volume snapshot show -vserver SVM -volume volume

    次の例は、vol1内のSnapshotコピーを示しています。

    clus1::> volume snapshot show -vserver vs1 -volume vol1
    
    Vserver Volume Snapshot                State    Size  Total% Used%
    ------- ------ ---------- ----------- ------   -----  ------ -----
    vs1	 vol1   hourly.2013-01-25_0005  valid   224KB     0%    0%
                   daily.2013-01-25_0010   valid   92KB      0%    0%
                   hourly.2013-01-25_0105  valid   228KB     0%    0%
                   hourly.2013-01-25_0205  valid   236KB     0%    0%
                   hourly.2013-01-25_0305  valid   244KB     0%    0%
                   hourly.2013-01-25_0405  valid   244KB     0%    0%
                   hourly.2013-01-25_0505  valid   244KB     0%    0%
    
    7 entries were displayed.
  3. Snapshotコピーからボリュームの内容をリストアします。

    volume snapshot restore -vserver SVM -volume volume -snapshot snapshot

    次の例は、vol1の内容をリストアします。

    cluster1::> volume snapshot restore -vserver vs0 -volume vol1 -snapshot daily.2013-01-25_0010
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